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変身ヒーローと魔界の覇権
葬儀と魔界の空気
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フェラルドの城はヴィルギールが実質支配していた。
だが、奴は城の名前も町の名前も変えたりはしなかった。
破滅派が支配すると訴えることもない。
玉座には、遺影代わりにフェラルドのクリスタルが置かれていて、奴は決してフェラルドの玉座に腰を降ろすことはなかった。
国葬と称して、フェラルドの葬儀が行われた。
俺の世界の葬式とはもちろん違っていて、クリスタルに向かって祈りを捧げる。
町の住人だけでなく、フェラルドの死を悼むものであれば魔族も魔物も誰でも問わずに城へ入ることができた。
もちろん、俺たちも。
ヴィルギールは玉座の横で跪いていた。
まるで、フェラルドに忠誠を誓うかのように。
俺たちが玉座に置かれたクリスタルの前に出ると、ヴィルギールはチラリと顔を上げた。
「さすがだな。あの状況から勇者の追撃を逃れるとは」
「お前に言われたくはないし、これは一体何のつもりだ?」
「見ての通りさ。魔王の一人であったフェラルドの死を皆と共有したいだけだ」
「白々しい……あなたが……」
ヨミが今にも殴りかかりそうになるほどの殺気を放つ。
二人の魔王が一触即発になりそうな雰囲気は、城の中にいる他の魔王も気づいて近づいてきた。
「ヨミさん、ケンカはダメよ」
アルラウネが小馬鹿にするような口調で言った。
「魔界の統一を成し遂げた魔王フェラルドの死は魔界の者全ての悲しみだ」
バルガスの言葉は本当にそう思ってるのかも知れない。
この魔王は人を殺したことも隠さないし、嘘をつけない性格だった。
今ここには、アスル以外の全ての魔王が集まっている。
ただ、フェラルドが中心となって集まったときと違い、魔王の考えは二つに割れていた。
それはもちろんフェラルドの意志を継ごうとするヨミやグロリアと、フェラルドの敵を討つという名目で戦争を続けようとするヴィルギールやアルラウネやバルガスにメリッサ。
俺をヨミたちに加えても、数の上では不利だった。
もっとも、全力のハイパーユニオンギアなら何とかなるかも知れない。
「さすがにこの場で俺と戦う気はないらしいな」
俺の心を見透かしたようにヴィルギールが言う。
「そっちもな。真相を知っている俺たちを見逃すとは思わなかった」
「フッ……今さらお前たちが何を言ったところで誰も聞く耳は持たん」
ヴィルギールの言っていることは本当のことだった。
ファスルートの町の住人もステラの町の住人も、今やその全ての者が人間との決着を声高に叫ぶ。
「お前たちが人間と戦わないのは構わない。このクリスタルが欲しければ葬儀が終わった後にくれてやってもいい。だが、もう俺たちの邪魔はするな。人間との戦争は魔界の総意だ。それを否定するなら、お前たちは魔界を全て敵に回すことになると覚悟しておけ」
言われなくてもわかっていた。
だから、この場でこいつを倒すことが和平に繋がるとは思えない。
ただ、こいつの思惑通りになってしまうと救世主が現れて魔王は全て滅ぼされる。
「お前は世界の理を知らないのか?」
「それは、フェラルドが言っていたことか? 俺たちが勇者を超える存在に滅ぼされるとか?」
「知っているなら――」
「そんなものはあいつの夢か妄想だろ。現に俺たちが人間の世界へ攻め込んでもそんな奴は現れなかった。俺たちの敵は勇者だけだ。それも、今の俺にとっては倒せない敵ではない」
どうしてフェラルドの言葉を信用できないのか。
それを糾弾することは出来なかった。
エリザベス女王やフェラルドやクランス。
世界の理を理解できるものは実際にそれを経験しているものだけだ。
シャトラスだって、仕える主のいうことだから信じていただけだ。
これがもし、他の魔王が話したことだったら信じていたかどうかはわからない。
俺が経験してもいないのにその話を信じられるのは、ループする物語を見てきたからだ――。
そう言う“物語”があると“俺”は知っている。
「アキラ?」
またいつもの症状だ。
自分のことを思い出そうとすると、心がそれを拒否する。
ヨミが心配そうに俺の顔を覗き込む。
「だ、大丈夫だ」
「人間とは不便な生き物だな。病気だけでなく心が不安定なだけでも体調が悪くなるとは。異世界のものでもその部分は変わらないものなのだな」
ヴィルギールがそう言ってアルラウネを呼んだ。
「確か、精神に働きかけて心を安定させる魔法も使えたよな」
「ええ、町を取り戻そうと心を昂ぶらせてきた人間も、冷静さを取り戻させて撃退しましたから」
「体調が悪そうだから、こいつにもその魔法を使ってやれ」
「あら、ヴィルギールは敵対する人間にも施しをしてあげるの?」
「敵? いいや、こいつは俺たちの敵じゃない。と言うか、異世界の人間だからな。この世界には関係がない」
頭越しに聞こえてくる会話に、俺は顔を上げた。
「お前は、俺が異世界の人間だとわかっているのか?」
「話に聞いたときは眉唾だと思っていたがな。実際に戦い、その力を見極めて確信した。お前には魔力は欠片もない。この世界に生きる人間はたとえ生まれたばかりの赤ん坊ですら魔力を持っている。ゼロの人間はいない」
「アキラ様、魔法で治療して差し上げます。少し体を楽にして頂戴」
「結構です」
ヨミが近づくアルラウネを威嚇するかのように俺の体を抱きしめる。
「……ヨミさん。私は別に悪いことをするつもりはないわよ。ヴィルギールがアキラ様をどう思ってるかは別として、私が個人的にアキラ様のことを気に入っていることくらいはわかってくれてると思っていたのだけれど」
「そう思っているのなら、なぜ私たちを裏切ったのですか」
「裏切る? それは私ではなくあの子に言うべき言葉ではなくて?」
アルラウネは部屋の片隅でこちらを見つめるメリッサに視線を送った。
そう言われてしまっては、ヨミにはもう返す言葉はなかった。
「アルラウネ、悪いが魔法は必要ない」
「あら? アキラ様もまだ私のことを疑っているの?」
「そうじゃなくて、俺には精神系の魔法は効果がない。それがたとえ俺にとって良い効果であるものだとしても」
「……それも、異世界の人間だからかしら?」
「さあな」
俺自身の能力なのか、それとも彰の能力なのか。
これはAIでもわからないだろう。
「ヴィルギール、これだけは言っておく。俺たちは人間との戦争を止める。最終的に、お前たちと戦うことになっても」
「……俺が乱入したときのこと、忘れていないだろうな」
「ギルド世界本部でのことか?」
「ああ、勇者は……人間はお前の味方はしないぞ。俺たち魔界も人間界も全てを敵に回して一人で何か出来ると思っているのだとしたら――ただの愚か者だ」
「……わかってるさ。俺が止めるのはお前らだけじゃない。魔王と戦おうとする勇者も止めるさ」
「ハハハハハハッ! 異世界の人間がこの世界で道化を演じるつもりか、楽しみにしておこう」
ヴィルギールの笑い声に重なるように、バルガスも笑っていた。アルラウネも声を上げてはいないが肩を震わせている。
メリッサだけがあの冷たい表情のままだった。
「ヨミ、行くぞ」
「……はい」
「あ、待ってください」
ずっと黙ってメリッサを見ているだけだったグロリアが小走りに俺たちを追ってきた。
フェラルドの城から俺たちの家までは歩いて数分。
葬儀に参加する魔族や魔物の列を横目に、家路を急いだ。
彼らの瞳は怒りと悲しみと憎しみに彩られていた。
ヴィルギールと共に、人間と戦うことを宣言しなかったヨミやグロリアには失望の視線を向ける。
さすがに魔王相手に直接文句を言うものはいなかったが、この町に住む者たちが二人に何を期待しているのかは部外者の俺にも伝わってきた。
ただ、不思議と人間である俺を糾弾するものはいなかった。
ヨミの婿であるという情報が広がっているから、ではなく。
ヴィルギールがフェラルドを直接殺した天使を俺が倒したと伝えていたから。
奴の話し方は上手かった。
真実の部分と嘘の部分を混ぜてフェラルドの死を語ったため、今ではフェラルドの死が人間の策略によるものだったという話を疑う者はいない。
「ただいま」
家に帰ると、シャトラスが出迎えた。
「どうでしたか?」
「特に何も起こらなかった。ヴィルギールは葬儀が終わったらフェラルドのクリスタルは俺たちが引き取っても良いとすら言ってきた」
「そうですか……」
「だからみんなも後で行った方が良い。俺たちよりも、よっぽどフェラルドへの想いがあるだろうし」
「……いえ、クリスタルを返してもらえるならわざわざ奴のパフォーマンスに付き合う気はありません」
そう言うとシャトラスはリビングに戻った。
俺たちも後に続く。
そこにはエトワスもいて、深刻そうな表情をしていた。
マーシャの表情は普段と変わらなくて、優雅にコーヒーを飲んでいた。
「ねーねー、これから私たちはどうするの? ここで引きこもる?」
一人だけ空気の違う声でエミリーがそう言う。
「いいえ。私たちは人間との戦争を止めます。ですよね、アキラ」
「ああ」
「ですが、具体的には何をするのですか?」
エトワスが腕組みをしたままヨミを見つめた。
「それは、人間と戦おうとする者たちを私たちで止める……」
「ヨミ様、戦争と覇権争いで数を減らしましたが、魔族の数はまだ六百人はいます。それに、魔物は数を数えることすらバカバカしい。おまけに、あちらには魔王が四人。ここにいる者たちだけで止めることは不可能です」
「ま、まずは魔王を私たちで倒します」
「お言葉ですが、今は魔界の状況がクロードを倒したときとは違います。あの時は平和主義派と破滅派の争いでした。だから、片方の勢力を取り込んでしまえばそれで魔界の覇権を取って統一することが出来たのです」
「みんなはヴィルギールに騙されています。あいつを倒して私たちがみんなに訴えかければ、きっとフェラルドさんの願いを思い出してくれるはずです」
それは理想ではあるが、とても望みの薄い希望だった。
この魔界における空気感はヴィルギールの洗脳によるものなんかじゃない。
疑心暗鬼と相互不信が大衆に渦巻いて敵意をむき出しにさせている。
彰が世界を追放されたときと似ている?
いや、違う。
あれは、俺が経験したことを――。
そうだ。
まるで炎上しているかのように広がった大衆の悪意は、止めようと思っても止められるものじゃない。
ふと、気になったことがあった。
魔界でこれだけの悪意が広がっている。
それじゃ、人間たちは今回のことをどう思っている。
勇者は魔族との戦争を求めるだろう。
しかし、キャリーが無事なら勇者を抑えることはできるのか?
「エトワス、レオンやクァッツはまだ人間の大陸で情報収集を続けてるんだよな?」
「え、はい」
「あいつらと連絡は取れないか?」
「人間たちの動向を知りたい、と言うことですか?」
「ヴィルギールにも言ったが、魔界の連中を止めることができたとしても、勇者たちがこっちに攻め込んで来たら結局戦争になるだろ。それじゃ、意味がない」
「……アキラ様、まさかとは思いますが……魔界だけでなく人間も止めるおつもりですか?」
エトワスの瞳は、絶望的な色をしていた。
「アキラ、それならキャロラインさんに直接伝えて人間の行動を止めてもらいましょう」
ヨミが何か思いついたように俺の腕を掴んだ。
「直接?」
どうやって、と言いかけて踵を返した。
家の外に止めてある車に乗り込んで魔法水晶でアイレーリスの城へ連絡を取る。
だが、一向に応じる気配がない。
城にはいないのか?
まさか、あの時に怪我でもしたんだろうか……。
俺自身がキャリーの安否をちゃんと確認できなかったことが、今さらながらに心配になってきた。
「あ!」
ヨミが声を上げる。
魔法水晶の画面に映像が映し出された。
「え?」
俺はその画面を覗き込んで眉間にしわを寄せた。
見たことのない部屋だった。
「ヨミ、ちゃんとアイレーリスの城に魔力を送ったんだよな?」
「そのはずですけど……」
「間違いないわよ。魔王とその僕」
その声にはどこか聞き覚えがあった。
誰の声だったのか思い出そうとしていたら、地味な女の顔が魔法水晶に映し出された。
こいつは確か……。
「ああ! 鼻毛の勇者さん」
俺よりも先にヨミが思い出したが、
「違うわよ! 杖の勇者のハンナ=イゾールよ! しかもあのエルフ、私を騙しやがって……」
「そんな下らんことを言うなら俺に代われ」
「あ、ちょっと!」
杖の勇者を横から押し出して、今度は本当に見知らぬ男が顔を覗かせた。
「お前は誰だ?」
「俺は斧に選ばれた勇者だ。名前はどうでもいい」
無骨そうな男で、ぶっきらぼうに言った。
体格は少し太り気味で、魔王と戦う勇者としては相応しいとは言いがたかった。
「そこはどこだ? 俺たちはアイレーリスの城に連絡を取ったはずだが」
「原理は俺もよくわからん。だが、ハンナは伝説の杖のお陰でありとあらゆる魔法が使える。あいつは魔力の流れも見えるんだそうだ。それで、魔法水晶から送られる魔力の流れをこちらで掴ませてもらった」
いわゆるハッキングのようなものか。
「ここがどこかは教える気はない。ただ、統一連合国の女王様はその座を退かれた。今はアイレーリスの女王ってだけだ。それも、形だけのものになった」
「どういうことだ?」
「俺たち勇者は統一連合国の代表たちと約束をしていたんだ。魔族との和平交渉が失敗したら、俺たち勇者が各国の代表者になり、人間の未来を救う」
「勇者が王座を奪ったのか?」
「いいや、王なんて面倒なだけで何にも役に立たない。俺たちは勇者として正しい行動を取るだけだ。そのためには、俺たちこそが人間をまとめる必要があっただけだ。戦争が終わったら、また王が国を統治すれば良い」
「魔界と全面戦争をするつもりか?」
「戦争? 俺たち勇者が魔王と魔族を滅ぼす。それだけだ」
「他の人間たちはどう思っている。人間全部が戦争を望んでいたわけじゃない。交渉の時の映像は世界へ生中継されていたはずだ。キャリーと魔王が手を結ぼうとしていたところまではみんなが見ていただろう」
「ハハハッ! アイレーリスの英雄も地に堕ちたものだな。なぜ、あの会場に杖の勇者がいたと思う」
……杖の勇者はありとあらゆる魔法を使える。
そして、今のように魔法水晶の魔力だって奪い取ることが可能だ。
つまり――。
「統一連合国の女王様が殺されかけて、俺たち勇者が魔王を退けて救い出した。その事に疑いを持つものはいない」
「キャリーと話をさせろ。真実を知っているキャリーの話なら、みんな聞いてくれるはずだ」
「一国の女王が今さら何を言ったところで無駄さ。人類は今、俺たち勇者と心を共にしている」
キャリーが何について謝ったのか、ようやくわかった。
あの和平交渉は、キャリーにとって勇者たちを説得する最後の賭のようなものだった。
俺たちがその事を知っていたら、出来ることもあったかも知れない。
だが、杖の勇者の存在を考えると魔法水晶でそのやりとりが出来なかったのは当然だ。
ハッキングできるなら余計なことは言えない。
和平交渉の場には、勇者とヴィルギールと天使の思惑と陰謀が絡んでいた。
俺たちはその事にあまりにも警戒していなかった。
呆然としていたら、斧の勇者が杖の勇者に押し出されて画面から消えた。
「いい、魔王は全部殺してやるわ! 特に、あんたたちは絶対に許さないから!」
鼻息荒くそう息巻く。
「……アキラは人間ですよ」
「魔王の僕なら、人間でも私たちの敵よ!」
それだけ言うと、一方的に魔法水晶の映像が消えた。
「……キャロラインさん、大丈夫なんでしょうか……」
「勇者たちの様子を見ると、無事だと思う。死んでしまったら、勇者だって糾弾されるだろうからな」
問題は勇者たちが世界を支配してしまったこと。
ギルドや冒険者も勇者に従っていると言うことなのか。
とにかく今は情報が少ない。
焦る気持ちともどかしいと思う気持ちに支配されそうになりながらも、レオンとクァッツの連絡を待つしかなかった。
だが、奴は城の名前も町の名前も変えたりはしなかった。
破滅派が支配すると訴えることもない。
玉座には、遺影代わりにフェラルドのクリスタルが置かれていて、奴は決してフェラルドの玉座に腰を降ろすことはなかった。
国葬と称して、フェラルドの葬儀が行われた。
俺の世界の葬式とはもちろん違っていて、クリスタルに向かって祈りを捧げる。
町の住人だけでなく、フェラルドの死を悼むものであれば魔族も魔物も誰でも問わずに城へ入ることができた。
もちろん、俺たちも。
ヴィルギールは玉座の横で跪いていた。
まるで、フェラルドに忠誠を誓うかのように。
俺たちが玉座に置かれたクリスタルの前に出ると、ヴィルギールはチラリと顔を上げた。
「さすがだな。あの状況から勇者の追撃を逃れるとは」
「お前に言われたくはないし、これは一体何のつもりだ?」
「見ての通りさ。魔王の一人であったフェラルドの死を皆と共有したいだけだ」
「白々しい……あなたが……」
ヨミが今にも殴りかかりそうになるほどの殺気を放つ。
二人の魔王が一触即発になりそうな雰囲気は、城の中にいる他の魔王も気づいて近づいてきた。
「ヨミさん、ケンカはダメよ」
アルラウネが小馬鹿にするような口調で言った。
「魔界の統一を成し遂げた魔王フェラルドの死は魔界の者全ての悲しみだ」
バルガスの言葉は本当にそう思ってるのかも知れない。
この魔王は人を殺したことも隠さないし、嘘をつけない性格だった。
今ここには、アスル以外の全ての魔王が集まっている。
ただ、フェラルドが中心となって集まったときと違い、魔王の考えは二つに割れていた。
それはもちろんフェラルドの意志を継ごうとするヨミやグロリアと、フェラルドの敵を討つという名目で戦争を続けようとするヴィルギールやアルラウネやバルガスにメリッサ。
俺をヨミたちに加えても、数の上では不利だった。
もっとも、全力のハイパーユニオンギアなら何とかなるかも知れない。
「さすがにこの場で俺と戦う気はないらしいな」
俺の心を見透かしたようにヴィルギールが言う。
「そっちもな。真相を知っている俺たちを見逃すとは思わなかった」
「フッ……今さらお前たちが何を言ったところで誰も聞く耳は持たん」
ヴィルギールの言っていることは本当のことだった。
ファスルートの町の住人もステラの町の住人も、今やその全ての者が人間との決着を声高に叫ぶ。
「お前たちが人間と戦わないのは構わない。このクリスタルが欲しければ葬儀が終わった後にくれてやってもいい。だが、もう俺たちの邪魔はするな。人間との戦争は魔界の総意だ。それを否定するなら、お前たちは魔界を全て敵に回すことになると覚悟しておけ」
言われなくてもわかっていた。
だから、この場でこいつを倒すことが和平に繋がるとは思えない。
ただ、こいつの思惑通りになってしまうと救世主が現れて魔王は全て滅ぼされる。
「お前は世界の理を知らないのか?」
「それは、フェラルドが言っていたことか? 俺たちが勇者を超える存在に滅ぼされるとか?」
「知っているなら――」
「そんなものはあいつの夢か妄想だろ。現に俺たちが人間の世界へ攻め込んでもそんな奴は現れなかった。俺たちの敵は勇者だけだ。それも、今の俺にとっては倒せない敵ではない」
どうしてフェラルドの言葉を信用できないのか。
それを糾弾することは出来なかった。
エリザベス女王やフェラルドやクランス。
世界の理を理解できるものは実際にそれを経験しているものだけだ。
シャトラスだって、仕える主のいうことだから信じていただけだ。
これがもし、他の魔王が話したことだったら信じていたかどうかはわからない。
俺が経験してもいないのにその話を信じられるのは、ループする物語を見てきたからだ――。
そう言う“物語”があると“俺”は知っている。
「アキラ?」
またいつもの症状だ。
自分のことを思い出そうとすると、心がそれを拒否する。
ヨミが心配そうに俺の顔を覗き込む。
「だ、大丈夫だ」
「人間とは不便な生き物だな。病気だけでなく心が不安定なだけでも体調が悪くなるとは。異世界のものでもその部分は変わらないものなのだな」
ヴィルギールがそう言ってアルラウネを呼んだ。
「確か、精神に働きかけて心を安定させる魔法も使えたよな」
「ええ、町を取り戻そうと心を昂ぶらせてきた人間も、冷静さを取り戻させて撃退しましたから」
「体調が悪そうだから、こいつにもその魔法を使ってやれ」
「あら、ヴィルギールは敵対する人間にも施しをしてあげるの?」
「敵? いいや、こいつは俺たちの敵じゃない。と言うか、異世界の人間だからな。この世界には関係がない」
頭越しに聞こえてくる会話に、俺は顔を上げた。
「お前は、俺が異世界の人間だとわかっているのか?」
「話に聞いたときは眉唾だと思っていたがな。実際に戦い、その力を見極めて確信した。お前には魔力は欠片もない。この世界に生きる人間はたとえ生まれたばかりの赤ん坊ですら魔力を持っている。ゼロの人間はいない」
「アキラ様、魔法で治療して差し上げます。少し体を楽にして頂戴」
「結構です」
ヨミが近づくアルラウネを威嚇するかのように俺の体を抱きしめる。
「……ヨミさん。私は別に悪いことをするつもりはないわよ。ヴィルギールがアキラ様をどう思ってるかは別として、私が個人的にアキラ様のことを気に入っていることくらいはわかってくれてると思っていたのだけれど」
「そう思っているのなら、なぜ私たちを裏切ったのですか」
「裏切る? それは私ではなくあの子に言うべき言葉ではなくて?」
アルラウネは部屋の片隅でこちらを見つめるメリッサに視線を送った。
そう言われてしまっては、ヨミにはもう返す言葉はなかった。
「アルラウネ、悪いが魔法は必要ない」
「あら? アキラ様もまだ私のことを疑っているの?」
「そうじゃなくて、俺には精神系の魔法は効果がない。それがたとえ俺にとって良い効果であるものだとしても」
「……それも、異世界の人間だからかしら?」
「さあな」
俺自身の能力なのか、それとも彰の能力なのか。
これはAIでもわからないだろう。
「ヴィルギール、これだけは言っておく。俺たちは人間との戦争を止める。最終的に、お前たちと戦うことになっても」
「……俺が乱入したときのこと、忘れていないだろうな」
「ギルド世界本部でのことか?」
「ああ、勇者は……人間はお前の味方はしないぞ。俺たち魔界も人間界も全てを敵に回して一人で何か出来ると思っているのだとしたら――ただの愚か者だ」
「……わかってるさ。俺が止めるのはお前らだけじゃない。魔王と戦おうとする勇者も止めるさ」
「ハハハハハハッ! 異世界の人間がこの世界で道化を演じるつもりか、楽しみにしておこう」
ヴィルギールの笑い声に重なるように、バルガスも笑っていた。アルラウネも声を上げてはいないが肩を震わせている。
メリッサだけがあの冷たい表情のままだった。
「ヨミ、行くぞ」
「……はい」
「あ、待ってください」
ずっと黙ってメリッサを見ているだけだったグロリアが小走りに俺たちを追ってきた。
フェラルドの城から俺たちの家までは歩いて数分。
葬儀に参加する魔族や魔物の列を横目に、家路を急いだ。
彼らの瞳は怒りと悲しみと憎しみに彩られていた。
ヴィルギールと共に、人間と戦うことを宣言しなかったヨミやグロリアには失望の視線を向ける。
さすがに魔王相手に直接文句を言うものはいなかったが、この町に住む者たちが二人に何を期待しているのかは部外者の俺にも伝わってきた。
ただ、不思議と人間である俺を糾弾するものはいなかった。
ヨミの婿であるという情報が広がっているから、ではなく。
ヴィルギールがフェラルドを直接殺した天使を俺が倒したと伝えていたから。
奴の話し方は上手かった。
真実の部分と嘘の部分を混ぜてフェラルドの死を語ったため、今ではフェラルドの死が人間の策略によるものだったという話を疑う者はいない。
「ただいま」
家に帰ると、シャトラスが出迎えた。
「どうでしたか?」
「特に何も起こらなかった。ヴィルギールは葬儀が終わったらフェラルドのクリスタルは俺たちが引き取っても良いとすら言ってきた」
「そうですか……」
「だからみんなも後で行った方が良い。俺たちよりも、よっぽどフェラルドへの想いがあるだろうし」
「……いえ、クリスタルを返してもらえるならわざわざ奴のパフォーマンスに付き合う気はありません」
そう言うとシャトラスはリビングに戻った。
俺たちも後に続く。
そこにはエトワスもいて、深刻そうな表情をしていた。
マーシャの表情は普段と変わらなくて、優雅にコーヒーを飲んでいた。
「ねーねー、これから私たちはどうするの? ここで引きこもる?」
一人だけ空気の違う声でエミリーがそう言う。
「いいえ。私たちは人間との戦争を止めます。ですよね、アキラ」
「ああ」
「ですが、具体的には何をするのですか?」
エトワスが腕組みをしたままヨミを見つめた。
「それは、人間と戦おうとする者たちを私たちで止める……」
「ヨミ様、戦争と覇権争いで数を減らしましたが、魔族の数はまだ六百人はいます。それに、魔物は数を数えることすらバカバカしい。おまけに、あちらには魔王が四人。ここにいる者たちだけで止めることは不可能です」
「ま、まずは魔王を私たちで倒します」
「お言葉ですが、今は魔界の状況がクロードを倒したときとは違います。あの時は平和主義派と破滅派の争いでした。だから、片方の勢力を取り込んでしまえばそれで魔界の覇権を取って統一することが出来たのです」
「みんなはヴィルギールに騙されています。あいつを倒して私たちがみんなに訴えかければ、きっとフェラルドさんの願いを思い出してくれるはずです」
それは理想ではあるが、とても望みの薄い希望だった。
この魔界における空気感はヴィルギールの洗脳によるものなんかじゃない。
疑心暗鬼と相互不信が大衆に渦巻いて敵意をむき出しにさせている。
彰が世界を追放されたときと似ている?
いや、違う。
あれは、俺が経験したことを――。
そうだ。
まるで炎上しているかのように広がった大衆の悪意は、止めようと思っても止められるものじゃない。
ふと、気になったことがあった。
魔界でこれだけの悪意が広がっている。
それじゃ、人間たちは今回のことをどう思っている。
勇者は魔族との戦争を求めるだろう。
しかし、キャリーが無事なら勇者を抑えることはできるのか?
「エトワス、レオンやクァッツはまだ人間の大陸で情報収集を続けてるんだよな?」
「え、はい」
「あいつらと連絡は取れないか?」
「人間たちの動向を知りたい、と言うことですか?」
「ヴィルギールにも言ったが、魔界の連中を止めることができたとしても、勇者たちがこっちに攻め込んで来たら結局戦争になるだろ。それじゃ、意味がない」
「……アキラ様、まさかとは思いますが……魔界だけでなく人間も止めるおつもりですか?」
エトワスの瞳は、絶望的な色をしていた。
「アキラ、それならキャロラインさんに直接伝えて人間の行動を止めてもらいましょう」
ヨミが何か思いついたように俺の腕を掴んだ。
「直接?」
どうやって、と言いかけて踵を返した。
家の外に止めてある車に乗り込んで魔法水晶でアイレーリスの城へ連絡を取る。
だが、一向に応じる気配がない。
城にはいないのか?
まさか、あの時に怪我でもしたんだろうか……。
俺自身がキャリーの安否をちゃんと確認できなかったことが、今さらながらに心配になってきた。
「あ!」
ヨミが声を上げる。
魔法水晶の画面に映像が映し出された。
「え?」
俺はその画面を覗き込んで眉間にしわを寄せた。
見たことのない部屋だった。
「ヨミ、ちゃんとアイレーリスの城に魔力を送ったんだよな?」
「そのはずですけど……」
「間違いないわよ。魔王とその僕」
その声にはどこか聞き覚えがあった。
誰の声だったのか思い出そうとしていたら、地味な女の顔が魔法水晶に映し出された。
こいつは確か……。
「ああ! 鼻毛の勇者さん」
俺よりも先にヨミが思い出したが、
「違うわよ! 杖の勇者のハンナ=イゾールよ! しかもあのエルフ、私を騙しやがって……」
「そんな下らんことを言うなら俺に代われ」
「あ、ちょっと!」
杖の勇者を横から押し出して、今度は本当に見知らぬ男が顔を覗かせた。
「お前は誰だ?」
「俺は斧に選ばれた勇者だ。名前はどうでもいい」
無骨そうな男で、ぶっきらぼうに言った。
体格は少し太り気味で、魔王と戦う勇者としては相応しいとは言いがたかった。
「そこはどこだ? 俺たちはアイレーリスの城に連絡を取ったはずだが」
「原理は俺もよくわからん。だが、ハンナは伝説の杖のお陰でありとあらゆる魔法が使える。あいつは魔力の流れも見えるんだそうだ。それで、魔法水晶から送られる魔力の流れをこちらで掴ませてもらった」
いわゆるハッキングのようなものか。
「ここがどこかは教える気はない。ただ、統一連合国の女王様はその座を退かれた。今はアイレーリスの女王ってだけだ。それも、形だけのものになった」
「どういうことだ?」
「俺たち勇者は統一連合国の代表たちと約束をしていたんだ。魔族との和平交渉が失敗したら、俺たち勇者が各国の代表者になり、人間の未来を救う」
「勇者が王座を奪ったのか?」
「いいや、王なんて面倒なだけで何にも役に立たない。俺たちは勇者として正しい行動を取るだけだ。そのためには、俺たちこそが人間をまとめる必要があっただけだ。戦争が終わったら、また王が国を統治すれば良い」
「魔界と全面戦争をするつもりか?」
「戦争? 俺たち勇者が魔王と魔族を滅ぼす。それだけだ」
「他の人間たちはどう思っている。人間全部が戦争を望んでいたわけじゃない。交渉の時の映像は世界へ生中継されていたはずだ。キャリーと魔王が手を結ぼうとしていたところまではみんなが見ていただろう」
「ハハハッ! アイレーリスの英雄も地に堕ちたものだな。なぜ、あの会場に杖の勇者がいたと思う」
……杖の勇者はありとあらゆる魔法を使える。
そして、今のように魔法水晶の魔力だって奪い取ることが可能だ。
つまり――。
「統一連合国の女王様が殺されかけて、俺たち勇者が魔王を退けて救い出した。その事に疑いを持つものはいない」
「キャリーと話をさせろ。真実を知っているキャリーの話なら、みんな聞いてくれるはずだ」
「一国の女王が今さら何を言ったところで無駄さ。人類は今、俺たち勇者と心を共にしている」
キャリーが何について謝ったのか、ようやくわかった。
あの和平交渉は、キャリーにとって勇者たちを説得する最後の賭のようなものだった。
俺たちがその事を知っていたら、出来ることもあったかも知れない。
だが、杖の勇者の存在を考えると魔法水晶でそのやりとりが出来なかったのは当然だ。
ハッキングできるなら余計なことは言えない。
和平交渉の場には、勇者とヴィルギールと天使の思惑と陰謀が絡んでいた。
俺たちはその事にあまりにも警戒していなかった。
呆然としていたら、斧の勇者が杖の勇者に押し出されて画面から消えた。
「いい、魔王は全部殺してやるわ! 特に、あんたたちは絶対に許さないから!」
鼻息荒くそう息巻く。
「……アキラは人間ですよ」
「魔王の僕なら、人間でも私たちの敵よ!」
それだけ言うと、一方的に魔法水晶の映像が消えた。
「……キャロラインさん、大丈夫なんでしょうか……」
「勇者たちの様子を見ると、無事だと思う。死んでしまったら、勇者だって糾弾されるだろうからな」
問題は勇者たちが世界を支配してしまったこと。
ギルドや冒険者も勇者に従っていると言うことなのか。
とにかく今は情報が少ない。
焦る気持ちともどかしいと思う気持ちに支配されそうになりながらも、レオンとクァッツの連絡を待つしかなかった。
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