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黒の帳 『一つ目の帳』
中学での彼
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温かいうどんは美味しいし、皆との談笑もあって、楽しい昼食を過ごせている。突然横から、金属と金属が触れるような高い音がした。
「あ、忘れてた。コレ外した方が食べやすいな」
龍牙の首にかけられた、ネックレスの音だ。食べようとした時に器に当たったらしい。あのネックレス、ずっと付けているな。小さめの十字架が付いているネックレスだ。付ける人を選ぶネックレスだけど、髪が長めで落ち着いた顔立ちの龍牙には似合っている。
でも、龍牙はどちらかというと、服装に気を使う方ではなかったはずだ。今日だって長袖のTシャツにジャージのズボンを履いただけ。それなのに、どんな格好でも、学校でも、胸元のネックレスは再会して以来、付けていない姿は見ない。髪といい喧嘩といい、中学で色々感化されたんだろうか。
不思議なことに、寂しさは覚えなかった。性格も態度も、時折見せてくれる無邪気な笑顔も、何一つ変わっていないからだろう。
「ねえ龍牙。そのネックレスってどうしたの?オシャレに興味無かったよね」
「えっ、ああ、これか。中学の時、仲良い奴がいてさ。ソイツにもらったんだ…宝物みたいなモン」
…?
龍牙は、語りながらネックレスを手にして見つめた。
その、瞳が、表情が問題だ。
愛しくて愛しくて仕方がない、そんな愛の篭もった瞳。気のせいか頬も赤いように見える。
……もしかして、
「…恋人?」
「ばっ、ちがっ、ちげーよ!!」
「これはクロだね」
「マジか、片桐モテたの?」
「………女の子が十字架のネックレス。おかしい」
龍牙は真っ赤になって否定した。だが、語らずともその顔の赤さが全てを語っている。龍牙の反応を見て皆が口々に喋ったけど、私は新村君の言葉が気になった。彼女ではなくて、彼氏かな。
「もしかして彼氏?」
「……ば、バンドの、キーボードやってる。カッコイイやつなんだよ…」
「ヒュー!」
「遠距離恋愛ってやつ?いいねぇ」
「フラれたよ。もう別れたし…、ただの、友達」
空気が凍った。ケラケラ楽しそうだった遠藤君が黙り込んでしまった。皆も同じ。勿論私も。
ただの友達。
その言葉を発する時の表情が目に焼き付いている。先程の愛しい瞳とは全く違う、酷く悲愴感漂う瞳。未練があるんだろうか。
恋人というのは、別れを切り出した方でさえ未練があったり、落ち込んだりするものだ。恋をすると、皆、自分が制御出来なくなり、まともな思考も出来なくなる。恋は盲目、とはそれをよく表現している。
別れを告げられた側の龍牙は、今、どれだけの悲しみを感じているんだろう。
「ちょっ、お通夜みたいな雰囲気止めてくれよ!もう気にしてない、乗り越えたんだって!」
温度が幾分か下がった空気を感じて、龍牙が慌て出す。
あんな顔をしておいて、乗り越えた、か。
でも、触れてほしくないことだろう。私が龍牙の立場だったら絶対触れてほしくない。傷口に塩を塗られるかもしれないと怯えることになる。時間が解決すると信じて放っておくしかないのか…
あっ
クリミツが居るじゃないか!
クリミツは龍牙が好きだ。クリミツならこの失恋を忘れさせ、先程のような悲しみを煮詰めたような瞳をさせることはないだろう。益々応援しなくては。
そう意気込む私に、龍牙の呟きが飛び込んできた。
「…新しく、好きな人出来たし」
えっ!?
クリミツじゃないか?
クリミツであってくれ。
クリミツじゃないとちょっと困るぞ、私が。
龍牙の友達の私にさえとんでもない嫉妬をするような性格だ。クリミツが龍牙の好きな人なんか知ってしまったら、その人に何をするか分からない。
まあ、どんな人であろうと、龍牙の恋は応援すべきだ。いざとなったらクリミツのサンドバッグにだってなんだってなってやる!…ちょっと怖いけど。
今の顔はとても幸せそうだったから。
ネックレスを見る瞳と同じくらい。
だから応援してあげたい。
先程の目は愛しさだけだったけど、今の顔は懐かしさや呆れ、照れくささも混じっていた。相当好きな人なんだろうな。もしかしてここの地方の人だろうか。小学生の時一緒だったから、懐かしさを覚えている、とか。
まあ予想なんていくらでも出来る。私が龍牙に対して出来ることは、応援だけだ。
「応援してるからね、龍牙!」
「………ああ、お前が頼りだ。協力してくれよな、鈴」
「…なんかなあ…」
「俺ちょっと泣きそう」
「……………フクザツ」
私達のやり取りを見て三人がしみじみと呟く。何か変なことを言っただろうか。よく分からなくて龍牙に目を向けると、龍牙は眉を下げ、控えめな笑みを浮かべた。
「鈴は、鈴のままでいいから」
それは、どういう意味?
よく分からなくて首を傾げると、また龍牙が笑った。
その様子に何だか納得がいかなくて、龍牙の頬を両手でぺちんと挟んだ。
「じゃあその寂しそうな顔はなあに?」
「……マジか、そんな顔してた?」
何か諦めたような、それでいて、諦めきれない自分に呆れたような、見ていると手を差し伸べたくなるような、寂しい笑顔。
そんな思いを抱えているの?
それを知りたくて問いかけたのだが、本人はそんな顔をしている自覚さえ無かったらしい。
成程、相手に『何のこと?』とはぐらかされるより辛いかもしれない。相手は無自覚なのだから。
金曜日、ショッピングモールの帰りで、龍牙が私に怒って帰った理由も少し分かるかもなあ。
これは、寂しい。
頼ってくれないの?
と、感情をぶつけそうになってしまう。
「…してたよ。龍牙、何かあったら頼ってね」
「ん、遠慮なく頼らせてもらおうかな」
そういって龍牙は笑った。良かった、今度は、明るくて無邪気ないつもの笑顔だ。
「はァ…」
「切ねぇよ」
「……………悲しい」
三人がこの様子を見てさらに項垂れてしまう。でも龍牙は答えてくれないだろう。
私だけ龍牙の悩み事を知らないのか。出会ったばかりの彼らは知っているというのに。だがそこに嫉妬しても仕方ない。龍牙がまだ私に伝えないと決めたのなら、私はそれを尊重するべきだ。
それに、龍牙はちゃんと『頼る』と言ってくれた。それで充分だ。
「鈴、うどん食わねえの?」
「食べるよ、大丈夫」
話に夢中で食事をする手が止まっていた。気づけば皆食べ終わっている。少し掻っ込むようにして、私も食事を終えた。
ちょっと冷めてしまっていたけど、家で一人で食べる出来たてのものより、ずっと美味しかった。
「あ、忘れてた。コレ外した方が食べやすいな」
龍牙の首にかけられた、ネックレスの音だ。食べようとした時に器に当たったらしい。あのネックレス、ずっと付けているな。小さめの十字架が付いているネックレスだ。付ける人を選ぶネックレスだけど、髪が長めで落ち着いた顔立ちの龍牙には似合っている。
でも、龍牙はどちらかというと、服装に気を使う方ではなかったはずだ。今日だって長袖のTシャツにジャージのズボンを履いただけ。それなのに、どんな格好でも、学校でも、胸元のネックレスは再会して以来、付けていない姿は見ない。髪といい喧嘩といい、中学で色々感化されたんだろうか。
不思議なことに、寂しさは覚えなかった。性格も態度も、時折見せてくれる無邪気な笑顔も、何一つ変わっていないからだろう。
「ねえ龍牙。そのネックレスってどうしたの?オシャレに興味無かったよね」
「えっ、ああ、これか。中学の時、仲良い奴がいてさ。ソイツにもらったんだ…宝物みたいなモン」
…?
龍牙は、語りながらネックレスを手にして見つめた。
その、瞳が、表情が問題だ。
愛しくて愛しくて仕方がない、そんな愛の篭もった瞳。気のせいか頬も赤いように見える。
……もしかして、
「…恋人?」
「ばっ、ちがっ、ちげーよ!!」
「これはクロだね」
「マジか、片桐モテたの?」
「………女の子が十字架のネックレス。おかしい」
龍牙は真っ赤になって否定した。だが、語らずともその顔の赤さが全てを語っている。龍牙の反応を見て皆が口々に喋ったけど、私は新村君の言葉が気になった。彼女ではなくて、彼氏かな。
「もしかして彼氏?」
「……ば、バンドの、キーボードやってる。カッコイイやつなんだよ…」
「ヒュー!」
「遠距離恋愛ってやつ?いいねぇ」
「フラれたよ。もう別れたし…、ただの、友達」
空気が凍った。ケラケラ楽しそうだった遠藤君が黙り込んでしまった。皆も同じ。勿論私も。
ただの友達。
その言葉を発する時の表情が目に焼き付いている。先程の愛しい瞳とは全く違う、酷く悲愴感漂う瞳。未練があるんだろうか。
恋人というのは、別れを切り出した方でさえ未練があったり、落ち込んだりするものだ。恋をすると、皆、自分が制御出来なくなり、まともな思考も出来なくなる。恋は盲目、とはそれをよく表現している。
別れを告げられた側の龍牙は、今、どれだけの悲しみを感じているんだろう。
「ちょっ、お通夜みたいな雰囲気止めてくれよ!もう気にしてない、乗り越えたんだって!」
温度が幾分か下がった空気を感じて、龍牙が慌て出す。
あんな顔をしておいて、乗り越えた、か。
でも、触れてほしくないことだろう。私が龍牙の立場だったら絶対触れてほしくない。傷口に塩を塗られるかもしれないと怯えることになる。時間が解決すると信じて放っておくしかないのか…
あっ
クリミツが居るじゃないか!
クリミツは龍牙が好きだ。クリミツならこの失恋を忘れさせ、先程のような悲しみを煮詰めたような瞳をさせることはないだろう。益々応援しなくては。
そう意気込む私に、龍牙の呟きが飛び込んできた。
「…新しく、好きな人出来たし」
えっ!?
クリミツじゃないか?
クリミツであってくれ。
クリミツじゃないとちょっと困るぞ、私が。
龍牙の友達の私にさえとんでもない嫉妬をするような性格だ。クリミツが龍牙の好きな人なんか知ってしまったら、その人に何をするか分からない。
まあ、どんな人であろうと、龍牙の恋は応援すべきだ。いざとなったらクリミツのサンドバッグにだってなんだってなってやる!…ちょっと怖いけど。
今の顔はとても幸せそうだったから。
ネックレスを見る瞳と同じくらい。
だから応援してあげたい。
先程の目は愛しさだけだったけど、今の顔は懐かしさや呆れ、照れくささも混じっていた。相当好きな人なんだろうな。もしかしてここの地方の人だろうか。小学生の時一緒だったから、懐かしさを覚えている、とか。
まあ予想なんていくらでも出来る。私が龍牙に対して出来ることは、応援だけだ。
「応援してるからね、龍牙!」
「………ああ、お前が頼りだ。協力してくれよな、鈴」
「…なんかなあ…」
「俺ちょっと泣きそう」
「……………フクザツ」
私達のやり取りを見て三人がしみじみと呟く。何か変なことを言っただろうか。よく分からなくて龍牙に目を向けると、龍牙は眉を下げ、控えめな笑みを浮かべた。
「鈴は、鈴のままでいいから」
それは、どういう意味?
よく分からなくて首を傾げると、また龍牙が笑った。
その様子に何だか納得がいかなくて、龍牙の頬を両手でぺちんと挟んだ。
「じゃあその寂しそうな顔はなあに?」
「……マジか、そんな顔してた?」
何か諦めたような、それでいて、諦めきれない自分に呆れたような、見ていると手を差し伸べたくなるような、寂しい笑顔。
そんな思いを抱えているの?
それを知りたくて問いかけたのだが、本人はそんな顔をしている自覚さえ無かったらしい。
成程、相手に『何のこと?』とはぐらかされるより辛いかもしれない。相手は無自覚なのだから。
金曜日、ショッピングモールの帰りで、龍牙が私に怒って帰った理由も少し分かるかもなあ。
これは、寂しい。
頼ってくれないの?
と、感情をぶつけそうになってしまう。
「…してたよ。龍牙、何かあったら頼ってね」
「ん、遠慮なく頼らせてもらおうかな」
そういって龍牙は笑った。良かった、今度は、明るくて無邪気ないつもの笑顔だ。
「はァ…」
「切ねぇよ」
「……………悲しい」
三人がこの様子を見てさらに項垂れてしまう。でも龍牙は答えてくれないだろう。
私だけ龍牙の悩み事を知らないのか。出会ったばかりの彼らは知っているというのに。だがそこに嫉妬しても仕方ない。龍牙がまだ私に伝えないと決めたのなら、私はそれを尊重するべきだ。
それに、龍牙はちゃんと『頼る』と言ってくれた。それで充分だ。
「鈴、うどん食わねえの?」
「食べるよ、大丈夫」
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