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最終章 最高の逆転劇
84話 梅干し泥棒との折衝
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「どうしました?」
男は表情の読めない薄ら笑いを浮かべている。少なくとも親しい友人と食事をするときに見せる笑みではなさそうだ。
それでも以前あったときに比べて、警戒心が薄れているような気がした。恐らく、盗品をさばき終えた後で、証拠を抑えられる恐れがないからだろう。
「俺、あんたが何者か知ってますよ」
俺は単刀直入に切り出した。
俺は別に男を捕まえようとか、警察に突き出そうというつもりはない。俺の更生を邪魔しないのであれば、どこで何をしてようと俺の知ったことではない。俺は梅干し以外のものを、シリンキ村から遠く離れたところで盗む分には構わないのだ。
「なんだか不穏な台詞だが……再会のあいさつだとしたら、僕が君を知らないのが辛いところだ。以前、どこかでお会いしましたっけ。パーティーか、なにかの集会で?」
「違う、違う。パーティーで見かけて、二三言、会話した人に話しかけてるんじゃないんだよ。こっちはあんたの仕事のせいで、ずいぶんと迷惑してるんだ」
「というと?」
「あんた、梅干し泥棒だろ?」
男は眉をピクリと動かした。
「失礼な話だ。王都のど真ん中で人を泥棒呼ばわりするとは」
「しらばっくれたって無駄だ。俺は全部知ってるんだよ。あんたがシリンキ村から梅干しを盗んで、そこの闇商人の店で、盗品をさばいてることを……」
「なるほど、さっきからどうも背後に人の気配を感じると思っていたが、ついてきていたのは君だったのか。しかし、僕はただそこのアパートから出て、そこの店で昼飯を食おうとしていただけだ」
男はまだ言い逃れできると思っているようだ。それでいて、こっちがどこまで知っているか見定めようという気もあるのか、容疑を完全に否定することもない。
男は表情の読めない薄ら笑いを浮かべている。少なくとも親しい友人と食事をするときに見せる笑みではなさそうだ。
それでも以前あったときに比べて、警戒心が薄れているような気がした。恐らく、盗品をさばき終えた後で、証拠を抑えられる恐れがないからだろう。
「俺、あんたが何者か知ってますよ」
俺は単刀直入に切り出した。
俺は別に男を捕まえようとか、警察に突き出そうというつもりはない。俺の更生を邪魔しないのであれば、どこで何をしてようと俺の知ったことではない。俺は梅干し以外のものを、シリンキ村から遠く離れたところで盗む分には構わないのだ。
「なんだか不穏な台詞だが……再会のあいさつだとしたら、僕が君を知らないのが辛いところだ。以前、どこかでお会いしましたっけ。パーティーか、なにかの集会で?」
「違う、違う。パーティーで見かけて、二三言、会話した人に話しかけてるんじゃないんだよ。こっちはあんたの仕事のせいで、ずいぶんと迷惑してるんだ」
「というと?」
「あんた、梅干し泥棒だろ?」
男は眉をピクリと動かした。
「失礼な話だ。王都のど真ん中で人を泥棒呼ばわりするとは」
「しらばっくれたって無駄だ。俺は全部知ってるんだよ。あんたがシリンキ村から梅干しを盗んで、そこの闇商人の店で、盗品をさばいてることを……」
「なるほど、さっきからどうも背後に人の気配を感じると思っていたが、ついてきていたのは君だったのか。しかし、僕はただそこのアパートから出て、そこの店で昼飯を食おうとしていただけだ」
男はまだ言い逃れできると思っているようだ。それでいて、こっちがどこまで知っているか見定めようという気もあるのか、容疑を完全に否定することもない。
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