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暴風雨の清廉
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「えーじゃぁそっちの三味線兄さんはぁ~」
「え、お、俺ですかっ」
「うんうん」
「いや俺趣味が違うのであのそのまぁここに来ちゃったんですけどそれはか、亀田さんがその」
ハイシー、おっぱい小さい。
って俺もおかしいのか?
「えーいいじゃなぁい。みんな楽しそうにぶたれてるしぃ」
怖いけど俺、乳ぃ!出そうだよハイシー!
「だめだめっ!ぶたれたら明日三味線弾けない弾けない」
「おるぁ、ハイシーてめぇ!」
亀ちゃん、ぶつのは勇咲に任せたらしい。獲物を見つけたライオンのようにハイシーに突撃した。
「いやぁぁ!」
「おいてめぇこらぁ」
目の前でハイシーのおっぱいを鷲掴む亀ちゃん。痛そう、あれ痛そう。
「やぁよぉ、ツキコ先輩ぃぃ」
「こいつはノーマルなんだよタコっ!ノーマルじゃねぇけどなぁ。無理に客に声掛けんな若造」
「亀ちゃん言葉の意味わかんない」
勢いしかわかんないよ亀ちゃん。
「やめなさいよこのレズビアン!」
二人は喧嘩を始めてしまった。
ヤバいなんか心折れそうなんですけどこの雰囲気。
「はぁぁぁ~」
仕方なく日本酒イッキ飲み。もうやってらんない。
頭を抱えれば隣から「もー酔っちゃった?ジャグジー」と、心配そうにのんちゃんが言ったのがわかった。
「いや…」
「ツキコ、二人分お勘定お願い」
肩を掴まれのんちゃんはそう言った。
「いやのんちゃん悪いですよ!」
しかしのんちゃんを見れば笑顔で「はいはい」と優しく言ってくれたことに最早気分は急上昇してしまった。
「別んとこで飲み直そ?ジャグジー」
「え、あぁ、はぁ…」
「すみませんのんちゃん」
亀ちゃんが申し訳なさそうにのんちゃんに言う。
ハイシーさんはバツが悪そうに引っ込んでしまった。
「いいよー。まぁ慣れないとキツいからねー。俺も最初こんなんだったし。
あ、てか卯月、今日上がりいつ?」
「んー25時かな」
「じゃスタジオいるからさー。テキトーに泊めてくれる?」
「あ、いっすよー。
依田、はい立てる?」
「…うん、はい」
立ち上がってみれば
酒なんて回っていない。大体日本酒一杯だし。でも頭の血液落ちた。
「やっぱデカいねジャグジー」と言うのんちゃんの楽しそうな声に、思わず抱き締めてしまった。
「えっ、」
「ありゃ」
「怖いよぅのんちゃんん!」
甘えてみる。
しかし本音だ。
のんちゃんら俺の頭をぽんぽん「はいはいはい」と撫でて笑う。
「君の方がいま怖いからねージャグジー。取り敢えず三味線持って!俺を離して!ギター持ち帰れないからさ」
「あ、はぁ、ごめんなさい…」
離した。
ちょっとなんだろ、汗の匂い?酒の匂い?とにかく好きかもこれぇ。
亀ちゃん、伝票を俺に渡しながら「まぁお楽しみあそばせっ」とか言って頭をぶっ叩いてきたので。
「うえ゛っ、」
吐き気がきた。
「あ、やべ…」
と言った亀ちゃんに、店の奥にあったトイレに連れていかれた。
マジで吐いた。
意外と酔ってた。
しかし吐いたらすっきりした。
トイレから出て「おまたせぇ…」と言った自分の声の覇気のなさに幻滅した。
「ちょっと大丈夫?ごめんね依田!」
トイレから出た瞬間に亀ちゃんから水を一杯渡される。
ギターを背負ったのんちゃんが「大丈夫?」と俺に心配顔。
ここはなんだか、薄暗い廊下だ。きらびやかなあのカウンターが離れて見える。
なんか、それだけで頭冴えた。
「うん、大丈夫です。なんか我に返った。亀ちゃん、師匠に挨拶して帰るよ」
「いや、大丈夫私が調教しとくから」
てか亀ちゃん。
「その格好寒くないの?」
「は?」
仕方ないなぁ。
羽織を脱いで亀ちゃんに渡した。
「風邪引かないでね。
のんちゃんごめんなさい、行きましょうか」
「え、お、俺ですかっ」
「うんうん」
「いや俺趣味が違うのであのそのまぁここに来ちゃったんですけどそれはか、亀田さんがその」
ハイシー、おっぱい小さい。
って俺もおかしいのか?
「えーいいじゃなぁい。みんな楽しそうにぶたれてるしぃ」
怖いけど俺、乳ぃ!出そうだよハイシー!
「だめだめっ!ぶたれたら明日三味線弾けない弾けない」
「おるぁ、ハイシーてめぇ!」
亀ちゃん、ぶつのは勇咲に任せたらしい。獲物を見つけたライオンのようにハイシーに突撃した。
「いやぁぁ!」
「おいてめぇこらぁ」
目の前でハイシーのおっぱいを鷲掴む亀ちゃん。痛そう、あれ痛そう。
「やぁよぉ、ツキコ先輩ぃぃ」
「こいつはノーマルなんだよタコっ!ノーマルじゃねぇけどなぁ。無理に客に声掛けんな若造」
「亀ちゃん言葉の意味わかんない」
勢いしかわかんないよ亀ちゃん。
「やめなさいよこのレズビアン!」
二人は喧嘩を始めてしまった。
ヤバいなんか心折れそうなんですけどこの雰囲気。
「はぁぁぁ~」
仕方なく日本酒イッキ飲み。もうやってらんない。
頭を抱えれば隣から「もー酔っちゃった?ジャグジー」と、心配そうにのんちゃんが言ったのがわかった。
「いや…」
「ツキコ、二人分お勘定お願い」
肩を掴まれのんちゃんはそう言った。
「いやのんちゃん悪いですよ!」
しかしのんちゃんを見れば笑顔で「はいはい」と優しく言ってくれたことに最早気分は急上昇してしまった。
「別んとこで飲み直そ?ジャグジー」
「え、あぁ、はぁ…」
「すみませんのんちゃん」
亀ちゃんが申し訳なさそうにのんちゃんに言う。
ハイシーさんはバツが悪そうに引っ込んでしまった。
「いいよー。まぁ慣れないとキツいからねー。俺も最初こんなんだったし。
あ、てか卯月、今日上がりいつ?」
「んー25時かな」
「じゃスタジオいるからさー。テキトーに泊めてくれる?」
「あ、いっすよー。
依田、はい立てる?」
「…うん、はい」
立ち上がってみれば
酒なんて回っていない。大体日本酒一杯だし。でも頭の血液落ちた。
「やっぱデカいねジャグジー」と言うのんちゃんの楽しそうな声に、思わず抱き締めてしまった。
「えっ、」
「ありゃ」
「怖いよぅのんちゃんん!」
甘えてみる。
しかし本音だ。
のんちゃんら俺の頭をぽんぽん「はいはいはい」と撫でて笑う。
「君の方がいま怖いからねージャグジー。取り敢えず三味線持って!俺を離して!ギター持ち帰れないからさ」
「あ、はぁ、ごめんなさい…」
離した。
ちょっとなんだろ、汗の匂い?酒の匂い?とにかく好きかもこれぇ。
亀ちゃん、伝票を俺に渡しながら「まぁお楽しみあそばせっ」とか言って頭をぶっ叩いてきたので。
「うえ゛っ、」
吐き気がきた。
「あ、やべ…」
と言った亀ちゃんに、店の奥にあったトイレに連れていかれた。
マジで吐いた。
意外と酔ってた。
しかし吐いたらすっきりした。
トイレから出て「おまたせぇ…」と言った自分の声の覇気のなさに幻滅した。
「ちょっと大丈夫?ごめんね依田!」
トイレから出た瞬間に亀ちゃんから水を一杯渡される。
ギターを背負ったのんちゃんが「大丈夫?」と俺に心配顔。
ここはなんだか、薄暗い廊下だ。きらびやかなあのカウンターが離れて見える。
なんか、それだけで頭冴えた。
「うん、大丈夫です。なんか我に返った。亀ちゃん、師匠に挨拶して帰るよ」
「いや、大丈夫私が調教しとくから」
てか亀ちゃん。
「その格好寒くないの?」
「は?」
仕方ないなぁ。
羽織を脱いで亀ちゃんに渡した。
「風邪引かないでね。
のんちゃんごめんなさい、行きましょうか」
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