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そうして選ばれた十頭のうち一頭ずつが目の前に連れてこられた。
そこでグランツがあらためてオルヘルスに訊く。
「さて、君が気になる子はゴールデン・テンに残ることはできたかな?」
その言葉にフィリベルト国王が反応した。
「オリ、気に入った馬がいるのか?」
オルヘルスは言っていいものか戸惑いながら答える。
「はい、おります」
なんとゴールデン・テンにオルヘルスが気に入った馬が残っていたのだ。
「どれ、どの馬だ? 言ってごらんなさい」
するとグランツが付け加えて言った。
「ここまで残ったということは、素晴らしい馬に違いないのだし国王陛下は依怙贔屓などしない。気にせず言ってかまわない」
そう言われ、オルヘルスは右から二番目に並んでいる馬を指差す。
「あの鼻筋だけちょっと黒い真っ白なあの子ですわ。私が勝手にそう思っているだけかも知れませんけれど、あの子他の子と違いますの」
フィリベルト国王はうなずいた。
「確かに、他の馬とは少し顔つきが違うようだが……」
「そうですわね、顔つきも違いますわ。少し、こうシュットしたような顔つきですし、全体的に骨格も違いますわ。なんと言うか、首が長かったり膝から下が長かったり、後ろ足だけ太かったり……。それに、頭のてっぺんの鬣も変に立ってますし、爪の付け根にもとても長めの毛があったり。よく見ると耳の形も……」
そこまで言ったところで、フィリベルト国王はオルヘルスが話すのを制し、グランツと顔を見合わせ素早く立ち上がると、慌ててハールマン伯爵にその馬を連れてくるように命令した。
目の前に馬が連れてこられると、その馬の近くへ行き仔細に観察し始めた。
グランツも席を立つとあとを追って、その馬に近づきフィリベルト国王に話しかける。
「国王陛下、まさかこの馬は……」
フィリベルト国王はうなずく。
「間違いない、この馬はプライモーディアル種だ」
すると周囲がざわめく。
オルヘルスもプライモーディアル種のことは名前だけ本で読んで知っていた。
今は存在していないと言われている幻の馬だ。伝記によると他の馬とは全てが規格外の、大変素晴らしい馬だったそうだ。
希少な品種で昔は王族が管理し育てていた。だが、繁殖がとても難しくついに百年前、当時の国王が可愛がっていた個体が死んでしまい、絶滅したと言われている。
フィリベルト国王は馬の世話係に尋ねた。
「この馬はどこで?」
「は、はい! 申し上げます王様。この馬はある日牧場に子馬を連れた馬が現れまして、子馬を残していなくなってしまったのです。その子馬がこのスノウなのです」
馬主は緊張したのか、早口でそう言うと脱いで胸にあてていた帽子を握り潰し手を震わせていた。
「スノウと言うのか。そうか、立派に育てたな」
「もったいないお言葉、ありがとうございます。私は今日のことを一生忘れません!!」
フィリベルト国王は感激のあまり泣き出す世話係の肩をなだめるよう軽く叩くと、振り返ってオルヘルスを見つめた。
「オリ、お前はスノウがプライモーディアル種だと気づいていたのか?」
オルヘルスは慌てて首を横にふる。
「いいえ、ただその子だけ違うように見えただけですわ」
「だとしても、素晴らしい観察眼を持っているな」
すると、エリ女王が口元を隠しながら朗らかに笑った。
「あら、当然ですわ。オリは特別ですもの」
フィリベルト国王はそれを受けて納得したようにうなずく。
「確かに、そうであったな」
そして、席に戻るとハールマン伯爵に言った。
「スノウのオーナーはバルトだったな、ここに連れてこい」
「はい、承知いたしました」
バルトとはバルト・ヘンドリクス子爵のことで、実はオルヘルスの母方の伯父に当たる人物になる。
どういうことかというと、エファがステファンと結婚するときに養子に入った家というのがヘンドリクス子爵家だったのだ。
なので、バルトとは直接の血の繋がりはなかったものの、親戚としてヘンドリクス家とは付き合いがあり、特にバルトはオルヘルスをとても可愛がってくれていた。
そんなバルトがここへ来るまでのあいだ、フィリベルト国王はオルヘルスに意見を聴きながら他の馬の審査を続けた。
そして、最終的な順位が決まったところでちょうどバルトが慌てた様子でこちらに駆けつけた。
「陛下、遅くなりまして申し訳ございません。私の馬になにか問題があったのでしょうか?」
フィリベルト国王は安心させるようにバルトに微笑み返す。
「ある意味問題があったのだが、お前が心配するような問題ではない。それより、ちょうど審査が終わった。これから発表になるから、そこで聞いていろ」
そう言うと、順位の書かれた用紙をハールマン伯爵に手渡した。
バルトは訳がわからないという顔をしたあと、オルヘルスに気づいて微笑んだ。
そこで、順位が発表される。もちろん一位はバルトのスノウだった。バルトは嬉しそうにスノウの世話係に駆け寄ると、労いの言葉をかけ抱き合っていた。
しばらく賞をもらった馬主や世話係がそうして喜び合い歓喜している様子を見ていたが、それが少し落ち着いてきたところで、フィリベルト国王がバルトを呼び寄せた。
「バルト、こっちへ。その馬のことで話がある」
呼び戻されたバルトは、慌てて駆け寄りフィリベルト国王の前に跪く。
「はい、なんでしょうか」
「調べたところ、この馬はおそらくプライモーディアル種だろう」
バルトは驚いた様子で、信じられないとでも言いたげにスノウを見ると、もう一度フィリベルト国王に視線を戻す。
「まさか、そんなはずは。あれは私の牧場に迷い込んできた馬です。確かに素晴らしい馬ですが……。そんなはずは」
そう言って困惑した顔をした。
「だが、確かにプライモーディアル種で間違いない。そこで私から頼みたいことがある」
「陛下から、この私に頼みたいことですか? 恐れながら申し上げます。スノウに関することでしたら、もう私に権限はありません。スノウのオーナーはもう私ではなくなるのです」
「なんと、それでそのオーナーとは?」
バルトはオルヘルスを見つめた。オルヘルスが意味がわからず見つめ返していると、バルトはにっこりと微笑んだ。
「リートフェルト男爵夫人との約束で、今日付けでオルヘルスにスノウを譲渡する手続きを済ませましたから」
そこでグランツがあらためてオルヘルスに訊く。
「さて、君が気になる子はゴールデン・テンに残ることはできたかな?」
その言葉にフィリベルト国王が反応した。
「オリ、気に入った馬がいるのか?」
オルヘルスは言っていいものか戸惑いながら答える。
「はい、おります」
なんとゴールデン・テンにオルヘルスが気に入った馬が残っていたのだ。
「どれ、どの馬だ? 言ってごらんなさい」
するとグランツが付け加えて言った。
「ここまで残ったということは、素晴らしい馬に違いないのだし国王陛下は依怙贔屓などしない。気にせず言ってかまわない」
そう言われ、オルヘルスは右から二番目に並んでいる馬を指差す。
「あの鼻筋だけちょっと黒い真っ白なあの子ですわ。私が勝手にそう思っているだけかも知れませんけれど、あの子他の子と違いますの」
フィリベルト国王はうなずいた。
「確かに、他の馬とは少し顔つきが違うようだが……」
「そうですわね、顔つきも違いますわ。少し、こうシュットしたような顔つきですし、全体的に骨格も違いますわ。なんと言うか、首が長かったり膝から下が長かったり、後ろ足だけ太かったり……。それに、頭のてっぺんの鬣も変に立ってますし、爪の付け根にもとても長めの毛があったり。よく見ると耳の形も……」
そこまで言ったところで、フィリベルト国王はオルヘルスが話すのを制し、グランツと顔を見合わせ素早く立ち上がると、慌ててハールマン伯爵にその馬を連れてくるように命令した。
目の前に馬が連れてこられると、その馬の近くへ行き仔細に観察し始めた。
グランツも席を立つとあとを追って、その馬に近づきフィリベルト国王に話しかける。
「国王陛下、まさかこの馬は……」
フィリベルト国王はうなずく。
「間違いない、この馬はプライモーディアル種だ」
すると周囲がざわめく。
オルヘルスもプライモーディアル種のことは名前だけ本で読んで知っていた。
今は存在していないと言われている幻の馬だ。伝記によると他の馬とは全てが規格外の、大変素晴らしい馬だったそうだ。
希少な品種で昔は王族が管理し育てていた。だが、繁殖がとても難しくついに百年前、当時の国王が可愛がっていた個体が死んでしまい、絶滅したと言われている。
フィリベルト国王は馬の世話係に尋ねた。
「この馬はどこで?」
「は、はい! 申し上げます王様。この馬はある日牧場に子馬を連れた馬が現れまして、子馬を残していなくなってしまったのです。その子馬がこのスノウなのです」
馬主は緊張したのか、早口でそう言うと脱いで胸にあてていた帽子を握り潰し手を震わせていた。
「スノウと言うのか。そうか、立派に育てたな」
「もったいないお言葉、ありがとうございます。私は今日のことを一生忘れません!!」
フィリベルト国王は感激のあまり泣き出す世話係の肩をなだめるよう軽く叩くと、振り返ってオルヘルスを見つめた。
「オリ、お前はスノウがプライモーディアル種だと気づいていたのか?」
オルヘルスは慌てて首を横にふる。
「いいえ、ただその子だけ違うように見えただけですわ」
「だとしても、素晴らしい観察眼を持っているな」
すると、エリ女王が口元を隠しながら朗らかに笑った。
「あら、当然ですわ。オリは特別ですもの」
フィリベルト国王はそれを受けて納得したようにうなずく。
「確かに、そうであったな」
そして、席に戻るとハールマン伯爵に言った。
「スノウのオーナーはバルトだったな、ここに連れてこい」
「はい、承知いたしました」
バルトとはバルト・ヘンドリクス子爵のことで、実はオルヘルスの母方の伯父に当たる人物になる。
どういうことかというと、エファがステファンと結婚するときに養子に入った家というのがヘンドリクス子爵家だったのだ。
なので、バルトとは直接の血の繋がりはなかったものの、親戚としてヘンドリクス家とは付き合いがあり、特にバルトはオルヘルスをとても可愛がってくれていた。
そんなバルトがここへ来るまでのあいだ、フィリベルト国王はオルヘルスに意見を聴きながら他の馬の審査を続けた。
そして、最終的な順位が決まったところでちょうどバルトが慌てた様子でこちらに駆けつけた。
「陛下、遅くなりまして申し訳ございません。私の馬になにか問題があったのでしょうか?」
フィリベルト国王は安心させるようにバルトに微笑み返す。
「ある意味問題があったのだが、お前が心配するような問題ではない。それより、ちょうど審査が終わった。これから発表になるから、そこで聞いていろ」
そう言うと、順位の書かれた用紙をハールマン伯爵に手渡した。
バルトは訳がわからないという顔をしたあと、オルヘルスに気づいて微笑んだ。
そこで、順位が発表される。もちろん一位はバルトのスノウだった。バルトは嬉しそうにスノウの世話係に駆け寄ると、労いの言葉をかけ抱き合っていた。
しばらく賞をもらった馬主や世話係がそうして喜び合い歓喜している様子を見ていたが、それが少し落ち着いてきたところで、フィリベルト国王がバルトを呼び寄せた。
「バルト、こっちへ。その馬のことで話がある」
呼び戻されたバルトは、慌てて駆け寄りフィリベルト国王の前に跪く。
「はい、なんでしょうか」
「調べたところ、この馬はおそらくプライモーディアル種だろう」
バルトは驚いた様子で、信じられないとでも言いたげにスノウを見ると、もう一度フィリベルト国王に視線を戻す。
「まさか、そんなはずは。あれは私の牧場に迷い込んできた馬です。確かに素晴らしい馬ですが……。そんなはずは」
そう言って困惑した顔をした。
「だが、確かにプライモーディアル種で間違いない。そこで私から頼みたいことがある」
「陛下から、この私に頼みたいことですか? 恐れながら申し上げます。スノウに関することでしたら、もう私に権限はありません。スノウのオーナーはもう私ではなくなるのです」
「なんと、それでそのオーナーとは?」
バルトはオルヘルスを見つめた。オルヘルスが意味がわからず見つめ返していると、バルトはにっこりと微笑んだ。
「リートフェルト男爵夫人との約束で、今日付けでオルヘルスにスノウを譲渡する手続きを済ませましたから」
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