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次の日、光也さんは休みだったが店に行き早速店長と面談。一ヶ月半後に退職することが決定。この協議が実に3時間。
もう店長の辞めないでくれアピールがハンパじゃなくて大変話が難航。これは面倒だと俺も参加し、ついでに俺も辞職宣言したのが悪かったようで。
俺はその後もバイトし、家に帰ったらびっくり。家が軽くバーと化していた。
「どしたのこれ」
「ん?あぁ、ほら、これ」
と言って見せられたのがカクテル大事典。一人黙々と酒を作ったり本に線を引いたりしていた。
仕方ないからその日の夕飯はつまみっぽいのにしてやって、二人でカクテルをひたすらに飲んだ。その日はワイン系。
明日俺は休みだから付き合ってやるけどこの人大丈夫かなと心配になるくらい飲んでいた。気付けば一本空いちゃってて、そこで漸く我に返る。
「あー、気持ち悪いかも…」
「うん、お茶いる?」
「いや、いいや吐いてくるわ」
「はいはい」
こんな光景もわりと見慣れたからいいんだけどさ。仕方ないからしじみ汁作ってやったりして。
トイレから帰ってきたら顔が真っ青で。よく考えたら昨日からなんも胃に入ってなくないか?これは一度厳しくしなければな。
「取り敢えず明日は休肝日ね」
「はぁい…」
無理矢理しじみ汁を飲ませれば、凄く眠そうにカクテル大事典を読んでいるから。
「光也さんがそこで寝ちゃったら布団敷けないからね?」
「んー…」
「わかった、一回ずれて。布団敷くから」
仕方なくムリに布団を敷いてそこに寝かせようとしたたが突っ伏しちゃったので断念。もういいよ。
肩に毛布だけ掛けてやって、俺はその隣、というか下で狭い思いをしながら、それでもちょっと膝枕しちゃったりして寝た。
朝は光也さんが出勤だから6時ごろ起きて飯を作る。キッチンでカチャカチャやってたら流石に光也さんは起きた。
「おはよう」
「おはようさん」
「あー、悪いな」
「いつものことだよ。ほらほら仕事の用意しなさいな」
って言ってるのになぜか俺の隣まで歩いてきて。急に頭を撫でたりするもんだから思わず卵焼きが崩れてしまって。
「あっ、」
「ちょっ、あんたなぁ!」
「悪ぃ悪ぃ」
崩れたまま仕方なく皿に盛り付ける。素直に部屋に戻る背中を仕返しとばかりにちょっと抱き締めてみたりして。
「うわっ、なんだよお前!」
頭頂部がちょうど鼻辺りにあるんだよなぁ。
「仕返しだよ」
「冷めるから!あと遅刻するから!」
なんだよ、そーゆー俺がなんか弱いとこ突きやがって。仕方ないから離してやるよ。
朝飯を持ってくと光也さんは急に立ち上がった。
「あ、ほら忘れてたじゃん!バカ」
「はい?」
そう言ってキッチンからコーヒーカップを持ってきた。
あぁ、コーヒー淹れるの忘れちゃったのね。
いつも通り、俺にはブラックで自分は砂糖と牛乳を淹れる。
「やっぱ朝はコーヒーだね」
「うん、そーだね」
それはコーヒー牛乳だけどね。
「さぁて、仕事だ仕事」
なんか身の入り方が違うな。やっぱり長年やたってきたとこを辞めるからかな。
これで心機一転出来たらいいな。本当に柏原さんの今回の話は良い機会になるかもしれないな。
「珍しくやる気あるね」
「だってさ、こっから後輩たちに託して去るんだぜ?お世話になった人にも返さなきゃならないしな」
そう言ってバイトの準備をちゃきちゃき進めて家を出て行った。
まぁその通りだけどさ、勉強しながらそれだと、また気を潰さないかな?大丈夫かなと少し心配には思うけど。
もう店長の辞めないでくれアピールがハンパじゃなくて大変話が難航。これは面倒だと俺も参加し、ついでに俺も辞職宣言したのが悪かったようで。
俺はその後もバイトし、家に帰ったらびっくり。家が軽くバーと化していた。
「どしたのこれ」
「ん?あぁ、ほら、これ」
と言って見せられたのがカクテル大事典。一人黙々と酒を作ったり本に線を引いたりしていた。
仕方ないからその日の夕飯はつまみっぽいのにしてやって、二人でカクテルをひたすらに飲んだ。その日はワイン系。
明日俺は休みだから付き合ってやるけどこの人大丈夫かなと心配になるくらい飲んでいた。気付けば一本空いちゃってて、そこで漸く我に返る。
「あー、気持ち悪いかも…」
「うん、お茶いる?」
「いや、いいや吐いてくるわ」
「はいはい」
こんな光景もわりと見慣れたからいいんだけどさ。仕方ないからしじみ汁作ってやったりして。
トイレから帰ってきたら顔が真っ青で。よく考えたら昨日からなんも胃に入ってなくないか?これは一度厳しくしなければな。
「取り敢えず明日は休肝日ね」
「はぁい…」
無理矢理しじみ汁を飲ませれば、凄く眠そうにカクテル大事典を読んでいるから。
「光也さんがそこで寝ちゃったら布団敷けないからね?」
「んー…」
「わかった、一回ずれて。布団敷くから」
仕方なくムリに布団を敷いてそこに寝かせようとしたたが突っ伏しちゃったので断念。もういいよ。
肩に毛布だけ掛けてやって、俺はその隣、というか下で狭い思いをしながら、それでもちょっと膝枕しちゃったりして寝た。
朝は光也さんが出勤だから6時ごろ起きて飯を作る。キッチンでカチャカチャやってたら流石に光也さんは起きた。
「おはよう」
「おはようさん」
「あー、悪いな」
「いつものことだよ。ほらほら仕事の用意しなさいな」
って言ってるのになぜか俺の隣まで歩いてきて。急に頭を撫でたりするもんだから思わず卵焼きが崩れてしまって。
「あっ、」
「ちょっ、あんたなぁ!」
「悪ぃ悪ぃ」
崩れたまま仕方なく皿に盛り付ける。素直に部屋に戻る背中を仕返しとばかりにちょっと抱き締めてみたりして。
「うわっ、なんだよお前!」
頭頂部がちょうど鼻辺りにあるんだよなぁ。
「仕返しだよ」
「冷めるから!あと遅刻するから!」
なんだよ、そーゆー俺がなんか弱いとこ突きやがって。仕方ないから離してやるよ。
朝飯を持ってくと光也さんは急に立ち上がった。
「あ、ほら忘れてたじゃん!バカ」
「はい?」
そう言ってキッチンからコーヒーカップを持ってきた。
あぁ、コーヒー淹れるの忘れちゃったのね。
いつも通り、俺にはブラックで自分は砂糖と牛乳を淹れる。
「やっぱ朝はコーヒーだね」
「うん、そーだね」
それはコーヒー牛乳だけどね。
「さぁて、仕事だ仕事」
なんか身の入り方が違うな。やっぱり長年やたってきたとこを辞めるからかな。
これで心機一転出来たらいいな。本当に柏原さんの今回の話は良い機会になるかもしれないな。
「珍しくやる気あるね」
「だってさ、こっから後輩たちに託して去るんだぜ?お世話になった人にも返さなきゃならないしな」
そう言ってバイトの準備をちゃきちゃき進めて家を出て行った。
まぁその通りだけどさ、勉強しながらそれだと、また気を潰さないかな?大丈夫かなと少し心配には思うけど。
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