銃弾と攻撃魔法・無頼の少女

立川ありす

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第8章 魔獣襲来

調査

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 そして放課後。

「とは言ったものの、こいつをどうやって探したものか」
 舞奈と明日香は商店街を並んで歩く。
 明日香は手にしたプリントアウトを眺める。

「本当にここがどこだか見分けられないの? 地元なのに」
「テックと言いおまえと言い、あたしを何だと思ってやがる」
 舞奈は愚痴る。

 写真の中の子猫が歩いている場所は新開発区では珍しくもない廃墟の通りだ。
 舞奈は廃墟に住んではいるが、廃墟のソムリエになったつもりはない。
 もちろん、同じ景色を求めて無暗に歩き回って辿り着けるとも思えない。

「いっそのこと、こいつも張に占ってもらうか」
 先日の占術の成果も聞いてないし、と当面の行き先を定めたその時、

「やあ、舞奈ちゃんに明日香ちゃん」
「紅葉さんじゃないか」
「どうも、こんにちは」
 桂木紅葉とばったり出会った。

 紅葉が胸元にかかえたグレーの猫が「ナァー」と鳴く。
 いつぞや脂虫からかばった野良猫だ。

「元気そうじゃないか」
 言って舞奈は猫を見やる。
「野良だと聞いていたのですが、エジプシャンマウですね」
 呪文みたいな名前を口走りつつ明日香も猫を覗きこむ。
 いつも冷静沈着な明日香だが、いちおう舞奈と同じ女子小学生だ。
 まだら模様の若い猫を、可愛いと思うのだろう。

「へぇ。明日香ちゃん、よく知ってるね」
 物知り明日香に、紅葉は素直に感心する。
「最初はただまだらの子だなって思ったんだけど、洗ったらこうだったんだ」
 こうだった猫は、明日香を見上げて「ナァー」と鳴く。

 その様子を、なんだか顔見知りの猫を明日香にとられた気がして面白くない。
 だから柄にもなく「なんだよ、猫は猫だろ」と口をとがらせる。
 けれど、そういう風に言われてみると、背の斑点や、四肢と尻尾の縞模様、額のM字の縞模様にもそこはかとなく気品があるように思えてくる。
 そんな風に見やっていると、猫は舞奈を見やって「ナァー」と鳴いた。

「やっぱりバーストは舞奈ちゃんのことが気に入ってるみたいだね」
「名前つけたのか」
「バステト神の別名ですか。良い名前ですね」
 うんちく大好きの明日香が知識をひけらかす。
 褒められたのがわかるのか、猫は明日香を見やってひと鳴きする。
 紅葉は微笑む。

「ありがとう。治療は終わったけど懐いちゃってね。だから飼うことにしたんだ」
 言いつつ猫の喉を撫でる。
 猫は嬉しそうに喉を鳴らす。
 その様子を、明日香は羨ましそうに見やる。
 猫が好きらしい。
 生真面目な明日香の意外な一面を見た気がした。だが、

「そっか、そりゃ良かった」
 舞奈の口元には乾いた笑みが浮かぶ。

 バーストという名は、今は無き彼女らの弟の【機関】での名でもあった。
 彼は異能力で姿を消してナイフで急所を突いて、破裂するみたいに倒した。
 紅葉は弟の無念を晴らそうと脂虫を襲撃すべく下見をしていた最中に、舞奈といっしょにこの若い猫と出会った。
 だから舞奈は無理やりに、口元を軽薄な笑みの形に歪める。

「猫がいるなら丁度いい。聞きたいことがあるんだ」
「何だい?」
「猫が猫同士でネットワークを持ってるってのは本当か? 別の場所にいる猫と意思疎通できるって聞いたんだが」
「ああ、そうらしいね」
「そいつは重畳」
 紅葉の答えに舞奈は笑う。

「だから、そこからはわからないって、さっき言ったでしょ?」
 学校で、猫同士のネットワークでは子猫の消息はわからないと聞いた。
 それを指摘する明日香に構わず、舞奈は言葉を続ける。

「この写真は新開発区のどこからしいんだが、具体的な場所を知りたいんだ」
 言ってコピー用紙を取り出し、紅葉に見せる。
「新開発区にも猫が1匹いるはずだ。そいつに猫のネットワークとやらで聞いちゃもらえないか? いっつもあのあたりで見かけるから、あいつならわかるだろ」
 テックや明日香と同じことを言ってみる。

 子猫は猫のネットワークからは行方を消した。
 カメラが子猫を捉えたが、そのカメラが新開発区のどこにあるのかわからない。

 だが新開発区にも猫がいる。
 だから猫に場所を訪ねようというのはナイスなアイデアだと我ながら思った。

「ああ、お安いご用だ」
 紅葉は写真を受け取って猫に見せる。
 そして何やら猫と会話する。
 その様子を、明日香は羨ましそうに見やる。

 猫は写真を見やって匂いを嗅ぐ。
 そして紅葉を見やって「ニャー」と鳴いた。

「……そっか、すごいじゃないか」
 言って紅葉は猫の耳の後ろを撫でる。
 猫は心地よさそうにひと鳴きする。

「何かわかったのか?」
「ああ、この子が行ったことのある場所だって」
「お、そりゃ確かにすごいな」
 このどんくさそうな若い猫が新開発区でやっていけそうには思えないが、猫には猫なりに身を守る術があるのだろう。

「案内するよ」
 そう言って歩き出した紅葉の後に、舞奈と明日香も続いた。

 紅葉は商店街を歩く。
 たまに猫と話して方向を確認する。
 新開発区とは別の方向に行っている気がするのが少しばかり不安な気がしたが、舞奈と明日香も大人しく続いた。そして、

「……おい」
 着いたのはコンビニだった。

 紅葉は慣れた様子で呪文もなしで【秘せられしヴェールヘペス・ハプ】を行使し、猫を透明化して入店する。
 訝しむというか露骨にジト目を向けながら舞奈も続く。
 明日香も続く。

 そして、2人と1匹が辿り着いたのはネットプリンターの前だった。
 紅葉は胸に抱えた見えない何かと会話する。

「この写真はここから出てきたんだって」
「……いや、写真に写ってる景色の場所を知りたいんだが」
「ナァー」
「猫は写真の景色とか見てもわからないよ。でもここと同じ匂いがするんだって」
「ああ、そうかい」
 くたびれ損とはこのことだ。
 舞奈はやれやれと肩をすくめて店を出ようとする。

 だが、そのジャケットの端を猫がくわえて呼び止めた。

「……なんだ?」
「ここまで案内したお礼が欲しいんだって」
「おまえな……」
「あれがいいって言ってる」
 紅葉は棚の片隅に並んでいるチーズかまぼこの箱を指さした。
「都合の良いものばっかり視認しやがって」
 ぶつぶつ言いながらも舞奈は箱を手に取り、値段を見てビックリした。

 そして数分後。

 不本意な買い物をさせられた舞奈は、ぶつぶつ愚痴りながら店を出た。
 犬猫のために減塩してあるというペット用のチーズかまぼこは、普通のチーかまの箱よりいくらか高い。
 だが明日香の懐を当てにしなかったのは、猫に協力を依頼したのが舞奈の独断だからだ。こんなことで借りを作りたくない。

 そんな明日香は紅葉といっしょに一足先に店を出ていた。
 猫の透明化も解除されていた。
 明日香が猫を撫でようとして微妙に嫌がられていた。

「なあ明日香さんよ。ひょっとして猫が喜ぶ最適な手の角度とか考えてるのかもしれないが、おまえ、執事さんが脂虫を捌くときと同じ顔してるぞ」
 舞奈の言葉に明日香は嫌な顔をする。
 猫は舞奈を見やって「ナァー」と鳴く。
 正確には舞奈が手にしている箱だ。

「ほら」
 舞奈は箱を空けてチーズかまぼこを1本取り出し、紅葉に手渡す。
 猫は箱を見やって「ニャー」と鳴く。

「ずうずうしいなあ、お前。もらえるだけマシだろう」
「……だって」
 紅葉はチーズかまぼこのビニールをはがし、猫の口元に差し出す
 猫は楽しげにひと鳴きすると、ぷるんとしたチーズかまぼこにかじりつく。
 明日香は自分も食べさせたそうに見ている。

「ったく、美味そうに食いやがって」
 舞奈も思わず口元に笑みを浮かべる。
「お金に困ってるんなら、そっちの箱を買い取るわよ? 小切手で」
「ブルジョワ風吹かせやがって。いらないよ、こいつは家で食うんだ」
 口をへの字に曲げて、箱をポケットにねじこむ。

「にしても、最近の猫の間じゃ、チーかまが流行ってるのか?」
 言った舞奈に向かって猫が鳴く。
「友だちの子猫から教えてもらったんだって。人間の女の子にもらってたのが美味しかったって」
「!?」
 舞奈は驚く。

「その友だちを最後にどこで見かけたか、教えちゃあくれないか?」
「ニャー」
「直近では、知り合いの野良が新開発区で見たって言ってる」
「消息不明じゃなかったのか……?」
 思わず愚痴る。
 だがネットワーク経由での応答の有無と目撃証言の有無は別物なのだろう。
 人間で例えると、電話には出ないが人に見られていたようなものか。

「……その場所まで案内できるか?」
「ニャー」
「その知人に、近くに行ったら案内してくれるようお願いできるって」
「なら、こいつで頼む」
 舞奈はチーズかまぼこの箱を差し出す。
 猫は嬉しげに「ニャー!」と鳴いた。
 通訳がなくとも快諾されたのはわかる。

 舞奈は箱から1本を取り出し、残りの入った箱を手渡す。
 猫は舞奈の手元の1本を見やって不満げになく。

「お前、本当にずうずうしいなあ」
 舞奈は苦笑し、だが口元にニヤリと笑みを浮かべて見せる。
「けど1本くらい、あんたの友だちにくれてやれよ」
 そう言ってチーズかまぼこをポケットに仕舞う。
 そして舞奈と明日香は、紅葉に背を向けて走り出した。

 そして2人は新開発区にやって来た。

 いつもと変わらぬ廃墟の街を足早に歩く。
 すると積み上がった瓦礫の上に、何度か見かけた痩せた野良猫が躍り出た。

「ナァー」
「あら、ロシアンブルーじゃない」
 明日香が目を輝かせる。

「すまんが別の機会にしてくれ。今は奴にヘソ曲げられたら困るんだ」
 言うと明日香が不満げに口を歪めた。
 舞奈はやれやれと肩をすくめる。

「だいたいロシアも何も、猫なんだから服着るわけないだろ?」
「……貴女がロシア人に対して知ってることを、言ってみなさいよ」
 そんな2人の軽口には構わず、青みがかった黒い毛並みの野良猫は、ついて来いとでも言うように長い尻尾を優雅に揺らして歩き出す。

 舞奈は猫に続いて道を行く。
 明日香も続く。

 2人と1匹はしばし廃墟の街を進む。
 舞奈は写真と景色を見比べる。
 言われてみれば、確かに他の場所より写真の景色に似ている気がする。
 そう思って子猫を探して物陰に気を配っていると、

「むむ、舞奈ちんに明日香ちんではないかね」
 糸目の少女が声をかけてきた。
 技術担当官《マイスター》ニュットである。

 その側には三つ編みおさげに眼鏡の少女。
 知らない顔だが、おそらくニュットの同僚だろう。
 舞奈たちと同じくらいの背格好だが、ニュットと同じセーラー服を着ていた。

 自己紹介もないし、ニュットからも紹介されないので、軽く挨拶する。
 すると少女はニュットの陰に隠れてしまった。
 彼女は相当な人見知りらしい。
 舞奈はやれやれと肩をすくめる。
 明日香は苦笑する。

 人間がたくさんになったからだろう、猫はひと鳴きして去って行った。
 去り際に小さな少女が猫に向かって何かを言ったように見えた。
 だが気のせいかもしれない。

 どちらにせよ、猫の仕事はもう済んでいた。
 ニュットの側にカメラが設置されていたからだ。
 どうやら彼女たちはこれを設置していたらしい。
 プリントアウトと見比べると、映っていた景色はここだった。

「こいつはあんたのか?」
「正確には【機関】の備品なのだがね」
 カメラを指さす舞奈に、ニュットは答える。

「魔獣襲来の予言を防ぐべく、疑わしい地点にカメラを設置していたのだよ」
 予言の成就にどの程度の実現性があるのかはわからない。
 だが魔獣の襲来に備えるなら、それを未然に防ごうとしてもバチは当たらない。
 そのためのカメラに偶然に子猫が映りこんで、それをカメラをハッキングしたテックが見つけたというわけだ。

「偽装のために魔術をかけて、外部からアクセスすると位置情報はブラジルだと答えるようにしてあるのだ」
 ニュットがエヘンと胸を張った。

「その偽装工作にどういう意味が……?」
「ま、先方さんに怒られないよう、ほどほどにな」
 明日香は困惑し、舞奈はやれやれと肩をすくめる。
 眼鏡の少女は苦笑していた。

 けど、これでテックの情報の裏付けが取れたことになる。
 数日前に、子猫はこの場所を確かに通った。
 そして今もここにいる……はずだ。

「あちしらはもう少し先にもカメラを設置しに行くのだが、一緒にどうかね?」
「そうだな、つき合うよ」
 この先の調査に当てがあるわけでもない。
 ニュットの調査につき合って、代りに術で占ってもらおうとの算段だ。
 なので4人は、次の設置予定地点に向かって歩き出した。

「で、何か収穫はあったのか?」
 歩きながら聞いてみる。
 首尾よく子猫を見つけた後は、偶然を装って魔獣への対処を手伝う約束だ。

「いんやー」
「そっか」
 まあ、魔獣出現の手掛かりなんてものが、そう簡単に見つかるわけではない。
 そもそも相手が何者かすらわからないのでは探しようがない。
 いっそ新たな予言に期待したほうがマシかもしれない。
 それより今は子猫だ。

 そう思いつつも、一行の端を歩く眼鏡の少女を横目で見やる。
 眼鏡なら明日香もかけているが、彼女の野暮ったい黒ぶち眼鏡は顔の印象の大半を占めていて、眼鏡以外に彼女を形容する言葉が思い浮かばない。
 そんな不躾な視線に気づかれたか、彼女はニュットの陰に隠れてしまった。

「(わたしたちは子猫ちゃんじゃなくて、子猫を探してるのよ?)」
「(ああ、わかってるよ)」
 ジト目の明日香に口答えした、次の瞬間、

「――!?」
 舞奈は同行者たちに体当たりする。
 小学生1人、高校生2人を力任せに押し倒しながら瓦礫まみれの地面を転がる。

「ちょっと何を――!?」
 明日香が抗議の声をあげると同時に、先程まで4人がいた地面を何かが穿った。
 跳弾した様子がないから魔法的な力場の弾丸だろう。

 上に気配。
 舞奈は一挙動で立ち上がりつつ見やる。

 そこに魔獣がいた。

 虎やライオンのような大型の肉食獣を、更に何倍にもしたような獣。
 とにかくデカイ。
 距離はそれなりにあるはずなのに、まるでトラックが間近に迫っているような圧迫感を感じる。

 背には一対の黒い翼。
 尻尾は長く伸びて、その先端が不自然にこちらを向いている。
 その先端が黒く光る。
 先ほどと同じ何らかの攻撃だ。

 再び避ける余裕はない。
 舞奈は3人を庇うように、巨大な影に向かって拳銃ジェリコ941を構え、

樺の樹ベルカナ! 櫟の樹エイワズ! 大鹿アルギズ! 騎馬ライゾー! 駿馬エフワズ!」
 ニュットが四方に何かを投げて叫びつつ、舞奈に抱きついた。
 同時に明日香と名の知らぬ少女の気配もひとつに重なる。

 次の瞬間、舞奈の視界が暗転した。
 魔術による瞬間移動だ。

 そして気がつくと、舞奈たち4人は【機関】支部の屋上にいた。
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