黄色い水仙を君に贈る

えんがわ

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生存if2

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あれから、俺たちは前よりラブラブに暮らしていると思う。


でも、ほかの生徒会の皆との関係は変わらなくて


食堂で、空と海に会うと、「輝に近寄らないでね。」



冬弥には、「輝に近寄らないでください。穢れてしまうでしょう?」


凛也には、「ちか……めっ」


真志には、「由利ちゃーん。龍二取られそうだからって虐めないでねん♡」


いったい、俺が何をしただろうか?


でも、俺には龍二がいる。俺を愛してると言ってくれる人がここにいるから…………


俺は、大丈夫……。



「由利……。ここの資料なんだが……。」


今、俺達は生徒会室にいる。


俺と輝くんが喧嘩?して以来龍二以外の生徒会は、仕事をしていない。


溜まりに溜まった資料にため息をつきたくなるが、その時間さえも惜しい。


龍二は、2人では終わらないとわかっているからか親衛隊や風紀に声をかけ手伝ってもらっている。


龍二の親衛隊は、俺と龍二が付き合っていることを知っているし、認めてもらっている。


だから、俺は制裁をされない。逆に、俺込みで好きだといい親衛隊に入ってくる子もいるらしい。


俺は、それがすごく嬉しくて、俺と龍二の関係を認めてくれる人がいることは俺を安心させるには十分だった。





ある日、輝くんが俺の部屋に来た。


「お前だろ!龍二が最近俺にかまってくれないのも!最近俺に冷たいのも!お前のせいで!」


俺は、自殺しようとしてからずっと龍二といる。


逆に言えば、その間ずっと龍二は輝くんと会ってないということ。


だが、なぜ俺が輝くんから龍二を奪ったみたいに言うのだろうか?


もともと、龍二は俺の彼氏だし……。


そのことは、輝くんだって知っているはずだ。


何せ、冬弥達が言っているはずだ「あのカップルは砂糖が出るほど甘々で気持ちが悪い」と


それは、自殺しようとした一件からずっと言われ続けた俺だって噂で聞いた。


「何の話?」


「とぼけたって、無駄だ!龍二は俺のモノなのに!お前がいるから!」


俺の「モノ」?ふざけんな。龍二は「モノ」じゃない。そしてモノだとしてもお前のものじゃない!


「とぼける?ふざけんなよ。俺と龍二は付き合ってるんだ。その事を知った上で輝くんは龍二に近ずいた俺はそれを見るのが辛かった!!輝くんは、龍二のこと好きだって言ってるけど俺は、輝くんより龍二のこと大好き!だから、輝くんが龍二を俺のモノって言ったのは許せないし。すごく腹ただしい!」


言いたいことを、うまく言えない。


違う……。でも、間違ったことを言ったつもりは無い。


龍二は──────────



























輝くんのじゃないよ──────────















「もう俺から奪わないで……。」
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