17 / 100
017.オオカミ
しおりを挟む
「この子たちは、オオカミ。狼族ではなくてね、オオカミだよ」
ランディは子供のオオカミを見ながらヒナに説明をしてくれた。
ミルクが上手く飲めず一頭だけ離れていた子供のオオカミを茶色の大きな狼が口にくわえる。
ミルクの近くにその子を置いてあげてもなかなか飲みに行けず、一生懸命子供のオオカミのお尻を押している様子をヒナは眺めた。
あのオレンジ色の綺麗な眼は……。
「……リッキーさん?」
あの目の色と身体の色は両足を怪我していたリッキーではないだろうか?
ヒナが首を傾げると、ランディもディーンも驚いた顔をした。
「あれ? よくわかったね」
子たちはオオカミ。
大きな狼については言わなかったが、普通なら大きい狼も狼族ではなくオオカミだと思うだろう。
狼族ではないのに、見分けることができるなんて。
「ここもね、武官の仕事なんだ」
森の中や、夜に街を守るのはオオカミ。
オオカミが異常を察知すると遠吠えし、狼族の武官が駆けつけるという仕組みだ。
オオカミの世話をするのも武官の仕事のひとつ。
ヒナは以前、動物が好きだと言っていたのでここの仕事もどうかと思い、試しに連れてきたのだ。
「あの子たちのミルクでベタベタの口を拭いてあげて」
ランディにタオルを手渡されたヒナの目が輝いた。
「触っていいんですか?」
もふもふパラダイス!
ヒナは大喜びで高さ50cmほどの低い柵を跨いだ。
ミルクを飲む子たちに近づくと、ヒナに気づいた一頭が尻尾を全開に振る。
可愛い!
オオカミといいつつ、まるで大型犬の子犬のような子たち。
足も太い。
尻尾もふさふさ。
目の色もみんな少しずつ違う。
一頭がヒナに近づくと、あっという間にヒナは30頭くらいのオオカミに囲まれた。
「わぁぁ! タオルは持って行っちゃだめ!」
一頭が悪戯すると、他のオオオカミたちもヒナと遊ぼうとする。
翻弄されるヒナをランディとディーンは笑いを堪えながら眺めた。
「可愛いですね」
「可愛すぎるよ」
国王陛下に聖女と聞いた時には絶世の美女を勝手に想像し、イメージと違うとガッカリした。
だが、ヒナは可愛い。
なぜ目を隠しているのかはわからないけれど。
すぐに真っ赤になるところも、何にでも一生懸命なところも、素直なところも。
そして頭の回転も速く、優しい娘。
「あれっ? ジョシュさん?」
タオルを取り返してくれた大きな狼の名前を呼ぶヒナ。
「……どうしてわかったのでしょう?」
ジョシュは怪我をしたとき、入口に一番近い所に座っていた腕を怪我した男だ。
ヒナと会ったのは人の姿のみ。
狼の姿にはなったことがないはずなのに、どうして彼がジョシュだとわかったのだろうか?
彼女には我々の姿がどう見えているのか?
ディーンが不思議だと首を傾げる。
「本気で彼女が欲しいよ」
ランディがつぶやくと、ディーンも「私もです」とヒナを眺めた。
◇
夕食を食べながら今日の出来事を嬉しそうに話すヒナを、アレクサンドロは少し寂しそうに見つめた。
「すごく可愛かったんです。ちっちゃくて、もふもふで、コロコロで」
今日はランディとディーンと売店へ行き、オオカミ厩舎で子供のオオカミと遊んだ。
ただそれだけなのにヒナは楽しそうだ。
「俺もヒナと出かけたい」
アレクサンドロが不貞腐れたようにユリウスに言うと、あっさり「いいですよ」と言われた。
「いいのか?」
「明日の予定を空けてあります」
街へ行こうと思っていましたと言うユリウスに、アレクサンドロは満面の笑みを返した。
「ヒナ! 街! 街に行こう!」
「はい、アレク様」
全力で振る尻尾が見えるような気がする。
「楽しみです」
ヒナが微笑むと、アレクサンドロも「俺も楽しみだ」と笑った。
◇
チェロヴェ国の客室で高校生のメイは溜息をついた。
ここへきて一ヶ月以上が経った。
魔力の練習を毎日しているが、成長している気がしない。
メイは手をじっと見た。
ぼんやりと光は見える。
だがそれだけだ。
京香さんとはときどき廊下で会うけれど、もう一人のお姉さんには全然会わない。
国王陛下と会った時も、あの眼鏡のお姉さんはいなかった。
京香さんは美人。
でも、すごく話しかけにくい。
廊下で会っても挨拶しないですれ違うだけ。
眼鏡のお姉さんは優しそうだった。
名前もわからないけれど。
あのお姉さんに会って、どうやったらここから家に帰れるのか相談したい。
「メイ、いる?」
「はい、います。ハロルド様」
第二王子のハロルドは同い年。
優しくて気遣ってくれるけれど、やっぱり王子だから友達にはなれない。
「今日は金平糖を持ってきたよ」
「いつもありがとうございます」
ピンク・黄色・青・緑のカラフルな金平糖が入った小さな入れ物をメイはハロルドから受け取った。
「治癒って難しいんだね」
「全然わからなくて」
「たくさん練習させてごめんね。大変だよね」
ハロルドの言葉にメイは首を横に振った。
「あの、ハロルド様。もう一人のお姉さんに会うことはできますか?」
「キョウカ姫?」
聞かれたメイは首を横に振った。
「キョウカさんじゃない、もう一人のお姉さん」
「もう一人?」
あの日あそこにいたのは眼鏡をかけた小柄な男。
キョウカとメイ以外に女性はいなかったはずだ。
「どんな人か覚えている?」
「前髪が長くて、黒い眼鏡をかけていて、髪を後ろで縛っていて、黒い服を着ていた大学生くらいのお姉さん」
「大学生?」
「キョウカさんと私の間の年齢くらいの人」
わかりますか? とメイは首を傾げた。
「ズボンだったよね?」
ハロルドが尋ねるとメイはGパンでしたと答える。
「Gパン?」
「あ、ズボンです」
「ズボンなのに女性?」
「女性でもズボンは履きますよ?」
変ですか? とメイは不思議そうな顔をした。
男だと思って追い出したのが本物の聖女!
嘘だろ? あれが女だったなんて。
ハロルドは目を見開いた。
「そのお姉さんに会えますか?」
メイが尋ねるとハロルドは困った顔をした。
「メイ、その女性のことは誰にも言わないで。絶対に内緒だよ。そのお姉さんは今、ここにいないんだ。逃げてしまって。外は危ないからみんなで探しているのだけど、まだ見つかっていないんだ」
絶対に内緒だとハロルドが念を押すと、メイは戸惑いながらも頷いた。
「どうして逃げたの?」
「練習が嫌だったのかもしれないね」
召喚してすぐ追い出したなんてメイには言えない。
キョウカとメイのおまけで来てしまった男だと思い、あの時は見向きもしなかった。
早く探さなくては。
「戻ってきたら会わせてあげるからね」
ハロルドは急いで立ち上がると、また来るねとメイの部屋をあとにした。
一ヶ月も練習したのにあの程度の成果だなんて変だと思った。
メイもキョウカも聖女じゃない。
絶対に兄上よりも先に見つけなくては。
本物を探して僕が王太子になるんだ。
ハロルドは急いで宰相室へ行き、行方不明の小柄な男の捜索状況を尋ねた。
宰相に見せてもらった報告書では、近くの街に寄った形跡はなく、『死の草原』で死んだのではないかという憶測まで書かれていた。
宰相たちは男だと思っているから見つけられないんだ。
まだ見つからないということは、きっと女性の姿で出歩いている。
ハロルドは護衛騎士に女性を探すように命令した。
黒髪・黒眼の女性。
眼鏡はかけていないかもしれない。
年齢はメイとキョウカの間で、20歳前後。
追い出した騎士は身長を覚えているだろうか。
あれから一ヶ月も経っているし、もしかしたらもう他国かもしれない。
周辺国にも捜査範囲を広げて探そう。
ハロルドは他に特徴がなかったか考えながら、自分の部屋へと戻って行った。
「ハロルドが宰相の所に?」
第一王子クロード派の貴族が、第二王子ハロルドの行動を報告すると、クロードは眉間にシワを寄せた。
「男の行方を聞いていました」
「召喚の儀にいたあの男か」
キョウカもメイも一ヶ月経つのに全く治癒が使えない。
まさか追い出した男が聖人だったということなのだろうか。
「他には何か言っていたか?」
「いいえ」
貴族が首を横に振ると、クロードは「そうか」と呟いた。
「それにしても、キョウカ姫は美しいですがワガママですな」
今日は食事が気に入らないと侍女を困らせたようですと貴族が肩をすくめる。
昨日は雨だから気分が乗らないと魔力操作の練習は拒否し、若い魔術師を部屋へ呼んでいた。
その前は、見た目の良い騎士と数時間部屋で二人きりだったそうだ。
「妃殿下には相応しくありませんな」
貴族が溜息をつくとクロードは声をあげて笑った。
「元々、妃にするつもりはない。俺の妃はお前の娘にするつもりだ」
だからやるべきことはわかっているよなとクロードは目を細めて笑う。
「ご期待に沿えるようがんばります」
貴族はニヤリと笑うと、第一王子クロードに頭を下げた。
◇
……だよね。
街に行けると浮かれていたヒナは現実を突きつけられた。
前回街に行くために紫色の綺麗なドレスに着替えたことをすっかり忘れていたのだ。
このズボンとぶかぶかのシャツのままではやっぱりダメ?
またメイクもしないとダメ?
絶対に似合わないのに。
部屋に準備された綺麗なワンピースに、ヒナの顔は引き攣った。
ランディは子供のオオカミを見ながらヒナに説明をしてくれた。
ミルクが上手く飲めず一頭だけ離れていた子供のオオカミを茶色の大きな狼が口にくわえる。
ミルクの近くにその子を置いてあげてもなかなか飲みに行けず、一生懸命子供のオオカミのお尻を押している様子をヒナは眺めた。
あのオレンジ色の綺麗な眼は……。
「……リッキーさん?」
あの目の色と身体の色は両足を怪我していたリッキーではないだろうか?
ヒナが首を傾げると、ランディもディーンも驚いた顔をした。
「あれ? よくわかったね」
子たちはオオカミ。
大きな狼については言わなかったが、普通なら大きい狼も狼族ではなくオオカミだと思うだろう。
狼族ではないのに、見分けることができるなんて。
「ここもね、武官の仕事なんだ」
森の中や、夜に街を守るのはオオカミ。
オオカミが異常を察知すると遠吠えし、狼族の武官が駆けつけるという仕組みだ。
オオカミの世話をするのも武官の仕事のひとつ。
ヒナは以前、動物が好きだと言っていたのでここの仕事もどうかと思い、試しに連れてきたのだ。
「あの子たちのミルクでベタベタの口を拭いてあげて」
ランディにタオルを手渡されたヒナの目が輝いた。
「触っていいんですか?」
もふもふパラダイス!
ヒナは大喜びで高さ50cmほどの低い柵を跨いだ。
ミルクを飲む子たちに近づくと、ヒナに気づいた一頭が尻尾を全開に振る。
可愛い!
オオカミといいつつ、まるで大型犬の子犬のような子たち。
足も太い。
尻尾もふさふさ。
目の色もみんな少しずつ違う。
一頭がヒナに近づくと、あっという間にヒナは30頭くらいのオオカミに囲まれた。
「わぁぁ! タオルは持って行っちゃだめ!」
一頭が悪戯すると、他のオオオカミたちもヒナと遊ぼうとする。
翻弄されるヒナをランディとディーンは笑いを堪えながら眺めた。
「可愛いですね」
「可愛すぎるよ」
国王陛下に聖女と聞いた時には絶世の美女を勝手に想像し、イメージと違うとガッカリした。
だが、ヒナは可愛い。
なぜ目を隠しているのかはわからないけれど。
すぐに真っ赤になるところも、何にでも一生懸命なところも、素直なところも。
そして頭の回転も速く、優しい娘。
「あれっ? ジョシュさん?」
タオルを取り返してくれた大きな狼の名前を呼ぶヒナ。
「……どうしてわかったのでしょう?」
ジョシュは怪我をしたとき、入口に一番近い所に座っていた腕を怪我した男だ。
ヒナと会ったのは人の姿のみ。
狼の姿にはなったことがないはずなのに、どうして彼がジョシュだとわかったのだろうか?
彼女には我々の姿がどう見えているのか?
ディーンが不思議だと首を傾げる。
「本気で彼女が欲しいよ」
ランディがつぶやくと、ディーンも「私もです」とヒナを眺めた。
◇
夕食を食べながら今日の出来事を嬉しそうに話すヒナを、アレクサンドロは少し寂しそうに見つめた。
「すごく可愛かったんです。ちっちゃくて、もふもふで、コロコロで」
今日はランディとディーンと売店へ行き、オオカミ厩舎で子供のオオカミと遊んだ。
ただそれだけなのにヒナは楽しそうだ。
「俺もヒナと出かけたい」
アレクサンドロが不貞腐れたようにユリウスに言うと、あっさり「いいですよ」と言われた。
「いいのか?」
「明日の予定を空けてあります」
街へ行こうと思っていましたと言うユリウスに、アレクサンドロは満面の笑みを返した。
「ヒナ! 街! 街に行こう!」
「はい、アレク様」
全力で振る尻尾が見えるような気がする。
「楽しみです」
ヒナが微笑むと、アレクサンドロも「俺も楽しみだ」と笑った。
◇
チェロヴェ国の客室で高校生のメイは溜息をついた。
ここへきて一ヶ月以上が経った。
魔力の練習を毎日しているが、成長している気がしない。
メイは手をじっと見た。
ぼんやりと光は見える。
だがそれだけだ。
京香さんとはときどき廊下で会うけれど、もう一人のお姉さんには全然会わない。
国王陛下と会った時も、あの眼鏡のお姉さんはいなかった。
京香さんは美人。
でも、すごく話しかけにくい。
廊下で会っても挨拶しないですれ違うだけ。
眼鏡のお姉さんは優しそうだった。
名前もわからないけれど。
あのお姉さんに会って、どうやったらここから家に帰れるのか相談したい。
「メイ、いる?」
「はい、います。ハロルド様」
第二王子のハロルドは同い年。
優しくて気遣ってくれるけれど、やっぱり王子だから友達にはなれない。
「今日は金平糖を持ってきたよ」
「いつもありがとうございます」
ピンク・黄色・青・緑のカラフルな金平糖が入った小さな入れ物をメイはハロルドから受け取った。
「治癒って難しいんだね」
「全然わからなくて」
「たくさん練習させてごめんね。大変だよね」
ハロルドの言葉にメイは首を横に振った。
「あの、ハロルド様。もう一人のお姉さんに会うことはできますか?」
「キョウカ姫?」
聞かれたメイは首を横に振った。
「キョウカさんじゃない、もう一人のお姉さん」
「もう一人?」
あの日あそこにいたのは眼鏡をかけた小柄な男。
キョウカとメイ以外に女性はいなかったはずだ。
「どんな人か覚えている?」
「前髪が長くて、黒い眼鏡をかけていて、髪を後ろで縛っていて、黒い服を着ていた大学生くらいのお姉さん」
「大学生?」
「キョウカさんと私の間の年齢くらいの人」
わかりますか? とメイは首を傾げた。
「ズボンだったよね?」
ハロルドが尋ねるとメイはGパンでしたと答える。
「Gパン?」
「あ、ズボンです」
「ズボンなのに女性?」
「女性でもズボンは履きますよ?」
変ですか? とメイは不思議そうな顔をした。
男だと思って追い出したのが本物の聖女!
嘘だろ? あれが女だったなんて。
ハロルドは目を見開いた。
「そのお姉さんに会えますか?」
メイが尋ねるとハロルドは困った顔をした。
「メイ、その女性のことは誰にも言わないで。絶対に内緒だよ。そのお姉さんは今、ここにいないんだ。逃げてしまって。外は危ないからみんなで探しているのだけど、まだ見つかっていないんだ」
絶対に内緒だとハロルドが念を押すと、メイは戸惑いながらも頷いた。
「どうして逃げたの?」
「練習が嫌だったのかもしれないね」
召喚してすぐ追い出したなんてメイには言えない。
キョウカとメイのおまけで来てしまった男だと思い、あの時は見向きもしなかった。
早く探さなくては。
「戻ってきたら会わせてあげるからね」
ハロルドは急いで立ち上がると、また来るねとメイの部屋をあとにした。
一ヶ月も練習したのにあの程度の成果だなんて変だと思った。
メイもキョウカも聖女じゃない。
絶対に兄上よりも先に見つけなくては。
本物を探して僕が王太子になるんだ。
ハロルドは急いで宰相室へ行き、行方不明の小柄な男の捜索状況を尋ねた。
宰相に見せてもらった報告書では、近くの街に寄った形跡はなく、『死の草原』で死んだのではないかという憶測まで書かれていた。
宰相たちは男だと思っているから見つけられないんだ。
まだ見つからないということは、きっと女性の姿で出歩いている。
ハロルドは護衛騎士に女性を探すように命令した。
黒髪・黒眼の女性。
眼鏡はかけていないかもしれない。
年齢はメイとキョウカの間で、20歳前後。
追い出した騎士は身長を覚えているだろうか。
あれから一ヶ月も経っているし、もしかしたらもう他国かもしれない。
周辺国にも捜査範囲を広げて探そう。
ハロルドは他に特徴がなかったか考えながら、自分の部屋へと戻って行った。
「ハロルドが宰相の所に?」
第一王子クロード派の貴族が、第二王子ハロルドの行動を報告すると、クロードは眉間にシワを寄せた。
「男の行方を聞いていました」
「召喚の儀にいたあの男か」
キョウカもメイも一ヶ月経つのに全く治癒が使えない。
まさか追い出した男が聖人だったということなのだろうか。
「他には何か言っていたか?」
「いいえ」
貴族が首を横に振ると、クロードは「そうか」と呟いた。
「それにしても、キョウカ姫は美しいですがワガママですな」
今日は食事が気に入らないと侍女を困らせたようですと貴族が肩をすくめる。
昨日は雨だから気分が乗らないと魔力操作の練習は拒否し、若い魔術師を部屋へ呼んでいた。
その前は、見た目の良い騎士と数時間部屋で二人きりだったそうだ。
「妃殿下には相応しくありませんな」
貴族が溜息をつくとクロードは声をあげて笑った。
「元々、妃にするつもりはない。俺の妃はお前の娘にするつもりだ」
だからやるべきことはわかっているよなとクロードは目を細めて笑う。
「ご期待に沿えるようがんばります」
貴族はニヤリと笑うと、第一王子クロードに頭を下げた。
◇
……だよね。
街に行けると浮かれていたヒナは現実を突きつけられた。
前回街に行くために紫色の綺麗なドレスに着替えたことをすっかり忘れていたのだ。
このズボンとぶかぶかのシャツのままではやっぱりダメ?
またメイクもしないとダメ?
絶対に似合わないのに。
部屋に準備された綺麗なワンピースに、ヒナの顔は引き攣った。
326
あなたにおすすめの小説
聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~
夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力!
絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。
最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り!
追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?
ドラゴンに攫われた聖女ですが、このドラゴン、めちゃくちゃ過保護でイケメンです
夏見ナイ
恋愛
聖女アリアは、魔王討伐後は用済みとされ、国から冷遇される日々を送っていた。心も体も疲れ果て、聖女という役割に絶望していたある日、伝説の「終焉の黒竜」が彼女を攫っていく。
誰もが生贄になったと嘆く中、アリアが連れてこられたのは雲上の美しい城。そこで竜は絶世の美青年カイザーへと姿を変え、「お前を守る」と宣言する。
待っていたのは死ではなく、豪華な食事に癒やしの魔法風呂、そして何より不器用で真っ直ぐなカイザーからの過保護すぎるほどの溺愛だった。
これは、全てを諦めた聖女が、世界最強のイケメンドラゴンに愛され、本当の自分と幸せを取り戻していく、極甘ラブストーリー。
無能と蔑まれ敵国に送られた私、故郷の料理を振る舞ったら『食の聖女』と呼ばれ皇帝陛下に溺愛されています~今さら返せと言われても、もう遅いです!
夏見ナイ
恋愛
リンドブルム王国の第二王女アリアは、魔力を持たない『無能』として家族に虐げられ、厄介払いとして敵国ガルディナ帝国へ人質に送られる。死を覚悟した彼女だが、あまりに不味い帝国の食事に耐えかね、前世の記憶を頼りに自ら厨房に立つことを決意する。
彼女が作った温かい家庭料理は、偶然離宮を訪れた『氷の皇帝』レオンハルトの孤独な心を癒していく。やがてその味は堅物騎士団長や宰相をも虜にし、食べた者を癒す奇跡から『食の聖女』と讃えられるように。
価値を知った故郷が「返せ」と言ってきたが、もう遅い!
これは、料理で運命を切り開き、最強皇帝から世界一甘く溺愛される、美味しい逆転シンデレラストーリー。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
外れスキル【修復】で追放された私、氷の公爵様に「君こそが運命だ」と溺愛されてます~その力、壊れた聖剣も呪われた心も癒せるチートでした~
夏見ナイ
恋愛
「出来損ない」――それが伯爵令嬢リナリアに与えられた名前だった。壊れたものしか直せない【修復】スキルを蔑まれ、家族に虐げられる日々。ある日、姉の策略で濡れ衣を着せられた彼女は、ついに家を追放されてしまう。
雨の中、絶望に暮れるリナリアの前に現れたのは、戦場の英雄にして『氷の公爵』と恐れられるアシュレイ。冷たいと噂の彼は、なぜかリナリアを「ようやく見つけた、私の運命だ」と抱きしめ、過保護なまでに甘やかし始める。
実は彼女の力は、彼の心を蝕む呪いさえ癒やせる唯一の希望で……?
これは、自己肯定感ゼロの少女が、一途な愛に包まれて幸せを掴む、甘くてときめくシンデレラストーリー。
罰として醜い辺境伯との婚約を命じられましたが、むしろ望むところです! ~私が聖女と同じ力があるからと復縁を迫っても、もう遅い~
上下左右
恋愛
「貴様のような疫病神との婚約は破棄させてもらう!」
触れた魔道具を壊す体質のせいで、三度の婚約破棄を経験した公爵令嬢エリス。家族からも見限られ、罰として鬼将軍クラウス辺境伯への嫁入りを命じられてしまう。
しかしエリスは周囲の評価など意にも介さない。
「顔なんて目と鼻と口がついていれば十分」だと縁談を受け入れる。
だが実際に嫁いでみると、鬼将軍の顔は認識阻害の魔術によって醜くなっていただけで、魔術無力化の特性を持つエリスは、彼が本当は美しい青年だと見抜いていた。
一方、エリスの特異な体質に、元婚約者の伯爵が気づく。それは伝説の聖女と同じ力で、領地の繁栄を約束するものだった。
伯爵は自分から婚約を破棄したにも関わらず、その決定を覆すために復縁するための画策を始めるのだが・・・後悔してももう遅いと、ざまぁな展開に発展していくのだった
本作は不遇だった令嬢が、最恐将軍に溺愛されて、幸せになるまでのハッピーエンドの物語である
※※小説家になろうでも連載中※※
追放された元聖女は、イケメン騎士団の寮母になる
腐ったバナナ
恋愛
聖女として完璧な人生を送っていたリーリアは、無実の罪で「はぐれ者騎士団」の寮へ追放される。
荒れ果てた場所で、彼女は無愛想な寮長ゼノンをはじめとするイケメン騎士たちと出会う。最初は反発する彼らだが、リーリアは聖女の力と料理で、次第に彼らの心を解きほぐしていく。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる