死にかけたときに助けてくれた王家に一生を捧げます〜黒髪赤目が理由で殺されそうになりましたが助けてもらって生き延びます〜

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一条蓮

5話 生きるか死ぬか side国王

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ーーーーーーーーーー王宮にて。ーーーーーーーーーー



「彼の様子はどうだ?」

「陛下…どうやら呼吸が困難な状況でして。人工呼吸器がないと酸素を取り入れることさえままなりません。それと、体の中で何かが暴れまわっているようだ、と訴えております。」

「そうか。引き続き処置を頼む。」



(はぁ、この子を救ってやりたいのは山々だが、情報が少なすぎる。解毒剤に希望はないし。なんて日だ。)



「陛下、少々宜しいですか。」

「なんだ?」

「隠密部隊からの連絡がありました。解毒剤はなかったが助かるかもしれない方法があるとのことです。」

「どういうことだ?」

「はい。一条志弦の混合毒にはフグ毒と附子の毒が含まれていたようで、フグ毒の量を調節して増やすことができればお互いの毒で相殺されると言っていました。」

「そうか…本人に確認を取ってから行うが、一応準備はしておいてくれ。」

「了解です。」







ーーーーー3日後ーーーーー



「…」

「発言を許可する。」

「感謝します。私の名前は一条蓮と申します。国王陛下とお見受けしますが私めに何用でございましょう?」

「…お前7歳、だよな?」

「? そうですが何か?」

「いや、何でもない。蓮、お前が生きていく手段があると知れば生きたいと思うか?」

「…どういう、意味でしょうか。」

「そのままの意味だ。今生きていく手段がある。お前が生きたいと思うのなら我々は全力を尽くそう。だが、お前が生きたくないと思ったら生かす意味がないからな。どっちだ?お前は生きたいのか、生きたくないのか。」

「僕は…どちらでもない。もう人として生きることなんてとっくにあきらめたから。手段が面倒くさいなら殺してもらって構いませんよ。」





(こいつ…感覚壊れてんじゃねえの?生きたいって言うと思ったらぜ。)





「そうか。数時間後には生かすか決める。それまで待ってろ。」

「御意に。
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