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幼年期

転生しました。

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    やってきましたぁーー、異世界ー。
 ワーパチパチ。
 虚しい。
 ん?ナンデカッテ?
 だって目の前が真っ暗なんだもん。ポケ○ンで手持ち全部瀕死なった時より真っ暗だよ。お先真っ暗どころじゃない。四方八方闇だよ。でも音は聞こえる。

 なにが楽しみだなぁー、だ。とんでもねぇよ。
 
 …することがない。
 
 ...そうだ今の状態を考えてみよう。
 まず腹が減った。まぁ腹が減るということなは生きてる証拠か。もしかして俺って盲目なのか。やだなー。不便ダナー。でも声とかは聞こえるんだよなー。
 
 そういえば声は出るのだろうか。前世では一月に2~3文しか喋んなかったからなぁ。
先生に当てられた時なんて地獄。答えをいっても
「ごめん、よく聞こえないんだけど?」とか

「ハッキリと言いなさい。あなたは毎日どうやって過ごしてるの?」て言われたな。
なっ泣いてなんかないよ。ちょっと余分な水分を目から流してるだけだから。これぽっちも悲しい訳じゃないんだからね。
 
 切り替え切り替え、よしっ。あぁ、することねぇ。腹へったなぁ。
 腹へったー。
 「あううーあ」
 
 …あれっ。なんだこの可愛らしい声は、おかしいな。
待てよ、わかったぞ。このシーン。俺は小説でこの展開を幾度となく読んできた。これはあれだ、転生だ、転生したから俺赤ん坊になったんだ。
でもなんで真っ暗なんだろ?
 
 さて、することないし、寝る。おやすみー。
 
 そこからの俺というのは、ただ食っちゃ寝食っちゃ寝のだらだら生活をした。目の前が真っ暗だった理由を解明したぞ。俺はなぜか頭にだけ毛布をかけていたからだった。バカだろっ!!
 
 数日が過ぎた。
 俺はゆりかごに入れられていることがわかった。母さんはかなり美人だった。嬉しかった。しかし、メイド。あのメイドはちょっとな。言ってたら来たよ。
 
 「ディオン様ご飯の時間ですよ~。」
 
 この浮かれたお馬鹿そうな子。なぜかずっとにやけてる。怖い。
 
 「あぁ、やっぱりいつ見てもかわいいなぁ~。フフフフ。もうこの年で女の子を虜にするなんて、フフフ。」
 
 うん、この子確実に馬鹿だ。俺の飯ほったらかしてずっと見てくる。
 ドアから別の人が入ってきた。ハッ、殺気!
 
 「シアンなぜ仕事をサボっているのかしら。」
 
 ヤバイ。あの人マジヤバイ。背後になんか怖いの連れてる。般若かあれ般若さんか?すげー。スタ◯ド出してるー。
 
 「ハッ、エ、エリーゼ様なぜ此処に!!」
 「あなたがいつも仕事をサボっているから。様子見よ。」
 「いえ、これは違うんです。」
 「なにが?」
 
 あの人笑顔だけど後ろの般若さんが刀持ってる。
 
 「ディオン様が可愛すぎるのです!!」
 
 突如般若さんが刀を振り下ろした。馬鹿な子斬られた!!
 いや見間違いか。殴られてた。
 
 「頭が、頭が~。」
 「ちゃんとしてくださいね。」
 「はい、わかりました!!」
 
 反省してなさそうだな。大丈夫なのだろうか?
 
 「ディオンごめんね。お腹空いたでしょ。私が食べさせてあげるからね。」
 「ちょっとエリーゼ様、これは私の癒sゲフンゲフン、これは私のパラダイスタイムなんですから。」
 
 いや、変わってなくないかそれ、というかひどくなってる気がするが。
 
 「いいじゃない。あなたはほとんど毎日お世話出来るんだから。あぁ私なんて忙しくてディオンのお世話も出来ないなんて、母親なのに。私、母親なのに。」
 「っく。母親の特権を使うなんて、ひどいですよエリーゼ様。横暴です。メイドの仕事を奪うなんて。」
 「いい、シアン『使えるものはなんでも使う』という言葉があるの。だから私わねどんなゲスなことをしてでも目的を達成するだけなのよ。」
 
 これはひどいな、どんなゲスなことをしてでもとか…。しかもあれが母親なのか。不安ダナー。
 どうしよう。まじで腹が減ったのだが。どうしよう。グズるか、泣くか、寝るか。
 
 「エリーゼ様それよりもディオン様にご飯を食べさせないと。かなりお腹が空いていると思います。」

ナイスッ。
 
  「ああ、忘れてたわ。でも泣かないなんてこの子はとても偉い子よ。将来は大物になるに違いないわ。」
 
 少々親バカが過ぎると思うが、けっこういい感じの人だった。仕事ってなにしてんだろう。



作者の時間...
作者は睡魔のダメージを受けた。眠すぎてどうしようもないっ。何も、手に付かない。ゆっくり、ゆっくりと歩もう。
zzz 
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