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最終章 最高の逆転劇
80話 俺は泥棒を追うことにした。
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最後のは本心から出た言葉だった。実際、困り果てていて、これからどうしていいか分からない。
俺としては顔面にケツの穴がついているのを隠し通すために、梅干し泥棒を名乗るのは仕方ない。仕方ないが、こっちが更生しようとしている横から、本物の梅干し泥棒に仕事をされたんでは、俺の信頼はがた落ちだ。
仏の顔も三度までという諺があるが、もうすでに俺は三回梅干しを盗んだことになっている。三回目もミーノを裏切っているのに、ミーノは今でも俺を見放さないでいてくれる。しかし、次はどうか分からない。
俺はなんとしても梅干し泥棒を見つけて、彼に仕事をやめさせなければならない。そうしなければ俺がどれだけ反省の色を見せても、解決しないのだ。
梅干し泥棒として、一番怪しいのは先日見かけたあの男だろう。梅干しの種を吐き捨てて去っていったわけだから、犯人に違いない。
しかし、どうやって見つけるべきか。
最初の事件のときも犯人は王都の方に向かっていった。恐らく、王都の商人に梅干しを売るためだろう。
とすると、今回も王都に向かっていることになる。今も街道を歩いているところかもしれない。俺は今から追えば間に合うかもしれないと思い始めた。
犯人は夜中にグレナさんの家から梅干しを盗ったのだろうが、真っ暗な夜道を歩いて王都まで引き返したとは思えない。王都は夜になると城門を閉めることになっている。夜に王都に入るには、それ相応の理由と、特権的な地位、それに見張りの者の許可がいる。
そんな目立つことはしないだろうから、朝、王都の門が開き、市民が出入りを始めた頃に王都に入るつもりだろう。だとするなら、わざわざ目立つ夜に明かりを提げて、夜道を歩くより、朝まで村のどこかに隠れておいて、通行人が出始めた頃、王都に向かった方がいい。
俺の予想が正しければ、犯人はまだ王都に入っていないはずだ。
「悪い、ミーノ。俺、どうしても自分の病気を治したいからさ、今から王都に行って医者やコフネさんに相談してくるよ」
俺はミーノ返事も聞かずに立ち上がった。
「ちょっと、ヤグラ君、それなら私も行きます」
「いや、良いんだ。今日はもう泥棒をしたから、さすがに一日に二度も泥棒っ気をおこさないとおもうんだ。仮に、そんな気がしても、今度は絶対我慢する。だから、ミーノはこの村にいて、ムゥくんのお弁当を作ってやってくれ」
「ちょっと待ってください。私もお弁当さえ作ったらいっしょに行けますから」
「本当に一人で大丈夫だから」
俺はあわてて支度を始めたミーノの背中に声をかけると、そのまま家を飛び出した。
俺は泥棒を追うことにした。
俺としては顔面にケツの穴がついているのを隠し通すために、梅干し泥棒を名乗るのは仕方ない。仕方ないが、こっちが更生しようとしている横から、本物の梅干し泥棒に仕事をされたんでは、俺の信頼はがた落ちだ。
仏の顔も三度までという諺があるが、もうすでに俺は三回梅干しを盗んだことになっている。三回目もミーノを裏切っているのに、ミーノは今でも俺を見放さないでいてくれる。しかし、次はどうか分からない。
俺はなんとしても梅干し泥棒を見つけて、彼に仕事をやめさせなければならない。そうしなければ俺がどれだけ反省の色を見せても、解決しないのだ。
梅干し泥棒として、一番怪しいのは先日見かけたあの男だろう。梅干しの種を吐き捨てて去っていったわけだから、犯人に違いない。
しかし、どうやって見つけるべきか。
最初の事件のときも犯人は王都の方に向かっていった。恐らく、王都の商人に梅干しを売るためだろう。
とすると、今回も王都に向かっていることになる。今も街道を歩いているところかもしれない。俺は今から追えば間に合うかもしれないと思い始めた。
犯人は夜中にグレナさんの家から梅干しを盗ったのだろうが、真っ暗な夜道を歩いて王都まで引き返したとは思えない。王都は夜になると城門を閉めることになっている。夜に王都に入るには、それ相応の理由と、特権的な地位、それに見張りの者の許可がいる。
そんな目立つことはしないだろうから、朝、王都の門が開き、市民が出入りを始めた頃に王都に入るつもりだろう。だとするなら、わざわざ目立つ夜に明かりを提げて、夜道を歩くより、朝まで村のどこかに隠れておいて、通行人が出始めた頃、王都に向かった方がいい。
俺の予想が正しければ、犯人はまだ王都に入っていないはずだ。
「悪い、ミーノ。俺、どうしても自分の病気を治したいからさ、今から王都に行って医者やコフネさんに相談してくるよ」
俺はミーノ返事も聞かずに立ち上がった。
「ちょっと、ヤグラ君、それなら私も行きます」
「いや、良いんだ。今日はもう泥棒をしたから、さすがに一日に二度も泥棒っ気をおこさないとおもうんだ。仮に、そんな気がしても、今度は絶対我慢する。だから、ミーノはこの村にいて、ムゥくんのお弁当を作ってやってくれ」
「ちょっと待ってください。私もお弁当さえ作ったらいっしょに行けますから」
「本当に一人で大丈夫だから」
俺はあわてて支度を始めたミーノの背中に声をかけると、そのまま家を飛び出した。
俺は泥棒を追うことにした。
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