半世紀生きて、やっと小説完成しました

さんかく ひかる

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懺悔――盗作しました

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 小説投稿にまつわるエッセイ、今回はいきなりショッキングなタイトルで始まります。

 前回、盗作と勘違いした恥ずかしい告白をしましたが、今回はもっと恥ずかしい告白をします。
 懺悔します。私は盗作をしました。ただし四十年前なので、多分時効だと思います。

 気になって著作権侵害の時効について検索したところ、民事と刑事の場合などややっこしいのですが、最長二十年です。
 ただし民事訴訟をする場合は、侵害を知って三年経つと時効になるので、ご注意を(何に?)

 付け加えると、私は盗作した時、中学生でした。
 なので子供&著作権侵害で検索したら、ネットへの画像アップで子供が著作権侵害を知らずにやってしまうので気をつけましょう、とのことです。
 十四歳以上だと、逮捕される可能性がでてきます。実際に中学生が人気漫画をアップして逮捕された事件があったそうです。


 いい加減に本題に入ります。
 今どきの学校も卒業文集を作るのでしょうか? 私の時代は、小中高と卒業文集を作りました。全員、作文を書かされました。
 問題の小説は、中学の卒業文集に載せたものです。

 宇宙人が地球を征服し、二十四時間以内に人類を滅ぼす、と宣言、どーせ死ぬなら、と人類はやけになって暴走し……というショートショートです。
 自分、オチも含めてよくできたじゃん。卒業文集に小説ってシャレてるじゃんって、いい気になっておりました。
 私が自身の過ちに気がついたのは……はっきり覚えていませんが、卒業してからでしょう。その小説は、当時ハマリにハマりまくった、星新一のショートショートまんまだったんです。

 内容からしていかにも星新一ですね。
 が、言い訳させてください。私が小説を書いた時は、本当に自分のオリジナルだと思いこんでいました。
 問題のショートショートは何か月も前に読んだものと思われます。さすがに昨日読んだ小説だったら気がつきます。
 いや、自分のことなのに「思われる」はないよね。

 私の中学時代は、星新一と共にありました。
 陰キャでいじめられっ子だった自分、昼休みは図書室に逃げ込みます。本を読む習慣のない自分、本を探すフリをして格好つけます。
 そこで目に留まったのが、星新一のショートショート集でした。ニ十冊ぐらいはあったかな?

 結構目立つ棚に置いてあったので、何気なく手に取ります。
 本を読む習慣のない中学生の私、夢中になりました。図書室にある星新一の名のつく本を読み倒しました。
 大量に読みまくり、自分も星新一みたいなショートショート書きたいな(いや無理だって)と憧れ、ついに書けたぞ! と思ったら、パクリだったというオチです。
 なんで無自覚のうちにパクったのか自分でもわかりません。星新一だけを大量に読み込んだ結果、良い言い方をすると氏の作品が自分の血肉になったということでしょうか。自分のアイデアか借り物か区別つかないぐらいに。


 はじめて作家読みした方です。というか、ガチで作家読みした方は、たった三人しかいません。残りは、安部公房と清水義範です。
 共通点ありますかね? SFで短編の名手ってところでしょうか?

 星新一は、読書習慣のない方にもお勧めできる作家です。
 よく無駄のない文章といいますが、この方の小説は、無駄な文字すらないのです。
 なにも知らない中学生の私ですら、突っかかることはありませんでした。

 あ、一作だけ最後まで謎な話がありました。
 正確なタイトルは忘れましたが、バージンを判定する装置のすったもんだでした。中学生の私は「バージン」とやらがなにか、本気でわからなかったのです。

 あれ? 盗作懺悔が、いつの間にか星新一語りになっちゃった。
 次回は、前々回のエッセイ「読まれないつらさ」について、もう一度語ります。
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