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2章
13話
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あの大冒険のあと、僕は数日間ここに住んでかなりのことが分かった。
まずボスは体格こそボスといったなりだが、あまり権力のない人間だということ、ただし腕っぷしは強いらしく、護衛や騎士達には日ごろ大きな顔をしている。
騎士達も数名覚えた。あの騎士という人間たちは、訓練後の臭いにさえ我慢していればなかなかにいい人間が多い。食事時にすっと近づきにゃぁと鳴く。それでもだめなら膝に乗る。そうすればにもなく自分の食事から一部を差し出すのだ。これは最近編み出した手法ながら、朝と夜しか食事を用意されない僕の昼飯の調達方法になっている。
あと大事なのはミナという名のコックだ。ミナはあの髪の長い人間で、毎日毎日みんなの食事を作っている。ボスもどうやらそこで働いてるらしい。あの大きさでコックとはなかなか人間というのはよくわからない。
それはさておいて、ミナはそのコック集団の頂点に君臨する人間らしいく、ボスもミナには敬意を示しているし、コックはみんなへこへこしている。
そんなミナだが大変御しやすい人間なのだ。毎朝誰よりも早く準備をしているミナに扉の外からにゃぁと鳴く、そうすると数分で僕の朝ごはんが出てくる。しかもこれはミナが勝手にやってることらしく、その後ボスの元でにゃぁと鳴けばまた朝ごはんが出てくる。ただし夜は他の人間の目もあるからかくれない。
こうすることで僕は朝ごはんを2回、昼は騎士達から1回、夜は1回と4度も食事にありつけるのだ。
おかげで多少太ることに成功した。人間は太ると悲しそうな顔をする人間も多いが、太るということは大きくなるということで、大きくなるということは強くなるということだ。こんなこともわからないから悲しい顔をするのだろう。
だがどうやら今日からそんな楽園からも出ないといけなくなってしまった。
今日も2度の朝食を終えるとボスが少し悲しそうな顔で僕を抱えて外にでたのだ。外に出すことを極力嫌がっていたボスが、僕を抱えて出るということはきっと契約とやらが始まるのだろう。
この道も久々にみた。前回は歩いていったためかなり疲れたのを覚えている。だが今日はボスに乗っかっているだけなので、腕の中で少し目を瞑ってまどろんでおこう。
「起きろ。着いたぞ」
ボスに少し撫でられる。にゃぁと答え開けられた腕からひょいと降りる。初めてここに来た時にみた邸宅だ。大きくて威厳のある佇まいだ。あの宿舎とは綺麗さも違う。
扉の前には護衛とお嬢様、あのメイド2人とそれに知らない人間が僕を待っていた。知らない人間はメイドと同じような服装をしているが、なんだか少し偉そうだ。
「ラクエル、1週間もありがとう」
「いえいえ、動物の世話は好きなもので、大変楽しませていただきました」
「それならよかったですわ。ホワイトはいい子にしてましたか?」
「はい。行儀もよく、賢い魔物です。きっとお嬢様のお力になれるでしょう」
「うふふ。やっぱり運命だったのですわ。ラクエル、本当にありがとう。またホワイトにも会いに来てあげてくださいね」
「はい。ありがとうございます。それでは失礼します」
そう言ってボスは宿舎の方へ戻っていった。顔は見えなかったが、声が少し震えてるように感じた。
まずボスは体格こそボスといったなりだが、あまり権力のない人間だということ、ただし腕っぷしは強いらしく、護衛や騎士達には日ごろ大きな顔をしている。
騎士達も数名覚えた。あの騎士という人間たちは、訓練後の臭いにさえ我慢していればなかなかにいい人間が多い。食事時にすっと近づきにゃぁと鳴く。それでもだめなら膝に乗る。そうすればにもなく自分の食事から一部を差し出すのだ。これは最近編み出した手法ながら、朝と夜しか食事を用意されない僕の昼飯の調達方法になっている。
あと大事なのはミナという名のコックだ。ミナはあの髪の長い人間で、毎日毎日みんなの食事を作っている。ボスもどうやらそこで働いてるらしい。あの大きさでコックとはなかなか人間というのはよくわからない。
それはさておいて、ミナはそのコック集団の頂点に君臨する人間らしいく、ボスもミナには敬意を示しているし、コックはみんなへこへこしている。
そんなミナだが大変御しやすい人間なのだ。毎朝誰よりも早く準備をしているミナに扉の外からにゃぁと鳴く、そうすると数分で僕の朝ごはんが出てくる。しかもこれはミナが勝手にやってることらしく、その後ボスの元でにゃぁと鳴けばまた朝ごはんが出てくる。ただし夜は他の人間の目もあるからかくれない。
こうすることで僕は朝ごはんを2回、昼は騎士達から1回、夜は1回と4度も食事にありつけるのだ。
おかげで多少太ることに成功した。人間は太ると悲しそうな顔をする人間も多いが、太るということは大きくなるということで、大きくなるということは強くなるということだ。こんなこともわからないから悲しい顔をするのだろう。
だがどうやら今日からそんな楽園からも出ないといけなくなってしまった。
今日も2度の朝食を終えるとボスが少し悲しそうな顔で僕を抱えて外にでたのだ。外に出すことを極力嫌がっていたボスが、僕を抱えて出るということはきっと契約とやらが始まるのだろう。
この道も久々にみた。前回は歩いていったためかなり疲れたのを覚えている。だが今日はボスに乗っかっているだけなので、腕の中で少し目を瞑ってまどろんでおこう。
「起きろ。着いたぞ」
ボスに少し撫でられる。にゃぁと答え開けられた腕からひょいと降りる。初めてここに来た時にみた邸宅だ。大きくて威厳のある佇まいだ。あの宿舎とは綺麗さも違う。
扉の前には護衛とお嬢様、あのメイド2人とそれに知らない人間が僕を待っていた。知らない人間はメイドと同じような服装をしているが、なんだか少し偉そうだ。
「ラクエル、1週間もありがとう」
「いえいえ、動物の世話は好きなもので、大変楽しませていただきました」
「それならよかったですわ。ホワイトはいい子にしてましたか?」
「はい。行儀もよく、賢い魔物です。きっとお嬢様のお力になれるでしょう」
「うふふ。やっぱり運命だったのですわ。ラクエル、本当にありがとう。またホワイトにも会いに来てあげてくださいね」
「はい。ありがとうございます。それでは失礼します」
そう言ってボスは宿舎の方へ戻っていった。顔は見えなかったが、声が少し震えてるように感じた。
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