気が付いたけど、人間を襲う必要ってあるのかな?

来佳

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2話

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そうやって警戒心を解き、懐に入り込めた僕は本当の目的である食事にありつこうとなでた人間をそれとなく奥へ誘導する。
僕のみたてではこの人間たちはここでピクニックとやらをしていたはずだ。
少し進むと少し大きめの布が引いてあり、その上にバスケットが見える。やはりなと確信してそちらに座るように誘導していく、そして自分も目当ての物近くになるとコテンと横になり、ほらここでやることがあるだろう?と暗に伝える。

「ねころんじゃいましたね」

「この子もこんな風に団らんしたかったのかしら」

半分正解で半分間違いなことを言う。むうこれではだめだと、あんまりに強硬策なので控えていたが仕方がない。まさに背に腹は代えられないのだ。
僕はわざとらしく鼻をひくつかせて、美味しい匂いがするな、食べたいな。というそぶりを見せる。
そしてそのままバスケットの方へと歩き出し、少し前足を乗せてのぞき込む。

「あ、だめですよ!それはお嬢様のなんですから!」

「お腹が空いてたのかしらね」
 
僕が最初に狙っていた3人の中でも背が高く、もっとも年が上そうな人間が僕を制止する。そして一番小さく弱そうな人間が笑いながらこちらを見ている。人間とは不思議なもので、強さや大きさがそのまま権力に影響することはあまりないらしい。
そんなことを考えていると三人衆のなかで唯一無言を貫いていた人間が僕の前足のしたに手を入れ持ち上げた。
いかに食事に目を取られていたとは言え、僕の背中を容易にとり掴み上げるなど、この人間には注意しなければならないと顔を覚えるべく少し体をねじり顔を覗き込むとなるほど、邪悪な笑みを浮かべておる。
こやつは危険だとはげしく身をよじり、小さい人間に助けを求めるべく少し鳴く。

「にゃぁ」

「タニア嫌がってますわ」

「我慢ができなくて」

タニアと呼ばれた人間はそう言って激しい力で僕を束縛した。少し下手に出すぎたのかもしれないと思ったが、人間とは屈服した相手をこのように扱う存在なのだろうと思い我慢することにした。

「ああ、ずるいですわ」

小さい人間もするつもりなところをみるとまさにそうなのだろう。食事まであと一歩なんだと自分の気持ちを押し殺し耐える。
数秒もすると満足したのかゆっくりと僕をおろしてくれた。これを後何度しなければならないのかと少し気になる所だが、嫌なことは早く終わらせるのが僕の信条なのですぐさま先ほどしたがっていた小さい人間の方へと歩いていく。
小さい人間は丁度良く座っているのでその足の上にぴょんとお邪魔してそこで伏せ、抱えやすいようにしてあげる。僕の従順な姿にふぁあなど変な声を上げているが、僕のかしこさが示せてよかったと思うべきなのか、馬鹿にしてるのかと思うべきなのか。
全く人間とはよくわからない生物だ。
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