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「おっさんさぁ…なんかさぁ…幸せになるとえーな」
帰り道、ちょっとふにゃふにゃになった光也さんはそう言った。
「おいおい大丈夫かよ!すっげぇふにゃふにゃだけど!」
「あー、俺が処理するんで大丈夫です」
「ホント面倒見が良い後輩でよかったな光也」
「んー?」
「あー、これだめだね。まぁ明日休みだしいっか。真里、スポドリは取りあげとけなー。
じゃあなお前ら!楽しかったよ!」
颯爽と柏原さんは逆方向へ一人歩いて行った。そういえばあの人電車だと地下鉄か。
駅までは取り敢えず肩をがっしりと掴んで歩いた。
「サンタがさぁ、親だって気付いたのいつ?」
「んー?小学生じゃねぇかな」
「俺ねぇ、そもそも信じたことなかったんよ」
「そうなの!?」
「だってさ、そんなん居ない言われてたんよ、はなから。あんなんはみーんな、親がやっとるんやって」
「そうなんだ。でもホントはいるじゃん」
「フィンランドになー」
取り敢えず駅のホームまで連れて行き、電車を待つ間椅子に座らせた。寝そうになったときに電車が来たので起こして二人で乗り込む。乗り換えもあるので開かない方のドアの前に立つ。
「今頃小夜、クリスマス楽しんでんのかな」
「あの父ちゃんはそーゆーのやりそうだよね」
「人生初サンタかな」
そう思いを馳せる光也さんはすごく嬉しそうだった。
それを見てものすごく抱き締めたくなったけど公共機関なので我慢。
乗り換えて家の最寄り駅付近、前のバイト先近くまで来て一度喫煙所に寄った時、ちょっと我慢出来なくなって後ろから抱きついた。「なぁんだよー」とか言いながら意外とよろけてしまったのでやめた。
「いや、ちょっとごめん我慢出来なかった」
「まぁええけどちょっとびびったわ」
二人でこうしてここでタバコを吸ってると懐かしい。少し前までこうしてた。
同じことを考えてたらしく、光也さんも、「懐かしいな」と言ってタバコの煙を眺めていた。
ぼんやりと人通りを眺めてるとカップルが圧倒的に多い。
タバコを吸い終え、家路についた。帰宅して早々、「ん?」と光也さんは異変に気がつき、靴を脱ぎ捨てて足早に部屋に向かった。仕方なく靴を揃えてやると部屋から、「すげぇ!」と聞こえた。
どんな顔してるかなと思って部屋へ行ってみると、もの凄くキラキラした顔をして振り向いた。
窓の前には天体望遠鏡。俺がこの日のために買っておいたのだ。バレないように朝ここに置くのも大変だった。
「これ…」
「おぉ、人生初サンタかな?」
「真里…!」
光也さんは突進するように抱きついてきた。驚きのあまりよたついてしまった。
初めてかも。酒臭い。
「光也さん…」
やべぇ、何これ。
「真里ー!嬉しい!」
「よかったね。俺も嬉しい…」
今ならちょっと何してもいいかな。先ずは頭をゆっくり撫でてムードを…。
「ありがとう!あれ見よう!」
いきなりばっと剥がされ、そのまま手を引っ張られた。
あぁ…髪が綺麗だ…クソぅ!
まるで子供のようにはしゃぐ好きな人を見て、まぁいっかと、それから二人でしばらくは星を見てはしゃいだ。
いつの間にか日付を跨ぐまでずっと、何億後年も前の輝きを、望遠鏡で見つめて、俺たちのクリスマスは終わったのだった。
帰り道、ちょっとふにゃふにゃになった光也さんはそう言った。
「おいおい大丈夫かよ!すっげぇふにゃふにゃだけど!」
「あー、俺が処理するんで大丈夫です」
「ホント面倒見が良い後輩でよかったな光也」
「んー?」
「あー、これだめだね。まぁ明日休みだしいっか。真里、スポドリは取りあげとけなー。
じゃあなお前ら!楽しかったよ!」
颯爽と柏原さんは逆方向へ一人歩いて行った。そういえばあの人電車だと地下鉄か。
駅までは取り敢えず肩をがっしりと掴んで歩いた。
「サンタがさぁ、親だって気付いたのいつ?」
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「そうなの!?」
「だってさ、そんなん居ない言われてたんよ、はなから。あんなんはみーんな、親がやっとるんやって」
「そうなんだ。でもホントはいるじゃん」
「フィンランドになー」
取り敢えず駅のホームまで連れて行き、電車を待つ間椅子に座らせた。寝そうになったときに電車が来たので起こして二人で乗り込む。乗り換えもあるので開かない方のドアの前に立つ。
「今頃小夜、クリスマス楽しんでんのかな」
「あの父ちゃんはそーゆーのやりそうだよね」
「人生初サンタかな」
そう思いを馳せる光也さんはすごく嬉しそうだった。
それを見てものすごく抱き締めたくなったけど公共機関なので我慢。
乗り換えて家の最寄り駅付近、前のバイト先近くまで来て一度喫煙所に寄った時、ちょっと我慢出来なくなって後ろから抱きついた。「なぁんだよー」とか言いながら意外とよろけてしまったのでやめた。
「いや、ちょっとごめん我慢出来なかった」
「まぁええけどちょっとびびったわ」
二人でこうしてここでタバコを吸ってると懐かしい。少し前までこうしてた。
同じことを考えてたらしく、光也さんも、「懐かしいな」と言ってタバコの煙を眺めていた。
ぼんやりと人通りを眺めてるとカップルが圧倒的に多い。
タバコを吸い終え、家路についた。帰宅して早々、「ん?」と光也さんは異変に気がつき、靴を脱ぎ捨てて足早に部屋に向かった。仕方なく靴を揃えてやると部屋から、「すげぇ!」と聞こえた。
どんな顔してるかなと思って部屋へ行ってみると、もの凄くキラキラした顔をして振り向いた。
窓の前には天体望遠鏡。俺がこの日のために買っておいたのだ。バレないように朝ここに置くのも大変だった。
「これ…」
「おぉ、人生初サンタかな?」
「真里…!」
光也さんは突進するように抱きついてきた。驚きのあまりよたついてしまった。
初めてかも。酒臭い。
「光也さん…」
やべぇ、何これ。
「真里ー!嬉しい!」
「よかったね。俺も嬉しい…」
今ならちょっと何してもいいかな。先ずは頭をゆっくり撫でてムードを…。
「ありがとう!あれ見よう!」
いきなりばっと剥がされ、そのまま手を引っ張られた。
あぁ…髪が綺麗だ…クソぅ!
まるで子供のようにはしゃぐ好きな人を見て、まぁいっかと、それから二人でしばらくは星を見てはしゃいだ。
いつの間にか日付を跨ぐまでずっと、何億後年も前の輝きを、望遠鏡で見つめて、俺たちのクリスマスは終わったのだった。
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