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第10章 アレサレム戦争編
149話 十剣 VS 勇者 〝圧倒〟
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「ちぃっ! 今のは結構本気で決めに行ったんだけどな……」
「あはは、冗談はよして下さい。
一撃で終わってしまうなんて、つまらないじゃ無いですか」
初手を容易に防がれた稲垣は、互いに剣を振るった衝撃を利用してユリウスから距離を取り、周りに邪魔のがいない2人だけの空間にて対峙する。
「しかし、今の一撃は素晴らしかった。
踏み込みの鋭さと言い、あの剣速と言い、並の人では反応すら出来ないでしょう」
「つまり、俺の攻撃じゃあ有象無象の一兵卒にしか通用しないと?
バカにするのもいい加減にしてもらいたいね」
「う~ん、別にそう言うつもりは無かったのですがね。
まぁ、それで貴方がよりやる気を出してくれるのなら、そう言う事にしておきましょう」
そう言ってニヤリと口角を吊り上げるユリウス。
本人は認めないが、誰がどう見ても戦闘狂のソレだった。
「最強の勇者で重力制御の異能を操る、勇者達のリーダー。
先程の帝国の兵士達が倒れ伏していたのも君の力ですよね?
私にも早く見せて下さい!!」
「初めからそのつもりだよっ!」
稲垣が再び鋭く踏み込み、常人の認識速度を超越した速度でユリウスに切迫する。
しかしながら、繰り出された一撃は当たり前の様にユリウスによって受け止められる。
「さっきも言いましたが、この程度では私には……っ!!」
途中で言葉を切って驚愕に目を見開くユリウスに、今度は稲垣がニヤリと笑みを浮かべる。
「〝重力剣〟
俺の異能を乗せた剣が触れているモノに、重力負荷をかける技。
何で俺の異能を知っているのかは気になるけど、どこまで耐えられるかな?」
「くっ…重い……」
「余裕が無くなってますよ?
何の警戒もなく受け止めるからこうなるんだ! 自身の力を驕った事を後悔する事ですね!!」
時間が経つと共に、どんどんと重くなっていく剣圧に顔をしかめるユリウス。
そんなユリウスを見て稲垣の顔に優越感が浮かぶ。
「けど、この程度じゃあ何の問題もないですね」
今までの苦しげな表情が嘘の様に、ユリウスは平然とした微笑みを浮かべて見せる。
その突然な態度の変化に、稲垣は驚愕に目を見開く。
そんな唖然とする稲垣を見つつ、ユリウスの脳裏に過るのは数日前の光景。
ナイトメアの女性陣に『一緒に訓練に参加しないか?』と誘われた時の事だ。
それは訓練なんて生易しいモノでは無かった。
何でもいいから1人で魔物を狩って来いと、獣の王と称されるベヒーモスが跋扈する魔窟に放り込まれ。
決闘形式で行ったオルグイユとの一騎打ちでは、一方的にボコられた。
嬉々として身体の数倍ものサイズの鉄塊を振り回し迫って来る姿。
見た目は可憐で華奢な見た目をした金髪紅瞳の美女だが、見た目通りでは無いと思い知らされた。
「あの一撃はこの比じゃ無かったなぁ……」
「何だと?」
「いや、お気になさらず。
それよりも、距離を取った方がいいですよ?」
「は? 何を言ってっ!?」
ユリウスの言葉に怪訝そうに眉を潜めたのも束の間。
ユリウスから放たれた炎が剣を伝って、蛇の様に右腕に巻き付いて行く。
稲垣は咄嗟に防御結界を張って距離を取る。
しかし、完全には防ぎ切れず。
右腕は焼け爛れ、剣こそ離さなかったが、あまりの激痛に膝をつく。
「君の異能を見せて貰ったお礼に、今度は私がお見せしましょう。
ネルウァクス帝国十剣が一ノ剣の、剣聖と呼ばれる私の実力を」
膝を着きながら稲垣はユリウスを睨みつける。
そんな稲垣の視線の先では、ユリウスの周囲に七つの光が円を描く様に浮かんでいた。
「あはは、冗談はよして下さい。
一撃で終わってしまうなんて、つまらないじゃ無いですか」
初手を容易に防がれた稲垣は、互いに剣を振るった衝撃を利用してユリウスから距離を取り、周りに邪魔のがいない2人だけの空間にて対峙する。
「しかし、今の一撃は素晴らしかった。
踏み込みの鋭さと言い、あの剣速と言い、並の人では反応すら出来ないでしょう」
「つまり、俺の攻撃じゃあ有象無象の一兵卒にしか通用しないと?
バカにするのもいい加減にしてもらいたいね」
「う~ん、別にそう言うつもりは無かったのですがね。
まぁ、それで貴方がよりやる気を出してくれるのなら、そう言う事にしておきましょう」
そう言ってニヤリと口角を吊り上げるユリウス。
本人は認めないが、誰がどう見ても戦闘狂のソレだった。
「最強の勇者で重力制御の異能を操る、勇者達のリーダー。
先程の帝国の兵士達が倒れ伏していたのも君の力ですよね?
私にも早く見せて下さい!!」
「初めからそのつもりだよっ!」
稲垣が再び鋭く踏み込み、常人の認識速度を超越した速度でユリウスに切迫する。
しかしながら、繰り出された一撃は当たり前の様にユリウスによって受け止められる。
「さっきも言いましたが、この程度では私には……っ!!」
途中で言葉を切って驚愕に目を見開くユリウスに、今度は稲垣がニヤリと笑みを浮かべる。
「〝重力剣〟
俺の異能を乗せた剣が触れているモノに、重力負荷をかける技。
何で俺の異能を知っているのかは気になるけど、どこまで耐えられるかな?」
「くっ…重い……」
「余裕が無くなってますよ?
何の警戒もなく受け止めるからこうなるんだ! 自身の力を驕った事を後悔する事ですね!!」
時間が経つと共に、どんどんと重くなっていく剣圧に顔をしかめるユリウス。
そんなユリウスを見て稲垣の顔に優越感が浮かぶ。
「けど、この程度じゃあ何の問題もないですね」
今までの苦しげな表情が嘘の様に、ユリウスは平然とした微笑みを浮かべて見せる。
その突然な態度の変化に、稲垣は驚愕に目を見開く。
そんな唖然とする稲垣を見つつ、ユリウスの脳裏に過るのは数日前の光景。
ナイトメアの女性陣に『一緒に訓練に参加しないか?』と誘われた時の事だ。
それは訓練なんて生易しいモノでは無かった。
何でもいいから1人で魔物を狩って来いと、獣の王と称されるベヒーモスが跋扈する魔窟に放り込まれ。
決闘形式で行ったオルグイユとの一騎打ちでは、一方的にボコられた。
嬉々として身体の数倍ものサイズの鉄塊を振り回し迫って来る姿。
見た目は可憐で華奢な見た目をした金髪紅瞳の美女だが、見た目通りでは無いと思い知らされた。
「あの一撃はこの比じゃ無かったなぁ……」
「何だと?」
「いや、お気になさらず。
それよりも、距離を取った方がいいですよ?」
「は? 何を言ってっ!?」
ユリウスの言葉に怪訝そうに眉を潜めたのも束の間。
ユリウスから放たれた炎が剣を伝って、蛇の様に右腕に巻き付いて行く。
稲垣は咄嗟に防御結界を張って距離を取る。
しかし、完全には防ぎ切れず。
右腕は焼け爛れ、剣こそ離さなかったが、あまりの激痛に膝をつく。
「君の異能を見せて貰ったお礼に、今度は私がお見せしましょう。
ネルウァクス帝国十剣が一ノ剣の、剣聖と呼ばれる私の実力を」
膝を着きながら稲垣はユリウスを睨みつける。
そんな稲垣の視線の先では、ユリウスの周囲に七つの光が円を描く様に浮かんでいた。
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