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第15話 洞窟の魔物3
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「なんで…もうちょっとだったのに!なんで邪魔するの…」
グレイシアは頭を抱えてブツブツと言っている。
「グレイシア!キサマ!ただで済むと思うなよ!」リチマンが腰を抜かしたまま怒鳴っていた。
「……くそっ、くそっ!くそくそくそくそくそくそくそ!!!」
「グレイシア!」
グレイシアが振り向くとニーナが立っていた。
「ニーナぁぁ!あんた!なんで邪魔するの!?」
「邪魔…?なんのこと?」
「あんたの仲間が!私の邪魔をした!もう少しでリチマンを殺せたのに!あんたのせいで私は………私はぁぁぁぁ!!」
「グレイシア!落ち着いて。」
「落ち着けるわけないでしょ!あんたのせいだ!全部あんたのせいだ!」
グレイシアは頭をかきむしりながら言った。
「あんたは……私が幸せになるのが嫌なのね?」
「………違う…」
「なにが違うの!?あんたの仲間がリチマンを殺そうとした魔物を追い払った!私の邪魔をした!」
「私は邪魔なんか…。いえ、でもやっぱりこんなことダメ…魔物を使って人を殺させるなんてことしたら、あなたはきっと後悔する!」
「あなたに何がわかるの!?私は後悔なんてしない!!リチマンをやるにはこれしかないの!私が自由になるにはこれしかないの!」
「…分かる!私には分かる。もっと別な方法があるはず…」
「あるはずない!あんたは私の幸せを奪ったんだ!」
ニーナは何か胸の奥に痛みを感じた。
「…幸せを…奪った?」
「そうだ!私は自由になって幸せになる予定だった!あんたのせいでなくなった!あんたのせいだ!」
「……私のせい?」
「あんたさえこの村に来なかったら……あんたさえあの施設にいなかったら!!」
「私があなたの……幸せを……」
胸が痛い。あの時と同じだ。心臓がバクバクする。
ニーナの目から涙がでていた。
「……責任をとれ。」
「……え?」
苦しい。苦しい。
「私の幸せを奪った責任をとれ!」
「……。」涙と汗がとまらない。
「死んでくれる?」
グレイシアは冷めたような目でニーナを見た。
「今、ここで。私の幸せを奪った責任をとって死んでよ!」
ニーナは胸の鼓動と体の震えと、大量の涙を堪えきれない。
「サト子さん!危険なので離れてください!」
サト子とノペルは魔物と戦っていた。
ノペルは魔物に火の玉を飛ばしているが正面からでは魔物がすべて避けてしまう。
「ノペル!」
「わかっています!しかし、近づかれてはこちらが不利です!力では敵わない!」
ノペルの火の玉を躱しながら魔物はジリジリと近づいてきている。
「あ!避けて!」
火の玉の隙をついて魔物が飛びかかってきた。
ノペルはサト子を突飛ばしたがその変わり魔物の体当たりをモロにくらった。
「ぐっっ…!」
「ノペル!!」
ノペルを突き飛ばした魔物は次にサト子のほうを見た。
グルルッ……
(やばい。なんとかしないと……)サト子は自分の持っている折れた棒を見た。
(やっぱりこんなんじゃ戦えないよね…もう少しマシな武器にしたらよかった…。でもこれしっくりきてお気に入りだったのに!)
魔物がサト子に向かって走ってきた。
「ひぃぃ!」
ビシッ!バシッ!
折れた棒で魔物の頭を叩いた。
だか、魔物の怒りをかっただけだ。
魔物は頭を振りかぶってサト子をもちあげ、ぶん投げた。
「きゃぁ!」
サト子は数メートル飛ばされ地面に叩きつけられた。
「いっっつぅ…………え?」
その衝撃でサト子の頭に微かに過去の記憶が甦った。
「……あれ?私……」
「サト子さん!」
声がしたほうをみるとノペルがまた魔物と対峙していた。
「ノペル!………いったぁ…」
起き上がろうとサト子がすると背中に激痛がはしった。
(背中いったぁ……え、骨折れてないよね?……早く起きて私も戦わないと…)
サト子が必死で起き上がろうとしてる時に横目でニーナとグレイシアが話しているのが見えた。
「あれ…ニーナ、来てたんだ。……え!?なにしてるの?!」
サト子が見るとニーナは自分の小刀を自分の首に向けている場面だった。
「…さぁ、早くやりなさいよ!」
グレイシアがニーナに怒鳴っていた。
ニーナは自分でも気づかない間に自分の小刀をとって自分に向けていた。
「早く早く早く!あんたは私の幸せを奪ったんだから当然でしょ!なにを迷っているのよ!」
「ひぐ…うぐ…」ニーナは泣きながら徐々に小刀を近づけていく。
「あんたさえいなければ……。本当にあんたは魔物の子よニーナ!!人を不幸にする魔物の子よ!」
ニーナは泣きながら言った。
「わだじが……じんだら…ぐれいじあは……幸せになる……?」
「……そうよ!あんたが死ねば!私は幸せになれる!」
その言葉を聞いたニーナは目を閉じ手に力を込めた。
しかしその時
パシッ!!!
ニーナの手から力が抜けた。
小刀は地面を滑ってガラガラと音がした。
ニーナが目を開けるとサト子が立っていた。小刀はサト子がはたき落としたようだ。
「……なにやってるの?」
ニーナがサト子の顔を見るとサト子の顔からは怒りの表情が見えた。
「……どうして…。」
「私の前で…二度とこんな真似しないで!」サト子がニーナに言った。怒りの表情から悲しい表情に変わった気がした。
そして今度はグレイシアの方を向いた。
「…あなたは自分の不幸を他人のせいにするな!」
サト子の行動にポカンとしていたグレイシアもサト子の言葉に我を取り戻した。
「なによ……あんたらのせいじゃないの…あんた達が邪魔しなければ、私は幸せになれたのに!! 」
「幸せ??……誰かの不幸で幸せになったとしても、そんなの本当の幸せとは言わない!!」
サト子がグレイシアに言うとグレイシアは落ちた小刀を拾い上げた。
「あんたが言ってることはただの綺麗事だ!誰かの不幸があるからこそ、他の誰かが幸せになるんだ!!」
サト子はニーナを庇うように前に出た。
「それでも!それでも…私はみんなが幸せになれるように信じたい…。あなたも、こんなことをしなくても何か道があるはず!」
「黙れ黙れ!私はぁ幸せになれたのにぃぃぃぃ!!!」
グレイシアは小刀を前に付き出して走ってきた。
サト子は構えた。
「ニーナは死なせない!!!」
次の瞬間、グレイシアが飛んだ。
いや、飛んだのではなく突き飛ばされたのだ。
フリーによって。
飛ばされたグレイシアは壁に叩きつけられ、血を吐いた。
「グレイシア!!」
魔物はサト子とニーナを見た。
やばい。武器がない。ニーナも守らないといけない!どうすれば……
サト子が考えている間に魔物が突進してくる。
グオォォォォォ!!!
「だめ、やられる!」
ドォンッ!!!
と大きな音がして魔物が吹き飛んだ。
「……え!なに!?」
魔物は横っ腹に大きな火傷跡を残し倒れた。
「……いやぁ……間に合いましたね。」ノペルの声だ。
「ノペル!!」
サト子がノペルを見ると服もボロボロで身体中傷があった。
「ギリギリセーフでしたね。最後に特大の火の玉をぶつけてやりましたよ…これをやるには少し溜めが必要なんですがね…二人とも大丈夫でした?」
傷だらけの顔だがいつもみたいにニコっとしてノペルが言った。
「ありがとうノペル。私は大丈夫。ニーナは?大丈夫?」
もうすでに顔を服で拭いたニーナはボソッと言った。「……うん。」
「あ、グレイシアは!」
そう言ってサト子とニーナは倒れているグレイシアにかけよった。
「グレイシア!大丈夫!?グレイシア!」
グレイシアは動かなかった。口から血を流し目も瞑っている。
「サト子さん。僕は人のオーラが見えると言いましたが……グレイシアさんのオーラは今は僕には見えません…」
ノペルの方を見るとノペルは静かに首を横にふった。
「そんな……」
「……。」ニーナは何も言わずぼぉーとグレイシアを眺めていた。
「……とにかく村に戻ろう。グレイシアもつれて。埋葬してあげましょう…ね?ニーナ?」
サト子がニーナに言うとコクリとニーナは頷いた。
「……あれ?リチマンさんの姿が見えないですね?」
「そういえば……」
先に村に逃げたのだろうと三人は思い、グレイシアを連れて洞窟を後にした。
グレイシアは頭を抱えてブツブツと言っている。
「グレイシア!キサマ!ただで済むと思うなよ!」リチマンが腰を抜かしたまま怒鳴っていた。
「……くそっ、くそっ!くそくそくそくそくそくそくそ!!!」
「グレイシア!」
グレイシアが振り向くとニーナが立っていた。
「ニーナぁぁ!あんた!なんで邪魔するの!?」
「邪魔…?なんのこと?」
「あんたの仲間が!私の邪魔をした!もう少しでリチマンを殺せたのに!あんたのせいで私は………私はぁぁぁぁ!!」
「グレイシア!落ち着いて。」
「落ち着けるわけないでしょ!あんたのせいだ!全部あんたのせいだ!」
グレイシアは頭をかきむしりながら言った。
「あんたは……私が幸せになるのが嫌なのね?」
「………違う…」
「なにが違うの!?あんたの仲間がリチマンを殺そうとした魔物を追い払った!私の邪魔をした!」
「私は邪魔なんか…。いえ、でもやっぱりこんなことダメ…魔物を使って人を殺させるなんてことしたら、あなたはきっと後悔する!」
「あなたに何がわかるの!?私は後悔なんてしない!!リチマンをやるにはこれしかないの!私が自由になるにはこれしかないの!」
「…分かる!私には分かる。もっと別な方法があるはず…」
「あるはずない!あんたは私の幸せを奪ったんだ!」
ニーナは何か胸の奥に痛みを感じた。
「…幸せを…奪った?」
「そうだ!私は自由になって幸せになる予定だった!あんたのせいでなくなった!あんたのせいだ!」
「……私のせい?」
「あんたさえこの村に来なかったら……あんたさえあの施設にいなかったら!!」
「私があなたの……幸せを……」
胸が痛い。あの時と同じだ。心臓がバクバクする。
ニーナの目から涙がでていた。
「……責任をとれ。」
「……え?」
苦しい。苦しい。
「私の幸せを奪った責任をとれ!」
「……。」涙と汗がとまらない。
「死んでくれる?」
グレイシアは冷めたような目でニーナを見た。
「今、ここで。私の幸せを奪った責任をとって死んでよ!」
ニーナは胸の鼓動と体の震えと、大量の涙を堪えきれない。
「サト子さん!危険なので離れてください!」
サト子とノペルは魔物と戦っていた。
ノペルは魔物に火の玉を飛ばしているが正面からでは魔物がすべて避けてしまう。
「ノペル!」
「わかっています!しかし、近づかれてはこちらが不利です!力では敵わない!」
ノペルの火の玉を躱しながら魔物はジリジリと近づいてきている。
「あ!避けて!」
火の玉の隙をついて魔物が飛びかかってきた。
ノペルはサト子を突飛ばしたがその変わり魔物の体当たりをモロにくらった。
「ぐっっ…!」
「ノペル!!」
ノペルを突き飛ばした魔物は次にサト子のほうを見た。
グルルッ……
(やばい。なんとかしないと……)サト子は自分の持っている折れた棒を見た。
(やっぱりこんなんじゃ戦えないよね…もう少しマシな武器にしたらよかった…。でもこれしっくりきてお気に入りだったのに!)
魔物がサト子に向かって走ってきた。
「ひぃぃ!」
ビシッ!バシッ!
折れた棒で魔物の頭を叩いた。
だか、魔物の怒りをかっただけだ。
魔物は頭を振りかぶってサト子をもちあげ、ぶん投げた。
「きゃぁ!」
サト子は数メートル飛ばされ地面に叩きつけられた。
「いっっつぅ…………え?」
その衝撃でサト子の頭に微かに過去の記憶が甦った。
「……あれ?私……」
「サト子さん!」
声がしたほうをみるとノペルがまた魔物と対峙していた。
「ノペル!………いったぁ…」
起き上がろうとサト子がすると背中に激痛がはしった。
(背中いったぁ……え、骨折れてないよね?……早く起きて私も戦わないと…)
サト子が必死で起き上がろうとしてる時に横目でニーナとグレイシアが話しているのが見えた。
「あれ…ニーナ、来てたんだ。……え!?なにしてるの?!」
サト子が見るとニーナは自分の小刀を自分の首に向けている場面だった。
「…さぁ、早くやりなさいよ!」
グレイシアがニーナに怒鳴っていた。
ニーナは自分でも気づかない間に自分の小刀をとって自分に向けていた。
「早く早く早く!あんたは私の幸せを奪ったんだから当然でしょ!なにを迷っているのよ!」
「ひぐ…うぐ…」ニーナは泣きながら徐々に小刀を近づけていく。
「あんたさえいなければ……。本当にあんたは魔物の子よニーナ!!人を不幸にする魔物の子よ!」
ニーナは泣きながら言った。
「わだじが……じんだら…ぐれいじあは……幸せになる……?」
「……そうよ!あんたが死ねば!私は幸せになれる!」
その言葉を聞いたニーナは目を閉じ手に力を込めた。
しかしその時
パシッ!!!
ニーナの手から力が抜けた。
小刀は地面を滑ってガラガラと音がした。
ニーナが目を開けるとサト子が立っていた。小刀はサト子がはたき落としたようだ。
「……なにやってるの?」
ニーナがサト子の顔を見るとサト子の顔からは怒りの表情が見えた。
「……どうして…。」
「私の前で…二度とこんな真似しないで!」サト子がニーナに言った。怒りの表情から悲しい表情に変わった気がした。
そして今度はグレイシアの方を向いた。
「…あなたは自分の不幸を他人のせいにするな!」
サト子の行動にポカンとしていたグレイシアもサト子の言葉に我を取り戻した。
「なによ……あんたらのせいじゃないの…あんた達が邪魔しなければ、私は幸せになれたのに!! 」
「幸せ??……誰かの不幸で幸せになったとしても、そんなの本当の幸せとは言わない!!」
サト子がグレイシアに言うとグレイシアは落ちた小刀を拾い上げた。
「あんたが言ってることはただの綺麗事だ!誰かの不幸があるからこそ、他の誰かが幸せになるんだ!!」
サト子はニーナを庇うように前に出た。
「それでも!それでも…私はみんなが幸せになれるように信じたい…。あなたも、こんなことをしなくても何か道があるはず!」
「黙れ黙れ!私はぁ幸せになれたのにぃぃぃぃ!!!」
グレイシアは小刀を前に付き出して走ってきた。
サト子は構えた。
「ニーナは死なせない!!!」
次の瞬間、グレイシアが飛んだ。
いや、飛んだのではなく突き飛ばされたのだ。
フリーによって。
飛ばされたグレイシアは壁に叩きつけられ、血を吐いた。
「グレイシア!!」
魔物はサト子とニーナを見た。
やばい。武器がない。ニーナも守らないといけない!どうすれば……
サト子が考えている間に魔物が突進してくる。
グオォォォォォ!!!
「だめ、やられる!」
ドォンッ!!!
と大きな音がして魔物が吹き飛んだ。
「……え!なに!?」
魔物は横っ腹に大きな火傷跡を残し倒れた。
「……いやぁ……間に合いましたね。」ノペルの声だ。
「ノペル!!」
サト子がノペルを見ると服もボロボロで身体中傷があった。
「ギリギリセーフでしたね。最後に特大の火の玉をぶつけてやりましたよ…これをやるには少し溜めが必要なんですがね…二人とも大丈夫でした?」
傷だらけの顔だがいつもみたいにニコっとしてノペルが言った。
「ありがとうノペル。私は大丈夫。ニーナは?大丈夫?」
もうすでに顔を服で拭いたニーナはボソッと言った。「……うん。」
「あ、グレイシアは!」
そう言ってサト子とニーナは倒れているグレイシアにかけよった。
「グレイシア!大丈夫!?グレイシア!」
グレイシアは動かなかった。口から血を流し目も瞑っている。
「サト子さん。僕は人のオーラが見えると言いましたが……グレイシアさんのオーラは今は僕には見えません…」
ノペルの方を見るとノペルは静かに首を横にふった。
「そんな……」
「……。」ニーナは何も言わずぼぉーとグレイシアを眺めていた。
「……とにかく村に戻ろう。グレイシアもつれて。埋葬してあげましょう…ね?ニーナ?」
サト子がニーナに言うとコクリとニーナは頷いた。
「……あれ?リチマンさんの姿が見えないですね?」
「そういえば……」
先に村に逃げたのだろうと三人は思い、グレイシアを連れて洞窟を後にした。
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