顔面モンスターの私が異世界でなんやかんやする話

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第23話 黒刀2

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「ほれ、この中から好きな物を持っていくがよい。」

 兵士達が持ってきた様々な武器を見てサト子は驚いた。

「うわぁ何これ?!」
 サト子は鉄の棒の先に鎖がついていてその先にトゲトゲの鉄球がついた武器を持った。
「う……重っ」
 サト子はその武器を置いた。

 (やっぱりもうちょっと軽くて危なくなさそうなのがいいな……)

「……サト子、これは?」ニーナがトゲトゲがたくさんついた鞭のような物をサト子に見せた。

「いや、わたしゃSM嬢かっ」

「えすえむ……?」

「いや、なんでも……」

「わしはそれがオススメぞ」
クルス王が間から入ってきた。
(何言っとるんだこのオヤジは…)

 (あれ?これ……)
 サト子は黒い鞘に入った刀を取った。

「なんだか変な感じがする……。軽いようなズシッとくるような…」サト子は鞘から刀を引き抜くと更に妙なことに気がついた。

「あれ?これ、模造刀?ってやつ?それに刃の部分も真っ黒…」刀は刃の部分が研がれてないのと持ち手の部分から刃の先まで真っ黒だった。
 
「ああ、それはアイザックが使っていた刀だな。」
クルス王が武器の一つだったのか赤いろうそくを手に持ちながら言った。

「アイザックさんが?」

「そうだ。城を出る時に置いて行ってな。武器として兵士に使わせようとしたが、刃が尖ってないため戦いには向かず、訓練にも使用していたが使い勝手が悪くて結局倉庫に眠っていたものだな。」

「へぇ……これ、なんだか不思議な感じ。……これなら刃が尖ってないから危なくないしいい感じかも。なによりアイザックさんが使っていたなら…」

「むっ。そんな物でよいのか?」

「はい。ありかがたく使わせて頂きます!」

「うむ。では持っていけ。……さてと、お主ら次の行き先は決めているのか?」

 サト子はニーナと顔を合わせた。

「……いえ、特に…」

「では、ここから北にある商業の町、リプトンへ行ってみるのはどうだ?色々な人が集まるから情報収集にはもってこいだと思うが。」

「商業の町かぁ……いいね!ニーナ、そこに行ってみようか?おいしい物あるかもしれないし……」

「…私はサト子が行くならどこでも…」

「じゃあ決まり!クルス王、私次はそこに行ってきます!」

「うむ。気を付けて行ってきなさい。こちらも魔王の情報が入れば報告しよう。ではこれにて……」

 クルス王がいそいそと奥に引っ込んでいった。

「………じゃあニーナ、いこっか」




城の門の所へ行くとなにやら話し声が聞こえてきた。

「また来たのか、お前が探している者はこの城にはいないと言ってるだろう」
 サト子に対してよく突っかかってくる門番だ。

 サト子とニーナが門を抜けるとノペルが門番と話をしていた。

「いえ、だから今日は待ち合わせでして…あ、サト子さん、ニーナさん。」

「ノペル、どうしたの?」

「ん??お前モンスター女と連れだったのか?」
サト子はまたお前かと言う顔で門番を睨み付けた。

「もう城の用事は終わりましたか?」
 ノペルが聞いてきた。

「うん。もう大丈夫!次の行き先も決まったしいこっか!」

「おい、モンスター女!次はマトモな顔して来いよー!」門番の二人は笑いながら手を振ってきた。

「……。」サト子は無視というスキルを身につけた。

「次はどこに行くのですか?」

「……あぁ、次はね……えーっと……エプロン?」

「違うサト子。リプトン。」
 ニーナが正してきた。

「ああ、それそれ!」

「リプトン……商業の町ですか。」

「ノペル行ったことあるの?」

「いえ、行ったことはないです。というか、サト子さんに会う前はそこに向かうつもりでした。」

サト子はノペルに最初会った時を思い出した。
ノペルはそこに向かうつもりだったのに、私に会ったから予定を変えたのかな?
 まさか、ノペルは私に気があるんじゃ……

 んなわけ。

「ところで……誰か人を探しているの?さっき兵士が喋ってたの聞こえたけど。そう言えば町に着いた時も人探しをしてるって言ってたっけ?」ニーナがノペルに聞いた。

ああ、そういえばそんなこと聞こえたなとサト子は思った。

「……そうですね。実は僕、当初は人を探す旅をしていまして…」

「当初はって…今はもういいの?」

「今は別に興味が湧いた物がありますので……まあ探し人は旅をしていれば今と同じことなので。いずれ見つかればいいかなと…」

 興味が湧いた物……

「それって恋人とか??」サト子がニヤリ顔で聞いた。

「………まあ、そんな感じですかね。」そう言ってノペルが歩みを早めた。

「……何か聞いたらダメだったのかな?」ニーナが小声で聞いてきた。
「…さあ?」とサト子は首を傾げながらなーんだ。恋人いるんじゃない。と思った。そういえばアトラスって人は恋人いるのかな……?

「あ!そういえばサト子さん!」急にノペルが声を上げてこっちを向いた。

「ひゃに!?」サト子はビックリして声が裏返った。

「先ほどから気になっていたのですが……その腰に身に付けているそれは…」ノペルがサト子の腰に身につけてある黒刀を指差した。

「あ、これ王様にもらったの。昔アイザックさんが……私がお世話になった人なんだけど、その人が使っていたんだって!ほら、私武器なかったじゃない?……あれ?何で刀があるってわかったの?」

「刀……ですか。もしかして真っ黒の刀ですか?」

「そうだけど、分かるの?」

「やっぱり。実はサト子さんが城から出てきた時からサト子さんの腰の辺りから妙な魔力を感じまして……」

「え!?魔力?」
サト子は刀を手に取った。

「えぇ。きっとその刀、魔道具と言うやつですね。……つまり、魔力が込められた道具や武器のことです。」

「えぇ?!これが?魔力が入ってるの?……魔力ってなんぞや?」

「魔力…まあ簡単に言うとその刀を作った物が魔法の力を刀に封印したと言うことですね。」

「聞いたことがある。」
 ふいにニーナが入ってきた。

「…世界には魔力を込められた道具が、全部で7つあるって。」

「そうです。ニーナさんよく知ってますね。僕も見たことはないんですが…いや、今でも見えてはないんですが、さっき仰った通り真っ黒い刀なのであればきっと魔道具〖夜光(ヤコウ)〗だと思います。」

「夜光??それがこの刀の名前?」

「そうです。7つある魔道具はそれぞれ名前がついていまして、7つの魔道具をまとめて〖セブン・シスターズ〗、七人の魔女。などとも呼ばれています。この世界に7つしかない。つまりとても珍しい物ですね!」

「へぇー……そうなんだ。よく分からないけどすごい物もらっちゃったのね」
 サト子は刀をまじまじと見てみた。やはり不思議な感じがする。

 「でも魔道具ってことは魔法を使えるノペルが使ったほうがいいんじゃないの?」

「いえ、魔道具とは本来、魔力を持たない者が使うべき物なのです。それに………魔道具事態も使う人間を選ぶらしいので。もしかしたらサト子さんに相性がピッタリ合うかもしれませんよ。」

「そうなんだ……頑張って使いこなせるようにしよっと!良いものもらっちゃったなー」

「そうですね!使いこなせることができればものすごい戦力アップになるでしょう!」

 サト子は刀を見て思った。
 私も戦える力を持たないと。
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