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4ミナト電機Ⅰ(体外離脱装置)
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4ミナト電機Ⅰ(体外離脱装置)
「ごめん下さい…ごめん下さい……?」
何の応答もない。 ルスなのかなぁ……?
「ごめん下さい……ごめん下さい」
遠くから微かに男の声がした。
「ハイ、今、行きます 」
薄暗い奥の方から人影が近寄ってきた。
「ハイ! お待たせいたしました」
「あのう、こちらで特殊な機械を作ってると聞いてきたんですけど」
「特殊な機械? 手前どもは只の電機部品の工場ですけどなにかのお間違いでは?」
「ミナト電機さんですよね」
「そうです。 ミナト電機ですけど」
「私は川添さんから聞いてきました」
「川添さん? どちらの川添さんですか?」
「ハピネス電気の川添さんです」
「あっ、そうですかそれは失礼しました。 どうぞこちらへ」
ハピネス電気の川添、これがこの店の裏店舗へ通るための合い言葉。
ここは東京都荒川区町屋にあるとある小さな電気工場。 表向きは普通の電機部品を製作する町工場。
だが、それはあくまで表向きの顔。
川添は裏店舗に通された。 その裏店舗はSF映画に出てくる様な未来的なオフィス。
壁の一部に巨大なスクリーンが配置され、その辺の電気屋ではお目にかかれない
ハイテクな装置がところせましと配置されていた。
「初めまして、私は店主のミナトです。 ようこそ。 で、ご用件は?」
「ハイ、申し遅れました。 私はパナソニー電機の山田と申します」
世界のパナソニーだった。
「パナソニーさんがなにか?」
「私どもが長年開発してきた商品がありまして、実は情けない話し最後の決め手がどうしても
開発できないでおります。 そこで、ミナトさんのご意見をお聞きしたくおじゃまいたしました」
「そうですか、私ははただの電気屋ですけどそんな大事なお話を聞いてもよろしいので?」
山田は持参した大きなバッグの中からヘッドホンとパソコンを取りだし、
それを起動させCDをセットしてジャックにヘッドホン端子を差し込んだ。
「これは、体外離脱の誘発装置です」
「はっ……?」ミナトは耳を疑った。
山田が「θ波の六ヘルツと八ヘルツの信号を同時に左右の耳から聞かせるんです。
すると脳に反応し意識体だけが肉体を出てしまうんです」
「そういうの聞いたことあります。 でも、それは研究してる機関が実際にあって既に現存するはずでは?」
「でもあれは、個人差があり、大方の人は出来てないんですな、それが実情です。
発想は間違いないのですが技術的な壁があるんです」
「はあ、それで?」
「我が社は誰でも簡単に体外離脱が出来るよう、この装置の完成度をあげたいのです」
「あげてどうなるのですか?」
「そこから先は企業秘密ということで……」
「簡単な説明で結構です。 先が見えないと開発に対して私の取り組み方が違います。
これは大きな違いなんです」
「解りました。 実はこの装置は医療の分野に使うんです。 病気の治療もさることながら、
目的は予防と意識の変革です。 それには潜在意識に働きかける事が重要と考えております。
で、体外離脱してる時が一番効果的なんですよ。
このプロジェクトは大手医療機器の会社と某大学それと我が社が係わっております。
開発に長年要しました。 ですがまだ三十パーセントの成功率なんです。
目標は八十パーセント以上です。 欲をいうなら九十パーセントを希望しております。
誰にでも効果あるというものにしたいのです」
ミナトは腕組みをしながら「う~ん。 医療の分野は私どもより医療機器メーカーさんのほうが
パイオニアでは?」
「いえ、最終課題はメカにあることがわかってるんです。 もし、開発にご参加いただけるのでした
ら詳しくご説明させて頂きますが」
「山田さん。 ここまで聞いたら私も背を向けること出来ません。 職人魂が黙っておりません。
まして世のためになることでしたらなおさらです」
ミナトの技術屋魂に火がついた。
「ミナトさんありがとうございます。 足らない物や必要機材、金銭面は全て私どもが調達いたします。
何なりと私にいってください」
詳細を聞いたミナトは工場に籠り研究に没頭した。 月日は流れ幾度も幾度も失敗の連続だった。
「あ~ちくしょうっ! こんだけ成果が上がらんと辞めたくなってくる。 もう辞めようか……!」
大の字になり和室の天井をぼうと眺めた。その刹那。 ミナトの目に入ったのは、杉天井の木目。
普段見慣れているその木目がやけに気になった。 不規則な木目がある方向に向かって流れている……
の木目を人間の意識と考えたのだった。
「うまてよ? もしかして……」
ミナトの中で何かが弾け、そして閃いた。 もしかしてこの方向性か……?
木目は木の中心から外側に向かっている。 脳の中心は? 芯で、芯は神で心……
もしかして心にパルスを向けたら! ミナトは方向を変えた。
脳に向けてた信号を脳から胸に聞かせる事を考えた。
機械に繋げたヘッドホンを外しジャックを改良して心電図を計測するリード線に接続した。
実験を開始した。約、三分が過ぎた頃だった。 頭頂部が痺れた様な感覚を覚えた。
次の瞬間、もうひとりの自分が実験室の上空にいた。 下に寝ている自分の意識も感じられた。
意識の割合は8八割ほどが上空にあった。 つぎの瞬間、空を過ぎ宇宙に漂う自分があった。
青く丸い地球が眼下に見えた。
「出た~!」初めての体験だった。
その後、妻の直美にリード線の装着をお願いした。 直美にはなにもいわずに装置を付けたのだった。
固定観念を作らせたくなかったからだ。 装置を装着して五分後だった。急に視界が変り、
明るくて広い空間に直美はいた。 何処までも続く花畑が印象的だった。直美も成功だった。
ミナトは山田に「山田さん、聞いてください。 今までと違う方式に変えたら、僕と妻が体外離脱したんです。 至急治験者を数名そろえてもらえますか……」
山田はその日、出張先の札幌から急遽ミナト電機に直行した。 工場に入るやいなや「ミナトさん。
まず、私をお願いします」
山田が装着した。 視界に入ったのはどこかの田舎村の様な所。 たくさんの人がそこで生活している。
みんな笑顔でワクワクした感じが伝わってきた。 そして身体に戻った。
「ミナト社長さん僕にも視えました。 ついにやりましたね」
二人は抱き合った。 山田に事の経緯を報告した。
「とりあえず関係者十名、今日ここに向かってます。 治験者としてお願いします」
二人は今後の取り組みの事を話した。
「あとの事はパナソニーさんでやって下さい。 装置を造るのはお宅さんの仕事です。
私の仕事は開発でここまでです」
長年の研究成果が出たことは嬉しくもあり、同時に自分の手から離れる寂しさに空虚感をおぼえた。
その日、治験者十名、みな体外離脱を経験した。
その後、数ヶ月が経ちミナトにパナソニーから一報があった。
「この商品は世に出る事はない」と知らされた。
人間社会では病気は必要不可欠なもの。 このような装置が人間社会に存在してはならない。
死は社会にとって必要ななこと。 という事で全ての証拠はこの世から抹消された。
当然ミナト電機も、この研究に関して堅く封印された。 もし他言もしくは類似品が世に出た場合、
国家反逆罪に処すというおまけ付き。 山田はパナソニー電気を解雇された。
世話になったミナト電機に挨拶に来た。
「ミナト社長さんには本当に世話になり、そして多大なるご迷惑を掛けました。
折角の大発明を国はこの世から抹消したんです。 じつに情け無い話しです。
ミナト社長、本当にすみませんでした……」深々と頭を下げた。
「山田さん、どうぞ頭を上げて下さい。
あなたには問題ありませんよ。
日本が、いやこの世の中がまだ遅れてるんです」
「そう、おっしゃってもらえるとありがたい」
「そんなことより、山田さんあなた金属工場を立ちあげませんか?」
「……? 金属工場ですか? 考えたことありませんが、なんでまた?」
ミナトは満面の笑みを浮かべ「私は例の装置で違う地球を視てきたんです。
そこには今のこの社会にない透明の金属が存在してたんですよ。
どうです透明の金属! 面白いと思いません?
制作者は別世界の私と山田さんあなただったんですよ 。
その設計図と化学式を覚えて書き写した図面がここにあるんですよどうです?」
山田とミナトは顔を見合わせ微笑んだ。
「ごめん下さい…ごめん下さい……?」
何の応答もない。 ルスなのかなぁ……?
「ごめん下さい……ごめん下さい」
遠くから微かに男の声がした。
「ハイ、今、行きます 」
薄暗い奥の方から人影が近寄ってきた。
「ハイ! お待たせいたしました」
「あのう、こちらで特殊な機械を作ってると聞いてきたんですけど」
「特殊な機械? 手前どもは只の電機部品の工場ですけどなにかのお間違いでは?」
「ミナト電機さんですよね」
「そうです。 ミナト電機ですけど」
「私は川添さんから聞いてきました」
「川添さん? どちらの川添さんですか?」
「ハピネス電気の川添さんです」
「あっ、そうですかそれは失礼しました。 どうぞこちらへ」
ハピネス電気の川添、これがこの店の裏店舗へ通るための合い言葉。
ここは東京都荒川区町屋にあるとある小さな電気工場。 表向きは普通の電機部品を製作する町工場。
だが、それはあくまで表向きの顔。
川添は裏店舗に通された。 その裏店舗はSF映画に出てくる様な未来的なオフィス。
壁の一部に巨大なスクリーンが配置され、その辺の電気屋ではお目にかかれない
ハイテクな装置がところせましと配置されていた。
「初めまして、私は店主のミナトです。 ようこそ。 で、ご用件は?」
「ハイ、申し遅れました。 私はパナソニー電機の山田と申します」
世界のパナソニーだった。
「パナソニーさんがなにか?」
「私どもが長年開発してきた商品がありまして、実は情けない話し最後の決め手がどうしても
開発できないでおります。 そこで、ミナトさんのご意見をお聞きしたくおじゃまいたしました」
「そうですか、私ははただの電気屋ですけどそんな大事なお話を聞いてもよろしいので?」
山田は持参した大きなバッグの中からヘッドホンとパソコンを取りだし、
それを起動させCDをセットしてジャックにヘッドホン端子を差し込んだ。
「これは、体外離脱の誘発装置です」
「はっ……?」ミナトは耳を疑った。
山田が「θ波の六ヘルツと八ヘルツの信号を同時に左右の耳から聞かせるんです。
すると脳に反応し意識体だけが肉体を出てしまうんです」
「そういうの聞いたことあります。 でも、それは研究してる機関が実際にあって既に現存するはずでは?」
「でもあれは、個人差があり、大方の人は出来てないんですな、それが実情です。
発想は間違いないのですが技術的な壁があるんです」
「はあ、それで?」
「我が社は誰でも簡単に体外離脱が出来るよう、この装置の完成度をあげたいのです」
「あげてどうなるのですか?」
「そこから先は企業秘密ということで……」
「簡単な説明で結構です。 先が見えないと開発に対して私の取り組み方が違います。
これは大きな違いなんです」
「解りました。 実はこの装置は医療の分野に使うんです。 病気の治療もさることながら、
目的は予防と意識の変革です。 それには潜在意識に働きかける事が重要と考えております。
で、体外離脱してる時が一番効果的なんですよ。
このプロジェクトは大手医療機器の会社と某大学それと我が社が係わっております。
開発に長年要しました。 ですがまだ三十パーセントの成功率なんです。
目標は八十パーセント以上です。 欲をいうなら九十パーセントを希望しております。
誰にでも効果あるというものにしたいのです」
ミナトは腕組みをしながら「う~ん。 医療の分野は私どもより医療機器メーカーさんのほうが
パイオニアでは?」
「いえ、最終課題はメカにあることがわかってるんです。 もし、開発にご参加いただけるのでした
ら詳しくご説明させて頂きますが」
「山田さん。 ここまで聞いたら私も背を向けること出来ません。 職人魂が黙っておりません。
まして世のためになることでしたらなおさらです」
ミナトの技術屋魂に火がついた。
「ミナトさんありがとうございます。 足らない物や必要機材、金銭面は全て私どもが調達いたします。
何なりと私にいってください」
詳細を聞いたミナトは工場に籠り研究に没頭した。 月日は流れ幾度も幾度も失敗の連続だった。
「あ~ちくしょうっ! こんだけ成果が上がらんと辞めたくなってくる。 もう辞めようか……!」
大の字になり和室の天井をぼうと眺めた。その刹那。 ミナトの目に入ったのは、杉天井の木目。
普段見慣れているその木目がやけに気になった。 不規則な木目がある方向に向かって流れている……
の木目を人間の意識と考えたのだった。
「うまてよ? もしかして……」
ミナトの中で何かが弾け、そして閃いた。 もしかしてこの方向性か……?
木目は木の中心から外側に向かっている。 脳の中心は? 芯で、芯は神で心……
もしかして心にパルスを向けたら! ミナトは方向を変えた。
脳に向けてた信号を脳から胸に聞かせる事を考えた。
機械に繋げたヘッドホンを外しジャックを改良して心電図を計測するリード線に接続した。
実験を開始した。約、三分が過ぎた頃だった。 頭頂部が痺れた様な感覚を覚えた。
次の瞬間、もうひとりの自分が実験室の上空にいた。 下に寝ている自分の意識も感じられた。
意識の割合は8八割ほどが上空にあった。 つぎの瞬間、空を過ぎ宇宙に漂う自分があった。
青く丸い地球が眼下に見えた。
「出た~!」初めての体験だった。
その後、妻の直美にリード線の装着をお願いした。 直美にはなにもいわずに装置を付けたのだった。
固定観念を作らせたくなかったからだ。 装置を装着して五分後だった。急に視界が変り、
明るくて広い空間に直美はいた。 何処までも続く花畑が印象的だった。直美も成功だった。
ミナトは山田に「山田さん、聞いてください。 今までと違う方式に変えたら、僕と妻が体外離脱したんです。 至急治験者を数名そろえてもらえますか……」
山田はその日、出張先の札幌から急遽ミナト電機に直行した。 工場に入るやいなや「ミナトさん。
まず、私をお願いします」
山田が装着した。 視界に入ったのはどこかの田舎村の様な所。 たくさんの人がそこで生活している。
みんな笑顔でワクワクした感じが伝わってきた。 そして身体に戻った。
「ミナト社長さん僕にも視えました。 ついにやりましたね」
二人は抱き合った。 山田に事の経緯を報告した。
「とりあえず関係者十名、今日ここに向かってます。 治験者としてお願いします」
二人は今後の取り組みの事を話した。
「あとの事はパナソニーさんでやって下さい。 装置を造るのはお宅さんの仕事です。
私の仕事は開発でここまでです」
長年の研究成果が出たことは嬉しくもあり、同時に自分の手から離れる寂しさに空虚感をおぼえた。
その日、治験者十名、みな体外離脱を経験した。
その後、数ヶ月が経ちミナトにパナソニーから一報があった。
「この商品は世に出る事はない」と知らされた。
人間社会では病気は必要不可欠なもの。 このような装置が人間社会に存在してはならない。
死は社会にとって必要ななこと。 という事で全ての証拠はこの世から抹消された。
当然ミナト電機も、この研究に関して堅く封印された。 もし他言もしくは類似品が世に出た場合、
国家反逆罪に処すというおまけ付き。 山田はパナソニー電気を解雇された。
世話になったミナト電機に挨拶に来た。
「ミナト社長さんには本当に世話になり、そして多大なるご迷惑を掛けました。
折角の大発明を国はこの世から抹消したんです。 じつに情け無い話しです。
ミナト社長、本当にすみませんでした……」深々と頭を下げた。
「山田さん、どうぞ頭を上げて下さい。
あなたには問題ありませんよ。
日本が、いやこの世の中がまだ遅れてるんです」
「そう、おっしゃってもらえるとありがたい」
「そんなことより、山田さんあなた金属工場を立ちあげませんか?」
「……? 金属工場ですか? 考えたことありませんが、なんでまた?」
ミナトは満面の笑みを浮かべ「私は例の装置で違う地球を視てきたんです。
そこには今のこの社会にない透明の金属が存在してたんですよ。
どうです透明の金属! 面白いと思いません?
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その設計図と化学式を覚えて書き写した図面がここにあるんですよどうです?」
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