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出発
私は優衣
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特に目立つ事もなく一般的には真面目でしっかり者として社会人をしている篠崎優衣
そんな優衣は他人にはバレてはいけない秘密を抱えている
「あの時に戻ったら何か変わるのかな?」
ふとした時にたまにこんな事が頭の中を過る事があった
何百回言ったかわからない
そして、何百回目かにこの言葉が出たのは友人のお通夜の帰り道だった
弟と共通の友達だった事もあり、二人で参列し人通りも疎らな田舎の夜道を弟の運転で帰っていた時に心に空いた隙間から思わず出てしまった弱音だったのかもしれない
弟の前ではなるべくお姉ちゃんらしくしていようと思っていたのでこの言葉を彼の前で言うのは初めてだ
何気なく出た言葉だったので優衣も少し焦りながら恥ずかしくなった
「超ザックリ過ぎ…いつ頃の話だよっ!
でもさ、優衣姉でもやっぱりそう思う時あるんだ?
俺はやっぱり高校受験辺りに戻りたいな~っ」
彼も寂しさからいつになく無理して気丈に振る舞ってるような感じが丸出しで、素人演劇でもみているかのような大根役者っぽい口調でツッコんできた
優衣の言っている“あの頃に戻れたら”とは全く違う意味で取っている弟だが、優衣はその事が彼に知れても何かギクシャクしそうな気もしたので自身の真意は隠したまま彼に付き合った
そんな優衣は他人にはバレてはいけない秘密を抱えている
「あの時に戻ったら何か変わるのかな?」
ふとした時にたまにこんな事が頭の中を過る事があった
何百回言ったかわからない
そして、何百回目かにこの言葉が出たのは友人のお通夜の帰り道だった
弟と共通の友達だった事もあり、二人で参列し人通りも疎らな田舎の夜道を弟の運転で帰っていた時に心に空いた隙間から思わず出てしまった弱音だったのかもしれない
弟の前ではなるべくお姉ちゃんらしくしていようと思っていたのでこの言葉を彼の前で言うのは初めてだ
何気なく出た言葉だったので優衣も少し焦りながら恥ずかしくなった
「超ザックリ過ぎ…いつ頃の話だよっ!
でもさ、優衣姉でもやっぱりそう思う時あるんだ?
俺はやっぱり高校受験辺りに戻りたいな~っ」
彼も寂しさからいつになく無理して気丈に振る舞ってるような感じが丸出しで、素人演劇でもみているかのような大根役者っぽい口調でツッコんできた
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