46 / 94
登場人物の名前~最初の長編『君を待つ宇宙』より~
しおりを挟む
小説投稿エッセイ、前回は小説と全然関係ない話でしたが、また長編小説を宣伝します。今回は登場人物の名付けについてです。
子どもの名付けに悩まない人はいないと思いますが、私もわが子=小説の登場人物の名前に悩みます。名前がしっくりこないと小説を書く気になれません。書いてる途中に名前を変えることもあります。
私の名付けポイントです。
1.キャラクターの見た目や性格、雰囲気を表している。
2.覚えやすく存在感がある。
3.有名人とは被らない。
4.読みやすい字。読み方がひとつしかないのが理想。
日本人の名前だと、条件4がかなり厳しいです。
ひとつ実例を。
私、角田さんというお知り合いが三人いますが、次の通り、全員、読み方が違います。
かくたさん
つのださん
すみたさん
リアルに知り合いです。中学高校の同窓生・先輩というレベルで何十年も会ってませんが。すごいです、日本の名字。
あとは、それぞれの小説に合わせているので、しつこく最初の長編『君を待つ宇宙』を取り上げます。お腹いっぱいでしょうが、お付き合いください。
ヒロインの名は、素芦那津美。田舎のアラサー乙女です。
今は貧しいが元お嬢さまという、私の大好きな設定にしました。田舎の領主の末裔で、両親はなく、1Kアパートで暮らしています。
最初、三条など、いかにも名家な名字にしました。
元お嬢のヒロイン、ことあるごとに「〇〇家の末裔として」「私は唯一の〇〇家の人間」と、つぶやきます。
このセリフが登場するたびに、私は引っ掛かりました。この〇〇に、三条や久爾などを入れてみます。
「三条家の末裔として」
「私は唯一の久爾家の人間」
三条さんも久爾さんも、日本全国いくらでもいるだろ~! なに気取ってんねん!
・・・・・・突っ込みたくなりました。
これは、日本の名家っぽく、かつ日本に存在しない名字を作るしかありません!
ない知識を絞り出して考えた名字が「素芦」さんです。日本にはない名字だと思います。ネットでちょっと検索した範囲ではヒットしません。
「素芦」の「素」は、素粒子や元素など、小説のテーマ「宇宙」をイメージしました。
「芦」は、古事記や日本書紀に出てくる、葦原の中つ国からきています。古い日本のイメージです。
絞り出して捏造した名字をヒロインに付けたのですが、当初書いてて、すげー気持ち悪かったです。
存在しない名字だもん。違和感バリバリです。
が、書き進めると、いい名字じゃん、マイナーな田舎の領主らしいじゃんって、思うから不思議です。
ヒロインの下の名前、那津美は、日本神話のイブ、伊邪那美からきています。
名前を付けて、初めてヒロインが生きた人間になりました。古い一族の誇りを秘めつつ、落ちぶれた現状を受け入れて頑張ったヒロインになったと思います。
ヒロインの相手役は、タイトルから予想される通り宇宙オタクの年下男子で、朝河流斗と名付けました。
「朝河」は、日本初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹と、次のノーベル賞受賞者、朝永振一郎をくっつけて作りました。
ノーベル賞取れそうな感じしません? お二人とも物理学者です。
下の名の「流斗」は、流れ星+北斗七星から。高校生や大学生にありそうな名前にしてみました。
賢い宇宙男子っぽくなったと思います。
もう一人紹介します。ヒロインの年上の幼馴染、荒本丞司です。荒本は、ヒロインが生まれた素芦家の分家です。新しい素芦から、あらもと→荒本としました。下の名前は、次男なので(司=じ)の読みを入れました。
その他のキャラは、性格や雰囲気で決めました。
小ネタを三つ紹介します。
1 カサミン
べたな名前です。リケジョネットアイドルという、これまたべたな設定です。後半、本名が明かされますが、名字しか出てこないんだよ~。下の名前を登場させる機会がありませんでした。
設定はしたはずですが……作者も忘れています。
2 飯島耕太
ヒロインの職場の年下先輩。恋愛模様とはまったく絡まない、チクチク嫌味を言うポジション。
この方、名前を執筆途中で変えたのですが、ひどいことに、初登場シーン、名前を直すのを忘れてアップしました。一文字だけの変更なのでずーっと気がつかず、アップして何か月も放置してました。
いくら物語で微妙なポジションだからといって、名前を間違えるってどーよ?
キャラクターは作者の子供、なんてえらそーに言う資格ないです。ごめんなさい。
3 ヒロイン父
天涯孤独なヒロインなので、父親は物語開始時で亡くなっています。ヒロイン父だけあって重要人物です。
一人称小説なので、地の文では「父」、回想シーンの会話文では「お父さん」と呼ばれます。
領主の末裔であり社長でもあった彼は、住民からは「社長」「殿様」「親父さん」と様々な呼び名を持っています。
いっぱい名前を持ってたお父さん。なのに彼の下の名前は、最後まで明かされません。一人称小説のため、下の名を発表するタイミングがありませんでした。
設定メモを見直したら……ちゃんとありました! しかも忘れていました。ごめんなさい。
言い訳ですが、地位のある年配の男性って、下の名前で呼ばれる機会、あまりないですよね。奥さんや子どもは「お父さん」「おじいさん」って呼ぶし、親戚は「おじさん」と呼ぶでしょう。仕事関係なら「社長」など肩書で呼ぶでしょうし。
下の名を呼ぶとしたら、学生時代の友人か兄弟ぐらいでしょうか。
でも国家元首クラスだと、首脳会談で下の名前を呼びあい、いかにも両国は仲良しだよ~ってアピールするんだっけ?
今回、小説の宣伝を復活しました。次回は、二つ目の長編の登場人物を紹介します。
子どもの名付けに悩まない人はいないと思いますが、私もわが子=小説の登場人物の名前に悩みます。名前がしっくりこないと小説を書く気になれません。書いてる途中に名前を変えることもあります。
私の名付けポイントです。
1.キャラクターの見た目や性格、雰囲気を表している。
2.覚えやすく存在感がある。
3.有名人とは被らない。
4.読みやすい字。読み方がひとつしかないのが理想。
日本人の名前だと、条件4がかなり厳しいです。
ひとつ実例を。
私、角田さんというお知り合いが三人いますが、次の通り、全員、読み方が違います。
かくたさん
つのださん
すみたさん
リアルに知り合いです。中学高校の同窓生・先輩というレベルで何十年も会ってませんが。すごいです、日本の名字。
あとは、それぞれの小説に合わせているので、しつこく最初の長編『君を待つ宇宙』を取り上げます。お腹いっぱいでしょうが、お付き合いください。
ヒロインの名は、素芦那津美。田舎のアラサー乙女です。
今は貧しいが元お嬢さまという、私の大好きな設定にしました。田舎の領主の末裔で、両親はなく、1Kアパートで暮らしています。
最初、三条など、いかにも名家な名字にしました。
元お嬢のヒロイン、ことあるごとに「〇〇家の末裔として」「私は唯一の〇〇家の人間」と、つぶやきます。
このセリフが登場するたびに、私は引っ掛かりました。この〇〇に、三条や久爾などを入れてみます。
「三条家の末裔として」
「私は唯一の久爾家の人間」
三条さんも久爾さんも、日本全国いくらでもいるだろ~! なに気取ってんねん!
・・・・・・突っ込みたくなりました。
これは、日本の名家っぽく、かつ日本に存在しない名字を作るしかありません!
ない知識を絞り出して考えた名字が「素芦」さんです。日本にはない名字だと思います。ネットでちょっと検索した範囲ではヒットしません。
「素芦」の「素」は、素粒子や元素など、小説のテーマ「宇宙」をイメージしました。
「芦」は、古事記や日本書紀に出てくる、葦原の中つ国からきています。古い日本のイメージです。
絞り出して捏造した名字をヒロインに付けたのですが、当初書いてて、すげー気持ち悪かったです。
存在しない名字だもん。違和感バリバリです。
が、書き進めると、いい名字じゃん、マイナーな田舎の領主らしいじゃんって、思うから不思議です。
ヒロインの下の名前、那津美は、日本神話のイブ、伊邪那美からきています。
名前を付けて、初めてヒロインが生きた人間になりました。古い一族の誇りを秘めつつ、落ちぶれた現状を受け入れて頑張ったヒロインになったと思います。
ヒロインの相手役は、タイトルから予想される通り宇宙オタクの年下男子で、朝河流斗と名付けました。
「朝河」は、日本初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹と、次のノーベル賞受賞者、朝永振一郎をくっつけて作りました。
ノーベル賞取れそうな感じしません? お二人とも物理学者です。
下の名の「流斗」は、流れ星+北斗七星から。高校生や大学生にありそうな名前にしてみました。
賢い宇宙男子っぽくなったと思います。
もう一人紹介します。ヒロインの年上の幼馴染、荒本丞司です。荒本は、ヒロインが生まれた素芦家の分家です。新しい素芦から、あらもと→荒本としました。下の名前は、次男なので(司=じ)の読みを入れました。
その他のキャラは、性格や雰囲気で決めました。
小ネタを三つ紹介します。
1 カサミン
べたな名前です。リケジョネットアイドルという、これまたべたな設定です。後半、本名が明かされますが、名字しか出てこないんだよ~。下の名前を登場させる機会がありませんでした。
設定はしたはずですが……作者も忘れています。
2 飯島耕太
ヒロインの職場の年下先輩。恋愛模様とはまったく絡まない、チクチク嫌味を言うポジション。
この方、名前を執筆途中で変えたのですが、ひどいことに、初登場シーン、名前を直すのを忘れてアップしました。一文字だけの変更なのでずーっと気がつかず、アップして何か月も放置してました。
いくら物語で微妙なポジションだからといって、名前を間違えるってどーよ?
キャラクターは作者の子供、なんてえらそーに言う資格ないです。ごめんなさい。
3 ヒロイン父
天涯孤独なヒロインなので、父親は物語開始時で亡くなっています。ヒロイン父だけあって重要人物です。
一人称小説なので、地の文では「父」、回想シーンの会話文では「お父さん」と呼ばれます。
領主の末裔であり社長でもあった彼は、住民からは「社長」「殿様」「親父さん」と様々な呼び名を持っています。
いっぱい名前を持ってたお父さん。なのに彼の下の名前は、最後まで明かされません。一人称小説のため、下の名を発表するタイミングがありませんでした。
設定メモを見直したら……ちゃんとありました! しかも忘れていました。ごめんなさい。
言い訳ですが、地位のある年配の男性って、下の名前で呼ばれる機会、あまりないですよね。奥さんや子どもは「お父さん」「おじいさん」って呼ぶし、親戚は「おじさん」と呼ぶでしょう。仕事関係なら「社長」など肩書で呼ぶでしょうし。
下の名を呼ぶとしたら、学生時代の友人か兄弟ぐらいでしょうか。
でも国家元首クラスだと、首脳会談で下の名前を呼びあい、いかにも両国は仲良しだよ~ってアピールするんだっけ?
今回、小説の宣伝を復活しました。次回は、二つ目の長編の登場人物を紹介します。
1
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる