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3-1.妖精卿と浴室での行為編1【R-18:お風呂場プレイ1】
しおりを挟むあの日から毎日ヴァルネラの寝室で、魔力に慣れる為の行為を受け入れている。
回数を重ねると感覚は麻痺し、今は早く終わらせたい一心で体を差し出していた。
「おはようございます! お風呂作ったんで、一緒に入りましょう!」
「魔法で身綺麗にしてくれるし、もういいよ。洗浄魔法も慣れたし」
けれど今日は魔法を使われず、一緒になって寝転んだヴァルネラに顔を覗かれる。
頬杖をついた彼の表情はやけに機嫌が良さそうで、俺は嫌な予感を覚えた。
「お風呂は精神的な癒しになると言いますし、終わった後すぐに体を洗えますよ!」
「中で襲う気なのばれてるよ、ヴァルネラ。というか、まだするつもりなの」
屋敷に来てから数週間経つが、毎日欠かさずヴァルネラと俺は体を重ねている。
彼が飽きることも期待していたが、残念ながらその気配は微塵もなかった。
「だって気持ちいいですし、貴方も魔力に慣れる必要がありますから」
「少しは一人の時間も欲しいんだけど。……っいた」
体を起こそうとした瞬間に腰が鈍く痛み、俺はまた寝台へ逆戻りする。
枕に顔を埋めて息を吐くと、労るように腰を撫でられた。
「体も無理をしているでしょうから、私に洗わせてください。ね、いいでしょ」
「誰のせいだと思ってるんだ」
抱かれることは魔力の為に受け入れているが、回数に関しては合意していない。
彼は自分の思うがままに俺を暴いて遊び、大して悪びれることもなかった。
「私ですね。ほら、行きましょう!」
「反省しろ! この変態!」
こんな会話を毎日のように繰り返しても、今のところ打開策は見つかっていない。
毛布に包まった俺を抱き上げたヴァルネラは、颯爽と風呂場へと走り出した。
連れて来られた風呂場は思っていたより豪奢で、不服を呟いてた俺の口も止まる。
床には大理石が敷かれ、薄暗い照明で輝く浴槽には綺麗な装飾が施されていた。
「どうです? 巷で人気の、入浴剤というのも入れてみたんですが」
暖かな湯と泡で体液を落とした後、俺は良い香りのする浴槽に下ろされる。
強張っていた体が解れると、ささくれ立っていた心も少し落ち着いた。
「……うん、これは悪くない。魔力も混じってないみたいだし」
「浴槽で発情すると、溺れる可能性がありますから」
後から浴槽に入って来たヴァルネラの言葉を聞いて、俺は睨みながら距離を取る。
しかし魔力に侵された数日を考えると、悪質な冗談とは断じ切れない。
「だから私が、貴方を洗いますよ。腕もあまり動かないでしょう?」
「変なところ触ったら、ひっぱたくから」
強めの睨みで威嚇しながらも、俺は抱き上げられて小さな椅子に移動させられる。
そして泡塗れの布が肌を滑り始めるが、敏感な場所を掠めると肩が震えた。
「あ、ぅうん……。これ、ちょっとくすぐったい……」
「今は普通に洗っているだけですよ、悪戯なんてしてません」
俺の言葉に不服そうなヴァルネラは、宣言通り真面目に俺を洗っている。
つまり俺が過剰反応しているのだが、どうしてもそれを認めたくなかった。
「ちが、体が勝手に動いちゃうんだって! 変なとこばっかり擦らないでよ……」
「そんなに言うなら、本当に洗ってしまいましょうか? じゃあ足を上げて」
そういうと拗ねた表情のヴァルネラが、俺の足首を掴んで強引に持ち上げる。
泡の滑りも手伝い、俺の両足は浮き上がって床につかなくなった。
「は!? そっちは自分で洗えるから! ちょ、やだ……!」
「ほら、暴れないで。じっとして」
俺は椅子の上で足を開かされて、局部まで全て露出するような体勢にさせられる。
必死に足を下ろそうと抵抗するが、膝の裏を掴まれて身動きが取れなくなった。
「や、あっ、やだって言ってるのに!」
「じゃあちゃんと、自分で洗えます?」
椅子の上で不安定な体制を取る羽目になった俺は、両手を突っぱねながら暴れる。
何度体を重ねても自由を奪われることには慣れず、俺は布を奪って抱え込んだ。
「洗える! 洗えるから離して! どっか行って!!」
「ではどうぞ、私は浴室の近くにいますからね」
散々ごねられるかと思ったが、ヴァルネラは思いのほかあっさりと立ち上がる。
けれどその時に細められた目で見つめられたのが、妙に気にかかった。
「別にいなくていいって。……ん、んっ」
浴室の扉が閉められると静寂が場を支配し、悪戯に侵入してくる気配もない。
ようやく俺は自分で体を洗い始められたが、布が肌を滑る度に体が震える。
(うそ。体を洗うだけで、こんな声出るなんて)
感覚が鈍い場所を布で擦ってるだけなのに、俺の体はどんどん熱を帯びていく。
お湯や泡に魔力を誘発する気配はないし、自分しか触れていないのに。
「どうしました? 何かありましたか?」
「……っ! いや、なんでもない!」
扉を隔てた向こうから声をかけられ、俺は咄嗟に返事をしてごまかした。
けれど息は荒くなり、体が敏感になっていると自覚せざるを得ない。
「ふ、……ん、あっ、あっ、あん」
けれど刻み込まれた行為の余韻を削ぎ落したいから、俺は唇を噛んで布を動かす。
物理的な汚れは魔法で排除されているが、まだ心には快楽の残滓が残っている。
(浴室だから、声が響いて嫌だ。ヴァルネラに聞こえないといいけど)
くぐもった自分の声が壁に反響して、聞きたくもない喘ぎ声が耳に入ってくる。
気を逸らしたくて強く肌を擦るが、それすら強い刺激になって襲い掛かってきた。
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