むかしむかしあるところに

あやの しのぶ

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助けたお礼にもらったものは?(一つだけ読めば次に進めます)

大きな卵

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 お礼にもらった、大きなたまごはお年寄り二人では持ち帰ることができません。
 コロコロ転がして、帰っていると、グラッとタマゴが揺れました。
 そのままゴロゴロゴロとタマゴだけで進んでいってしまいます。

 ゴロゴロゴロ ゴロゴロゴロ
 一度進んだタマゴはどんどんスピードを上げてゴロゴロ転がりました。

 ゴロゴロ ゴロゴロ
 ピキキ ピキピキ
 なんと、タマゴは転がっているうちに孵り始めます。
 ゴロゴロ ピキピキ
 パーン
 タマゴから元気なドラゴンが生まれました。
「キュォォォォ。キュ?」
 ドラゴンは何かを探しています。
「キュ~」
 ドラゴンはパタパタと羽ばたいて空に飛んでいきました。

 ドラゴンは雲を越えどんどん飛んでいきます。
「キュッキュッ」
 ドラゴンが何か見つけたようです。

 それは雲の上に建つドラゴンよりも大きな家でした。
 生まれたてのドラゴンといえど、もちろん人間の子どもくらい大きいです。そのドラゴンより大きい家。どんな生き物が住んでいるのでしょうか?

「キュッキュッキュ~」
 ドラゴンは鼻を使って器用に扉を開けて家の中に入っていきます。
 ぽてぽてぽて
 ドラゴンは目をキラキラさせて家の中を冒険しました。
「キュッキュキュイ、キュッキュキュイ」
 ドラゴンは大きい鏡を見つけて、鏡に写った自分と遊んでいました。
 ドシン ドシン ドシンと音立てて、誰かがやってきました。

「誰かいるのか?」
 それは巨人の男でした。
「キュー‼︎」
 ドラゴンはびっくりして火を吹きます。
「こらこら、どこからやってたのかい?」
 巨人の男は杖を振って、水をだしました。
「キュ? キュイキュイ」
 ドラゴンも巨人のことが気に入ったようです。

 それからドラゴンは巨人と一緒に暮らすことになりました。
「キュイキュイ」
「おや、ありがとう」
 巨人の魔法の研究を手伝ったり、
「キューー‼︎」
「ごめんごめん」
 巨人がご飯を忘れていると伝えたり、仲良しです。

 ある日のこと、家の中でドラゴンが宝箱を見つけました。
 カコン
 宝箱は転がり中身がでてきました。
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