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6話 ダンジョン

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 朝早くに寝苦しさで起き、適当に食事を済ませて僕たちはギルドを後にした。
 
「さっそくだな!気分はどうだ?」

「すこし緊張してます」

「そうかそうか。まあ最初はそんなもんさ。じゃあ向かうか。そうそうダンジョンについてはどれくらい知ってるんだ?ちょっと話してくれよ」

「そうですね」

僕は自分の知ってることを話した。といっても僕の知ってることはたかが知れてる。子供もしってるようなことだ。以前いた街、ウェインはダンジョン街としても有名で、ダンジョンに潜り始めるときに情報を集めようと思えば簡単にできる。その時になれば、勉強すればいいだろう。程度に考えていた。

「なるほどな。まあ初歩中の初歩だな。でもまあ入ったことないとそんなもんか。ラウルの言う通りダンジョンは突然生成される。まあいろいろ種類があるが今回のは一番メジャーな奴だな。洞窟タイプで入ると入る前とは全く違う空間に飛ばされる。今回のダンジョンは山の洞穴から入るらしいけど、中は森らしいぞ。そして一番大事なのは、入るとダンジョンの1階部分のどこかに飛ばされる。そのせいでダンジョンから出るには入口を探さないといけない。深く潜るには出口もな」

「大変そうですね」

「まあな。でも大体だが出口と入口の中間あたりにランダムに飛ばされるから案外なんとかなる。今回は出てくる魔物のランクもわかってるしな」

「1階層目はFランクの魔物がメインだそうですね。それくらいなら僕でもなんとか」

「まあ私もいるからそこまで気負いしなくてもいいぞ。それに今回は金になるのを探しつつ、まずは入口を探すところからだしな。入口に近づくと魔物も減るし、それに説明しづらいがなんとなくわかるようになってるんだ」

「それよく聞きます。本当なんですか?」

「ああ。1階層目だけは本当にわかる。今までわからないと言ってるやつは聞いたことがないな」

「なら少し安心できますね」

「そうだろう?」

以降も少しダンジョンの話を聞きつつ僕たちはダンジョンを目指した。
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