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ド素人が語る、AIと著作権
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小説投稿にまつわる思いを語るエッセイ始めます。
多分、このエッセイが私の作品で一番読まれているのに、四か月放置してました。
前回、小説を連載しているとそっちに頭を全振りするので、なかなかエッセイまで気が回らないと書きました。
前回のエッセイは、小説がひと段落したタイミングで書きました。その小説とは、長年憧れていた異世界恋愛ジャンルで、八万字の中編となりました。
で、完結したはずの異世界恋愛小説ですが、実に微妙なところで終わっています。ということで、ひと月ほどインターバルを置いて、続編を始めてしまいました。
この続編、とりあえず九万字弱で書き上げました。前作の八万字とあまり変わりありません。
前作は一人称小説で、作品内時間は回想シーンを含めて八カ月です。
続編は三人称で、舞台も現代→千年前→二千年前と過去に遡ります。視点キャラは主要キャラで三人、ちょいキャラいれて六人です。
結構ゴージャスな感じするでしょ?
この内容でよく九万字弱に収まったなあと感心しておりました。
が、いざ連載を始めたら倍に膨れ上がっております。何で小説って、書き直すと長くなるんでしょう? 謎です。
前置きが長くなりました。前回生成AIについて語ると予告しました。
が、このテーマ、ヘビーなので、私の力量では書ききれません。
最初に私のスタンスを表明しておきます。
私は、生成AIには肯定的です。肯定的だから小説に利用しているわけです。
が、生成AI小説について、読む人、書く人どちらも否定的な方がいらっしゃいます。
X(旧Twitter)で見かける意見では、書く人は、自分で文章を書かないなら、創作の意味がない、という感じでしょうか。
読む人だと、そもそも生成AIで書いた小説は読みたくない、といったところでしょうか?
では肯定派として、否定派を論破してみせましょう……なーんて言いません。言えません。
とりあえず知識が全くないもんで「生成AI 著作権」で検索したのですが、なんと次の文化庁の資料がヒットしました。
「令和5年度 著作権セミナー」 令和5年6月 文化庁著作権課
これですよこれ!
ただこれ、パワーポイント資料ですが64ページもあるんです。
なのでざーっと見たのですが……ごめん、ちょっと難しかった。この資料の解説は、法律に強い人にお任せします。ネットには、弁護士さんたちが書いた解説記事が、転がっています。
法律ド素人がこの資料を一言でまとめると、まだ新しい問題で判例が少ないので、個別に裁判をして決めよう、という感じでしょうか。
とはいえ私は著作権についてよくわかってなかったので、本当に勉強になりました。
以下、この資料から引用して、初めて知ったことをまとめます。
著作物でないもの(単なるデータ(事実)やありふれた表現、表現でないアイディア(作風・画風など))は、著作権法による保護の対象には含まれません。
<資料引用>
なんと! アイディアとか作風そのものは著作権が発生しないそうです。
つまり、絵柄や文体がパクリじゃねーか! と思っても、著作権違反とはならないようです。
著作権法では「著作者等の権利・利益を保護すること」と、「著作物を円滑に利用できること」のバランスをとることが重要
<資料引用>
これも目から鱗でした。
私はてっきり、著作権法は、作者の権利を守るためだけの法律と認識してました。どうやらそれは違うようです。
あまり作者の権利をガチガチに守りすぎると、文化の発展が阻害される。個人の権利を守りつつも、次世代に文化をバトンタッチできるよう、緩めるところは緩めるというのが、著作権法の精神みたいです。
なので、著作権法で保護する表現とは、以下の通りです。
他人の著作物の「表現上の本質的な特徴を直接感得できること」
<資料引用>
ちょっとわかりにくいけど、文体や絵のタッチのパクリ程度は、法律違反にならないという根拠のようです。
そこでAIはどう絡むか?
AI開発のための情報解析のように、著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用行為は、原則として著作権者の許諾なく行うことが可能です(権利制限規定)。
著作権者の利益を不当に害することとなる場合※」は、本条の規定の対象とはなりません(法第30条の4ただし書)。
<資料引用>
原則、AIに学習させるために、学習元の著作者に許可を得る必要はないようです。ただ、その著作物にライセンスがあったら、その限りじゃないようです。
つまり有料のデータベースを学習させるのはNG。でもネットに無料で転がってる素材ならOKというところでしょうか?
では問題を、AIによる生成物の著作権に移しましょう。
1 AIによって生成された著作物の著作権は誰のもの?
2 AIによって生成された著作物が著作権を侵害することはあるのか?
まず、AI生成物の著作権ですが、AIが自発的に作ったものや、命令に独自要素が薄い場合(面白い話を書いてなど)となると、指示者の著作物とは当然認められません。
ただ、プロンプトに独自性があると、指示者の著作権が認められるらしいです……多分。じゃあ、独自性の基準はどうするんだ? となると、裁判で個別に判断していくものと思われます、多分。
次に、AIが作った著作物が他人の著作権を侵害することはあるのか?
これも、人間の著作権侵害と同様に考えるのが基本らしいです。
結局、裁判での個別判断となるようですが、明らかにそっくりな場合はNGです。
が、AI生成だと、命令した当人は元の絵を知らず、たまたま出来上がったのがそっくりということがありえるわけで……この辺はどうなんでしょう?
出来上がった物を検索にかけて調べれば、ある程度防げるかもしれませんが……なかなか微妙です。
と、予備知識を得たところで、今回はおしまいにします。
繰り返しますが、私は法律のど素人なので、みなさま、元ネタの文化庁の資料か、弁護士さんの解説記事を、ぜひご覧ください。
多分、このエッセイが私の作品で一番読まれているのに、四か月放置してました。
前回、小説を連載しているとそっちに頭を全振りするので、なかなかエッセイまで気が回らないと書きました。
前回のエッセイは、小説がひと段落したタイミングで書きました。その小説とは、長年憧れていた異世界恋愛ジャンルで、八万字の中編となりました。
で、完結したはずの異世界恋愛小説ですが、実に微妙なところで終わっています。ということで、ひと月ほどインターバルを置いて、続編を始めてしまいました。
この続編、とりあえず九万字弱で書き上げました。前作の八万字とあまり変わりありません。
前作は一人称小説で、作品内時間は回想シーンを含めて八カ月です。
続編は三人称で、舞台も現代→千年前→二千年前と過去に遡ります。視点キャラは主要キャラで三人、ちょいキャラいれて六人です。
結構ゴージャスな感じするでしょ?
この内容でよく九万字弱に収まったなあと感心しておりました。
が、いざ連載を始めたら倍に膨れ上がっております。何で小説って、書き直すと長くなるんでしょう? 謎です。
前置きが長くなりました。前回生成AIについて語ると予告しました。
が、このテーマ、ヘビーなので、私の力量では書ききれません。
最初に私のスタンスを表明しておきます。
私は、生成AIには肯定的です。肯定的だから小説に利用しているわけです。
が、生成AI小説について、読む人、書く人どちらも否定的な方がいらっしゃいます。
X(旧Twitter)で見かける意見では、書く人は、自分で文章を書かないなら、創作の意味がない、という感じでしょうか。
読む人だと、そもそも生成AIで書いた小説は読みたくない、といったところでしょうか?
では肯定派として、否定派を論破してみせましょう……なーんて言いません。言えません。
とりあえず知識が全くないもんで「生成AI 著作権」で検索したのですが、なんと次の文化庁の資料がヒットしました。
「令和5年度 著作権セミナー」 令和5年6月 文化庁著作権課
これですよこれ!
ただこれ、パワーポイント資料ですが64ページもあるんです。
なのでざーっと見たのですが……ごめん、ちょっと難しかった。この資料の解説は、法律に強い人にお任せします。ネットには、弁護士さんたちが書いた解説記事が、転がっています。
法律ド素人がこの資料を一言でまとめると、まだ新しい問題で判例が少ないので、個別に裁判をして決めよう、という感じでしょうか。
とはいえ私は著作権についてよくわかってなかったので、本当に勉強になりました。
以下、この資料から引用して、初めて知ったことをまとめます。
著作物でないもの(単なるデータ(事実)やありふれた表現、表現でないアイディア(作風・画風など))は、著作権法による保護の対象には含まれません。
<資料引用>
なんと! アイディアとか作風そのものは著作権が発生しないそうです。
つまり、絵柄や文体がパクリじゃねーか! と思っても、著作権違反とはならないようです。
著作権法では「著作者等の権利・利益を保護すること」と、「著作物を円滑に利用できること」のバランスをとることが重要
<資料引用>
これも目から鱗でした。
私はてっきり、著作権法は、作者の権利を守るためだけの法律と認識してました。どうやらそれは違うようです。
あまり作者の権利をガチガチに守りすぎると、文化の発展が阻害される。個人の権利を守りつつも、次世代に文化をバトンタッチできるよう、緩めるところは緩めるというのが、著作権法の精神みたいです。
なので、著作権法で保護する表現とは、以下の通りです。
他人の著作物の「表現上の本質的な特徴を直接感得できること」
<資料引用>
ちょっとわかりにくいけど、文体や絵のタッチのパクリ程度は、法律違反にならないという根拠のようです。
そこでAIはどう絡むか?
AI開発のための情報解析のように、著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用行為は、原則として著作権者の許諾なく行うことが可能です(権利制限規定)。
著作権者の利益を不当に害することとなる場合※」は、本条の規定の対象とはなりません(法第30条の4ただし書)。
<資料引用>
原則、AIに学習させるために、学習元の著作者に許可を得る必要はないようです。ただ、その著作物にライセンスがあったら、その限りじゃないようです。
つまり有料のデータベースを学習させるのはNG。でもネットに無料で転がってる素材ならOKというところでしょうか?
では問題を、AIによる生成物の著作権に移しましょう。
1 AIによって生成された著作物の著作権は誰のもの?
2 AIによって生成された著作物が著作権を侵害することはあるのか?
まず、AI生成物の著作権ですが、AIが自発的に作ったものや、命令に独自要素が薄い場合(面白い話を書いてなど)となると、指示者の著作物とは当然認められません。
ただ、プロンプトに独自性があると、指示者の著作権が認められるらしいです……多分。じゃあ、独自性の基準はどうするんだ? となると、裁判で個別に判断していくものと思われます、多分。
次に、AIが作った著作物が他人の著作権を侵害することはあるのか?
これも、人間の著作権侵害と同様に考えるのが基本らしいです。
結局、裁判での個別判断となるようですが、明らかにそっくりな場合はNGです。
が、AI生成だと、命令した当人は元の絵を知らず、たまたま出来上がったのがそっくりということがありえるわけで……この辺はどうなんでしょう?
出来上がった物を検索にかけて調べれば、ある程度防げるかもしれませんが……なかなか微妙です。
と、予備知識を得たところで、今回はおしまいにします。
繰り返しますが、私は法律のど素人なので、みなさま、元ネタの文化庁の資料か、弁護士さんの解説記事を、ぜひご覧ください。
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