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番外編 海賊暮らし
第3話
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婚約者の存在に納得するわけがなかった。僕の同意も相談もなく、勝手に婚約者なんか決めてほしくなかった。
シュルナークとはひとつ同じ屋根の下ではなく、ひとつ同じ船の上で生活することとなった。
魚とかとったらすぐその場で食べるし、毒だったりしたらどうするんだ?せめて、洗ってから食えよとか。
寒い地方でも半袖短パンの海賊たちを見ては、長袖や長ズボンはないのかよと船の中をいくら探しても少ししかなかった。全員分はないってことだな。
食べたいものは早い者勝ちで、僕が食べそこねたことが何回もあった。
僕だって食べたかった。
「いただきます」「ごちそうさま 」「おかわり」も言わないし、どうやらコミュニケーションをとっていいのかわからない。
寝るときは、隣の部屋で一人寝ていても、いびき、寝言、咳が激しくて寝れない。
病院に行けよ。だけど、この世界では病院に行くなんていう考えもないし、そもそも病院なんてものが存在しない。
具合が悪いなら、自宅療養しかない。
医者、看護師などといった職業がない。それだけではなく、警察官、消防士、裁判官、総理大臣、大統領、先生とかも存在しない。
学校なんてものがないから、字が読めなかったり、簡単な計算でさえもできない人が多い。
海賊なんて異文化みたいなものだから、海賊と無縁の生活を送っていた僕からしてみたら、いろいろと揉めた。
婚約解消とかしたいくらいだ。
トイレがないのか最悪で、海で用をたせとか馬鹿げている。
海が汚れるし、その汚れた海から魚を採るとか衛生管理にも、健康管理にも良くないだろ?
だから、僕は陸に着いた時に、第一にトイレがどこなのかを探すことにしている。
大嫌いだ。
僕は家出も考えてみた。
こんなところ二度と御免だ。
僕は荷物をまとめて、船がどこかの町に止まれば、海賊たちに見つからないように出て行くことにしよう。
婚約者なんて言われても、僕が決めたことだし、従う責任も義務もない。
さあて、次はどの島に着くのかな?島じゃなくて、大陸だったりしてね。
島ならすぐ見つかるかもしれないけど、大陸なら見つかる可能性も低くなるし、そうであってほしい。
僕は普通の生活が送りたい。
海賊と無縁の生活を送りたい。
それは果たして叶うのか?
僕はひたすら走り続けた。
レストラン、居酒屋、ホテル、住宅街、いっぱいあるけどどこに向かえばいい?
何故、僕はこの世界で転生したのかな?
転生する世界が間違っている。
僕はわがままだ。
我慢なんて耐えられるはずもないし、
兄としての自覚や責任もないし、
末っ子や一人っ子が羨ましく感じる。
自分勝手?
好きなだけ言えばいいさ。
自分で選んだことじゃないなら、
責任なんて必要がない。
そう思わないか?
キャバクラ、パチンコ、探偵事務所、本屋、おもちゃ屋、目につくものがいっぱいある。
僕の目的はただひとつ。
海賊暮らしから逃げることだ。
海賊との恋愛とかできないし、
男同士の恋愛とか認めない。
僕が違うなら違うんだ。
「いけない子」
その一言がどこからか聞こえた。
よし、知らないふりだ。
何も関わりたくない。
できるかどうかわからないけど、僕は日常を取り戻す。
「海賊暮らしから逃げる選択肢以外ないのですか?」
質問に答えない。
逃げるか暮らすかの二択なら、逃げるに決まっている。
「二択択一の考え方なのですね」
難しい言葉を使うんじゃない。
「生《せい》のチャンスを与えたというのに」
生のチャンス?
「あなたに使命を与えたのがいけなかったのですね」
「使命?」
「こんなやつに任せるべきではなかったですね」
質問に答えろよ!
「使命って何なんだよ?」
「お答えは致しかねません」
難しい言葉を使いやがって!
「とにかく、あなたは何も果たせなかったなのです。
ここで終わりに差し上げましょう」
「こんなの聞いてない!」
「聞いてなくても常識的にわかるでしょう?
何も言わずに去るとか心配して探しますよ」
「僕をそうさせた海賊たちが悪い!」
「価値観の違いや生活習慣の違いは海賊だろうとなんだろうとありますよ」
「僕がお客様なんだから、海賊たちが合わせればいい話だ」
「そんなことをしていたら、誰とも上手くいきません。
海賊たちは悪ではありませんよ」
「いいや、悪だった。名前からして」
「反省もしてないのですね。
やはり、時間を戻してあなたは転生することなく、病気で他界したままにしておきましょう。
では、さようなら」
「僕は悪くない!
何も説明しなかったのは誰だ!」
「説明してほしかったのですね。
わかりましたわ」
僕の景色はぐにゃりと歪んだ。
僕はどうなるのかな…。
結局、どうするべきなのか何ひとつとして答えを導き出せなかった。
価値観の違い 理解できない。
僕は何も悪くない。
変わらなきゃいけないのも、
反省しなきゃいけないのも、快賊たち。
だめだ もう限界。
何もわかり合えない。
婚約者とか認めない。
勝手に決めたりしないで。
相談してよな。
誰のせいとか、決まってんじゃん。
反省するのも、後悔するのも
快賊たち。
シュルナークとはひとつ同じ屋根の下ではなく、ひとつ同じ船の上で生活することとなった。
魚とかとったらすぐその場で食べるし、毒だったりしたらどうするんだ?せめて、洗ってから食えよとか。
寒い地方でも半袖短パンの海賊たちを見ては、長袖や長ズボンはないのかよと船の中をいくら探しても少ししかなかった。全員分はないってことだな。
食べたいものは早い者勝ちで、僕が食べそこねたことが何回もあった。
僕だって食べたかった。
「いただきます」「ごちそうさま 」「おかわり」も言わないし、どうやらコミュニケーションをとっていいのかわからない。
寝るときは、隣の部屋で一人寝ていても、いびき、寝言、咳が激しくて寝れない。
病院に行けよ。だけど、この世界では病院に行くなんていう考えもないし、そもそも病院なんてものが存在しない。
具合が悪いなら、自宅療養しかない。
医者、看護師などといった職業がない。それだけではなく、警察官、消防士、裁判官、総理大臣、大統領、先生とかも存在しない。
学校なんてものがないから、字が読めなかったり、簡単な計算でさえもできない人が多い。
海賊なんて異文化みたいなものだから、海賊と無縁の生活を送っていた僕からしてみたら、いろいろと揉めた。
婚約解消とかしたいくらいだ。
トイレがないのか最悪で、海で用をたせとか馬鹿げている。
海が汚れるし、その汚れた海から魚を採るとか衛生管理にも、健康管理にも良くないだろ?
だから、僕は陸に着いた時に、第一にトイレがどこなのかを探すことにしている。
大嫌いだ。
僕は家出も考えてみた。
こんなところ二度と御免だ。
僕は荷物をまとめて、船がどこかの町に止まれば、海賊たちに見つからないように出て行くことにしよう。
婚約者なんて言われても、僕が決めたことだし、従う責任も義務もない。
さあて、次はどの島に着くのかな?島じゃなくて、大陸だったりしてね。
島ならすぐ見つかるかもしれないけど、大陸なら見つかる可能性も低くなるし、そうであってほしい。
僕は普通の生活が送りたい。
海賊と無縁の生活を送りたい。
それは果たして叶うのか?
僕はひたすら走り続けた。
レストラン、居酒屋、ホテル、住宅街、いっぱいあるけどどこに向かえばいい?
何故、僕はこの世界で転生したのかな?
転生する世界が間違っている。
僕はわがままだ。
我慢なんて耐えられるはずもないし、
兄としての自覚や責任もないし、
末っ子や一人っ子が羨ましく感じる。
自分勝手?
好きなだけ言えばいいさ。
自分で選んだことじゃないなら、
責任なんて必要がない。
そう思わないか?
キャバクラ、パチンコ、探偵事務所、本屋、おもちゃ屋、目につくものがいっぱいある。
僕の目的はただひとつ。
海賊暮らしから逃げることだ。
海賊との恋愛とかできないし、
男同士の恋愛とか認めない。
僕が違うなら違うんだ。
「いけない子」
その一言がどこからか聞こえた。
よし、知らないふりだ。
何も関わりたくない。
できるかどうかわからないけど、僕は日常を取り戻す。
「海賊暮らしから逃げる選択肢以外ないのですか?」
質問に答えない。
逃げるか暮らすかの二択なら、逃げるに決まっている。
「二択択一の考え方なのですね」
難しい言葉を使うんじゃない。
「生《せい》のチャンスを与えたというのに」
生のチャンス?
「あなたに使命を与えたのがいけなかったのですね」
「使命?」
「こんなやつに任せるべきではなかったですね」
質問に答えろよ!
「使命って何なんだよ?」
「お答えは致しかねません」
難しい言葉を使いやがって!
「とにかく、あなたは何も果たせなかったなのです。
ここで終わりに差し上げましょう」
「こんなの聞いてない!」
「聞いてなくても常識的にわかるでしょう?
何も言わずに去るとか心配して探しますよ」
「僕をそうさせた海賊たちが悪い!」
「価値観の違いや生活習慣の違いは海賊だろうとなんだろうとありますよ」
「僕がお客様なんだから、海賊たちが合わせればいい話だ」
「そんなことをしていたら、誰とも上手くいきません。
海賊たちは悪ではありませんよ」
「いいや、悪だった。名前からして」
「反省もしてないのですね。
やはり、時間を戻してあなたは転生することなく、病気で他界したままにしておきましょう。
では、さようなら」
「僕は悪くない!
何も説明しなかったのは誰だ!」
「説明してほしかったのですね。
わかりましたわ」
僕の景色はぐにゃりと歪んだ。
僕はどうなるのかな…。
結局、どうするべきなのか何ひとつとして答えを導き出せなかった。
価値観の違い 理解できない。
僕は何も悪くない。
変わらなきゃいけないのも、
反省しなきゃいけないのも、快賊たち。
だめだ もう限界。
何もわかり合えない。
婚約者とか認めない。
勝手に決めたりしないで。
相談してよな。
誰のせいとか、決まってんじゃん。
反省するのも、後悔するのも
快賊たち。
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