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番外編 盗賊に愛されて 第3章
第1話
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僕は、稲光《いなびかり》らい。
僕はいつの日か仲間と離ればなれになった‥‥。
理由なんてほんのささい。だけど、今は言いたくない‥‥。
僕は、知り合いのいないところにいきたかった。
会いたくないんだよ‥‥、わかってほしい‥‥。
僕は素晴らしい人間じゃない。
ある時、歩いていると口を塞がれ気絶した。
目がさめると、見知らぬ場所‥‥。
「目が覚めたか?」
ひげのある褐色肌の目つきのわ悪いおじさんが近くにいた。
こわい。とにかくこの場所が
まわりは、真っ暗な洞窟でどこに何があるかわからない。
「オレは、ヤンス」
ヤンス?初対面じゃない気がする。
思い出せそうにない。
「ずっと‥‥好きだった‥‥」
僕は見知らぬ?男からキスを受けた。
話を聞くと彼は山賊らしい。山賊やめてもまた山賊の生活。
寝るときは常にヤンスさんと一緒。ヤンスさんは、僕を抱いて寝る。
「ヤンスさん‥‥苦しい‥‥」
僕とヤンスさんの生活が始まる‥‥。
明らかに僕、誘拐されてたよね?脱出とか考えるべきだよね?
普通の流れ的にそうなる。
なら、逃げよう。だけど、どうやって?
逃げられればどんな手段でもいい。
あんな山賊との暮らしなんてまっぴらごめんだ。山賊との暮らしを受け入れたら、僕もその仲間となるわけだし、男同士で育む愛とかホモの部類になる。
僕は、山賊とは犯罪グループのひとつだと考えてる。ここがどこだか知らなくても、外に出てみればわかるかもしれない。
仲間の顔も覚えてるし、後は警察にあること全て言えばいい。
体も縛られてないし、鍵を閉められた場所にいるわけでもないし、山賊たちが寝ている間に抜け出そう‥‥。
僕は出口を探した。
ヤンスさんとはどこかで会った気がする。けど、思い出せそうにない。知り合いにヤンスさんがいたかな?
ヤンスなんて珍しい名前だし、知り合いにいたら間違えなく目立つ。
クラスにいれば、いじめの対象になりそうだ。
こんな平和な現代に、山賊なんているかな?
わからない。ただ、名乗っているだけかもしれない。
犯罪グループならよくある話だと思うな。
しばらく走っても、出口は見つからない。
そもそも、出口がどこかわからない。
走れば走る程、真っ暗な色がわからない洞窟ばかり。
見切り発車しすぎたかな?
「どうしんだい?」
他の山賊に見つかった。
相手は、僕より小柄で、手にはてっぺんに炎が燃え上がる木を持ってるおじさん。
何か理由づけを考えないと‥‥!
「ここがどこかの好奇心で‥‥」
「山賊のアジトだが」
山賊のアジト?犯罪組織の場所かな?
「山賊のアジトなんてどこら辺にあるの?」
「山賊なんだから、山だろ?」
山。そうですかー。
「山なんていっぱいあるよね?」
「ないよ、この世界では」
何を言っているのかわからない。
「山がひとつしかないってこと?」
「お前、まさか異世界出身だな?」
「異世界?」
「世界はいくつでもある。それを知らないってことは、異世界出身だな。この世界で、山はひとつしかない。
だから、有名なんだ」
異世界なんて、本当にあるのか?
「とにかく、何でもいいから帰りたい」
「オレに言われても‥‥、オレにはそんな能力はない」
「何が何でも帰りたい」
「なら、ヤンスに言えばいい。帰らせてはくれないと思うが」
「その通りだ、帰らせねえ」
ああ、やっぱりヤンスさんだ‥‥。
「ヤンスさん?」
「オレは、らいが離れていかないようにしたい。
お願いだから、離れていくな」
「僕は君を知らない」
「前世で会っただろ?」
「前世のことわかるの?」
「わかるとも、匂いで」
「人違いじゃないの?」
「人違いじゃないことは匂いが証明してる」
「匂いこそ、信用がならない」
犬でさえも、匂いで前世がわからないと思うぞ?
「わかるんだよ‥‥」
「わかってても、わかってなくても、僕たち男同士だよね?」
「性別は関係ない。性別を越えてでも、愛していたかった‥‥」
ヤンスさんは悲しそうだった。
近くで見ているおじさんは、何も言わずただ見てるだけ。
「なら、帰して?僕にも帰る家があるなら」
「ない」
「どうして?」
「忘れたのか?らいは、家出人だってこと」
そうだ、僕は家出したんだ。
「家出したなら、ここにいよう」
忘れてた、僕に帰る場所がないことを。
「君が許す限り、ここにいるしかないみたいだね‥‥」
僕は上から目線のつもりだったけど、ヤンスさんには喜ばれた。
喜ばれた上に抱きつかれた。
こうして、ヤンスさんとの生活が本格的に始まった。
そう、山賊との異世界での暮らし。
僕はいつの日か仲間と離ればなれになった‥‥。
理由なんてほんのささい。だけど、今は言いたくない‥‥。
僕は、知り合いのいないところにいきたかった。
会いたくないんだよ‥‥、わかってほしい‥‥。
僕は素晴らしい人間じゃない。
ある時、歩いていると口を塞がれ気絶した。
目がさめると、見知らぬ場所‥‥。
「目が覚めたか?」
ひげのある褐色肌の目つきのわ悪いおじさんが近くにいた。
こわい。とにかくこの場所が
まわりは、真っ暗な洞窟でどこに何があるかわからない。
「オレは、ヤンス」
ヤンス?初対面じゃない気がする。
思い出せそうにない。
「ずっと‥‥好きだった‥‥」
僕は見知らぬ?男からキスを受けた。
話を聞くと彼は山賊らしい。山賊やめてもまた山賊の生活。
寝るときは常にヤンスさんと一緒。ヤンスさんは、僕を抱いて寝る。
「ヤンスさん‥‥苦しい‥‥」
僕とヤンスさんの生活が始まる‥‥。
明らかに僕、誘拐されてたよね?脱出とか考えるべきだよね?
普通の流れ的にそうなる。
なら、逃げよう。だけど、どうやって?
逃げられればどんな手段でもいい。
あんな山賊との暮らしなんてまっぴらごめんだ。山賊との暮らしを受け入れたら、僕もその仲間となるわけだし、男同士で育む愛とかホモの部類になる。
僕は、山賊とは犯罪グループのひとつだと考えてる。ここがどこだか知らなくても、外に出てみればわかるかもしれない。
仲間の顔も覚えてるし、後は警察にあること全て言えばいい。
体も縛られてないし、鍵を閉められた場所にいるわけでもないし、山賊たちが寝ている間に抜け出そう‥‥。
僕は出口を探した。
ヤンスさんとはどこかで会った気がする。けど、思い出せそうにない。知り合いにヤンスさんがいたかな?
ヤンスなんて珍しい名前だし、知り合いにいたら間違えなく目立つ。
クラスにいれば、いじめの対象になりそうだ。
こんな平和な現代に、山賊なんているかな?
わからない。ただ、名乗っているだけかもしれない。
犯罪グループならよくある話だと思うな。
しばらく走っても、出口は見つからない。
そもそも、出口がどこかわからない。
走れば走る程、真っ暗な色がわからない洞窟ばかり。
見切り発車しすぎたかな?
「どうしんだい?」
他の山賊に見つかった。
相手は、僕より小柄で、手にはてっぺんに炎が燃え上がる木を持ってるおじさん。
何か理由づけを考えないと‥‥!
「ここがどこかの好奇心で‥‥」
「山賊のアジトだが」
山賊のアジト?犯罪組織の場所かな?
「山賊のアジトなんてどこら辺にあるの?」
「山賊なんだから、山だろ?」
山。そうですかー。
「山なんていっぱいあるよね?」
「ないよ、この世界では」
何を言っているのかわからない。
「山がひとつしかないってこと?」
「お前、まさか異世界出身だな?」
「異世界?」
「世界はいくつでもある。それを知らないってことは、異世界出身だな。この世界で、山はひとつしかない。
だから、有名なんだ」
異世界なんて、本当にあるのか?
「とにかく、何でもいいから帰りたい」
「オレに言われても‥‥、オレにはそんな能力はない」
「何が何でも帰りたい」
「なら、ヤンスに言えばいい。帰らせてはくれないと思うが」
「その通りだ、帰らせねえ」
ああ、やっぱりヤンスさんだ‥‥。
「ヤンスさん?」
「オレは、らいが離れていかないようにしたい。
お願いだから、離れていくな」
「僕は君を知らない」
「前世で会っただろ?」
「前世のことわかるの?」
「わかるとも、匂いで」
「人違いじゃないの?」
「人違いじゃないことは匂いが証明してる」
「匂いこそ、信用がならない」
犬でさえも、匂いで前世がわからないと思うぞ?
「わかるんだよ‥‥」
「わかってても、わかってなくても、僕たち男同士だよね?」
「性別は関係ない。性別を越えてでも、愛していたかった‥‥」
ヤンスさんは悲しそうだった。
近くで見ているおじさんは、何も言わずただ見てるだけ。
「なら、帰して?僕にも帰る家があるなら」
「ない」
「どうして?」
「忘れたのか?らいは、家出人だってこと」
そうだ、僕は家出したんだ。
「家出したなら、ここにいよう」
忘れてた、僕に帰る場所がないことを。
「君が許す限り、ここにいるしかないみたいだね‥‥」
僕は上から目線のつもりだったけど、ヤンスさんには喜ばれた。
喜ばれた上に抱きつかれた。
こうして、ヤンスさんとの生活が本格的に始まった。
そう、山賊との異世界での暮らし。
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