3 / 10
三話:クズとクズ
しなやかなサテンのシーツに身を沈めていた秋津は、煩わしいスマホの着信音で目が覚めた。煩わしい。
カーテンの外からは、真っ赤な夕陽が昇っている。
何も着ていない上半身では寒いと判断し、蹴とばしていた掛け布団を手繰り寄せた。
「なんだ……」
『なんや、えらい不機嫌そうやな? お眠さんか?』
「滝中、お前か……何の用だ」
相変らずの胡散臭い口調と軽薄な態度に、秋津の元々よくない機嫌が更に悪くなった。そんな事などお見通しだと言うように、滝中が電話越しに笑みを浮かべる。
寝起きの秋津は、いつになくクズの仮面が剝がれ落ちているようだ。
いい事を知ったと、滝中はどんどんとご機嫌になっていく。
『実は今夜な、店でえらい豪華なパーティーをするんや。オーナーがキャストのお得意様を呼んで、楽しみましょ、やって。なぁ、秋津はん、俺のお得意様として来てくれへん?』
猫なで声で今後の予定を聞いてくる滝中。もう来ることが決定しているかの様なその態度に、秋津は寝起きだというのに、頭を抱えてしまう。
よく口が回る男だ。
裏社会で金に困っている組織に金貸しをやっている秋津は、良くも悪くも一部の裏の者には顔を覚えられていた。とはいえ、秋津自身は特定の組織に肩入れする訳でもない。
弱小組織だろうが、大物がいる組織だろうが、リターンが見込めるならどれだけでも金を貸す。
鬼島がオーナーをやっているあの店では、鬼島と繋がりのない者達はまず来ない。
よって、秋津と繋がりのある商いの相手とは被らずに遊べているのだ。バックに誰もついていなくとも、裏組織達が牽制し合うその隙間に入り込む。
鬼島の組織ほど規模がデカく金を持っているとなると、秋津が金を貸す必要もない。秋津にとって鬼島の膝元は良い遊び場だった。
少なくとも特別目は付けられない。そう秋津は判断していた。
「今日はダメだ用事がある」
『そんなん言わんといて、ぴょ!って顔みせるだけでええからさ』
「ダメだ」
『えー、ケチ! 店一番の稼ぎ頭のお得意様が来いひんと、店と俺の面目丸つぶれやわぁ』
再びペラペラと口が回りだした滝中に、秋津はウンザリしながら今夜の予定を考える。今夜は以前取引を持ちかけられていた胡桃沢に、事務所へ招かれているのだ。
用事と言うのは恐らく、貸した金を返すと同時に、貸した金以上の利益金を返される筈。それも、胡桃沢本人からではなく、胡桃沢の組織の下っ端のはずだ。秋津自身も自分で行く必要もないのだが、胡桃沢に本人が来るように言われたのだ。
何を考えてるのか、何をさせたいのかが一切不明だが考えても無駄なのだろう。
招かれたのは夜の九時頃。その帰りに店に寄って行けば、まぁいいだろう。
「仕方ねぇ、行けばいいんだろ。顔を出すだけだ」
『ホンマ⁉ 来てくれるんやな? 嬉しいわ! めいっぱい金使うてってや!』
それはそれは、嬉しそうに電話を切った滝中。これが稼ぎ頭の営業力なのかと、秋津はまだギリギリ寝起きの頭で考える。仕方なくため息を吐いた秋津は、少し早めの身支度をする為、ベッドから身体を起こした。
街頭すら光を照らさぬ細く暗い路地を、高級スーツに身を包んだ秋津がきっぱりと歩く。見栄と高いプライドを着飾り、黒社会へと足を踏み入れた。
繫華街からもそう遠くない場所に、一般の小企業のような顔をした胡桃沢の事務所が見えてくる。
その事務所に入れば、行儀の悪い不躾な視線が秋津を射貫いた。秋津がその視線をよこした下っ端をじっと見つめていると、背後から現れたこの事務所の管理者兼責任者が奥から出て来る。
「狂犬どもの躾がなってねぇようだな?」
「あ、秋津さん! 申し訳ございません! 躾し直しておくので、ここは……」
「次はない」
「は、はい! おい、支払金を用意しろ!」
部下に指示を出しながら、責任者は秋津を備え付けのソファに座らせる。一般的な事務所だと言うのに、組員のデスクを見ればクスリの入った袋が散らばっていた。クスリを売るだけに留まらず、組員がヤっているとは……。
胡桃沢付の部下にでも知られたら、始末されるだろう。いくら末端の人間とは言え、警察に取り調べをされると一発アウトだ。何重にも枝分かれしている販路でも、枝そのものが折れては痛手になる。
「こっちが手渡し分で、残りは秋津さんの口座の方へ……これが入金証明書です」
「ああ、確かに」
「はい。あ、あの……最近、ウチの事務所周りで鬼島の下っ端どもがうろついてるんで、気を付けてください! ドンパチおっぱじめるかもしれねぇんで!」
アタッシュケースを片手に出口へ向かう秋津に、責任者が忠告をよこす。秋津は片手を上げ、了解の意を示して事務所を後にした。
暫く徒歩で繫華街を歩き、滝中との約束の為に店に寄る。滝中の言葉は嘘では無かったらしく、豪華なパーティーが行われているようだった。普段はかけないハイテンポな曲が、店の外の秋津の元まで聞こえてきている。
「チッ、気がのらねぇなァ」
店の前で悪態をつき、秋津は入店する。
すると、秋津の出迎えを言い渡されて待っていたのか、二名のスタッフが入口で待機していた。
この店のスタッフは皆、威圧の為か牽制の為か体格がよく、おまけに真っ黒なサングラスまで付けているのだから、基本的におっかない。
「お待ちしておりました。滝中が待っております。奥へご案内いたしましょう」
スタッフに案内されるままに、秋津は店の奥へと入ってゆく。いつも通り、この店で最上級格の部屋へと進む。
スタッフが部屋の扉を開け、秋津の入室を促した。
それに従い部屋に入れば、そこには滝中だけでなく、3人の高級スーツを身に纏った男達が待っていた。
秋津はその状況で、自分が目を付けられた事を悟る。
黒髪を撫で付け、ブランデー片手に秋津を伺ってくる男。この部屋の誰よりも偉そうで、秋津の癪に障る。
「……オーナー様直々に俺のお相手を?」
鬼島の肩に甘えるように擦り寄る滝中に視線すらやらず、秋津が問いかける。
自分の中の焦りと余裕の無さを悟られまいと、挑戦的に微笑んだ。
そんな秋津を見透かしたように、鬼島は秋津の問いかけを鼻で笑った。
「ああ、うちのお得意様だからなァ?」
「ほう? それは随分と、サービスが効く店だ。キャストが嘘を吐かなければ、もっと高評価をやれるだろうな」
秋津は滝中を今までの誰に向けるより、冷徹な嘲りを含めた視線でみやった。狐のような細い目を、線のように細め滝中は唇に弧を描く。
ああ、どこまでも気に入らない男だ。
「まぁ、そんな事はどうでもいい。腹の探り合いなど、時間の無駄だ」
「……わざわざ俺を待っていたが、一体なんの用だ」
「胡桃沢への資金援助を止め、俺の組織へと代わりに流せ。そして、お前に胡桃沢の暗殺、又は情報提供を求める」
同じ高さのソファに座っているというのに、鬼島は秋津を見下ろす。その侮辱的な態度など気にも留めず、互いに視線を外さない。
これは己の生存を賭けた睨み合いだ。目を逸らした方が喰われる。
「断ると言ったら?」
「生かさず殺さず、死ぬまで自由を奪い続けるだけだ」
「……ッ!?」
突然、背後に居た筈の青柳と赤畠が、秋津を羽交い絞めにする。
目の前の鬼島に意識を集中させていた為、秋津が抵抗する隙も無かった。
二人は秋津に薬品を嗅がせて意識を刈り取る。
忌々しいほど手慣れた犯行だった。
カーテンの外からは、真っ赤な夕陽が昇っている。
何も着ていない上半身では寒いと判断し、蹴とばしていた掛け布団を手繰り寄せた。
「なんだ……」
『なんや、えらい不機嫌そうやな? お眠さんか?』
「滝中、お前か……何の用だ」
相変らずの胡散臭い口調と軽薄な態度に、秋津の元々よくない機嫌が更に悪くなった。そんな事などお見通しだと言うように、滝中が電話越しに笑みを浮かべる。
寝起きの秋津は、いつになくクズの仮面が剝がれ落ちているようだ。
いい事を知ったと、滝中はどんどんとご機嫌になっていく。
『実は今夜な、店でえらい豪華なパーティーをするんや。オーナーがキャストのお得意様を呼んで、楽しみましょ、やって。なぁ、秋津はん、俺のお得意様として来てくれへん?』
猫なで声で今後の予定を聞いてくる滝中。もう来ることが決定しているかの様なその態度に、秋津は寝起きだというのに、頭を抱えてしまう。
よく口が回る男だ。
裏社会で金に困っている組織に金貸しをやっている秋津は、良くも悪くも一部の裏の者には顔を覚えられていた。とはいえ、秋津自身は特定の組織に肩入れする訳でもない。
弱小組織だろうが、大物がいる組織だろうが、リターンが見込めるならどれだけでも金を貸す。
鬼島がオーナーをやっているあの店では、鬼島と繋がりのない者達はまず来ない。
よって、秋津と繋がりのある商いの相手とは被らずに遊べているのだ。バックに誰もついていなくとも、裏組織達が牽制し合うその隙間に入り込む。
鬼島の組織ほど規模がデカく金を持っているとなると、秋津が金を貸す必要もない。秋津にとって鬼島の膝元は良い遊び場だった。
少なくとも特別目は付けられない。そう秋津は判断していた。
「今日はダメだ用事がある」
『そんなん言わんといて、ぴょ!って顔みせるだけでええからさ』
「ダメだ」
『えー、ケチ! 店一番の稼ぎ頭のお得意様が来いひんと、店と俺の面目丸つぶれやわぁ』
再びペラペラと口が回りだした滝中に、秋津はウンザリしながら今夜の予定を考える。今夜は以前取引を持ちかけられていた胡桃沢に、事務所へ招かれているのだ。
用事と言うのは恐らく、貸した金を返すと同時に、貸した金以上の利益金を返される筈。それも、胡桃沢本人からではなく、胡桃沢の組織の下っ端のはずだ。秋津自身も自分で行く必要もないのだが、胡桃沢に本人が来るように言われたのだ。
何を考えてるのか、何をさせたいのかが一切不明だが考えても無駄なのだろう。
招かれたのは夜の九時頃。その帰りに店に寄って行けば、まぁいいだろう。
「仕方ねぇ、行けばいいんだろ。顔を出すだけだ」
『ホンマ⁉ 来てくれるんやな? 嬉しいわ! めいっぱい金使うてってや!』
それはそれは、嬉しそうに電話を切った滝中。これが稼ぎ頭の営業力なのかと、秋津はまだギリギリ寝起きの頭で考える。仕方なくため息を吐いた秋津は、少し早めの身支度をする為、ベッドから身体を起こした。
街頭すら光を照らさぬ細く暗い路地を、高級スーツに身を包んだ秋津がきっぱりと歩く。見栄と高いプライドを着飾り、黒社会へと足を踏み入れた。
繫華街からもそう遠くない場所に、一般の小企業のような顔をした胡桃沢の事務所が見えてくる。
その事務所に入れば、行儀の悪い不躾な視線が秋津を射貫いた。秋津がその視線をよこした下っ端をじっと見つめていると、背後から現れたこの事務所の管理者兼責任者が奥から出て来る。
「狂犬どもの躾がなってねぇようだな?」
「あ、秋津さん! 申し訳ございません! 躾し直しておくので、ここは……」
「次はない」
「は、はい! おい、支払金を用意しろ!」
部下に指示を出しながら、責任者は秋津を備え付けのソファに座らせる。一般的な事務所だと言うのに、組員のデスクを見ればクスリの入った袋が散らばっていた。クスリを売るだけに留まらず、組員がヤっているとは……。
胡桃沢付の部下にでも知られたら、始末されるだろう。いくら末端の人間とは言え、警察に取り調べをされると一発アウトだ。何重にも枝分かれしている販路でも、枝そのものが折れては痛手になる。
「こっちが手渡し分で、残りは秋津さんの口座の方へ……これが入金証明書です」
「ああ、確かに」
「はい。あ、あの……最近、ウチの事務所周りで鬼島の下っ端どもがうろついてるんで、気を付けてください! ドンパチおっぱじめるかもしれねぇんで!」
アタッシュケースを片手に出口へ向かう秋津に、責任者が忠告をよこす。秋津は片手を上げ、了解の意を示して事務所を後にした。
暫く徒歩で繫華街を歩き、滝中との約束の為に店に寄る。滝中の言葉は嘘では無かったらしく、豪華なパーティーが行われているようだった。普段はかけないハイテンポな曲が、店の外の秋津の元まで聞こえてきている。
「チッ、気がのらねぇなァ」
店の前で悪態をつき、秋津は入店する。
すると、秋津の出迎えを言い渡されて待っていたのか、二名のスタッフが入口で待機していた。
この店のスタッフは皆、威圧の為か牽制の為か体格がよく、おまけに真っ黒なサングラスまで付けているのだから、基本的におっかない。
「お待ちしておりました。滝中が待っております。奥へご案内いたしましょう」
スタッフに案内されるままに、秋津は店の奥へと入ってゆく。いつも通り、この店で最上級格の部屋へと進む。
スタッフが部屋の扉を開け、秋津の入室を促した。
それに従い部屋に入れば、そこには滝中だけでなく、3人の高級スーツを身に纏った男達が待っていた。
秋津はその状況で、自分が目を付けられた事を悟る。
黒髪を撫で付け、ブランデー片手に秋津を伺ってくる男。この部屋の誰よりも偉そうで、秋津の癪に障る。
「……オーナー様直々に俺のお相手を?」
鬼島の肩に甘えるように擦り寄る滝中に視線すらやらず、秋津が問いかける。
自分の中の焦りと余裕の無さを悟られまいと、挑戦的に微笑んだ。
そんな秋津を見透かしたように、鬼島は秋津の問いかけを鼻で笑った。
「ああ、うちのお得意様だからなァ?」
「ほう? それは随分と、サービスが効く店だ。キャストが嘘を吐かなければ、もっと高評価をやれるだろうな」
秋津は滝中を今までの誰に向けるより、冷徹な嘲りを含めた視線でみやった。狐のような細い目を、線のように細め滝中は唇に弧を描く。
ああ、どこまでも気に入らない男だ。
「まぁ、そんな事はどうでもいい。腹の探り合いなど、時間の無駄だ」
「……わざわざ俺を待っていたが、一体なんの用だ」
「胡桃沢への資金援助を止め、俺の組織へと代わりに流せ。そして、お前に胡桃沢の暗殺、又は情報提供を求める」
同じ高さのソファに座っているというのに、鬼島は秋津を見下ろす。その侮辱的な態度など気にも留めず、互いに視線を外さない。
これは己の生存を賭けた睨み合いだ。目を逸らした方が喰われる。
「断ると言ったら?」
「生かさず殺さず、死ぬまで自由を奪い続けるだけだ」
「……ッ!?」
突然、背後に居た筈の青柳と赤畠が、秋津を羽交い絞めにする。
目の前の鬼島に意識を集中させていた為、秋津が抵抗する隙も無かった。
二人は秋津に薬品を嗅がせて意識を刈り取る。
忌々しいほど手慣れた犯行だった。
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
病弱の花
雨水林檎
BL
痩せた身体の病弱な青年遠野空音は資産家の男、藤篠清月に望まれて単身東京に向かうことになる。清月は彼をぜひ跡継ぎにしたいのだと言う。明らかに怪しい話に乗ったのは空音が引き取られた遠縁の家に住んでいたからだった。できそこないとも言えるほど、寝込んでばかりいる空音を彼らは厄介払いしたのだ。そして空音は清月の家で同居生活を始めることになる。そんな空音の願いは一つ、誰よりも痩せていることだった。誰もが眉をひそめるようなそんな願いを、清月は何故か肯定する……。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。