手の届く存在

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本編

Girls side50話~宮本明日香その2~

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「明日香、大丈夫か?何か震えてるみたいだけど……」
「大丈夫よ……それより大輝くん、寒くない?」
「俺は問題ないよ。寒い方が暑いより好きだし」

私と大輝くんは、何と今静岡に来ていた。
どうしてこうなったのか。

まず、大輝くんはちょっと出かけてきます、と言って父に断って私を連れだした。
私はやや大きめのカバンに着替えなどを詰めて、それを肩に担いで。
大輝くんも同じ様に、来た時と同じ様にカバンを持って一緒に出る。

「さて、じゃあ行こうか。何処がいい?寒くなってきてるし、温泉とか近くにあるとことかいいな」
「呑気なものね……それより本当に、いいの?今ならまだ引き返せるのよ?」
「おいおい、言い出しっぺが何を……いいか?今日はお前の日なんだ。俺はお前の願いを最大限叶える為に来たんだから。行きたいとこないなら、俺が決めちゃうけどいいか?」

いつになく強引だ。
こんなにもアグレッシブな人だったっけ……。
駅までの道を歩きながら、大輝くんがスマホを取り出して唸っている。

「よし、この時期なら静岡とかどうだ?熱海とかさ」
「まるで旅行みたいね……でもそれなら近くに温泉施設とかありそうだし……」
「じゃあ決まりだな。新幹線のチケット、まだとれるかな」

駅に到着して、私たちは電車に乗り込んだ。
新幹線に乗り換える為の駅まで移動して、ここまでは何事もないということにほっと溜息をつく。

「とりあえず、まだ怪しまれてないみたいだ。睦月の気配もしないしな」
「そ、そう……バレたら、怒るかしらね、みんな……」
「どうだろうな?まぁその時はその時さ。大体俺が怒られるだけで済むんじゃないかな」

確かにいつも何かあれば、大輝くんがお仕置きを受けたりというのは日常茶飯事で、女性陣は基本無傷だ。
しかし、今回ばかりは事情が違う。
私が誰にも相談しないで独断で大輝くんを独り占めしたいという我儘から起こした行動。

これにはさすがに他のメンバーも黙ってはいないんじゃないかと思った。

「明日香、俺ちゃんと仕事するからな。お前に苦労はかけないから」
「ほ、本気なの?私、駆け落ちしたいなんて言ったけど、世間知らずだし……人付き合いだって、そんなに得意じゃないから……」
「大丈夫、二人でなら何とかなるさ。幸せになろう」

週末の混み合っている電車の中で、こっそりと大輝くんがキスをしてきて、また少し幸せだなんて考えた自分を戒めた。

先ほどうな重をしこたま食べていた大輝くんは、駅弁がおいしそうだ、なんて言っていたけどさすがに食べようとは思わなかった様だ。
冷凍みかんだけ車内で購入して、何となく湧いてくる逃亡者気分を堪能する。
堪能する、なんて言ってはいるが、内心はいつバレるのか、とドキドキだった。

売り子の女の人が実は女神の誰かの化けた姿なんじゃないか、とか疑ったらキリがないことを考えてしまう。
正直落ち着かない。

「明日香、トイレ行ってくるけど……どうする?着いてくるか?」
「ば、バカじゃないの!?早く行ってきなさいよ!」
「え、あ、そう?うん、じゃあ行ってくるから、勝手にどっか行くなよ?」
「大丈夫よ、子どもじゃないんだから……」

子どもじゃないんだから、か。
でも世間的に見ても両親から見ても、望月から見ても、私だって大輝くんだって、まだ子どもだ。
そんな子どもが二人で一体何ができるっていうんだろうか。

いや、大輝くんは普通の子どもじゃないし、正直その気になれば何でも思い通りなんだろうけど……。
苦労はかけない、なんて言っていたけどきっと、彼の力があればできないことの方が少ないだろう。
ということは、だ。

障害になりえるのはやはり睦月を始めとする女神の面々。
というか、あの人たちが全員で徒党を組んできたら、さすがの大輝くんでも勝ち目はなさそうな気がする。
となれば、やはり見つかり次第逃げる方向で考えておく必要があるということか。

「どうした、難しい顔してるけど」
「い、いえ……ちょっと心配ごとが……」
「何だよ、大丈夫か?あ、もう少しで到着するみたいだ。忘れ物するなよ?」

十二月も中旬に差し掛かって、東京でも大分冷えてきてると感じていた。
静岡は更に寒くて、場所によっては雪が降っていたりするとか。
幸い、私たちが降り立った熱海ではまだ雪に埋もれたりということはない様だが、それでもやはり冷え込みがきつい気がする。

そんなこんなで、冒頭のやりとりに至るわけだ。

「せっかくきたんだから、今日だけどっか旅館でも探してみるか?」
「え?」
「二人だけで旅行とか、この先できるかわからないからさ。記念にどうかなって。嫌なら別に……」
「い、いいわよ。嫌なわけ、ないじゃない」
「お?」

大輝くんがきょとんとしている。
大輝くんと旅行とか、他のメンバーだって経験してないはずだ。
それを、私は二人だけでできる。

こんなにも嬉しいことは、ないだろう。
躍りそうになる心を何とか抑えつけて、私は大輝くんの腕に自分の腕を絡めた。


「おー、あったあった。割と雰囲気あるなぁ。明日香、ここでいいか?」
「大輝くんに任せるわよ。私は、大輝くんの決めたことなら何でもいいの」
「そうなのか?もう少し我儘言ってもらわないと、張り合いがないな」
「だって、これから家探したりしないとだし……ある程度貯金はあるけど、あんまり派手に使っちゃうわけにいかないでしょ」
「うーん、それもそうか。じゃあ、ここで決定、と」

古びた温泉旅館と言った雰囲気のその旅館の、受付で大輝くんが宿泊受付を済ませる。
幽霊でも出そうな雰囲気の旅館だというのが、私の印象だったがまさかホラー系苦手な大輝くんが、そんなのをわざわざ選ぶとは考えにくい。
というか、軽く考えていたけど……家借りたりって、未成年の私たちでも大丈夫なんだろうか。

普通に考えたらダメな気がするけど、神の力を使ってどうにかしちゃうつもりなのかしら。

「明日香?大丈夫か?部屋行こうぜ」
「あ、ええ……」

何だか色々と考えが追い付かない。
とりあえず、今日だけは何もかも忘れて楽しむことにしよう。
その方がきっと、大輝くんも喜んでくれる。


「ほえー……ここの料理、旨いな……」
「美味しいわね。海の幸はやっぱり海沿いの強みよね」
「そうだなぁ。でも、肉もなかなか……」

一見して安い旅館ではあるのだがそこそこに賑わっている様で、何組かの旅行客とすれ違ったりした。
しかし料理はちゃんとしたものが出てくるし、布団なんかも値段に見合っているのか微妙なレベルのしっかりしたものが入っているのを見た。
大輝くんはうまいうまい言いながら、この旅館の食事に舌鼓を打っている。

でも、確かに美味しい。
家で食べる料理も一応、ちゃんと料理人が作ってくれているのだが、何となく大輝くんがいないときは味気ない。
結局、私は大輝くんがいないと何もできない女になってしまっているのかもしれない。

「なぁ明日香、良かったら明日ここ行かないか?」

そう言って大輝くんがスマホを見せてくる。
食事中にスマホなんて、と一瞬思うが、この際そんなことはもういいだろう、と思い直して画面を見た。

恋愛成就の……東福山……西光寺?

「まぁ、本当にご利益あるのかわかんないけどさ、こういうの面白いと思わないか?」

大輝くんがこういうの、あんまり興味ないことは知っている。
なのに、大輝くんはきっと私に気を遣ってくれているのだ。
最近私の様子がおかしいというのは、きっとメンバー内である程度話題にも上っていただろうし、大輝くんの耳にだって入っていることだろう。

ともなれば、善意の塊みたいな大輝くんが気を遣わないわけがないのだ。
それに、彼はああ見えて割と常識人でもある。
そんな彼が、私の無謀とも言える駆け落ちなんて言う提案をいとも簡単に受け入れたのが、何よりの証拠と言える。

「混浴の露天、空きましたけどどうしますか?一時間程度ならお二人だけで入れますよ」

障子の扉がノックされて、外から老婆の声がした。
ここの中居さんだろうか。

「あ、なら入ります。ありがとうございます」

大輝くんが答えて、残っていた料理を平らげる。
というか、混浴?
ってことは何?

一緒に入るってこと?

自慢じゃないが、私は大輝くんとお風呂に一緒に入ったことがまだない。
付き合って結構経つし、他のメンバーは何度も入ってると聞いてもいる。
しかし、私と望月だけは、未だに大輝くんと一緒のお風呂を経験していなかった。

理由はただ一つ。
恥ずかしいから。
だって、自分の癖とか色々出るのが風呂とかトイレと言った空間だと、私は思う。

いい意味で気の抜ける空間。
そんな空間でだらしなく、カッコ悪い私の姿なんか大輝くんには見せられないし見せたくない。
ただそれだけの理由で私はこの一年以上、大輝くんと一緒の入浴を頑なに拒んできた。

しかし……二人だけで生きていこうと言っている今。
そんなことを言っている場合ではないのかもしれない。
この混浴というのは、きっと天から与えられたチャンスなのだ。

二人で生きていくんであれば、そんな恥ずかしいなんてことをいつまでも子どもみたいに主張しているべきではない。
私も意を決して、目の前の食事を平らげた。


「さ、先に入っていて……すぐに行くから」
「おう、わかった。んじゃあっちでな」

大輝くんはきっと、女の子とお風呂なんて慣れたものだろうし、特に気にも留めないんだろう。
だけど私としては一大決心の元に、今まで生きてきた中で三本の指に入るくらいの覚悟で挑んでいる。
だから……そんな軽く、んじゃあっちでな、なんて言わないでもらいたかった。

「お、きたな。早く入れよ、気持ちいいぞ」
「ええ、待ってて……」

一応作法に従って前なんかを流して、タオルを置いて湯船に浸かる。
今日はそこそこ歩いたし、その疲れが一気に溶け出す様な気分だ。

「前から思ってたけど、明日香は脚線綺麗だよなぁ。やっぱり明るいところで見ると、いいもんだ」
「な、何言ってるのよ……」

綺麗だと言ってくれるこの脚だって、もちろん大輝くんが割とじろじろ見ていたことは知っている。
だから気を抜くことはできなかったし、代わりに毛を抜いたりしていた。
剃ることだって、もちろんある。

昨夜のうちにその辺は抜かりなくやってあるから、今日はそこまで心配がないが……今後は一緒に入っていても処理はきちんと、なんて気を付ける必要があるのか。
そう考えると、顔から火が出そうだった。

「明日香はスラっとしててスタイルいいからな。本当、いい女だよ」
「ば、バカじゃないの。そんな風に褒めたって……でも、ありがとう」
「何だよ、素直だな。でも、そんな明日香もいいかもしれないな」

そう言って、大輝くんは私の肩を抱く。
恥ずかしいばかりだと思っていた一緒のお風呂って、こんなにいいものだったのか。
今まで変なプライドに邪魔されて、こんなに良いものを逃していたのだと思うと、何となくもったいないことをしてきた気がする。

もちろん睦月の家の風呂なんかはここまで大きくないし、だけどそれだけ密着度も……。

「どうした?のぼせたか?顔真っ赤だぞ」
「え!?あ、いえ、その……こ、こういうのも、いいものね……」
「何だ、今更そんなことに気づいたか。でも、今までわからなかったことがわかるって、いいよな」

今までわからなかったことが、わかる……。
そうだ、私は……。

「大輝くん」
「ん~?」
「これからも、ずっと一緒にいてくれる?」
「当たり前だ、ずっと一緒だよ。明日香が嫌にならなかったら、ずっとずーっとな」
「そう……もう少しだけ、こうしてていい?」
「まだまだ時間大丈夫なはずだし、いいんじゃないか?……珍しく甘えてくるけど、そういう明日香も新鮮でいいな」
「そういう気分になることくらい、私にだってあるわよ」
「そうだよな、明日香だって人間だし、しっかりしててもまだ高校生なんだしな」

はっとさせられる。
高校生。
そう、まだ私たちは高校生だ。

経済力だってないし、生活力だって……私はない。
金銭のやりくりだって、自分の小遣いの範囲でしかやったことがない。
そんな無謀というかもう、命を捨てに行こうというのとほぼ同義な私のわがままに、大輝くんを付き合わせてもいいのだろうか。

「大輝くん、私ね……」
「ん?おお、明日香見てみろよ。東京よりやっぱ空綺麗なんだなぁ。星、すごいぞ?」
「え?……本当ね……私たち、これからこっちで……」

本当に、やっていけるのだろうか。
時間が経つほど不安は増していく。
そろそろ騒ぎにだってなっていてもおかしくない。

というかなっていない方がおかしい。
そうなれば睦月の耳にだって、入るに違いない。

「大輝くん、あなたは私が守るから」
「何だよ突然……てか守るのは俺の方だ。お前は俺に守られててくれよ。そう決めたんだから」

再び抱きしめられて、大輝くんの鼓動を感じる。
少し鼓動が早いのはきっと、この温泉のせいに違いない。

少しして私たちはお風呂を上がって、涼みがてら受付前の自動販売機の前に来ていた。
それぞれ飲み物を買って飲んでいると、気分が少しだけ落ち着いてくるのを感じる。

お父さんは、ちゃんとご飯を食べたのだろうか。
望月はきっと血眼になって睦月のところにでも駆け込んでいることだろう。
他のメンバーは、私がいなくなったらどういう顔をするのだろう。

考えるほどに沼に嵌っていく様な感覚が私を襲う。
そんな私の不安を察してか、人目も憚らずに大輝くんは私の肩をそっと抱いて、落ち着けようとしてくれる。
いい加減、私は決めるべきなのかもしれない。

「部屋に戻りましょうか」
「そうだな、大分汗も引いてきたし」


部屋に戻って、布団が敷かれているのを見て、二人きりなんだと実感する。
しかし、今はちゃんと話さなくては。

「大輝くん、明日なんだけど……」
「うん?」
「さっき言っていたところに行ったら……やっぱり帰りましょう」
「……そうか、まぁそれが明日香の望みなら。けど、いいのか?」
「ええ……十分我儘を通したから。私にはやっぱり、似合わないわ。ごめんなさい、こんなことに付き合わせてしまって。あと、ありがとう」
「何、いいってことよ。何時頃帰る?」
「そうね……騒ぎになっているかもしれないし、早い方がいいわよね。午前中にここを出て、すぐに向かいましょうか」

大輝くんは、こんなバカみたいな私のわがままに、献身的に付き合ってくれる。
それはきっと、これからも変わらないのだろう。
だから私は、帰る決意をした。

帰ったら、みんなに謝ろう。
私の素直な気持ちを吐き出して、許してもらえるまで。
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