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第13章 魔教団殲滅編

211話 お仕置きです……

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「めっちゃ、怒ってますね……」

 いやまぁ、嫌がらせをしている自覚はあるので、向こうが怒るのも分かりますけど。
 容姿が美女なだけに、余計に怖い。

 しかし!!  僕は知っています。
 今のリーリスよりも遥かに怖い存在を……怒った時のメルヴィーやオルグイユ。
 そしてコレールの恐ろしさをっ!!

 脳裏に過ぎる有無を言わせない微笑みを浮かべるメルヴィー達の姿。
 あっ、ヤバイ。
 思い出したら、鳥肌が……

「お嬢様」

「 べ、別に怒った時のメルヴィー達の方が怖い何て思ってませんよ?
 はっ!?」

 こ、これはもしや、自白している様なモノなのでは……?
 そぉ~っと、後ろを振り向くと……

「ふふふ、そうですか」

 ニッコリと微笑みを浮かべるメルヴィー。
 悲鳴を上げなかった自分を褒めてあげたいです。

「い、いや、これは言葉の綾で……」

「お嬢様は私達の事をそんな風に思っていらしたのですね」

「それは語弊が!」

「お嬢様にそんな風に思われていたなんて……メルヴィーは悲しゅうございます……」

「っ!!」

 悲しげな面持ちで顔を伏せるメルヴィー。
 罪悪感が!  一体どうすれば!?

「私も……」

「オルグイユ様……」

「大丈夫ですよ。
 きっといつの日かルーミエルお嬢様も分かって下さいます」

 メルヴィー同様に俯いてしまったオルグイユにメルヴィーとアヴァリスが同じく悲しげな面持ちで静かに寄り添う。

「うぅ……ごめんなさい……」

「「「うっ!?」」」

 何故か揃って仰反る3人。
 ちょっと意味が分かりませんが、これで許してくれなかったら一体どうすれば……

「エル、吾が、慰めて、あげる」

 落ち着かせる様に、頭を撫でながら抱き締められる。
 フェルが、いつになく頼り甲斐があります!!

「フッ!」

「「「っ!!」」」

 何やらメルヴィー達3人が口惜しげに息を飲む。
 抱き締められていて、何が起こっているのかハッキリとは分かりませんね……

「お、お嬢様、本当に反省していますか?」

「し、してますっ!」

 背後から掛けられるメルヴィーの言葉に、コクコクと頷く。
 メルヴィー達に許してもらえないと、多分立ち直れません。

「どんなお仕置きでも受け入れます!
 確かに怒ってる時の皆んなはちょっと怖いと思いました……けど、皆んなを悲しませるつもりは無かったんです!!
 ごめんなさい!」

「……分かりました」

 仏頂面だった3人の顔がふっと和らぐ。
 こ、これはっ!!

「しかし、お仕置きはしっかりと受けて頂きますからね!」

「も、勿論です。
 僕に二言はありません!!」

「流石はお嬢様です。
 では、お仕置きは……」












「あら、この私を前にして随分と余裕じゃない?」

 ゆっくりと浮遊して来たリーリスが見下す様な笑みを浮かべる。
 けど、そんな事はぶっちゃけどうでもいい。

「……いだ」

「何か言ったかしら?」

「全部、お前のせいだって言ったんですよっ!!」

 迸る膨大な魔力がリーリスとハスルートを吹き飛ばす。
 あの2人には責任をしっかりと取ってもらわないとですね。

 メルヴィーの下したお仕置きは。
 世にも恐ろしく、神をも泣かせるであろう無慈悲なそれは……

『1週間はお菓子抜きです』

 脳裏に蘇るメルヴィーの言葉。
 その言葉を聞いて頷くオルグイユとアヴァリス。
 健康に良いとか言って、何故かコレールまでもが賛同する始末。

 ノアとシアを痛めつけたばかりか、こんな仕打ちを与え……
元はと言えば、全ては魔教団が原因です。

「この恨みは大きいですよ!!」
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