異世界勇者~それぞれの物語~

野うさぎ

文字の大きさ
249 / 393
番外編 海賊に愛されて

第5話

しおりを挟む
 そろそろ決着をつけないと。

 海賊専門退治屋が終結する。

「手加減するつもりはありませんわ」

 氷狩さんが剣を構えた。

「あの‥‥氷狩さん」

「何かしら?」

「氷狩さんって好きな人いるんですか?」

「そうゆうことを聞くってことは、あたくしのことが好きなんですのね」

「いや、そうゆうわけじゃなくて‥‥」

「そうゆうわけってわかってしまうのよ。

誤魔化すならもっと上手に誤魔化してほしいですわ。

子どものすることは、どうしてこんなにわかりやすいのかしら?」

「氷狩さん‥‥」

「あたくしも、ほのめ様が今まで出会った男の人の中で一番いいと思っていましたわ」

「それってつまり‥‥」

「お子さまにはわかりにくい表現をさせて下さい。

あたくしはあなた様とあなた様の家族を救いたいと思いますわ。

死んだ方を生き返らすことはできませんが。

ザイコスキー様がどんなにあなた様を奪おうとしても、あたくしは奪い返しますわ。

あたくしにはほのめ様しかいないと思いましたから。

だから、世の海賊みんな排除しますわ。

海賊なんていなくなればいいんですの。

あなた様とあたくし、未来の子どもさえいればいいんですのよ」

 勇石神ちゃんが構える姿勢で現れた。

「勇石神ちゃん」

「勇石神様には申し訳ありませんわ。

勇石神様の体を調べさせてもらいましたわよ」

「調べたの?」

「遺伝でしたわね」

「遺伝?」

「つまり、誰か家族に異世界出身者がいるんですのよ」

「誰が?」

「それはわかりませんわね。

つまり、勇石神様は人間とのハーフですわよ。

あなた様がハーフのうち人間になりましたわね。

あなた様は双子ですか?」

 勇石神ちゃんが人間とのハーフ?

 勇石神ちゃんは人間だったはず、両親も普通で。

「双子だけど、誕生日が違う」

「双子によくあるんですのよ。

片方は人間になりますの。

ちなみに、あなた様と勇石神様血液型は?

ご両親でAB型はいらっしゃらなかったですか?」

「母がAB型で、俺がB型、勇石神ちゃんがA型」

「やっぱりですわ。

A型かB型、どちらかが人間で、やはり母が異世界出身者なのかもしれませんわね」

「そんなことは‥‥」

「現に起きていますわ。

ちなみに勇石神様の身長は?」

「140センチだけど‥‥」

「141センチ未満ですか?

140てん、いくつですか?」

「低くて140、8で、高くても140、9」

「ギリギリ当てはまるかもしれませんわね。

そうゆう種族は150センチ未満ですのよ。

人間世界で言う低身長症です。

母の身長は?」

「高くても140、7センチ」

「異世界出身者なら、ともかく人間世界でこれだけ低いのは問題ですわね。

ちなみに年齢は?」

「母がわかんなくて、勇石神ちゃんが12歳だけど中学一年で」

「女性で141センチ以上越えてないと危険ですわ。

今、12歳何ヵ月でしょうか?」

「12歳11ヶ月で」

「13歳の誕生日迎えたら病院行きですわ。

異世界でもそのくらいなら、何か病気や遺伝子問題を疑いますわよ。

141センチがギリギリ大丈夫のところなのに」

「そうなの?」

「それも知らないとなると‥‥。

まず、ここまでくると人間じゃないですわ。

この世界に鬼族という種族がいましてね、鬼族の女性は141センチ未満ですの」

「ということは‥‥?」

「鬼族と人間のハーフですわ。

戦いが終わったら、鬼族の村に帰さないと」

 そうしている間に、海賊たちが来た。

「来ましたわね。

鬼族と海賊は歴史上戦い続けましたわ。

鬼族と海賊、鬼族の方が強くて、海賊を食べたんですのよ。

海賊専門食肉家とも言われましたわ」

「とすると‥‥?」

「海賊を食べますわね。

海賊が減っているのはそれが原因ですわね」

 信じたくない。

 信じたら、今までの勇石神ちゃんは何なんだ?

 だとしたら‥‥

「誰が両親を殺したんだ?」

「海賊に聞きましょう」

「海賊に?」

「あなた様の家を案内できるってことは、もしかしたら‥‥」

 氷狩さんはこれ以上のことは言わなかった。

 今日こそ海賊たちに聞くんだ。

 両親を殺したのは誰なのか、どうしてほのめをさらったのか、聞きたいことがいっぱいある。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...