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最終章 最高の逆転劇
75話 種なんか知るかよ!
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「本当に俺も辛いんだ。こんなことやめたい。こんなことやめて普通に暮らしたいんだよ。でも、ついやっちゃうんだ。やった後で、いつバレるか? いつ皆の知るところとなるかって思ってビクビクしてる。こんなの俺だって嫌なんだよ」
俺はミーノに涙ながらに訴えた。
設定としては、病的盗難、いわゆるクレプトマニアというやつだ。異世界に病的窃盗という概念があるのかどうかは知らないが、とにかく俺も苦しんでいるということを訴えれば、ミーノの同情を買うことができるだろう。
こんなことはやりたくないが、顔の真ん中にケツの穴があると思われるよりかは良い。
予想通り、ミーノは俺の話を聞いていたが、崩れる落ちた俺の肩を抱いて言った。
「分かりました。ヤグラ君が優しくて、思いやりのある男の人だってのはミーノがよく知ってます。人の物を盗っちゃうのはよくありませんが、それはクセみたいなもので、別に悪い人じゃないですもんね」
「そ、そうなんだよ。俺全然悪い人間じゃないんだ。勘違いしないでくれよ? 盗みだってしたくてしてるわけじゃないんだ。やむにやまれぬ事情があって、仕方なく盗んだってことになってるわけで……」
「こら!! それは私が言うことで、自分で言うことじゃないでしょ!! ヤグラ君は反省しなさい!!」
「は、はい……分かりました」
その後、俺はミーノから懇々と説教をされた。いわく、やっちゃいけないことをやってしまうのは意思が弱いからだとか、一人でいるからつい悪心を起こすのだから、これからはずっとミーノのそばにいろだとか、そんな話を弟に言って聞かせるように繰り返した。
俺はただただ頷いていた。他にどうすることもできないしな。
とにかくこれ以上、ボロを出さないために当分は、手癖の悪い病的窃盗魔のふりをしなければならなくなった。
知りもしない奴の罪をかぶるなんて、バカげてるが、こればかりはどうしようもない。むしろ、よく梅干を盗んでくれたと感謝するべきだろうか。これがチーズや、漬物なら、ごまかすことはできなかっただろうからな。
「聞いてますか? ヤグラ君!!」
ミーノは俯いて、じっとしている俺に警句を浴びせかけた。
「えーっと、ごめん、何の話だっけ?」
俺は途中からミーノの話を聞いていなかったことを自白する。だって、やってもいない罪のことで、ああだこうだ言われても、どうしようもないからな。
「もう……しっかりしてくださいよ。それで、まだ食べてない梅干しがあるなら、今ここで出してください」
まだ食べてないも最初から盗んでいないのだから、出せるはずはない。俺は仕方なくすべて食べつくしたことにして話を進める。
「悪いな。俺、梅干しが大好物だから、全部食べちゃったんだよ」
「嘘? ってことは、さっきの最後の一粒だったんです?」
「そうそう。全部食べ切ってしまったんだ」
ミーノは何か恐ろしいものを見る目で、俺の下腹部を見つめた。
「この短時間でですか?」
「短時間で食べたら問題か?」
「いいえ、ブッフェさんったら、欲張りなおばあさあんで、三年間の梅干を、カメいっぱいにため込んでたんですよ?」
「ああ、なんてことなかったよ。俺、大食いだからさ」
「ふーん、ピーナッツでもそんなにたくさん食べられないと思いますけどね……。それで、種はどうしましたか?」
ミーノは俺の苦労も知らずに、細かい質問で俺を追い詰めてくる。
種だって? 種なんか知るかよ!! 食ってないんだから!!
俺はミーノに涙ながらに訴えた。
設定としては、病的盗難、いわゆるクレプトマニアというやつだ。異世界に病的窃盗という概念があるのかどうかは知らないが、とにかく俺も苦しんでいるということを訴えれば、ミーノの同情を買うことができるだろう。
こんなことはやりたくないが、顔の真ん中にケツの穴があると思われるよりかは良い。
予想通り、ミーノは俺の話を聞いていたが、崩れる落ちた俺の肩を抱いて言った。
「分かりました。ヤグラ君が優しくて、思いやりのある男の人だってのはミーノがよく知ってます。人の物を盗っちゃうのはよくありませんが、それはクセみたいなもので、別に悪い人じゃないですもんね」
「そ、そうなんだよ。俺全然悪い人間じゃないんだ。勘違いしないでくれよ? 盗みだってしたくてしてるわけじゃないんだ。やむにやまれぬ事情があって、仕方なく盗んだってことになってるわけで……」
「こら!! それは私が言うことで、自分で言うことじゃないでしょ!! ヤグラ君は反省しなさい!!」
「は、はい……分かりました」
その後、俺はミーノから懇々と説教をされた。いわく、やっちゃいけないことをやってしまうのは意思が弱いからだとか、一人でいるからつい悪心を起こすのだから、これからはずっとミーノのそばにいろだとか、そんな話を弟に言って聞かせるように繰り返した。
俺はただただ頷いていた。他にどうすることもできないしな。
とにかくこれ以上、ボロを出さないために当分は、手癖の悪い病的窃盗魔のふりをしなければならなくなった。
知りもしない奴の罪をかぶるなんて、バカげてるが、こればかりはどうしようもない。むしろ、よく梅干を盗んでくれたと感謝するべきだろうか。これがチーズや、漬物なら、ごまかすことはできなかっただろうからな。
「聞いてますか? ヤグラ君!!」
ミーノは俯いて、じっとしている俺に警句を浴びせかけた。
「えーっと、ごめん、何の話だっけ?」
俺は途中からミーノの話を聞いていなかったことを自白する。だって、やってもいない罪のことで、ああだこうだ言われても、どうしようもないからな。
「もう……しっかりしてくださいよ。それで、まだ食べてない梅干しがあるなら、今ここで出してください」
まだ食べてないも最初から盗んでいないのだから、出せるはずはない。俺は仕方なくすべて食べつくしたことにして話を進める。
「悪いな。俺、梅干しが大好物だから、全部食べちゃったんだよ」
「嘘? ってことは、さっきの最後の一粒だったんです?」
「そうそう。全部食べ切ってしまったんだ」
ミーノは何か恐ろしいものを見る目で、俺の下腹部を見つめた。
「この短時間でですか?」
「短時間で食べたら問題か?」
「いいえ、ブッフェさんったら、欲張りなおばあさあんで、三年間の梅干を、カメいっぱいにため込んでたんですよ?」
「ああ、なんてことなかったよ。俺、大食いだからさ」
「ふーん、ピーナッツでもそんなにたくさん食べられないと思いますけどね……。それで、種はどうしましたか?」
ミーノは俺の苦労も知らずに、細かい質問で俺を追い詰めてくる。
種だって? 種なんか知るかよ!! 食ってないんだから!!
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