クリスタルクエスト最新作は、生成AIで全員が主役! この世にモブキャラって名の人間はいないんだ!

さんかく ひかる

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モブキャラなんて名前の人間はいないんだよ

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 勇者めろんぱんは、クリスタルクエストだけではなく、多くの世界を旅して様々な出会いを経験した。心優しい羊飼いや妖艶な踊り子といった魅力的な仲間と共に、困難を乗り越えてきた。
 助けてくれるのは、主要キャラだけではない。
 街の名前を告げるだけの人だって、重要な役割を果たしている。しかし寂しいことに、いつも彼らは「ここは、フローラルベルの町よ。旅人さん、ゆっくりしていってね」と繰り返すだけだった。

 しかし、今回のクリスタルクエストは違う。
 クリクエ最新ワールドの真のウリは、転生儀式のパワーアップではない。

★★★この世界は全員が主役! 誰一人モブキャラではない!★★★

 モブキャラがいない。今まで「勇者様、どうか世界をお救いください」としか言ってくれなかった町の人と、豊かな会話ができるのだ。
 さすがクリスタルクエスト。新たな世界が登場するたびに、世界そのものがパワーアップする。
 勇者めろんぱんは、嬉々として旅立った。


「旅人さん。フローラルベルの町にようこそ」

 初めに出会う住人の多くは、親切に街の名を教えてくれる。
 しかし新しいクリクエでは、名もなきモブキャラと豊かなコミュニケーションが図れるのだ。めろんぱんは、さっそく試してみた。

「それよりさあ、隣の席の上司、メッチャ足が臭いの、なんとかしてよぉ」

 剣と魔法の世界クリクエで、上司の悪口を言ってみた。
 いま流行りのおしゃべり機能だが、手抜き世界で無関係の質問を投げると「該当する項目はございません。お手数ですがこちらのフォームよりお問い合わせください」ってつまんない返事しかしない。そんな返事するぐらいなら、おしゃべり機能なんか追加するなよ。
 さて、クリクエの街の人は、どう答える?

「まあ旅人さん、それは大変。でも上司の人に、足が臭いなんて言えないわね。それなら、香りのよいハーブ石鹸をプレゼントなんてどうかしら?」

 おお! さすがクリクエは違う! ちゃんと会話になっている!

「えー、上司とそんな関係じゃないしなあ」

 勇者めろんぱんは、上司にハーブ石鹸をプレゼントなんてリスキーなことはしなかったが、クエストそっちのけで街の人との会話に没頭した。


 が、十日もすると飽きてくる。
 この手の会話は、なにもクリスタルクエストではなくても、ちゃっとじーぴーてぃーやじぇみにで充分楽しめる。言っちゃ悪いが、クリクエより彼らの方がずーっと頭いいし、気が利いてる。

 実際、ちゃっとじーぴーてぃーに聞いたら、十パターンもの回答を用意してくれた。
「石鹸では解決しません。必要なのは、勇気と換気です」と返されたら、笑うしかないではないか。うむ、ちゃっとじーぴーてぃーに、がちで笑わされる日がくるとは……人間として本気で悔しい。腹立たしい限りだ。
 ……本題に戻ろう。

 ともあれ、クリスタルクエストの世界で、自分は非リア充だし~とか、ゆとり世代にすげームカつく、なんて言っても仕方ない。ちゃんとクエストを進めなくては。
 だから勇者めろんぱんは、現世でクリスタルクエストの情報を集めた。なんでも、武器屋の親父と上手く会話すると、割引してくれるとか。
 そうだよ! それこそクリクエじゃないか!
 めろんぱんは、爆乳の創造神に励まされ、クリクエワールドのゲートをくぐった。
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