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第七章 天使との関わり
第七十七話 暗殺者との遭遇
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「ーーーブハァッ!!」
「………へ?」
突然その場に現れた人影に、思わず呆然とする。
この人達。見覚えが。
「…元標的サン?」
「タイル?」
かれこれ5分前………
俺達は、フルールの街を出てからエルフの村を目指して歩いていた。
だが暗くなったので、途中で見つけた町で宿に泊まる事にしたのだ。
地図によるとエルフの村の近くのタナスの山はもうすぐのようだ。
クリーム達とリンディとサリィに帰ってもらったその瞬間。
「…元標的サン?」
現在に至る。
「…まず、事情を説明してもらおうか」
とりあえず全員正座。
…何せ、宿屋の床をぶっ壊したからな。
「何!?何事!?タクヤさん!?」
「ゲッ…マズい。ラストレーション!」
慌てて修復の魔法を床があるべき場所にかけた。
「タクヤさん!!…って、あれ。床が落ちてきたような気がしたんだけど」
「き、気のせいじゃないですかね~!ア、アハハハハ」
「モゴーッ!モゴーッ!」
…宿屋の管理人さんが来たので慌てて暗殺者達を物影に押し込む。
驚いて声を上げそうになったヒラルをタイルが気を利かせて押さえてくれたのだ。
「じゃあ、あんまり暴れんでくれよ」
「………」
「……………」
「ブハッ!何するの!」
「何するのってお前なぁ………」
その場の状況を飲み込めていないヒラルに呆れるタイル。
「で、何でこんな所に………」
「俺の…空間魔法だ」
息を切らしながらイルマは俺の質問に答える。
「私が説明するわ。あの、ね…あなたはもう暗殺者に狙われる必要は無くなったのよ」
「え?どういう事だ?」
「…だって、私達が本来の目的を果たしたから」
「本来の目的……?」
説明を続けたスズリーナは、その目的を話すことに抵抗するかのように「あの…その…」とじらしていたが、唐突にタイルが言った。
「俺が国王を殺した」
「…は?」
「俺が、国王を殺したからもう元標的サンを殺したい人なんていないよ」
「いや、ちょっと待て、…殺した?」
「ああ」
俺の問いかけに、深く頷いたタイル。
スズリーナが続けた。
「私達は表向きは国王の所持する暗殺部隊だった。けれど…本当の任務は国王の暗殺。暗殺って言うのかは分からないけど…タイルがその汚れ仕事を引き受けてくれたのよ」
「よせよ。そんなこと言うな」
スズリーナの言葉にタイルがボソッとつぶやいた。
「とりあえず、ここまでは分かる?」
「そうだったんだな…まあ、理解は出来る」
「なら、いいわね。まず、国王を殺した現場にいたのは砂人形と…私達の協力者のじい。人形には言葉を発せないし、じいは決して他言する事は無い。ここまでは良かったんだけど…次の瞬間、天使が現れたの」
「天使だって!?」
ガタッと勢い良く立ち上がった。
ええ、と頷いてスズリーナは語る。
「確か…人間に天罰を、とか言って王宮を爆破したのよ」
「そうなのかっ!?」
まさか、ここで現れるなんて。
あの大魔法使い大会で行方をくらましていたと聞いたが…
「あの天使の爆発で王宮がこっぱみじん。それで…」
「俺が空間魔法でありったけの遠い場所まで飛んだんだ。それで、ここについた」
「へえ…」
「…じいを、置いてきてしまった」
「…イルマ!じいは大丈夫よ!だって、イルマに空間魔法教えたのじいじゃないっ!…今頃じいも逃げたわよ!」
「…そう、だよな」
ヒラルの励ましに、顔を上げるイルマ。
暗殺者達はさらに語る。
「………へ?」
突然その場に現れた人影に、思わず呆然とする。
この人達。見覚えが。
「…元標的サン?」
「タイル?」
かれこれ5分前………
俺達は、フルールの街を出てからエルフの村を目指して歩いていた。
だが暗くなったので、途中で見つけた町で宿に泊まる事にしたのだ。
地図によるとエルフの村の近くのタナスの山はもうすぐのようだ。
クリーム達とリンディとサリィに帰ってもらったその瞬間。
「…元標的サン?」
現在に至る。
「…まず、事情を説明してもらおうか」
とりあえず全員正座。
…何せ、宿屋の床をぶっ壊したからな。
「何!?何事!?タクヤさん!?」
「ゲッ…マズい。ラストレーション!」
慌てて修復の魔法を床があるべき場所にかけた。
「タクヤさん!!…って、あれ。床が落ちてきたような気がしたんだけど」
「き、気のせいじゃないですかね~!ア、アハハハハ」
「モゴーッ!モゴーッ!」
…宿屋の管理人さんが来たので慌てて暗殺者達を物影に押し込む。
驚いて声を上げそうになったヒラルをタイルが気を利かせて押さえてくれたのだ。
「じゃあ、あんまり暴れんでくれよ」
「………」
「……………」
「ブハッ!何するの!」
「何するのってお前なぁ………」
その場の状況を飲み込めていないヒラルに呆れるタイル。
「で、何でこんな所に………」
「俺の…空間魔法だ」
息を切らしながらイルマは俺の質問に答える。
「私が説明するわ。あの、ね…あなたはもう暗殺者に狙われる必要は無くなったのよ」
「え?どういう事だ?」
「…だって、私達が本来の目的を果たしたから」
「本来の目的……?」
説明を続けたスズリーナは、その目的を話すことに抵抗するかのように「あの…その…」とじらしていたが、唐突にタイルが言った。
「俺が国王を殺した」
「…は?」
「俺が、国王を殺したからもう元標的サンを殺したい人なんていないよ」
「いや、ちょっと待て、…殺した?」
「ああ」
俺の問いかけに、深く頷いたタイル。
スズリーナが続けた。
「私達は表向きは国王の所持する暗殺部隊だった。けれど…本当の任務は国王の暗殺。暗殺って言うのかは分からないけど…タイルがその汚れ仕事を引き受けてくれたのよ」
「よせよ。そんなこと言うな」
スズリーナの言葉にタイルがボソッとつぶやいた。
「とりあえず、ここまでは分かる?」
「そうだったんだな…まあ、理解は出来る」
「なら、いいわね。まず、国王を殺した現場にいたのは砂人形と…私達の協力者のじい。人形には言葉を発せないし、じいは決して他言する事は無い。ここまでは良かったんだけど…次の瞬間、天使が現れたの」
「天使だって!?」
ガタッと勢い良く立ち上がった。
ええ、と頷いてスズリーナは語る。
「確か…人間に天罰を、とか言って王宮を爆破したのよ」
「そうなのかっ!?」
まさか、ここで現れるなんて。
あの大魔法使い大会で行方をくらましていたと聞いたが…
「あの天使の爆発で王宮がこっぱみじん。それで…」
「俺が空間魔法でありったけの遠い場所まで飛んだんだ。それで、ここについた」
「へえ…」
「…じいを、置いてきてしまった」
「…イルマ!じいは大丈夫よ!だって、イルマに空間魔法教えたのじいじゃないっ!…今頃じいも逃げたわよ!」
「…そう、だよな」
ヒラルの励ましに、顔を上げるイルマ。
暗殺者達はさらに語る。
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