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人外ヒーロー大歓迎! ただし蛇はダメ
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小説投稿万年初心者の愚痴エッセイです。
前回は、小説とほぼ関係ない話になりました。にも関わらず、お叱りがこなかったのと、結構いい反応をしてくださった方がいたので、調子に乗って同じネタを続けます。
今回は、もう少し小説の話に近づけます。
異世界恋愛小説は、すっかり一つのジャンルとして定着した感があります。
大抵ヒロインは、親や姉妹に疎まれた高貴な令嬢や王女です。親の借金返済や和平のための人質などで、泣く泣くヒーローに嫁ぎます。
嫁ぎ先のヒーローは冷たく、愛のない結婚を強いられます。が、ヒロインは健気にヒーローに尽くし、やがて愛が芽生える……そんな展開が一般的でしょうか。
冷酷ヒーローのパターンはいくつかあります。誤解からヒロインを毛嫌いしている場合。ヒロインに問題はないが彼にトラウマがあって女嫌いの場合。
または、ヒーローは幼馴染でヒロインをずっと愛しており、愛のないようにみえる結婚も、ヒロインを救うためだった。が、ヒロインに気持ちが通じてなかった……。
どのシチュエーションも萌えます。
大事なのは、ヒーローが「イケメン」ということです。
イケメンでさえあれば「野獣」でもかまいません。虎・獅子・狼・鷹あたりはポイントが高いです。
有名な『美女と野獣』の野獣さん。ディズニーのアニメでも映画でも、ちゃんとイケメン野獣です。
「イケメン」ならリアルの生物ではなくてもOK。エルフだと嬉しいけど、ワイルドなドワーフの王様もいいね。竜神様なんかステキ♪
マニアックなイケメンでは蛇、というのもあります。私はパスですが。
蛇がでてきたので唐突ですが、ベトナムの少数民族に伝わる、蛇との結婚話を語ります。ようやく前振り終わったよ。
こちらが、元にした本です。
『ランビアンの事蹟 ベトナム・中部少数民族の古伝承』
ラムトゥエンティーン 著 本多 守 訳
出版 てらいんく
「3 蛇婚譚(29ページ)」から、かなり端折って紹介します。
あるおじさんが森で狩りをして木に昇りました。木から降りようとしたら根元に大蛇が巻き付いています。おじさん、大蛇をどかしたいのと、この蛇がただものではないと思い、「自分の二人の娘のうち、一人を嫁にやる」と、とんでもない約束をします。
大蛇は喜んでおじさんに着いていきます。
二人の娘のうち、姉は気が強く妹はいい子。姉は拒み逃げ出します。馬鹿な父親のせいで、妹は泣く泣く蛇と結婚する羽目に。
が、蛇との結婚式で現れたのは蛇ではなく、イケメンでした。神様が蛇に化けていたようです。妹はイケメンと結ばれ幸せになってめでたしめでたし……で終わるわけありません。
妹が幸せで悔しい姉。水たまりに小さな蛇を見つけ、連れて帰ります。イケメン蛇だと思ったようです。
姉が蛇を甲斐甲斐しく育てので、あっという間に大蛇に成長します。
イケメン妹の婿に小屋を建ててもらい、姉は蛇と暮らすことに。
夫婦のように暮らす一人と一匹。大蛇は姉をなめまわし姉の身体に巻きつきます。
お姉さんは「蛇が自分のことを愛しているんだと思い、とても幸せな気持ちになった」(本にそのまま書いてあります)そうです。
……自分、ぶっ飛びました。
わたし的にはこのぶっ飛んだ記述で、もう満足したのですが、とりあえず話を進めます。
姉に巻き付いた大蛇は、姉を呑み込みます。手足を呑まれても姉は幸せだったようですが、残るは首だけ状態になり、ようやく気がつきます。蛇はイケメン神様ではなく、ただの蛇だと。蛇が巻きついたのは愛ではなく、お腹が空いていたからでした。
蛇に呑まれる姉の叫びを聞きつけた妹、妹のイケメン夫、そして父ががんばり、蛇を捕まえ姉を救出。
しかし、姉は死んでいました。
そこで雉が現れ、姉を生き返らせると言います。お父さんは雉に欲しいものをやると約束。雉のおかげで姉は生き返り、お父さんと暮らすことになりました。
が、このお父さん困った人で、雉へのお礼を中途半端にして忘れてしまいました。せっかく生き返ったお姉さん、数年後、蛇の毒に当たって死んでしまいました。
ベトナム少数民族の伝承では、意地悪な姉と優しい妹が登場し、最終的に姉がざまぁされます。
が、この話のお姉さんは、そこまで意地悪ではありません。蛇と結婚しろと言われれば、普通、逃げるよね。妹がイケメンと結婚したら、嫉妬するよね。
もともとお父さんがいい加減な約束をしたせいなのに、姉が亡くなってしまうのが気の毒です。
蛇と結婚する話はいろいろ研究されているようですが、ごめん、私にはよくわからないや。
よくわからないクセに、なぜ私がこの話を紹介したか?
もちろん、蛇に巻きつかれて喜ぶお姉さんにぶっ飛んだからです!
どこのティーンズラブ? レディースコミック? って言いたくなります。
いや、TLやレディコミに登場する蛇に巻きつかれたヒロインは、決して喜んじゃいません。ちゃんと嫌がっています。
もう一度、もとの本を紹介します。
『ランビアンの事蹟 ベトナム・中部少数民族の古伝承』
ラムトゥエンティーン 著 本多 守 訳
出版 てらいんく
この本は、ベトナム少数民族の伝承をまとめた超お堅い真面目本です。著者も訳者もおそらく真面目な方で、出版社は、児童書を中心に発行しています。
著者が少数民族の方々から直接聞いた話を、そのまま書き取ったようです。
元の話を考えたご先祖様のイマジネーションが素晴らしかったということにしましょう。
今回は無理矢理だけど、小説絡めたから許してください。
オチはないけど、蛇大好きお姉さんを紹介したから、これで充分だよね? お腹いっぱいだよね?
あと一回か二回、異世界恋愛小説をきっかけに書いた駄文を晒します。よかったらお付き合いください。
前回は、小説とほぼ関係ない話になりました。にも関わらず、お叱りがこなかったのと、結構いい反応をしてくださった方がいたので、調子に乗って同じネタを続けます。
今回は、もう少し小説の話に近づけます。
異世界恋愛小説は、すっかり一つのジャンルとして定着した感があります。
大抵ヒロインは、親や姉妹に疎まれた高貴な令嬢や王女です。親の借金返済や和平のための人質などで、泣く泣くヒーローに嫁ぎます。
嫁ぎ先のヒーローは冷たく、愛のない結婚を強いられます。が、ヒロインは健気にヒーローに尽くし、やがて愛が芽生える……そんな展開が一般的でしょうか。
冷酷ヒーローのパターンはいくつかあります。誤解からヒロインを毛嫌いしている場合。ヒロインに問題はないが彼にトラウマがあって女嫌いの場合。
または、ヒーローは幼馴染でヒロインをずっと愛しており、愛のないようにみえる結婚も、ヒロインを救うためだった。が、ヒロインに気持ちが通じてなかった……。
どのシチュエーションも萌えます。
大事なのは、ヒーローが「イケメン」ということです。
イケメンでさえあれば「野獣」でもかまいません。虎・獅子・狼・鷹あたりはポイントが高いです。
有名な『美女と野獣』の野獣さん。ディズニーのアニメでも映画でも、ちゃんとイケメン野獣です。
「イケメン」ならリアルの生物ではなくてもOK。エルフだと嬉しいけど、ワイルドなドワーフの王様もいいね。竜神様なんかステキ♪
マニアックなイケメンでは蛇、というのもあります。私はパスですが。
蛇がでてきたので唐突ですが、ベトナムの少数民族に伝わる、蛇との結婚話を語ります。ようやく前振り終わったよ。
こちらが、元にした本です。
『ランビアンの事蹟 ベトナム・中部少数民族の古伝承』
ラムトゥエンティーン 著 本多 守 訳
出版 てらいんく
「3 蛇婚譚(29ページ)」から、かなり端折って紹介します。
あるおじさんが森で狩りをして木に昇りました。木から降りようとしたら根元に大蛇が巻き付いています。おじさん、大蛇をどかしたいのと、この蛇がただものではないと思い、「自分の二人の娘のうち、一人を嫁にやる」と、とんでもない約束をします。
大蛇は喜んでおじさんに着いていきます。
二人の娘のうち、姉は気が強く妹はいい子。姉は拒み逃げ出します。馬鹿な父親のせいで、妹は泣く泣く蛇と結婚する羽目に。
が、蛇との結婚式で現れたのは蛇ではなく、イケメンでした。神様が蛇に化けていたようです。妹はイケメンと結ばれ幸せになってめでたしめでたし……で終わるわけありません。
妹が幸せで悔しい姉。水たまりに小さな蛇を見つけ、連れて帰ります。イケメン蛇だと思ったようです。
姉が蛇を甲斐甲斐しく育てので、あっという間に大蛇に成長します。
イケメン妹の婿に小屋を建ててもらい、姉は蛇と暮らすことに。
夫婦のように暮らす一人と一匹。大蛇は姉をなめまわし姉の身体に巻きつきます。
お姉さんは「蛇が自分のことを愛しているんだと思い、とても幸せな気持ちになった」(本にそのまま書いてあります)そうです。
……自分、ぶっ飛びました。
わたし的にはこのぶっ飛んだ記述で、もう満足したのですが、とりあえず話を進めます。
姉に巻き付いた大蛇は、姉を呑み込みます。手足を呑まれても姉は幸せだったようですが、残るは首だけ状態になり、ようやく気がつきます。蛇はイケメン神様ではなく、ただの蛇だと。蛇が巻きついたのは愛ではなく、お腹が空いていたからでした。
蛇に呑まれる姉の叫びを聞きつけた妹、妹のイケメン夫、そして父ががんばり、蛇を捕まえ姉を救出。
しかし、姉は死んでいました。
そこで雉が現れ、姉を生き返らせると言います。お父さんは雉に欲しいものをやると約束。雉のおかげで姉は生き返り、お父さんと暮らすことになりました。
が、このお父さん困った人で、雉へのお礼を中途半端にして忘れてしまいました。せっかく生き返ったお姉さん、数年後、蛇の毒に当たって死んでしまいました。
ベトナム少数民族の伝承では、意地悪な姉と優しい妹が登場し、最終的に姉がざまぁされます。
が、この話のお姉さんは、そこまで意地悪ではありません。蛇と結婚しろと言われれば、普通、逃げるよね。妹がイケメンと結婚したら、嫉妬するよね。
もともとお父さんがいい加減な約束をしたせいなのに、姉が亡くなってしまうのが気の毒です。
蛇と結婚する話はいろいろ研究されているようですが、ごめん、私にはよくわからないや。
よくわからないクセに、なぜ私がこの話を紹介したか?
もちろん、蛇に巻きつかれて喜ぶお姉さんにぶっ飛んだからです!
どこのティーンズラブ? レディースコミック? って言いたくなります。
いや、TLやレディコミに登場する蛇に巻きつかれたヒロインは、決して喜んじゃいません。ちゃんと嫌がっています。
もう一度、もとの本を紹介します。
『ランビアンの事蹟 ベトナム・中部少数民族の古伝承』
ラムトゥエンティーン 著 本多 守 訳
出版 てらいんく
この本は、ベトナム少数民族の伝承をまとめた超お堅い真面目本です。著者も訳者もおそらく真面目な方で、出版社は、児童書を中心に発行しています。
著者が少数民族の方々から直接聞いた話を、そのまま書き取ったようです。
元の話を考えたご先祖様のイマジネーションが素晴らしかったということにしましょう。
今回は無理矢理だけど、小説絡めたから許してください。
オチはないけど、蛇大好きお姉さんを紹介したから、これで充分だよね? お腹いっぱいだよね?
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