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残虐王の側近
3 恋人よ
しおりを挟む呼び出された先に訪れた私は尋ねた。
「加減はどうだ?」
「見ての通り、まだ生き延びているさ」
尋ねた私に微かに笑って答えたのは、共にあの人の部下として戦った古い仲間だった。
しかし彼は今、病に侵されていた。
その病は戦争時に受けた敵の毒によるもので、毒はじわじわと彼を苦しめ、今では歩くこともままならない。死も間近である事は私以上に彼の知る所だった。
だが彼は自分の死に恐れる風でなく、世間話をする間もなく、一も二もなく私に尋ねた。
「隊長はいかがされている?」
私と同じく、あの人を尊敬する彼は気になっていたのだろう。私は少し間を開けてから小さく嘘をついた。死に際の彼に心配など抱いて欲しくなかったから。
「変わらずだよ」
「……お前は嘘が下手だな」
彼は笑って答えた。私を昔から知る彼はすぐに私の嘘を見破った。
「病などに侵されていなければ、俺も側で手伝う事が出来ると言うのに……忌々しい体だ」
彼は悔しそうに呟いた。本当なら私のように側に仕えたかったのだろう。何しろ彼は何も知らなかった私に一番にあの人の事を教えてくれた先輩兵士なのだから。
私は何も答えられなかった。けれど、そんな私に彼は言った。
「しかし、この体でもあの人の為に役立てられるだろう」
ぽつりと彼は呟いた。その意味が私にはわからなかった。
「どういう事だ?」
「……セト。お前は本当にあの人を討つつもりなのか?」
彼だけが使う愛称で呼ばれ、尋ねられた。
「……それは」
できない、そう答えたかった。しかし、王を討たねばこの国は変わらない。
国を想う気持ちと、あの人に対する忠誠心が胸の中を行き交う。
「お前も難儀な立場にいるな」
彼は笑い、そして窓の外を、いや遠くを見つめた。
「王が討たれる事。この国には必要な事だろう。しかし、それは本当に王でなければならないのか?」
謎解きのような問いかけに私は眉間に皺を寄せた。そして私の顔を見て、彼は笑った。
「王という名のものがあれば、民は勘違いするだろう。……セト、俺の命はそう長くない」
彼は全てを言わなかった。でも私は彼の言いたいことがわかってしまった。
「何を……」
「俺は幸いにもあの人と同じ黒い瞳を持つ。髪は茶色だが、染めれば何とかなるだろう。それに体格もそう変わらないと思う、民を騙すくらいには。あとは右の顔に火傷さえ負いさえすれば」
「何をするつもりだっ!?」
聞いていられなくなった私は声を荒げて尋ねた。そんな私に彼は微笑んだ。
「俺をあの人の身代わりにしろ」
「……っ!」
「革命を起こす前に俺は死のう。そしてあの人に扮した死んだ俺の首をお前が刎ねれば、あの人は死んだことになる。そうすれば誰もあの人を追いかける事はしないだろう」
「それはっ」
「セト、俺もあの人の為に何かしたいのだ。こんな体になっても、あの人は俺を見捨てたりしなかった。今こうしていられるのも、あの人が支援して下さっているからだ。……何より、あの人は今まで縛られてきた。もうこれ以上……隊長を犠牲にするな」
「しかし!」
「お前が革命を起こす日を俺に教えてくれ、その前に俺は毒を飲み、死のう」
「ダメだッ!」
私は拳を握って断った。けれど、彼は笑った。
「俺ができるのは、もうそれぐらいなんだ。……王の身代わりになれるなんて、名誉なことだと思わないか?」
彼は朗らかに微笑んで言った。そしてじっとあの人と同じような黒い瞳で私を見た。
「お前なら、俺の気持ちがわかるだろう? セトディア」
私の気持ちを見透かした言葉だった。
あの人を討たねばならないとはわかっていて、あの人がそれを望んでいても、私はどうにかしてあの人に生きていて欲しかった。どうにかして、あの人を逃がす手立てはないだろうか? と考えているところだった。
そして彼も床に臥せながら、あの人を助ける手立てを考えていたのだ。だから、私はあの人の為に何かしたいという彼の気持ちがわかりすぎるほどわかってしまった。
けれど、安易に賛同することはできなかった。これは彼の命を引き換えにするということなのだ。
「でも、それではお前が!」
「このまま屍のように生き、何の罪もないあの人が討たれるのを目の当たりにするぐらないなら生きる理由もない。どうか俺の命を使ってくれ」
彼は私の腕を掴み、どこにあったのだろうか? と思うほど力強く握った。
それは意志の強さの表れ。
そして私が彼に答えられるのはただ一言。けれど、どうしてその一言を私が答えられるだろうか? だって彼は、彼は……ッ!
「俺に恋人を殺せと言うのか。お前の首を刎ねろと……ッ!」
溢れ出てくる涙がじわじわと目の縁に溜まる。そして私は涙を堪えることなどできなかった。ぽたっぽたっと私の頬をしょっぱい水が零れていく。
彼の願いが理解できても、私の心は納得できなかった。だって、私は彼を愛していたから。
例え病に侵され、体が動けなくても、生きてさえくれればよかった。傍にさえいてくれたなら他になにも望まない、それなのに。
「セト、お前だから頼むんだ。他の誰でもないお前だから」
「なんで、そんなこと言うんだ!」
死も間近で、いついなくなってもおかしくない。そんな不安な気持ちをいつも押し込めながらお前を想っているのに、どうしてそんな酷いことを頼む?
「セト、こっちにこい」
彼は私を寝台の縁に座らせ、そして広げた自分の腕の中に私を寄りかからせた。
私は悲しくてしくしくと泣くしかなかった。そんな私の頬を彼の指先が拭う。
「お前の泣き顔は好きだが、そう泣くな」
「お前が、泣かせたんだッ」
私は非難するように呟いた。それでも涙が止まらない。彼の首筋から香る、彼自身の匂いが私を更に泣かせた。
「セト、人はいずれ死ぬ。お前も隊長も……。でもまだその時じゃない。けれど俺は今なんだ。わかってくれ」
「……わかりたくない。俺を置いていくなんて許さない」
私が言うと彼は宥めるように私のこめかみに唇を落とした。
「置いていくわけじゃない。俺は少し先にいくだけさ」
「詭弁だ。……お前なんか好きにならなければよかった」
「それでも俺が好きだろう? こうして病になっても、お前は俺を見捨てたりしなかった。忙しいのにこうして顔を見に来てくれる。もう俺はお前を抱けもしないのに」
「お前なんか大嫌いだ。今、嫌いになった」
子供っぽく私は不貞腐れたように言った。そんな私に彼は喉の奥で笑った。その笑い方は私が一番好きな彼の笑い方だった。胸の奥が苦しいのに、同時に切ないくらい好きだと再認識させられる。
「俺はセト、お前が好きだよ」
甘くて、優しい言葉。こんな時に、こんな状況で言うなんてどんな男より酷い。
愛を囁く癖に、恋人を殺すという酷いことを私にさせようとしている男。今一番、この世界で酷い男だ。
「なら、俺の為に生きてくれよ。死ぬなんて言うなよッ!」
思わず言葉にしたら、余計に悲しくて涙がもっと溢れた。けど感情的に言う私とは違い、彼は落ち着いていた。
「お前の為に生きたいとも思う。けれど、俺はどのみち長くない。少し生きられるだけだ。自分でわかるんだ、自分の体の事だからな。……だから、どうせ死ぬのなら、あの人の為にこの命を使いたいんだ。お前はわかっているはずだ」
穏やかな声が私を説得する。
そうだ、彼に言われなくても私にもわかっている、そうすることがいい事だと。それに私だって自分が彼と同じ立場にいたなら、同じことをしただろう。……だけど、どうしてそれをするのが彼でないといけないのだ。
だから私は、どうしても『はい』とは答えられなかった。
だって、どうして最愛の人の死を了承する事ができるだろう?
私は答えられず、ぼろぼろと涙を零した。もう私の服は自分の涙で湿っている。顔だってみっともない。でも彼はそんな私の頭を撫で、囁いた。
「セトディア……愛している。お前ならわかってくれると信じている」
最低な男だ。そう心の中で罵倒しながらも、彼の潔い生き方を私は否定できなかった。そして彼の最後の望みを叶えてやりたいとも思った。だから私は代わりにこう答えるほかなかった。
「いつだってお前は自分勝手な男だ」
それが最大限、私が答えられた言葉だった。でもそれだけで彼にはわかったようだった。彼はほっと安堵した顔をみせた。
「……ありがとう、セト。お前は長生きしてくれ」
ぽつりと穏やかに彼は私に呟いた。私は何も答えなかった。
そして日々は過ぎゆき、ついにその日は訪れた。
革命の前々夜、彼は毒を飲み、そして自ら死の旅に出た。
知らせを受け、部屋に行けば穏やかな眠りについている彼がいた。
その顔は病から解放され、実に穏やかだった。
そして彼はもうそっくりそのままあの人の姿になっていた。いつの間に作ったのか右顔に火傷を負い、髪を染めて。
あの人の顔はあまり民には周知されていない、これなら誰もが見間違うだろう。
だが、私は似ているとか、そんな事はどうでもよくて。
誰かの為に命を投げ出す尊さと美しさ。
同時に古い仲間と共に、最愛の人を失ったことに私は嗚咽を漏らし、一人泣いた。とても誰にも見せられないくらいに。
それは王の側近でもなく、革命軍のリーダーと呼ばれる男でもない、ただの平民出のセトディアという私自身だった。
生きることの辛さを、この日ほど感じたことはなかった。
でも私にもすでに立場があり、時間も限られいている。泣き暮らすことは後でもできる。そう私は涙を拭き、彼から受け取った願いを叶えるべく、立ち上がって彼の遺体を秘密裏に城に運んだ。
もう全ては整った、あとは最後を仕上げるだけだった。
「陛下……こちらにおられましたか」
革命の前日の朝。
建国碑の前にいるあの人に私は声をかけた。
だがあの人は隊長ではなく残虐王としての顔で答えた。
「ああ、何か用か」
そう答えて、私が持って来ていたあの人の愛刀を見るとあの人は少しハッとした顔を見せた。
「時が来たのか」
尋ねられ、私は「はい」と答えた。あの人はほんの一瞬、逡巡した後、ぽつりと呟いた。
「そうか……長い道のりだった」
その声は少し柔らかく安堵したものだった。もうこの生活に疲れていたのだろう。そうすぐにわかった。
だから私は「はい」と頷き、そして両手で剣を持った。あの人は私に殺される覚悟を持って、ひたと私を見た。その目には恐れも、悲しさもなかった。ただ真っすぐと、揺るがない瞳で私を見た。それは誰よりも高潔な魂を映す目だった。
だから私は自然と頭を垂れ、あの人の愛刀を両手で差し出していた。本物の王に。
「陛下……明日には民が動きます。ですから、どうかこちらを持ってお逃げ下さい」
私が言うとあの人は酷く驚いた声で聞き返してきた。
「逃げろ……だと?」
「そうです」
頭を上げて答えると、あの人は眉間に皺を寄せた。
「……どういうことだ。いや、どういうつもりだ?」
問いただすあの人に私はその場に膝を付き、ひれ伏した。そして、私はあの人に逃げるように告げた。私の、いや私達の想いを告げて。
もう何もかも犠牲にして欲しくない、ただその一心で。
そして私は言えずにいた感謝を告げた。姉の仇を、約束通り果たしてくれた事。私の瞳はうっすらと濡れたが、今ここで涙を零すわけにはいかなかった。
しかし、私が全ての想いを告げた後、あの人は戸惑った顔を見せた。
「セトディア……しかし」
「隊長に似せた遺体をもうすでに用意させております。ですから、何も心配せずにお逃げ下さい。隊長は自分達に平穏と希望を与えて下さいました。だから……隊長はもう自由になって下さい」
私は力強く言った。ここで折れるわけにはいかなかった。
命を賭して、遺体役を引き受けた彼の願い。死んでいった仲間だって、今残っている仲間も皆、同じように思っている。
何より、私はこの誰よりも優しく気高い人になんとしてでも、生きて欲しかった。
こんな不条理で理不尽な世の中でも、こんな高潔な魂を持つ人が存在する。それが私の救いになっていたからだ。
しかしそんな事を思う私にあの人は少々困った顔で答えた。
「セトディア、お前が言うほど私はそこまで高潔ではない。血を分けた兄姉達を殺したのは、復讐もあったからだ……だから」
言い訳のように告げるあの人。最後まで謙虚な姿勢に、私はあの人をじっと見て、微笑んでしまう。
「本当にそれだけですか? 国を乱し、仲間を死に追いやり、民に苦難を与えたからでは?」
私が尋ねれば、あの人はしかたない、というように呟いた。
「お前の思うようにすればよい」
そこには肯定も否定もなかった。だから私は言葉通り、自分の思うようにした。
そしてあの人の瞳は、実に穏やかなものに変わり、私の名を呼んだ。
「セトディア」
「はい」
「お前には感謝する」
「では!」
私は期待を込めてあの人を見た。もう逃避経路は準備万端だ。だからそれを告げようとしたのだが、あの人は断った。
「お前の用意してくれた逃げ道は使わない。しかし私には行くところがある」
急な話に私は少々驚いた。
「……行くところ?」
「ここより遥か遠い場所だ」
「遠い場所……」
それがどこなのか私には見当もつかなかった。けれど、あの人はくすりと笑うだけで。
「あとは任せる」
ただ一言、その言葉を私に告げた。
あの人がどこに行くのか、遠い場所とやらがどこなのか、気にならないわけではなかった。でもそれ以上に、死ではなく生きることを選んでくれたのだと知って、私にはそれで十分だった。
しかしその後、あの人は肩の力を抜くと、どこか空(くう)を見て喋り始めた。
まるでそこに誰かがいるかのように。
私は不思議な光景に「隊長……?」と声をかけたが、そんな私に晴れやかな声で別れを告げた。
「さらばだ、セトディア」
え? と思った時には突風にあおられ、私は一瞬目を閉じた。それは本当に、今思い出しても数秒の出来事。
でも目を開けた時にはあの人は煙のように消え、影も形もなくなっていた。
私は困惑したが、建国碑が目に入り、はっと息を飲んだ。
初代王は目に見えないものを見て、この国を繁栄に導いた。
あの人の周りでは、時々不思議な事が起こっていた。もしかしたら……?
私は偉大な初代王と同じく偉大な残虐王にただただひれ伏すしかなかった。
そして、どうかこれからは幸せに生きて欲しいと願った……。
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