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第31幕 ゴッデススコーピオン

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テイムするぞ!絶対するぞ!宿とか学園とか関係ないね。最悪野宿で大丈夫。

下らない事を考えている間にゴッデスがドラゴンを捕食しだした。

バキッ!!バキバキッ!!グシャグシャ!!
バリバリ!!バリバリバリバリ!!

スゲーな。前世の蠍の様なハサミではなくぺンチを彷彿させるような触肢で頑強な竜の鱗を簡単に砕き圧倒的なパワーで引きちぎってる。
ゴッデスもすごいがドラゴンの生命力もスゲーな。まだかろうじて生きてる。

尾についてる大剣で喉を貫通していて大量の血を流して、体の至るところを引きちぎられていながらももがいて拘束から脱出しようとする。

ゴッデスは面倒くさそうに、自分より大きいドラゴンが刺さったままの尾を軽々と持ち上げて何度も何度も地面に叩きつける。

ドガン!!グシャ!!ゴチャ!!バキッ!!

10回以上叩きつけるとドラゴンは動かなくなった。

バリ!!バリ、バリ!!

食事を再開するゴッデス。
コイツか?ドラゴンはコイツから逃げてたのか?
というか、俺は無視かよ。
さて、コイツを従魔にしたいがやり方がわからん。前世の小説とかだったら旨い飯とか戦って認めさせるとかスキルでとかだろうが。
飯は無理だな。今、食ってる。
戦うも無理だな。向かって来てくるならともかくはっきり言って戦いたくない。
回復魔法が使えるけど治せるからと言って殴るのは何かやだ。
仕方なく諦め、俺は少し離れた場所に行き観察する。クッソタレ!!この世界カメラさえあれば!!この目にその姿を焼き付ける。

ん?何かゴッデスがこっちを見ている。
まさか俺も食べようとしているのか?ドラゴンを投げ捨て此方にゆっくりと近づいてくる。
どういうことだ?なんかマジマジと見られてる気がする。あと10mという所で停止したかと思ったら俺の周囲をゆっくりとぐるぐる回りだしジロジロ見てくる。

わからん!マジでわからん!

図鑑にも書いてないからこの行動はわからん。

ゴッデススコーピオン    ランクS
体の色は基本黒色。歩脚は4対で前から後ろにかけて長い。触肢部分はぺンチのようになっていて、触肢や尻尾についている武器の色は環境によって変化する。
あらゆる環境に適合できると言われ、ゴッデスの血を飲むと不治の病と言われた病気も治ったという言い伝えがある。
マグマの中や水の中でも活動可能。
ちなみに尻尾の先にある武器は個体によって違う。
過去に遭遇した例
剣・針・鋏・槌・鉤・斧等。
マグマの中や水中での活動も可能。
主に肉食。夜行性。
この個体は大きさ的にまだ子供だな。

書いていた内容を思い出そうとしているとゴッデスが大剣を前に突き出し構え、そのままの態勢で停止した。まるでそちらも構えろと言っているかのように待っている。

あ!ゴッデススコーピオンは非常に攻撃的な性格で自分より大きい生物にも平気でケンカを売ると書いていた。

「ひょっとしたらケンカを売ってんのか?」

餌と思ってるならさっきのドラゴンのように問答無用でくればいいのに。

ずいぶん礼儀の良い挑発だな。
自分よりはるかに小さい俺にまるで対等のようにに扱ってくれてる。

まるで前世でソップだった俺をバカにせず全力で潰しにきた力士のライバル達のように。

「昂るじゃねーか!」

俺は身体に闘気と雷を纏わせる。

次の瞬間待っていたと言わんばかりにゴッデスが突っ込んできた。


どうやら戦うパターンらしい!

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