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「~序章~」
「~序章~」 3
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「あ…竹本さん…次、同じ授業取ってたっけ?」
「うん…うちのクラスで、あの授業選択してるの、私と花倉さんだけだから」
そう言って、彼女は愛くるしい笑顔で笑った。
入学して間もない頃に親しげに声をかけられ、何となく話すようになったクラスメイトだ。
竹本千夏さん…可愛い部類の娘だ…
「あ…蝶々…」
「え?蝶々?どこ?」
竹本さんは、キョロキョロと辺りを見渡した。教室内に、蝶々がいる訳がない…
「あ、ゴメン…夢の中で飛んでたな~って」
思い出して…
「え…?」
やば…絶対変なヤツだと思われた自信がある…
「あ、今のは忘れて…」
「もしかして、青い蝶々?」
「え?」
荷物をまとめて、次の授業へ行こうとする自分の背中に、意外な言葉がかけられた。
「あ…うん…青…かな…?」
不思議そうにふり返って答えると、彼女の目が嬉しそうに輝いた。
「そこは中庭じゃない?桜の木がいっぱい生えてて…真ん中には噴水があって!」
テンションの上がった竹本さんは、一気に話すと自分の反応を待った。
「あ、うん…え?どうして知ってるの?」
自分がさっきまで夢の中でいた、庭の特徴を…
「『光の庭』でしょ?私、初めて会ったよ、その庭の事知っている人!」
「ええ?!うっそ…」
自分はただ驚いて、竹本さんを見つめ返す事しか出来なかった。
自分も初めてだよ…『光の庭』の話を口にした人間に会うのは…
「うん…うちのクラスで、あの授業選択してるの、私と花倉さんだけだから」
そう言って、彼女は愛くるしい笑顔で笑った。
入学して間もない頃に親しげに声をかけられ、何となく話すようになったクラスメイトだ。
竹本千夏さん…可愛い部類の娘だ…
「あ…蝶々…」
「え?蝶々?どこ?」
竹本さんは、キョロキョロと辺りを見渡した。教室内に、蝶々がいる訳がない…
「あ、ゴメン…夢の中で飛んでたな~って」
思い出して…
「え…?」
やば…絶対変なヤツだと思われた自信がある…
「あ、今のは忘れて…」
「もしかして、青い蝶々?」
「え?」
荷物をまとめて、次の授業へ行こうとする自分の背中に、意外な言葉がかけられた。
「あ…うん…青…かな…?」
不思議そうにふり返って答えると、彼女の目が嬉しそうに輝いた。
「そこは中庭じゃない?桜の木がいっぱい生えてて…真ん中には噴水があって!」
テンションの上がった竹本さんは、一気に話すと自分の反応を待った。
「あ、うん…え?どうして知ってるの?」
自分がさっきまで夢の中でいた、庭の特徴を…
「『光の庭』でしょ?私、初めて会ったよ、その庭の事知っている人!」
「ええ?!うっそ…」
自分はただ驚いて、竹本さんを見つめ返す事しか出来なかった。
自分も初めてだよ…『光の庭』の話を口にした人間に会うのは…
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