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第十九話
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鉱山に来てから二週間近く、アザレアが前世の記憶を取り戻してから、早二ヶ月過ぎていた。
なんとか今のところ自分の死からは免れているようだった。物語の中でアザレアの死に関しては多くは語られていない。なので、残り一ヶ月も、周囲のこと全てに気をつけながらすごさなければならなかった。
王都は危険だと判断したので、高等科に進学するまでは戻らない予定だ。だが、鉱山での用事は終わったのでそろそろロングピークに戻ることにした。
アザレアとシラーだけならば簡単に移動できるが、その他のアザレア専属のメイド達や荷物を置いては行けないし、まだアザレアが時空属性持ちなのを公にしていないこともあり、表向き馬車でロングピークまで移動しなければならなかった。
シラー以外は馬車の中を覗くような者は居ないので、アザレアは移動中は馬車に乗らず、ロングピークの自室で過ごすことにした。
夕食を取りながら、リアトリスにロングピークへ戻る事を話した。まだ戻るなと少しぐずるかと思っていたが、案外あっさり許可がでた。
「そうか、そうしたいならそうしなさい」
そして満面の笑顔になる。
「お前に会いたくば、お前が溢れる才能で私のためだけに作ってくれた、特別な魔石でいつでも会えるのだからな」
勘弁してください、お父様。親バカが過ぎます。そう思い、アザレアは話を変えることにした。
「ロングピークでは、ゆっくり花の改良でもして過ごそうかと思っております」
スターチスの花の品種改良がまだ途中で、それがずっと気になっていたのだ。
「そうか、お前はお母様に似て花が好きだからな……そう言えば」
リアトリスは、突然何かを思い出したように話し始める。
「昔、お前がまだ小さい頃、お父様に『あの男の子にお花をあげたいけど、どのお花が好きか教えて』と、尋ねてきたことがあったな。あの頃から思いやりのある聡明な娘だった」
と、リアトリスは遠い目をした。
はい、覚えております。王宮のお茶会におよばれして、ポツンと座っていたカルにお花でもあげれば元気になるかと思い、リアトリスにカルの好きな花を尋ねたのだ。そのとき、リアトリスにアンモビウムを渡されたアザレアは、カルはアンモビウムが好きなのだとずっと思っていた。実際は違っていたのだが。
当時はまだその男の子が『王太子殿下』だとは知らなかった。後に『王太子殿下』に謁見した際に花をあげた男の子が『王太子殿下』なのだと気づいた。
アザレアは、それにしても『王太子殿下』の好きな花を勘違いしているのは如何なものか? と思い、訂正することにした。
「お父様、それなんですが王太子殿下は、特段アンモビウムの花がお好きということではないそうですの」
アザレアがそう言うと、リアトリスは不思議そうな顔になり、しばらく思案した。そして
「あの時お前の言っていた花をあげたい男の子というのは、王太子殿下であったのか?」
と言った。どういう事なのか。
「お父様、どなたかと勘違いされたのですか?」
そう訊くと、リアトリスは笑ったあと答えた。
「いやいや、あの時は私の可愛い天使が、突然『男の子に花をあげたい』と言ったのでな、頭に血が登ってしまって、丁度手近に置いてあった枯れかけて捨てようとしていた花から一輪むしりとって、お前に渡したのだ。まぁ王太子殿下もアザレから花を贈ってもらえたのだから、光栄に思ったに違いあるまい」
リアトリスは満足げに二度三度頷いた。そして呆気に取られているアザレアを気にせず更に話を続ける。
「そんなことがあったから、私の天使に変な虫がつかぬよう、その後、表向きお前は病弱ということにしてな、あまりお茶会などには参加させないようにしたのだ」
アザレアは無言でお皿に乗っていたクルミをリアトリスの額に向かって投げた。クルミはリアトリスの額に当たってコツンと床に落ちる。リアトリスは笑顔で言った。
「お前はコントロールも素晴らしい」
アザレアは呆れ果て、無言でデザートを食べるとすぐに自室へ戻った。
自室へ戻ると、今日は図書室へ行く日だったので、準備をして図書室へ移動した。
図書室につくといつも置いてあるテーブルが、脇に寄せてありソファとそのソファに合わせた低めのテーブルが中央に用意されていた。
このソファはどうしたのだろう? そう思っているとカルが本棚の隙間から顔をだした。
「アズ、今日も来たね、待ってたよ」
カルは本棚から一冊取り、こちらに向かって歩きだした。アザレアはまず、気になることを質問する。
「カル、こんばんわ。ところでこのソファはどうしましたの?」
ソファの左端に座り手に持った本をアザレアに見せながら、カルは笑顔で答えた。
「今日は読書の日だろう? だから、君がゆったり本を読めるように、ソファを用意させてもらったよ」
そう言って、ソファに深々腰かけた。
「僕はもう読みたい本を決めたから、先に読ませてもらう。アズも好きな本を選んでゆっくり読んでいってくれ」
と言い、足を組んでくつろいだ様子で、本を読み始めた。
「ありがとうございます、では遠慮なく」
とアザレアは断りを入れて、先週から読みかけていた本を手に取ると、カルの隣に座った。
本を開いたところで、ふと今日の夕食でのリアトリスとの会話を思いだし、カルに話しかけた。
「カルはアンモビウムの花は好きではないのに、いつもアンモビウムばかりお持ちしてすみませんでした」
カルは本から視線をこちらに移すと
「そんなこと、君が謝ることじゃないよ。それに謝るなら私の方が謝らなければならない。君の好きな花を知らないなんて」
そう言って苦笑した。アザレアは慌てて
「謝らないで下さい」
と返すが、カルは首を振った。
「いや、悪いのは僕だよ。それにいつも君には世話になってばかりだった」
そう言って自嘲気味に笑った。その後、本に視線を戻す。そのまましばらくお互いに本を読んでいたが、アザレアはふと思いついたことがあり、カルに言う。
「実は一つ言ってないことがあるのです」
カルはまた本から視線をあげる。
「なんだい?」
アザレアは少し恥ずかしそうに言った。
「その、いつも差し入れに持ってきていたものは、全て私の手作りなのです。はしたないことをしていました」
カルは本に栞をはさむと、テーブルに置いてこちらに向き直った。
「はしたないなんて、なんでそう思うの? 手作りだなんて君の気持ちがこもっていて私は凄く嬉しいよ。不満があるとしたら、早く言ってくれればもっと味わって食べられたのに。とは思う」
そして、なにか思い付いた表情になる。
「そうだなお礼に、今日は私が君を甘やかしたい」
と微笑んだ。その微笑みにドキッとしながら訊く。
「甘やかすって、何をするつもりですの?」
すると、カルは腕を組んで少し考えて言った。
「そうだね、膝枕。私がしてもらっては甘えることになるから、今日は私がアズに膝枕してあげよう」
イタズラっぽい顔で、自身の膝をポンポンと叩いた。
何を言っているんでしょうこの王子、膝枕? 私に? 心臓が飛び出そうなんですが!? と混乱しつつ
「いけません、だめ、だめです! は、恥ずかしすぎるぅ!」
と顔を両手で覆った。
「しょうがないね」
と、カルはアザレアの両肩を軽く持つと、くるりとアザレアの体を仰向けにしながら、自身の膝の上にアザレアの頭を乗せた。
気がつくとカルの整った顔が面前にある。起き上がりたいが、カルが右手をアザレアの左脇横について、ガッチリホールドしているので身動きができない。
カルの長い睫毛と美しい瞳が鼻先にあり息遣いを感じる。カルはアザレアの額を撫で、髪の毛に指を通しながら撫でた。
「アズ……」
と、今度はアザレアの顎の下から耳の裏辺りまでをそっと撫で上げた。背中がぞくぞくし、心臓が早鐘のように打った。どうして良いかわからず固まってカルを見つめ返す。
そしてカルはその手をアザレア顎下にあてると親指でアザレアの唇を触り、更に顔を近づけて言った。
「キスしたい」
アザレアの心臓は急加速した。ギュッと目をつぶり、咄嗟に読みかけていた本で自分の唇を隠した。
「いまはまだ、いけません」
と言うのがやっとだった。しばらくカルの息遣いだけ感じていると
「わかっている」
と言って、カルはアザレアの額に軽くキスをすると、同時にアザレアを解放した。アザレアは起き上がると、カルに向き直し赤くなった頬と額を手で押さえながら
「もう、突然何をするんですか!」
と抗議した。カルはクスクス笑って言った。
「本を読む日と決めているのに、君が話しかけるからだよ。それに君が可愛らしすぎるのも悪い」
そう言って、カルは読みかけの本を手に取り読みはじめた。
アザレアは甘い時間に眩暈を覚えた。
なんとか今のところ自分の死からは免れているようだった。物語の中でアザレアの死に関しては多くは語られていない。なので、残り一ヶ月も、周囲のこと全てに気をつけながらすごさなければならなかった。
王都は危険だと判断したので、高等科に進学するまでは戻らない予定だ。だが、鉱山での用事は終わったのでそろそろロングピークに戻ることにした。
アザレアとシラーだけならば簡単に移動できるが、その他のアザレア専属のメイド達や荷物を置いては行けないし、まだアザレアが時空属性持ちなのを公にしていないこともあり、表向き馬車でロングピークまで移動しなければならなかった。
シラー以外は馬車の中を覗くような者は居ないので、アザレアは移動中は馬車に乗らず、ロングピークの自室で過ごすことにした。
夕食を取りながら、リアトリスにロングピークへ戻る事を話した。まだ戻るなと少しぐずるかと思っていたが、案外あっさり許可がでた。
「そうか、そうしたいならそうしなさい」
そして満面の笑顔になる。
「お前に会いたくば、お前が溢れる才能で私のためだけに作ってくれた、特別な魔石でいつでも会えるのだからな」
勘弁してください、お父様。親バカが過ぎます。そう思い、アザレアは話を変えることにした。
「ロングピークでは、ゆっくり花の改良でもして過ごそうかと思っております」
スターチスの花の品種改良がまだ途中で、それがずっと気になっていたのだ。
「そうか、お前はお母様に似て花が好きだからな……そう言えば」
リアトリスは、突然何かを思い出したように話し始める。
「昔、お前がまだ小さい頃、お父様に『あの男の子にお花をあげたいけど、どのお花が好きか教えて』と、尋ねてきたことがあったな。あの頃から思いやりのある聡明な娘だった」
と、リアトリスは遠い目をした。
はい、覚えております。王宮のお茶会におよばれして、ポツンと座っていたカルにお花でもあげれば元気になるかと思い、リアトリスにカルの好きな花を尋ねたのだ。そのとき、リアトリスにアンモビウムを渡されたアザレアは、カルはアンモビウムが好きなのだとずっと思っていた。実際は違っていたのだが。
当時はまだその男の子が『王太子殿下』だとは知らなかった。後に『王太子殿下』に謁見した際に花をあげた男の子が『王太子殿下』なのだと気づいた。
アザレアは、それにしても『王太子殿下』の好きな花を勘違いしているのは如何なものか? と思い、訂正することにした。
「お父様、それなんですが王太子殿下は、特段アンモビウムの花がお好きということではないそうですの」
アザレアがそう言うと、リアトリスは不思議そうな顔になり、しばらく思案した。そして
「あの時お前の言っていた花をあげたい男の子というのは、王太子殿下であったのか?」
と言った。どういう事なのか。
「お父様、どなたかと勘違いされたのですか?」
そう訊くと、リアトリスは笑ったあと答えた。
「いやいや、あの時は私の可愛い天使が、突然『男の子に花をあげたい』と言ったのでな、頭に血が登ってしまって、丁度手近に置いてあった枯れかけて捨てようとしていた花から一輪むしりとって、お前に渡したのだ。まぁ王太子殿下もアザレから花を贈ってもらえたのだから、光栄に思ったに違いあるまい」
リアトリスは満足げに二度三度頷いた。そして呆気に取られているアザレアを気にせず更に話を続ける。
「そんなことがあったから、私の天使に変な虫がつかぬよう、その後、表向きお前は病弱ということにしてな、あまりお茶会などには参加させないようにしたのだ」
アザレアは無言でお皿に乗っていたクルミをリアトリスの額に向かって投げた。クルミはリアトリスの額に当たってコツンと床に落ちる。リアトリスは笑顔で言った。
「お前はコントロールも素晴らしい」
アザレアは呆れ果て、無言でデザートを食べるとすぐに自室へ戻った。
自室へ戻ると、今日は図書室へ行く日だったので、準備をして図書室へ移動した。
図書室につくといつも置いてあるテーブルが、脇に寄せてありソファとそのソファに合わせた低めのテーブルが中央に用意されていた。
このソファはどうしたのだろう? そう思っているとカルが本棚の隙間から顔をだした。
「アズ、今日も来たね、待ってたよ」
カルは本棚から一冊取り、こちらに向かって歩きだした。アザレアはまず、気になることを質問する。
「カル、こんばんわ。ところでこのソファはどうしましたの?」
ソファの左端に座り手に持った本をアザレアに見せながら、カルは笑顔で答えた。
「今日は読書の日だろう? だから、君がゆったり本を読めるように、ソファを用意させてもらったよ」
そう言って、ソファに深々腰かけた。
「僕はもう読みたい本を決めたから、先に読ませてもらう。アズも好きな本を選んでゆっくり読んでいってくれ」
と言い、足を組んでくつろいだ様子で、本を読み始めた。
「ありがとうございます、では遠慮なく」
とアザレアは断りを入れて、先週から読みかけていた本を手に取ると、カルの隣に座った。
本を開いたところで、ふと今日の夕食でのリアトリスとの会話を思いだし、カルに話しかけた。
「カルはアンモビウムの花は好きではないのに、いつもアンモビウムばかりお持ちしてすみませんでした」
カルは本から視線をこちらに移すと
「そんなこと、君が謝ることじゃないよ。それに謝るなら私の方が謝らなければならない。君の好きな花を知らないなんて」
そう言って苦笑した。アザレアは慌てて
「謝らないで下さい」
と返すが、カルは首を振った。
「いや、悪いのは僕だよ。それにいつも君には世話になってばかりだった」
そう言って自嘲気味に笑った。その後、本に視線を戻す。そのまましばらくお互いに本を読んでいたが、アザレアはふと思いついたことがあり、カルに言う。
「実は一つ言ってないことがあるのです」
カルはまた本から視線をあげる。
「なんだい?」
アザレアは少し恥ずかしそうに言った。
「その、いつも差し入れに持ってきていたものは、全て私の手作りなのです。はしたないことをしていました」
カルは本に栞をはさむと、テーブルに置いてこちらに向き直った。
「はしたないなんて、なんでそう思うの? 手作りだなんて君の気持ちがこもっていて私は凄く嬉しいよ。不満があるとしたら、早く言ってくれればもっと味わって食べられたのに。とは思う」
そして、なにか思い付いた表情になる。
「そうだなお礼に、今日は私が君を甘やかしたい」
と微笑んだ。その微笑みにドキッとしながら訊く。
「甘やかすって、何をするつもりですの?」
すると、カルは腕を組んで少し考えて言った。
「そうだね、膝枕。私がしてもらっては甘えることになるから、今日は私がアズに膝枕してあげよう」
イタズラっぽい顔で、自身の膝をポンポンと叩いた。
何を言っているんでしょうこの王子、膝枕? 私に? 心臓が飛び出そうなんですが!? と混乱しつつ
「いけません、だめ、だめです! は、恥ずかしすぎるぅ!」
と顔を両手で覆った。
「しょうがないね」
と、カルはアザレアの両肩を軽く持つと、くるりとアザレアの体を仰向けにしながら、自身の膝の上にアザレアの頭を乗せた。
気がつくとカルの整った顔が面前にある。起き上がりたいが、カルが右手をアザレアの左脇横について、ガッチリホールドしているので身動きができない。
カルの長い睫毛と美しい瞳が鼻先にあり息遣いを感じる。カルはアザレアの額を撫で、髪の毛に指を通しながら撫でた。
「アズ……」
と、今度はアザレアの顎の下から耳の裏辺りまでをそっと撫で上げた。背中がぞくぞくし、心臓が早鐘のように打った。どうして良いかわからず固まってカルを見つめ返す。
そしてカルはその手をアザレア顎下にあてると親指でアザレアの唇を触り、更に顔を近づけて言った。
「キスしたい」
アザレアの心臓は急加速した。ギュッと目をつぶり、咄嗟に読みかけていた本で自分の唇を隠した。
「いまはまだ、いけません」
と言うのがやっとだった。しばらくカルの息遣いだけ感じていると
「わかっている」
と言って、カルはアザレアの額に軽くキスをすると、同時にアザレアを解放した。アザレアは起き上がると、カルに向き直し赤くなった頬と額を手で押さえながら
「もう、突然何をするんですか!」
と抗議した。カルはクスクス笑って言った。
「本を読む日と決めているのに、君が話しかけるからだよ。それに君が可愛らしすぎるのも悪い」
そう言って、カルは読みかけの本を手に取り読みはじめた。
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