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第1章 深淵の試練編
04話 命は軽いです
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強くなる為にはまず〝等価交換〟でスキルを充実させ、魔物を殺してレベルを上げる必要がありますね。
この世界において、魔物や生物を殺すと経験値が得られその経験値に応じてレベルが上がる。
レベルが上がるとステータスが上昇して強くなる事ができる。
スキルレベルを上げる為には繰り返し使う事で熟練値が貯まりレベルが上昇すると言う訳ですが。
俺の場合〝等価交換〟で補う事が可能なのでかなり楽ができますね。
まぁ、普段から使って慣れておいた方が絶対にいいと思うので出来るだけ使って行こうとは思っていますが。
取り敢えず今の俺のステータスが。
名前:コウキ・イナミ
種族:人間
年齢:17歳
レベル:1
二つ名:無し
ステータス
生命力:38
魔力 :9,850,000
力 :52
敏捷 :47
体力 :46
ユニークスキル:「等価交換」「世界地図」「無限収納」
スキル:「光魔法LV10」「神聖魔法LV1」「夜目」
称号:「転移者」
このステータスで、ここの魔物を倒せるかと聞かれたら多分無理だろうと思いますが。
多少の危険を犯してでも、今の俺がこの場所でどれだけ通用するのか見極める必要があります。
ユニークスキル〝世界地図〟でこの近くにいる魔物を探す。
すると驚くことに魔物はそこら中に存在していた。
と言うか、周囲を埋め尽くす様に蠢いています。
さっきはドラゴンを意識しすぎて周囲をちゃんと見ていませんでしたが……
自分がまだ生きているのが不思議なくらいですね。
まぁでも、光魔法であんなにも目立っている俺が、今もこうして生きていられるのはあのドラゴンのおかげでしょう。
あのドラゴンがこの周囲に殺気を撒いていたからこそ、魔物達は警戒、あるいは恐れて大人しくしていたのでしょうから。
そして、この事実はここの魔物達があのドラゴンよりも弱いと言うことを物語っています。
とは言え勝てるかどうかは別の話なので油断はしませんが。
「グルルゥゥゥ」
まるで犬が威嚇でもするかのような唸り声を上げながら接近してくる1匹の魔物。
しかし、その姿は犬とはかけ離れており、2メートルを超える体躯に漆黒の体毛を纏い、赤く爛々と輝く2対の瞳がこちらをジッと捉えて離さない。
その視線から感じるのは殺気などでは無く唯々、純粋な空腹の感情。
餌を見る目。
その口から滴り落ちる涎がそれを如実に物語っています。
コイツは俺の事を敵として見ていない。
コイツの、この目はよく知っています。
物心ついた時から散々向けられてきた目。
俺を虐めてきた奴らと同じ、格下を嘲笑う目です。
そして黒い魔物は悠々と、その畏怖を見せつけるかの様にゆっくり一歩ずつ俺に歩み寄ってくる。
つまりはコイツは俺のことを舐めていると言うことですね。
俺は近づいてくる魔物に向けてスッと腕を翳す。
それを見た魔物が意地の悪い笑みを浮かべた様な気がしました。
そして、光が瞬き……そこにあったのは動きを止め直立し、ビクンビクンと脈打つ首から上が消し飛んだ魔物の姿。
何をしたかと言うと。
余裕をかましてくれていたあの巨大ワンコに、光魔法LV10・ホーリーを放った、それだけです。
……ここまで威力があるとは思っていませんでしたが。
ここは当たり前の事だが、地球とは違う。
それでも国王に追放されて、あのドラゴンを目にしていなかったら、その事を本当の意味で理解する事はできなかったと思います。
あれらの出来事のおかげで俺は早々に理解できました。
日本とは違い、この世界では命は軽いのだと。
勿論、地球でも戦争地帯などでは幾多もの命が失われている事は知っています。
しかし、それは戦争での事であってこの世界のそれとは異なります。
この世界では日常的に命が軽い。
権力者の感情1つ、魔物の気分1つで簡単に命が消えるような世界。
尤も、俺は理由もなく命を奪う殺戮者になるつもりはありません。
しかし、殺気を放ち、俺を殺そうと近づいてくる存在に情けをかける必要がどこにあると言うのか?
俺が怠惰に過ごす為に。
ここから出る為に、俺の前に立ちはだかる奴を殺すのに何の理由が必要なのか?
自分の私欲の為に命を奪うのはよく無い事だと普通は考える。
俺もつい今朝まではそう考えていた。
しかし、俺は国王に理不尽に追放された時に決めたのだ。
もう我慢は辞めだと。
アルビノのせいで。
家の名前を守る為に。
今まで我慢して来た事は数知れない。
けど、それはもう辞めると。
相手が好き勝手に、理不尽に接してくるのなら俺が好き勝手にやって何が悪い?
そしてこの場所に来てあのドラゴンを見てその認識が甘かった事に気付いた。
いや、気付かされたと言った方が適切でしょう。
好き勝手やる、あのドラゴンの前で?
不可能だ。
あのドラゴンの前では、何もできずに、何かをする前に一瞬で死に至る事になるでしょう。
この世界では、いや地球でも奪われる側は強者に、奪う側の奴に喰われて終わるだけ。
だからこそ奪う側にならなければならない、生きる為に。
ここはそう言う場所だ。
もしかしたら地上ではそうでは無いのかもしれません。
この世界の普通の人にとってはそうでは無いのかもしれない。
しかし、ここはそうでは無い。
俺が生き残る為には、俺がどれほど望もうが、普通ではいられないのですから。
首がない状態で硬直していた魔物の死体が、ドサリと音を立てて地面に倒れる。
その瞬間……
【レベルが上がりました!
LV1→LV116】
何処からともなく、アナウンスが聞こえた。
それにしても魔物を一体殺しただけで、レベルが一気に跳ね上がりましたね。
このレベルの上がり具合には少し引きます。
まぁホーリーと言うと、ラノベではかなりのチートとして知られていますし。
恐らくはこの世界でもそうであって、あの魔物は本来かなり強い魔物なのでしょうけど……それでもこの上がり具合は凄まじいです。
この世界の平均レベルを俺は知らないので何とも言えないと言えばそれまでなのですが。
まぁ、レベルを上げるに越したことはないし、悪いことではないのですけど。
取り敢えずステータスを確認する必要がありますね。
再びステータスオープンと念じると脳内にステータス画面が表示される。
そしてそのステータスを見て目を丸くした。
名前:コウキ・イナミ
種族:人間
年齢:17歳
レベル:116
二つ名:無し
ステータス
生命力:3700
魔力 :138,000,000
力 :5400
敏捷 :4900
体力 :4600
ユニークスキル:「等価交換」「世界地図」「無限収納」
スキル:「光魔法LV10」「神聖魔法LV1」「夜目」
称号:「転移者」
これってどうよ?
レベルと同様、ステータスがいきなり跳ね上がってました。
しかもステータスの上がり方に法則性は全く無い。
つまり、これからどれだけステータスが上がるのかはわからないと言うことになりますね。
まぁ、上がるのであれば良しとしましょう。
でもいきなりレベル116はびっくりですよね。
もしかしたらホーリーだけで生き抜くことできるんじゃ……
いやいや油断は禁物です。
あの魔物も余裕を持ち、油断していたが故に俺に殺される事になったのですから。
でもここで俺の力が通用することがわかったのは大きな収穫です。
これで取り敢えずは生きる為の光明が見えて来ました。
しかし悪い知らせも無いわけではない。
さっき魔物の位置を確認した時に気付いたが……このダンジョンはめちゃくちゃ広い!
千葉にある喋るネズミで有名な夢の国が50個程は確実に入る程の広さを誇っています。
まぁでも、下へ降りる為に行かなければならない場所はわかるので、まだマシな方でしょう。
過去にこの場所に送り込まれた人は、訳もわからず彷徨い、あの魔物どもの餌になるしか無かったのですから。
まぁ何はともあれ、これからは下階層を目指して道中で魔物を狩って行くとしましょうか!
この世界において、魔物や生物を殺すと経験値が得られその経験値に応じてレベルが上がる。
レベルが上がるとステータスが上昇して強くなる事ができる。
スキルレベルを上げる為には繰り返し使う事で熟練値が貯まりレベルが上昇すると言う訳ですが。
俺の場合〝等価交換〟で補う事が可能なのでかなり楽ができますね。
まぁ、普段から使って慣れておいた方が絶対にいいと思うので出来るだけ使って行こうとは思っていますが。
取り敢えず今の俺のステータスが。
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種族:人間
年齢:17歳
レベル:1
二つ名:無し
ステータス
生命力:38
魔力 :9,850,000
力 :52
敏捷 :47
体力 :46
ユニークスキル:「等価交換」「世界地図」「無限収納」
スキル:「光魔法LV10」「神聖魔法LV1」「夜目」
称号:「転移者」
このステータスで、ここの魔物を倒せるかと聞かれたら多分無理だろうと思いますが。
多少の危険を犯してでも、今の俺がこの場所でどれだけ通用するのか見極める必要があります。
ユニークスキル〝世界地図〟でこの近くにいる魔物を探す。
すると驚くことに魔物はそこら中に存在していた。
と言うか、周囲を埋め尽くす様に蠢いています。
さっきはドラゴンを意識しすぎて周囲をちゃんと見ていませんでしたが……
自分がまだ生きているのが不思議なくらいですね。
まぁでも、光魔法であんなにも目立っている俺が、今もこうして生きていられるのはあのドラゴンのおかげでしょう。
あのドラゴンがこの周囲に殺気を撒いていたからこそ、魔物達は警戒、あるいは恐れて大人しくしていたのでしょうから。
そして、この事実はここの魔物達があのドラゴンよりも弱いと言うことを物語っています。
とは言え勝てるかどうかは別の話なので油断はしませんが。
「グルルゥゥゥ」
まるで犬が威嚇でもするかのような唸り声を上げながら接近してくる1匹の魔物。
しかし、その姿は犬とはかけ離れており、2メートルを超える体躯に漆黒の体毛を纏い、赤く爛々と輝く2対の瞳がこちらをジッと捉えて離さない。
その視線から感じるのは殺気などでは無く唯々、純粋な空腹の感情。
餌を見る目。
その口から滴り落ちる涎がそれを如実に物語っています。
コイツは俺の事を敵として見ていない。
コイツの、この目はよく知っています。
物心ついた時から散々向けられてきた目。
俺を虐めてきた奴らと同じ、格下を嘲笑う目です。
そして黒い魔物は悠々と、その畏怖を見せつけるかの様にゆっくり一歩ずつ俺に歩み寄ってくる。
つまりはコイツは俺のことを舐めていると言うことですね。
俺は近づいてくる魔物に向けてスッと腕を翳す。
それを見た魔物が意地の悪い笑みを浮かべた様な気がしました。
そして、光が瞬き……そこにあったのは動きを止め直立し、ビクンビクンと脈打つ首から上が消し飛んだ魔物の姿。
何をしたかと言うと。
余裕をかましてくれていたあの巨大ワンコに、光魔法LV10・ホーリーを放った、それだけです。
……ここまで威力があるとは思っていませんでしたが。
ここは当たり前の事だが、地球とは違う。
それでも国王に追放されて、あのドラゴンを目にしていなかったら、その事を本当の意味で理解する事はできなかったと思います。
あれらの出来事のおかげで俺は早々に理解できました。
日本とは違い、この世界では命は軽いのだと。
勿論、地球でも戦争地帯などでは幾多もの命が失われている事は知っています。
しかし、それは戦争での事であってこの世界のそれとは異なります。
この世界では日常的に命が軽い。
権力者の感情1つ、魔物の気分1つで簡単に命が消えるような世界。
尤も、俺は理由もなく命を奪う殺戮者になるつもりはありません。
しかし、殺気を放ち、俺を殺そうと近づいてくる存在に情けをかける必要がどこにあると言うのか?
俺が怠惰に過ごす為に。
ここから出る為に、俺の前に立ちはだかる奴を殺すのに何の理由が必要なのか?
自分の私欲の為に命を奪うのはよく無い事だと普通は考える。
俺もつい今朝まではそう考えていた。
しかし、俺は国王に理不尽に追放された時に決めたのだ。
もう我慢は辞めだと。
アルビノのせいで。
家の名前を守る為に。
今まで我慢して来た事は数知れない。
けど、それはもう辞めると。
相手が好き勝手に、理不尽に接してくるのなら俺が好き勝手にやって何が悪い?
そしてこの場所に来てあのドラゴンを見てその認識が甘かった事に気付いた。
いや、気付かされたと言った方が適切でしょう。
好き勝手やる、あのドラゴンの前で?
不可能だ。
あのドラゴンの前では、何もできずに、何かをする前に一瞬で死に至る事になるでしょう。
この世界では、いや地球でも奪われる側は強者に、奪う側の奴に喰われて終わるだけ。
だからこそ奪う側にならなければならない、生きる為に。
ここはそう言う場所だ。
もしかしたら地上ではそうでは無いのかもしれません。
この世界の普通の人にとってはそうでは無いのかもしれない。
しかし、ここはそうでは無い。
俺が生き残る為には、俺がどれほど望もうが、普通ではいられないのですから。
首がない状態で硬直していた魔物の死体が、ドサリと音を立てて地面に倒れる。
その瞬間……
【レベルが上がりました!
LV1→LV116】
何処からともなく、アナウンスが聞こえた。
それにしても魔物を一体殺しただけで、レベルが一気に跳ね上がりましたね。
このレベルの上がり具合には少し引きます。
まぁホーリーと言うと、ラノベではかなりのチートとして知られていますし。
恐らくはこの世界でもそうであって、あの魔物は本来かなり強い魔物なのでしょうけど……それでもこの上がり具合は凄まじいです。
この世界の平均レベルを俺は知らないので何とも言えないと言えばそれまでなのですが。
まぁ、レベルを上げるに越したことはないし、悪いことではないのですけど。
取り敢えずステータスを確認する必要がありますね。
再びステータスオープンと念じると脳内にステータス画面が表示される。
そしてそのステータスを見て目を丸くした。
名前:コウキ・イナミ
種族:人間
年齢:17歳
レベル:116
二つ名:無し
ステータス
生命力:3700
魔力 :138,000,000
力 :5400
敏捷 :4900
体力 :4600
ユニークスキル:「等価交換」「世界地図」「無限収納」
スキル:「光魔法LV10」「神聖魔法LV1」「夜目」
称号:「転移者」
これってどうよ?
レベルと同様、ステータスがいきなり跳ね上がってました。
しかもステータスの上がり方に法則性は全く無い。
つまり、これからどれだけステータスが上がるのかはわからないと言うことになりますね。
まぁ、上がるのであれば良しとしましょう。
でもいきなりレベル116はびっくりですよね。
もしかしたらホーリーだけで生き抜くことできるんじゃ……
いやいや油断は禁物です。
あの魔物も余裕を持ち、油断していたが故に俺に殺される事になったのですから。
でもここで俺の力が通用することがわかったのは大きな収穫です。
これで取り敢えずは生きる為の光明が見えて来ました。
しかし悪い知らせも無いわけではない。
さっき魔物の位置を確認した時に気付いたが……このダンジョンはめちゃくちゃ広い!
千葉にある喋るネズミで有名な夢の国が50個程は確実に入る程の広さを誇っています。
まぁでも、下へ降りる為に行かなければならない場所はわかるので、まだマシな方でしょう。
過去にこの場所に送り込まれた人は、訳もわからず彷徨い、あの魔物どもの餌になるしか無かったのですから。
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