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The 2nd episode
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それから少しの間、俺は銃の撃ち方やら何やらを瀬川に教えた。
しかしこいつも一応警察官だ。初心者ではない。それほど教えることもないが、なんだか凄く一生懸命に聞いている。
「てか、そんなに教えることもなくないか?」
「…僕、下手くそなんです。なんて言うか、的に当たらない」
確かに瀬川にセンスはない。これでもかというくらいに的を外している。
「うーん。まず握ったときブレてるんだよ。しっかり持って構えて、標的を捉えればそんなに外さないよ。これは練習するしかないけど。
あとは練習するコツとしては、距離を変えてみることかな」
「距離、ですか?」
「自分のコントロールしやすい射程距離っていうもんがあるはずだからね。それを掴まないと。あとは最初はやっぱり姿勢とか」
「…なるほど…」
だがなんだか…。
「お前、こっち、こっち見ろって!」
やけに人の顔ばかり見る。手元を見ないから構えがイマイチなんだよな。
「あ、はい…」
手を取り、手の添え方とかを教えてやる。
「あとは撃ってみて」
ちょっと疲れた。横でタバコを吸うことにした。
案外良くなった。重心もブレずちゃんと的を射ている。どうやら飲み込みは早いらしい。
「あっ…」
「いいじゃん。あとは、打った後よろけるな。誤射して頭撃ち抜いたら死ぬからな」
なんだか子供のように無邪気な笑顔でこっちを見てくる瀬川に、取り敢えず頭を撫でてやると、物凄く照れたように俯いた。
「…部長、」
背後から、低めの女の声がした。
あぁ、忘れてた。
「あ、そうだった」
振り向けばやはり。山瀬愛蘭が呆れたような顔で瀬川を見ていた。
「…恭太に呼びにいかせたのが間違いでした」
「ごめん愛蘭」
「もういい。貴方は仕事に戻って。
部長、頼まれていた件ですが」
「あぁ、うん。戻るよ」
取り敢えず3人で部署に戻ることにした。
「あのさ、ひとつ聞いていい?」
「はい、なんでしょう」
「君ら、仲良いの?」
甚だ疑問だ。
なんとなく、瀬川は慕っていそうな気がするが、山瀬は少しクールな子だ。正直読めない。
そしてなんとなく、この二人、ここに来る前から顔見知り、むしろ知り合いではあるのがさっき伺えた。
しかし、元いた部署から察するに、接点はなさそうに思える。これは無駄な詮索だろうか。
「…愛蘭は、お姉ちゃんみたいな感じなんです」
「は?」
「…警察学校で一緒だったんです」
「あ、あぁ…」
なるほど。納得。
あれ、でも…履歴書を見るかぎりだと学課が違っていた気もする。
山瀬は完璧なるサイバー犯罪向け、いわばパソコンに強いような、情報処理と言うかなんか説明に難しい学課で、瀬川は一般だった気がする。少なくとも印象には薄い。
まぁここからは多分無駄な詮索だ。やめておこう。
「部長と副部長もそんな感じなんですか?」
「ん?うーん。あいつはね、同じ課の先輩かな」
「仲良しですよね。あと千種さんと、監察官と」
なんか役職呼びってなかなか慣れないな…。警官だと当たり前なんだよな…でもこれ嫌だな。
「ユミルは同僚?潤はまぁ腐れ縁というか…。潤とは学校一緒だったよ。でも俺らは学校一緒だけど昔から喧嘩しかしてないからね」
ホント、思い返せば口論しかしてない。
「腐れ縁…ですか」
ふと、いままでは聞く側だった山瀬がぽつりと言う。
「言葉に出来る関係でもねぇけどな、あいつは。あんなんでも癪だが仕事は頼れるところもあるからな」
「…良い関係をお築きですね」
「いや、面倒だよ」
しかしこいつも一応警察官だ。初心者ではない。それほど教えることもないが、なんだか凄く一生懸命に聞いている。
「てか、そんなに教えることもなくないか?」
「…僕、下手くそなんです。なんて言うか、的に当たらない」
確かに瀬川にセンスはない。これでもかというくらいに的を外している。
「うーん。まず握ったときブレてるんだよ。しっかり持って構えて、標的を捉えればそんなに外さないよ。これは練習するしかないけど。
あとは練習するコツとしては、距離を変えてみることかな」
「距離、ですか?」
「自分のコントロールしやすい射程距離っていうもんがあるはずだからね。それを掴まないと。あとは最初はやっぱり姿勢とか」
「…なるほど…」
だがなんだか…。
「お前、こっち、こっち見ろって!」
やけに人の顔ばかり見る。手元を見ないから構えがイマイチなんだよな。
「あ、はい…」
手を取り、手の添え方とかを教えてやる。
「あとは撃ってみて」
ちょっと疲れた。横でタバコを吸うことにした。
案外良くなった。重心もブレずちゃんと的を射ている。どうやら飲み込みは早いらしい。
「あっ…」
「いいじゃん。あとは、打った後よろけるな。誤射して頭撃ち抜いたら死ぬからな」
なんだか子供のように無邪気な笑顔でこっちを見てくる瀬川に、取り敢えず頭を撫でてやると、物凄く照れたように俯いた。
「…部長、」
背後から、低めの女の声がした。
あぁ、忘れてた。
「あ、そうだった」
振り向けばやはり。山瀬愛蘭が呆れたような顔で瀬川を見ていた。
「…恭太に呼びにいかせたのが間違いでした」
「ごめん愛蘭」
「もういい。貴方は仕事に戻って。
部長、頼まれていた件ですが」
「あぁ、うん。戻るよ」
取り敢えず3人で部署に戻ることにした。
「あのさ、ひとつ聞いていい?」
「はい、なんでしょう」
「君ら、仲良いの?」
甚だ疑問だ。
なんとなく、瀬川は慕っていそうな気がするが、山瀬は少しクールな子だ。正直読めない。
そしてなんとなく、この二人、ここに来る前から顔見知り、むしろ知り合いではあるのがさっき伺えた。
しかし、元いた部署から察するに、接点はなさそうに思える。これは無駄な詮索だろうか。
「…愛蘭は、お姉ちゃんみたいな感じなんです」
「は?」
「…警察学校で一緒だったんです」
「あ、あぁ…」
なるほど。納得。
あれ、でも…履歴書を見るかぎりだと学課が違っていた気もする。
山瀬は完璧なるサイバー犯罪向け、いわばパソコンに強いような、情報処理と言うかなんか説明に難しい学課で、瀬川は一般だった気がする。少なくとも印象には薄い。
まぁここからは多分無駄な詮索だ。やめておこう。
「部長と副部長もそんな感じなんですか?」
「ん?うーん。あいつはね、同じ課の先輩かな」
「仲良しですよね。あと千種さんと、監察官と」
なんか役職呼びってなかなか慣れないな…。警官だと当たり前なんだよな…でもこれ嫌だな。
「ユミルは同僚?潤はまぁ腐れ縁というか…。潤とは学校一緒だったよ。でも俺らは学校一緒だけど昔から喧嘩しかしてないからね」
ホント、思い返せば口論しかしてない。
「腐れ縁…ですか」
ふと、いままでは聞く側だった山瀬がぽつりと言う。
「言葉に出来る関係でもねぇけどな、あいつは。あんなんでも癪だが仕事は頼れるところもあるからな」
「…良い関係をお築きですね」
「いや、面倒だよ」
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