読書感想文

二色燕𠀋

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三浦しをん『むかしのはなし』

感想-1

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専門学校を去る最後の授業で私はこれの“論文”を書きました。

中学くらいから読んでいた作品で
最後、私は授業数の関係で2作、論文を出すはずが、
一年の最後に学校にいれなくなったため、絞ったのがこちらでした。もう一作はたしか「魚たちの離宮」で。

昔、発売初版にこれを買った(それくらい三浦しをんが好きだった)んですが、なので文庫あらすじは後に文庫本を手にした(引っ越しやら雑多でなくしてしまった)やつのを引用しました。

文庫あらすじには「直木賞受賞作家」とありますが、これは直木賞「まほろ駅前多田便利軒」の前作品でした。今回こそ取れる、しかし残念ながら最終選考くらいでしたね。

もう、これを読んだから擦れたマセガキになったんです(笑)中学の国語の先生兼図書室の先生に言われました。いや、貸してと言われたんで貸したんですけど。

「貴方の年齢でこれを読む、ということは凄い」と。
まぁ、年間400冊とか、授業そっちのけで読んでいた変態なんで(笑)

しかしつまりは20年くらい。
手放せず、なんとなく年一くらいで読み直すくらいには衝撃的な作品でした。

これ、あの頃の三浦さん、年一作は出していたのに、数年ぶりだったんですよ。

あらすじは、もうね、真相に迫ってしまっているが確かに購買意欲が沸くくらいには読者投げ、問いかけをしているかな、と思います。つまりは、的はずれでなく。

日本昔話をベースに短編を書いています。

ラブレス かぐや姫
ロケットの思い出 花咲か爺
ディスタンス 天女の羽衣
入り江は緑 浦島太郎
たどりつくまで 鉢かづき
花 猿婿入り
懐かしき川べりの町の物語せよ 桃太郎

話の扉文に、昔話のあらすじが書いてあるのですが、あとがきを読むまで何故書いてあるか、わからないくらいにテーマ「今昔話を残すなら」に沿っているというか。

もしも地球が滅亡したら。

これに掛かっています。

どの話が一番好きかと言われれば陳腐に「懐かしき川べりの町の物語せよ」です。

短編ですが、どこか繋がりが絶対にある話で、舞台はどの話も「多摩川河川敷」が出てきます。
懐かしき川べりの町の物語せよは、全ての話のフラグを回収したから、というだけでなく、
もう単純に哀愁。泣けないけどじんわり来るやつ、です。
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