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3章 アラサー女子、ふるさとの祭りに奔走する
伝説 ウサギと亀の物語
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昔々、海辺の村で、大勢の漁師が魚を獲っていました。
若者も漁師になろうとしました。
しかし、近くの海で魚を獲ろうとすると「ここは俺の縄張りだ。お前はあっちはいけ」と年上の漁師に叱られます。
あっちの海に行っても、そこの漁師に「邪魔するな」と叱られます。
困った若者は、遠くの海に出ることにしました。
そこには見たことのない大きな魚が泳いでいました。
喜んだ若者は、魚をたくさん釣ります。船は魚でいっぱいです。
しかし、村に戻る時、若者は嵐にあい、魚がみんな逃げてしまいました。
嵐がおさまるのを待って、若者は村に戻ろうと船をこぎます。
しかし、どれほどこいでも村にたどり着けません。
若者はそれでもこぎ続け、やがて、小さな小さな島を見つけました。
そこには、一人のお姫さまがシクシク泣いていたのです。
「姫さま、姫さま、どうして泣いてるんですか?」
漁師の若者はたずねます。
「漁師よ。聞くのです。村は嵐に襲われ水に沈んでしまったのです。私は独り山の上にいたので助かりましたが、父上も母上も村人みな水の底です」
「それは困った大変だ。姫さま、陸を探しましょう」
漁師は姫を船に乗せて、こぎ始めます。
「漁師よ。あそこに行っておくれ。誰かの鳴き声が聞こえます」
姫の指すところには何もなく、漁師の耳には何も聞こえません。
しかし、行く当てもなく困っていた若者は、姫の言うとおりに船を進めました。
すると、岩のように大きな亀が水に浮かんでいました。
「亀よ亀。お前は一体どうしたの?」
姫は亀にことばをかけます。
亀は大きな目から、滝のような涙を流していました。
「姫さま、嵐の元はこの亀です。こいつがずっと泣いているから、村に水が溢れたのです」
若者は亀を責めました。
「やい亀よ。お前のせいで、村人も殿様もみーんな死んでしまったぞ」
「漁師よ、やめなさい。亀よ。お前がなぜそんなに悲しいのか、聞かせておくれ」
大きな亀は、姫をじっと見つめています。
姫には亀のことばが聞こえます。
「漁師よ、亀の背中を調べるのです」
若者は山のような亀の甲羅をよじ登ると、そこには一羽の白いウサギの亡骸がありました。
若者はウサギの亡骸を持ち帰ります。
死んでしまったウサギを目にした亀は、ますます涙を流しました。
「亀よ、泣くのをやめないか!」
「いや、亀よ、ウサギとお前の話を聞かせておくれ」
そして岩のような亀が語ったのは、こんな話でした。
お空にまん丸のお月様が輝いていました。
このころのお月様には、何も模様がありません。
ウサギと亀は大の仲良し。
「亀さん亀さん、お空のお月さま、どうやったらいけるかなあ?」
「ウサギさんウサギさん、ずっと歩けばいつか着くよ」
「じゃあ、亀さんと僕とで追いかけっこだ!」
ウサギと亀は、月に向かってかけっこすることになりました。
ウサギはぴょんぴょんと撥ねて跳んで、あっという間に亀の前から姿を消してしまいました。
「ウサギさーん、おいらはウサギさんみたいに走れないよお」
亀は、のそのそと歩きます。
一方ウサギは「へへーん、僕の勝ちだあ」と、どんどん進んでいったのです。
それでも亀はゆっくりゆっくりと月の方に向かって進みます。
もう、とっくにウサギさんは、月に行ったかな?
それでも、どんなに時間がかかっても、ウサギさんと一緒に月に行くんだ、とがんばります。
が、亀が見たのは、海岸でシクシクないているウサギの姿でした。
「亀さん、亀さん、月を追いかけたら海に出た。僕は泳げない。僕の負けだ」
亀は、泣いているウサギを見て、嬉しくなりました。
「ウサギさん、おいらは泳げるから、甲羅に乗るんだ。一緒に月に行こう」
「亀さん、なんて優しいんだ。ありがとう。一緒に行こうね」
ウサギはぴょんぴょんと、亀の甲羅に登ります。
亀は、月に向かって泳ぎました。
が、どこまで泳いでもどこまで行っても、月にはたどり着けません。
明け方になり、月は海に沈んでしまいました。
亀は、海に沈んだ月を追いかけようと、海に潜ります。
「亀さんやめてやめて! 僕は泳げないんだ!」
でも、亀の甲羅は大きくて、ウサギの声は亀に聞こえません。
亀はブクブクと海の底に沈みます。
海の底で月を探しまわった亀は、ようやくウサギがいないことに気がつきます。
あわてて戻った亀が見たのは、海に浮かぶ死んでしまったウサギでした。
「わああ、おいらが海にもぐったからウサギさんが死んじゃったんだ!」
亀は悲しみ叫び、嵐を巻き起こしました。
嵐がおさまっても亀の涙はとまらず、あたり一帯は水浸し。村が沈んでしまったのです。
話を聞いた姫もシクシク泣きます。
「お姫様、オイラはいいから、ウサギさんを月に連れてやってください」
亀は姫に願います。
姫から話を聞いた漁師も泣き出しました。
姫はウサギの亡骸をかかえ、月に祈ります。漁師も一緒に祈りました。
すると、ウサギの身体は持ち上がり、なんと月に昇ったのです。
月に昇ったウサギは息を吹き返しました。
「亀さんありがとう。みんなありがとう。本当に嬉しい。だからお礼に餅をついてみんなにあげるんだ」
こうして月でウサギが餅をつくようになったわけです。
亀はようやく泣くのをやめ、村から水が引きました。
姫さまと漁師は、亀がこれ以上悲しまないよう、神社に祀ることにしました。
これが、珂目山神社のはじまりです。
漁師は姫と結婚し新しい殿様となって村を立て直しました。
満月で大潮になるのは、亀がウサギを思い出し涙を流すからだとさ。
************************
私が知っているウサギと亀の物語には、続きがある。この漁師と姫が素芦家の始まりということだ。
私の祖母は小学校で、素芦家の始まりとしてこの物語を聞かされた。
が、戦争後の小学校に通った父は、漁師と姫の子孫については聞かされなかった。父は落胆したし、祖父母も情けない時代になったと嘆いたらしい。
私は、わざわざ授業で習うことはなかったが、月祭りやその他の行事、学校の発表会などで、何度もこの物語を演じた。
先生が気を遣ってくれるのか、私は姫を演じた。が、子どものころ成長の早かった私は、漁師をやる男の子より背が高く、みんなにからかわれた。
それが嫌で一度、先生に亀をやりたい、と言ったら、女の子が亀なんておかしい、と言われウサギを演じることになった。
今度は、亀より大きいウサギだ、とますますからかわれる。
高学年になって、私は照明係を選んだ。初めて私は心から楽しく劇に参加した。
塾講師になり生徒さんに聞いてみると、この物語を知らない子どもは多く、宇関のすべての学校で劇をするわけではないらしい。
それでいいのだろう。今は、宇関に昔から暮らす人間の方が少ないのだから。
若者も漁師になろうとしました。
しかし、近くの海で魚を獲ろうとすると「ここは俺の縄張りだ。お前はあっちはいけ」と年上の漁師に叱られます。
あっちの海に行っても、そこの漁師に「邪魔するな」と叱られます。
困った若者は、遠くの海に出ることにしました。
そこには見たことのない大きな魚が泳いでいました。
喜んだ若者は、魚をたくさん釣ります。船は魚でいっぱいです。
しかし、村に戻る時、若者は嵐にあい、魚がみんな逃げてしまいました。
嵐がおさまるのを待って、若者は村に戻ろうと船をこぎます。
しかし、どれほどこいでも村にたどり着けません。
若者はそれでもこぎ続け、やがて、小さな小さな島を見つけました。
そこには、一人のお姫さまがシクシク泣いていたのです。
「姫さま、姫さま、どうして泣いてるんですか?」
漁師の若者はたずねます。
「漁師よ。聞くのです。村は嵐に襲われ水に沈んでしまったのです。私は独り山の上にいたので助かりましたが、父上も母上も村人みな水の底です」
「それは困った大変だ。姫さま、陸を探しましょう」
漁師は姫を船に乗せて、こぎ始めます。
「漁師よ。あそこに行っておくれ。誰かの鳴き声が聞こえます」
姫の指すところには何もなく、漁師の耳には何も聞こえません。
しかし、行く当てもなく困っていた若者は、姫の言うとおりに船を進めました。
すると、岩のように大きな亀が水に浮かんでいました。
「亀よ亀。お前は一体どうしたの?」
姫は亀にことばをかけます。
亀は大きな目から、滝のような涙を流していました。
「姫さま、嵐の元はこの亀です。こいつがずっと泣いているから、村に水が溢れたのです」
若者は亀を責めました。
「やい亀よ。お前のせいで、村人も殿様もみーんな死んでしまったぞ」
「漁師よ、やめなさい。亀よ。お前がなぜそんなに悲しいのか、聞かせておくれ」
大きな亀は、姫をじっと見つめています。
姫には亀のことばが聞こえます。
「漁師よ、亀の背中を調べるのです」
若者は山のような亀の甲羅をよじ登ると、そこには一羽の白いウサギの亡骸がありました。
若者はウサギの亡骸を持ち帰ります。
死んでしまったウサギを目にした亀は、ますます涙を流しました。
「亀よ、泣くのをやめないか!」
「いや、亀よ、ウサギとお前の話を聞かせておくれ」
そして岩のような亀が語ったのは、こんな話でした。
お空にまん丸のお月様が輝いていました。
このころのお月様には、何も模様がありません。
ウサギと亀は大の仲良し。
「亀さん亀さん、お空のお月さま、どうやったらいけるかなあ?」
「ウサギさんウサギさん、ずっと歩けばいつか着くよ」
「じゃあ、亀さんと僕とで追いかけっこだ!」
ウサギと亀は、月に向かってかけっこすることになりました。
ウサギはぴょんぴょんと撥ねて跳んで、あっという間に亀の前から姿を消してしまいました。
「ウサギさーん、おいらはウサギさんみたいに走れないよお」
亀は、のそのそと歩きます。
一方ウサギは「へへーん、僕の勝ちだあ」と、どんどん進んでいったのです。
それでも亀はゆっくりゆっくりと月の方に向かって進みます。
もう、とっくにウサギさんは、月に行ったかな?
それでも、どんなに時間がかかっても、ウサギさんと一緒に月に行くんだ、とがんばります。
が、亀が見たのは、海岸でシクシクないているウサギの姿でした。
「亀さん、亀さん、月を追いかけたら海に出た。僕は泳げない。僕の負けだ」
亀は、泣いているウサギを見て、嬉しくなりました。
「ウサギさん、おいらは泳げるから、甲羅に乗るんだ。一緒に月に行こう」
「亀さん、なんて優しいんだ。ありがとう。一緒に行こうね」
ウサギはぴょんぴょんと、亀の甲羅に登ります。
亀は、月に向かって泳ぎました。
が、どこまで泳いでもどこまで行っても、月にはたどり着けません。
明け方になり、月は海に沈んでしまいました。
亀は、海に沈んだ月を追いかけようと、海に潜ります。
「亀さんやめてやめて! 僕は泳げないんだ!」
でも、亀の甲羅は大きくて、ウサギの声は亀に聞こえません。
亀はブクブクと海の底に沈みます。
海の底で月を探しまわった亀は、ようやくウサギがいないことに気がつきます。
あわてて戻った亀が見たのは、海に浮かぶ死んでしまったウサギでした。
「わああ、おいらが海にもぐったからウサギさんが死んじゃったんだ!」
亀は悲しみ叫び、嵐を巻き起こしました。
嵐がおさまっても亀の涙はとまらず、あたり一帯は水浸し。村が沈んでしまったのです。
話を聞いた姫もシクシク泣きます。
「お姫様、オイラはいいから、ウサギさんを月に連れてやってください」
亀は姫に願います。
姫から話を聞いた漁師も泣き出しました。
姫はウサギの亡骸をかかえ、月に祈ります。漁師も一緒に祈りました。
すると、ウサギの身体は持ち上がり、なんと月に昇ったのです。
月に昇ったウサギは息を吹き返しました。
「亀さんありがとう。みんなありがとう。本当に嬉しい。だからお礼に餅をついてみんなにあげるんだ」
こうして月でウサギが餅をつくようになったわけです。
亀はようやく泣くのをやめ、村から水が引きました。
姫さまと漁師は、亀がこれ以上悲しまないよう、神社に祀ることにしました。
これが、珂目山神社のはじまりです。
漁師は姫と結婚し新しい殿様となって村を立て直しました。
満月で大潮になるのは、亀がウサギを思い出し涙を流すからだとさ。
************************
私が知っているウサギと亀の物語には、続きがある。この漁師と姫が素芦家の始まりということだ。
私の祖母は小学校で、素芦家の始まりとしてこの物語を聞かされた。
が、戦争後の小学校に通った父は、漁師と姫の子孫については聞かされなかった。父は落胆したし、祖父母も情けない時代になったと嘆いたらしい。
私は、わざわざ授業で習うことはなかったが、月祭りやその他の行事、学校の発表会などで、何度もこの物語を演じた。
先生が気を遣ってくれるのか、私は姫を演じた。が、子どものころ成長の早かった私は、漁師をやる男の子より背が高く、みんなにからかわれた。
それが嫌で一度、先生に亀をやりたい、と言ったら、女の子が亀なんておかしい、と言われウサギを演じることになった。
今度は、亀より大きいウサギだ、とますますからかわれる。
高学年になって、私は照明係を選んだ。初めて私は心から楽しく劇に参加した。
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