39 / 39
報復と奪還
しおりを挟む
俺達は〈純潔の絆〉を発動して6層へと赴くと巨大な門が少し開いた隙に城内へと潜入した。
事前に計画した作戦を実行することにしよう。
俺がスキルを解除するとゴブリン兵団に囲まれた。少し待つと大きな鳥に乗ったゴブリンキングと側近の四天王の3体が上空から迫ってきた。
これを確認したベルが〈亜空の扉〉の入り口を城壁に設置。すぐさまソラとベルは王宮の倉庫へとワープした。
目の前の城壁の上にキングと四天王の3体が降り立った。
「人類が1人だけか、他の3体も近くにいるはずだから捜せ」
キングが四天王の3体に命令した。
俺は迷わず先制攻撃をしかけた。
----------------------------
〈惑星引力〉 消費MP:600 残MP:900/1500
----------------------------
俺の周囲のゴブリン兵は地面にめり込んで一瞬で全滅した。
発動範囲の城壁は崩壊してゴブリンキングと四天王の3体はしゃがみ込んだ。
--------------------------------
〈土魔法・砂塵鋭波〉 消費MP:100 残MP:800/1500
--------------------------------
砂の鋭い波がゴブリンキングと四天王3体に直撃して撃破した。
おかしい、さすがに手応えがなさすぎる。まさかコイツはキングではない。
俺は〈砂雲〉に乗り猛スピードで王宮へと駆け付けた。
黒剣で3階の王室の壁を破壊して突入した。
「馬鹿め、ようやく現れたか」
真のゴブリンキングが俺を見て言った。
--------------------------------------
ゴブリンキング 種族値:6500 個体値:500
赤茶色のゴブリンで体長は約3m、全てのゴブリンの頂点に君臨しており毒での攻撃を得意とする。
--------------------------------------
ソラとベルはラミとは別の鉄格子に二人一緒に入れられていた。
だが無色透明な結界のようなものが張られていて鉄格子には近づけず黒剣で攻撃しても結界にはヒビすら入らない。
「無駄だ、この結界は外からは破れない。片方が結界から脱出するともう片方は結界の毒に侵されて数秒で死ぬことになる。好きな方を選ぶといい」
選べる訳などないが、そもそもこの状況に妙な違和感がある。
思い切ってかまをかけてみるか。
「俺は黒髪のベルを助けたい」
キングは俺の選択に高笑いすると、ベルを鉄格子から引きずり出した。
するとベルは大喜びしてソラは泣き崩れた。
だが、俺は結界から出てきたベルを迷わず黒剣で攻撃して粉砕した。
すると周囲の風景が揺れながら消えた。やはり幻覚を見せられていたようだ。
おそらく王室に入った瞬間に発動する幻覚であり、ソラかベルを粉砕することが解除条件であったのだろう。
偵察の為に潜入した時も幻覚を見させられていたということか。
「仲間を迷わず攻撃するとは、とんでもない薄情野郎だ」
キングには俺の行動が予想外だったみたいだ。
「ベルは自ら進んで〈無限暗黒〉へと入ろうとした精神力の持ち主だ、自分一人だけ助かろうなんて思う訳がない、これは幻覚なのだと確信できた」
現実世界へと戻ってきた俺が辺りを見渡すと仰向けに倒れたベルの上にソラが覆いかぶさっていた。
ラミは鉄格子の中で俺の登場に大喜びしていた。
どうやらゴブリンキングはソラの〈癒しの瞳〉により攻撃不可になっているようだ。
--------------------------------------
〈癒しの瞳〉 消費MP:50 残MP:350/600
発動者の瞳を見たあらゆる異性の魔獣から攻撃されなくなる。発動時間は30分。
--------------------------------------
「ソラ、ベルは大丈夫か?」
「一命はとりとめてるけど意識がなくて危ない状態、治療には時間がかかりそう」
「わかった、ベルを頼む」
俺はソラの元へと行き左手でMPを全回復させてもらった。
「儂のパンチを受けて生きてるとはタフな人類がいたもんだ、ま、本気ではないがな」
「俺がベルの受けた何倍もの痛みをお前に味合わせてやろう」
「それは楽しみだな、見た目が麗しいから儂の交配相手にしても良かったのだが、あいにく生意気な女が嫌いなんでぶん殴った、そっちの水色は歓迎しようぞ」
「その汚い口を閉じろ、今からお前は俺がぶっ潰す!」
--------------------------------
土魔法・砂鉄磁界 消費MP:400 残MP:1100/1500
--------------------------------
キングが磁石となり砂鉄が全身に纏わりつき五感を奪った。
だがキングの全身の毛穴から噴き出した紫色の体液で砂鉄がとれた。
キングには砂鉄は効かない、そういうことか。
それに毒持ち相手に接近戦はありえない。
-------------------------------
土魔法・砂塵時代 消費MP:140 残MP:960/1500
-------------------------------
俺が王室の床に触れると立派な王宮が数秒で大量の砂と化して、辺り一面は砂漠となった。
キングは自慢の王宮が跡形もなく消失したことに激怒すると、顔を紅潮させて口から漆黒の光線を放ってきた。
だが俺は黒剣を盾にして受け止めた。
--------------------------------------
土魔法・砂塵限界密度 消費MP:800 残MP:160/1500
対象者を最高密度の砂が包み込む。発動には大量の砂が必要であり、この魔法の発動後は5分間あらゆる魔法が使えなくなる。
--------------------------------------
俺の現時点での最強魔法を発動した。
キングを最高密度の砂塵が包み込んでいく。この最高圧力の砂を剥がすのは不可能だ。
砂塵が極限まで圧縮していくとキングは激痛の断末魔と共に捻り潰された。
ゴブリンキングの汚い体液で砂漠が濁った紫色に染まった。
エイブリーの無念を少しは晴らすことができただろうか。
ソラの方を確認するとベルの意識が回復していた。
「ベル大丈夫か?」
「ああ、もう大丈夫だ」
「ソラお疲れさん、ベルもよくやった」
「レオが一番すごかったよ」
ソラが笑顔で言った。
鉄格子を〈砂塵時代〉で砂に変えるとラミが勢いよく俺の胸に飛び込んできた。
俺はラミの頭をポンポンしてあげた。
俺達は全員無事に神の体内の6層を制覇したのであった!
事前に計画した作戦を実行することにしよう。
俺がスキルを解除するとゴブリン兵団に囲まれた。少し待つと大きな鳥に乗ったゴブリンキングと側近の四天王の3体が上空から迫ってきた。
これを確認したベルが〈亜空の扉〉の入り口を城壁に設置。すぐさまソラとベルは王宮の倉庫へとワープした。
目の前の城壁の上にキングと四天王の3体が降り立った。
「人類が1人だけか、他の3体も近くにいるはずだから捜せ」
キングが四天王の3体に命令した。
俺は迷わず先制攻撃をしかけた。
----------------------------
〈惑星引力〉 消費MP:600 残MP:900/1500
----------------------------
俺の周囲のゴブリン兵は地面にめり込んで一瞬で全滅した。
発動範囲の城壁は崩壊してゴブリンキングと四天王の3体はしゃがみ込んだ。
--------------------------------
〈土魔法・砂塵鋭波〉 消費MP:100 残MP:800/1500
--------------------------------
砂の鋭い波がゴブリンキングと四天王3体に直撃して撃破した。
おかしい、さすがに手応えがなさすぎる。まさかコイツはキングではない。
俺は〈砂雲〉に乗り猛スピードで王宮へと駆け付けた。
黒剣で3階の王室の壁を破壊して突入した。
「馬鹿め、ようやく現れたか」
真のゴブリンキングが俺を見て言った。
--------------------------------------
ゴブリンキング 種族値:6500 個体値:500
赤茶色のゴブリンで体長は約3m、全てのゴブリンの頂点に君臨しており毒での攻撃を得意とする。
--------------------------------------
ソラとベルはラミとは別の鉄格子に二人一緒に入れられていた。
だが無色透明な結界のようなものが張られていて鉄格子には近づけず黒剣で攻撃しても結界にはヒビすら入らない。
「無駄だ、この結界は外からは破れない。片方が結界から脱出するともう片方は結界の毒に侵されて数秒で死ぬことになる。好きな方を選ぶといい」
選べる訳などないが、そもそもこの状況に妙な違和感がある。
思い切ってかまをかけてみるか。
「俺は黒髪のベルを助けたい」
キングは俺の選択に高笑いすると、ベルを鉄格子から引きずり出した。
するとベルは大喜びしてソラは泣き崩れた。
だが、俺は結界から出てきたベルを迷わず黒剣で攻撃して粉砕した。
すると周囲の風景が揺れながら消えた。やはり幻覚を見せられていたようだ。
おそらく王室に入った瞬間に発動する幻覚であり、ソラかベルを粉砕することが解除条件であったのだろう。
偵察の為に潜入した時も幻覚を見させられていたということか。
「仲間を迷わず攻撃するとは、とんでもない薄情野郎だ」
キングには俺の行動が予想外だったみたいだ。
「ベルは自ら進んで〈無限暗黒〉へと入ろうとした精神力の持ち主だ、自分一人だけ助かろうなんて思う訳がない、これは幻覚なのだと確信できた」
現実世界へと戻ってきた俺が辺りを見渡すと仰向けに倒れたベルの上にソラが覆いかぶさっていた。
ラミは鉄格子の中で俺の登場に大喜びしていた。
どうやらゴブリンキングはソラの〈癒しの瞳〉により攻撃不可になっているようだ。
--------------------------------------
〈癒しの瞳〉 消費MP:50 残MP:350/600
発動者の瞳を見たあらゆる異性の魔獣から攻撃されなくなる。発動時間は30分。
--------------------------------------
「ソラ、ベルは大丈夫か?」
「一命はとりとめてるけど意識がなくて危ない状態、治療には時間がかかりそう」
「わかった、ベルを頼む」
俺はソラの元へと行き左手でMPを全回復させてもらった。
「儂のパンチを受けて生きてるとはタフな人類がいたもんだ、ま、本気ではないがな」
「俺がベルの受けた何倍もの痛みをお前に味合わせてやろう」
「それは楽しみだな、見た目が麗しいから儂の交配相手にしても良かったのだが、あいにく生意気な女が嫌いなんでぶん殴った、そっちの水色は歓迎しようぞ」
「その汚い口を閉じろ、今からお前は俺がぶっ潰す!」
--------------------------------
土魔法・砂鉄磁界 消費MP:400 残MP:1100/1500
--------------------------------
キングが磁石となり砂鉄が全身に纏わりつき五感を奪った。
だがキングの全身の毛穴から噴き出した紫色の体液で砂鉄がとれた。
キングには砂鉄は効かない、そういうことか。
それに毒持ち相手に接近戦はありえない。
-------------------------------
土魔法・砂塵時代 消費MP:140 残MP:960/1500
-------------------------------
俺が王室の床に触れると立派な王宮が数秒で大量の砂と化して、辺り一面は砂漠となった。
キングは自慢の王宮が跡形もなく消失したことに激怒すると、顔を紅潮させて口から漆黒の光線を放ってきた。
だが俺は黒剣を盾にして受け止めた。
--------------------------------------
土魔法・砂塵限界密度 消費MP:800 残MP:160/1500
対象者を最高密度の砂が包み込む。発動には大量の砂が必要であり、この魔法の発動後は5分間あらゆる魔法が使えなくなる。
--------------------------------------
俺の現時点での最強魔法を発動した。
キングを最高密度の砂塵が包み込んでいく。この最高圧力の砂を剥がすのは不可能だ。
砂塵が極限まで圧縮していくとキングは激痛の断末魔と共に捻り潰された。
ゴブリンキングの汚い体液で砂漠が濁った紫色に染まった。
エイブリーの無念を少しは晴らすことができただろうか。
ソラの方を確認するとベルの意識が回復していた。
「ベル大丈夫か?」
「ああ、もう大丈夫だ」
「ソラお疲れさん、ベルもよくやった」
「レオが一番すごかったよ」
ソラが笑顔で言った。
鉄格子を〈砂塵時代〉で砂に変えるとラミが勢いよく俺の胸に飛び込んできた。
俺はラミの頭をポンポンしてあげた。
俺達は全員無事に神の体内の6層を制覇したのであった!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
733
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
主人公が最大の努力してきててレベル7だったのに同い年のソラは23、主人公の努力って・・・
貴重なご意見ありがとうございます。
確かにそうですね。
主人公は魔獣との実戦経験がないからレベルがあまり上がらなかったという認識でお願いします。