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第四章「ディープな関係!?」
18 フタマタ
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――レノとザック、ヒューゴが話をしている頃。
屋敷を案内していた俺は無邪気な子狐達に尋ねられていた。
「キトリーってレノと恋人なんでしょ?」
「へぇっ!? なんで、その事を!」
書斎を案内していたら急にジェイクに尋ねられ、俺は驚きの声を上げる。でも三人はごく当たり前みたいな顔をした。
「えー? 村のみんな、知ってるよ?」
「知らない人なんていないよねー?」
ケルビンとコリンは顔を見合わせて言い、俺は顔をひくひくと引きつらせる。
……ま、まさか村のみんなまで話が伝わってるなんて! 恥ずかしいんですけども!?
「い、いや、まあ、恋人だけど……急にどうした?」
俺は恥ずかしさから頬がちょっと赤くなるが、問い返してみる。
「だってキトリー、アシュカさんと仲良くしてるから」
「アシュカさん。キトリーの事、好きっぽいよねー」
「キトリー、もしかして二股?」
三人はそれぞれオブラートに包むことなくハッキリと言い、俺はその観察力に驚く。
……でも、二股ってなんだ。フタマタって! 俺の股は一つしかねーし!
「おい、なんか勘違いしてるけどアシュカはただの友達だぞ」
俺はハッキリと告げておく。間違った情報を入れて村に帰られても困るからな。けど、子狐達は疑いの目を向ける。
「ホント―?」
「嘘じゃないー?」
……俺ってば信用ないんか?!
「本当だよ。アシュカは友達だ、これまでもこれからも!」
俺は腕を組んで宣言する。しかし、そんな俺の後ろからしょげた声が聞こえてきた。
「そこまで言わなくても。しかも、ただの友達って……悲しいなぁ。こんなに好きなのに」
その声に驚いて振り向けば、書斎の開いた窓の外にアシュカがいた。いつの間に!
「アシュカ!? どうしてここにっ、フェルナンドと庭作業してたんじゃ!?」
「子供達が来てるって聞いて会いに来たんだ」
アシュカはそう言うと軽く子供達に手を挙げた。
「やぁ、みんな。こんにちは」
「「「こんにちは、アシュカさん」」」
アシュカが挨拶をすると子供達は揃って挨拶を返した。でも、すぐにコリンがアシュカに尋ねた。
「アシュカさんって、キトリーが好きなの?」
思わぬことを聞くコリンに俺は声を上げる。
「お、おい! コリン!」
でも俺の声を無視してアシュカは答えた。
「うん、そうだよ。僕はね、キトリーが大好きなんだ。だから、ここにきてからずっとアタックしてるんだ。けど全然靡いてくれなくてね」
「おい、アシュカも何言ってんだ」
「本当の事だよ」
アシュカはニコニコしながら俺を見る。
……ぐぅ、何も言い返せない。でも何も子供達の前で言わなくてもっ。
そう思って子供達を見れば、何やらこそこそ話している。
「やっぱり二股だ」
「フタマタだね」
「キトリー、ふせーじつ」
……なんか、ものすごい言われよう何だが?
「だから、違うって言ってんだろー? たくっ」
俺は腰に手を当てて言うが、三人とも聞いてない。
……なんで、俺の周りには人の話を聞かない奴らばっかりなんだ?
思わずため息を吐きたくなる。でもそんな俺にアシュカは違う話を持ち掛けた。
「あ、そうそうキトリー。例の花だけど、今は森にしか咲いてないってフェルナンドさんが言ってたよ」
「そうかー。じゃあ、森に取りに行かなきゃな。でもつい昨日、近くの森に熊が出たって話だから……うーむ、しばらくは無理かー」
アシュカに言われて俺は唸る。でもそんな俺にケルビンが尋ねた。
「キトリー、花が必要なの?」
「あ? んー、まあな。ササランって名前の赤い花が三つほど必要なんだ。ちょっと染料として使う事があってな」
「僕が好きって言ってるのに、あんな事に手伝わせるんだもんね~」
ケルビンの質問に答えていると、アシュカはぶすくれた顔で呟いた。
「なんだよ、お願い事を聞いてくれるって言ったのはアシュカだろ?」
「だからってさー」
アシュカはむすーっとした顔を見せる。なので、俺はちょっと悪い気になってくる。
……やっぱりお願い事、レノに関することを頼むのは駄目だったか?
そう思うが、そこへお爺がやってきた。
「ほっほっほっ、ここにいましたか。みなさん、おやつの時間にしませんかな? 今日はヒューゴがプチパンケーキを沢山作ると言っていましたぞ」
「お、今日はプチパンケーキか! ほら、アシュカも食べに行こう。フェルナンドを呼んできて」
俺が空気を変えるように言うとアシュカは少し呆れた顔を見せた。その顔には"僕、一応聖人なんだけど"という言葉が書かれていたが「はいはい」と答えて、大人しくフェルナンドを迎えに行った。
……機嫌はまぁ、パンケーキ食べたら治るだろ。
という事で俺は三人に声をかける。
「じゃあ、俺達も食堂に向かうか!」
「「「はーい!」」」
その後、おいしくプチパンケーキ(バター、メープルシロップ、アイス、生クリーム、ジャム、チョコレートの好きな物乗せ)を食べ、ザックと三人を見送った。
だから気がつかなかった。子狐達が俺が言った花の事を、三人で話しているなんて……。
************************
今日から10月ですね。
え?今年も残すは三カ月!?(; ・`д・´)
屋敷を案内していた俺は無邪気な子狐達に尋ねられていた。
「キトリーってレノと恋人なんでしょ?」
「へぇっ!? なんで、その事を!」
書斎を案内していたら急にジェイクに尋ねられ、俺は驚きの声を上げる。でも三人はごく当たり前みたいな顔をした。
「えー? 村のみんな、知ってるよ?」
「知らない人なんていないよねー?」
ケルビンとコリンは顔を見合わせて言い、俺は顔をひくひくと引きつらせる。
……ま、まさか村のみんなまで話が伝わってるなんて! 恥ずかしいんですけども!?
「い、いや、まあ、恋人だけど……急にどうした?」
俺は恥ずかしさから頬がちょっと赤くなるが、問い返してみる。
「だってキトリー、アシュカさんと仲良くしてるから」
「アシュカさん。キトリーの事、好きっぽいよねー」
「キトリー、もしかして二股?」
三人はそれぞれオブラートに包むことなくハッキリと言い、俺はその観察力に驚く。
……でも、二股ってなんだ。フタマタって! 俺の股は一つしかねーし!
「おい、なんか勘違いしてるけどアシュカはただの友達だぞ」
俺はハッキリと告げておく。間違った情報を入れて村に帰られても困るからな。けど、子狐達は疑いの目を向ける。
「ホント―?」
「嘘じゃないー?」
……俺ってば信用ないんか?!
「本当だよ。アシュカは友達だ、これまでもこれからも!」
俺は腕を組んで宣言する。しかし、そんな俺の後ろからしょげた声が聞こえてきた。
「そこまで言わなくても。しかも、ただの友達って……悲しいなぁ。こんなに好きなのに」
その声に驚いて振り向けば、書斎の開いた窓の外にアシュカがいた。いつの間に!
「アシュカ!? どうしてここにっ、フェルナンドと庭作業してたんじゃ!?」
「子供達が来てるって聞いて会いに来たんだ」
アシュカはそう言うと軽く子供達に手を挙げた。
「やぁ、みんな。こんにちは」
「「「こんにちは、アシュカさん」」」
アシュカが挨拶をすると子供達は揃って挨拶を返した。でも、すぐにコリンがアシュカに尋ねた。
「アシュカさんって、キトリーが好きなの?」
思わぬことを聞くコリンに俺は声を上げる。
「お、おい! コリン!」
でも俺の声を無視してアシュカは答えた。
「うん、そうだよ。僕はね、キトリーが大好きなんだ。だから、ここにきてからずっとアタックしてるんだ。けど全然靡いてくれなくてね」
「おい、アシュカも何言ってんだ」
「本当の事だよ」
アシュカはニコニコしながら俺を見る。
……ぐぅ、何も言い返せない。でも何も子供達の前で言わなくてもっ。
そう思って子供達を見れば、何やらこそこそ話している。
「やっぱり二股だ」
「フタマタだね」
「キトリー、ふせーじつ」
……なんか、ものすごい言われよう何だが?
「だから、違うって言ってんだろー? たくっ」
俺は腰に手を当てて言うが、三人とも聞いてない。
……なんで、俺の周りには人の話を聞かない奴らばっかりなんだ?
思わずため息を吐きたくなる。でもそんな俺にアシュカは違う話を持ち掛けた。
「あ、そうそうキトリー。例の花だけど、今は森にしか咲いてないってフェルナンドさんが言ってたよ」
「そうかー。じゃあ、森に取りに行かなきゃな。でもつい昨日、近くの森に熊が出たって話だから……うーむ、しばらくは無理かー」
アシュカに言われて俺は唸る。でもそんな俺にケルビンが尋ねた。
「キトリー、花が必要なの?」
「あ? んー、まあな。ササランって名前の赤い花が三つほど必要なんだ。ちょっと染料として使う事があってな」
「僕が好きって言ってるのに、あんな事に手伝わせるんだもんね~」
ケルビンの質問に答えていると、アシュカはぶすくれた顔で呟いた。
「なんだよ、お願い事を聞いてくれるって言ったのはアシュカだろ?」
「だからってさー」
アシュカはむすーっとした顔を見せる。なので、俺はちょっと悪い気になってくる。
……やっぱりお願い事、レノに関することを頼むのは駄目だったか?
そう思うが、そこへお爺がやってきた。
「ほっほっほっ、ここにいましたか。みなさん、おやつの時間にしませんかな? 今日はヒューゴがプチパンケーキを沢山作ると言っていましたぞ」
「お、今日はプチパンケーキか! ほら、アシュカも食べに行こう。フェルナンドを呼んできて」
俺が空気を変えるように言うとアシュカは少し呆れた顔を見せた。その顔には"僕、一応聖人なんだけど"という言葉が書かれていたが「はいはい」と答えて、大人しくフェルナンドを迎えに行った。
……機嫌はまぁ、パンケーキ食べたら治るだろ。
という事で俺は三人に声をかける。
「じゃあ、俺達も食堂に向かうか!」
「「「はーい!」」」
その後、おいしくプチパンケーキ(バター、メープルシロップ、アイス、生クリーム、ジャム、チョコレートの好きな物乗せ)を食べ、ザックと三人を見送った。
だから気がつかなかった。子狐達が俺が言った花の事を、三人で話しているなんて……。
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