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番外編 盗賊に愛されて 第2章

第3話

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 俺は、グラマーとか美人とかに興味がなくて、小学生みたいなロリが好きだった。

 ロリの魅力は可愛いし、俺よりも小柄になるし(女性はヒールを履くから俺の方が背が低くなったり、同じくらいになったりするから、ヒールを履いても俺より低い女子が好みとなる)、その理想を叶えたのが、炎か。

 だけど、ロリを振り向かすにはどうしたらいいんだろう?



 ちなみに、炎かの髪が青いから、それも魅力的だった。

 炎の使い手は、赤い髪ってイメージもあるし。



「炎か」

「なあに?」

「炎かは、彼氏とかいるの?」

「いないよ」

 よっしゃ、これはきた。

「結婚したいとか考えたことある?」

「と言っても、炎か結婚できるような年齢じゃないから‥‥」

 いいんだよ。

 これから俺好みに育ててあげるよ。



 いつか、炎かを落としてみせる。

 だけど、そうなると俺が好きなホモ男タンパニーが邪魔となる。



「だいら君、一緒に氷の世界行く?」

「氷の世界?」

「うん。炎かやだいら君と住んでる世界とはまた別世界。

炎火ちゃんも予定が合わないみたいだから、一緒に行く人がほしいの」

「俺でいいの?」

「一緒にいてくれるだけでいいの」

 よっしゃ、寒い国で熱い恋をしてやる。





 俺は、炎かと一緒に氷の世界に来た。

 街長のテレポートで一瞬で行けた。



 炎かは、寒いということなので、5センチの分厚い厚底ブーツを履いているが、俺よりも小柄なのは変わらなかった。

 そこがいいんだよ。



「氷の世界に行って来てとの依頼があったから」

「依頼?」

「仕事でやってるもん。

とにかく、雷の王女と呼ばれる人がいるから、炎の使い手に退治してほしいらしい」

「雷の王女って‥‥?」

「名前は、雷光《らいこ》って言うらしいの。

炎かも会ったことがないから詳しいことはわからないけど」



 歩いても歩いても、雪または氷ばかり。

「疲れた?

おぶる? それとも抱っこがいい?」

 素直に甘えてもいいのかな?



「あっ、見つけた‥‥氷の城‥‥!」

 氷の城?氷が固まっているだけにしか見えないが‥‥

「行くよ‥‥」

 

 

 俺と炎かは、中に入った。

 しばらく滑りやすい氷の上を二人で歩く。



「助けてくれ‥‥」

 男が牢屋の中にいる。

「うん、今助けるよ」



「そうはさせない」

「雷光‥‥」と男は言う。



「死んでもらうよ」

「それはどうかな」

 炎かが、銃から炎の玉を撃つと、雷光は燃えた。

「どうなったの?」

「逃げられたね」



 どこからか声が響く。

「炎の使い手よ、今回は引き下がるよ。

こっちだって手は考えてあるし、必ず不幸に‥‥殺してみせる」


 俺、男、炎かの三人で街に向かった。



「炎火ちゃんは、しばらく帰ってこないようだよ」

「そうか」

 俺は、あまり興味がなかった。

 しばらくして、俺と炎かは、付き合うようになった。

 ロリの彼氏になることが叶ったのだ。
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