バナナと夢

二色燕𠀋

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 パパが死んでから、色々あった。けれど、私は4歳から、ママは23歳からの歴史がある。 
 今のところ私にとっては人生で二番目に長く付き合いがある人で、パパにとっては私たちが一番長く付き合いのある人間だ。

 私は一生ものの病気を抱えている。
 だからこそ、特にそう思っていたと思う。あの人は死なないんだと。

 遺族年金(アナフィラキシー故、薬物アレルギー等に対応した、どちらかといえば“お見舞い金”といった方が正しいもの)暮らしとなったママは、今は家からあまり出なくなった。

 今、ママは1人で使うにはあまりにも広い分譲に住んでいる。3LDK。
 不思議だ、何故、3部屋あるのだろう。買ったパパ自身が理由を語ることはなかった。

 ママは今、食に関して煩かったパパがいなくなってしまったのと、一人になってしまった反動で、本当にテキトーな、引きこもり生活になってしまったようだ。

 パパは、ドライブが好きだった。

 今も、パパが倒れる直前まで使っていたスマホがある。それは解約してしまったが、電波があれば使うこと自体は可能だ。

 最近、お散歩系のスマホアプリが開発された。自分が歩いた場所にお花が咲くのだ。
 私も療養と言いつつまあ、出不精だったのだけれど、そのアプリに出てくるキャラクターが可愛くて好きで、お散歩に行くのが日課になった。

 命日から年末年始に実家へ帰った際に何気なく、私はママにそのお散歩アプリを薦めてみた。

 パパの端末は電波が通れば動かせる。ママのケータイのWi-Fiを飛ばし(テザリング、ペアリングという機能)一緒に持って歩けば、一緒にお散歩が出来るのではないか?と。

 パパの端末とママの端末にそれを入れ、テザリング、ペアリングのやり方を教えてみた。するとママは、付近をドライブするようになった。
 本当に少しだ。ちょっと、スーパーを遠回りしてみるくらいの。

 パパの端末にも足跡がつくようになった。しかも、解約しているせいか反応が良い。同じ距離なのに私たちより歩数、足跡がつくように(私は病気ゆえ運転が許されないため、助手席で足跡を残すため端末を振ってみたりしている)なった。

 運転は基本的にパパに任せていたママは付近のことをよく知らなかったようで、たまに迷ってしまうけれど。

 よくある風景としてみていたライトアップ。その日の気分だった、二人で行ってみようということになった。
 そこは、アプリの特別スポットなのだ。

 とても綺麗な場所だった。遠目だと「ショボいな!」と思っていたが、行ってみて知った、カップルが多い。どうやらその場所はデートスポットだったようだ。

 ライトアップがとても綺麗で、なんとなくパパとも気になっていたそう。
 ママと「また来たいなぁ、本当に綺麗だったね」と話しながら正月を終えた。
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