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四章 体育祭編
4.秋山の遺産 障害物競争編 上
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波浜高校の体育祭は紅白戦となっていて、1組は『紅組』2組は『白組』の1~3学年連合による対決となっている!
1~3年がそれぞれの競技毎に戦い、雌雄を決するこの行事、ただの勝利という見えない栄光だけでない、商品がついた事により、さらなる激突は免れなかった!
そんな第一競技は……『障害物競争』!
入場口からゾロゾロと、殺気立つ1~3年の障害物競争出場生徒が歩いてくる。獰猛で、屈強な生徒の形をした、学食無料クーポンに群がる獣達が運動場に集結した。
「前池ぇえーー!勝てよーー!」
「東城さん頑張ってーー!」
中村と櫻井が、出場する前池くんと東城さんを応援し、それに他の生徒達も負けず応援をしてーー。
「おらーー!負けんじゃねぇぞ紅組ーー!!」
「割引券掛かってんだ!何やっても勝たんかい!!」
「白組共をぶっ殺せ!2組の奴らは皆殺しだぁ!!」
「「「「えっ」」」」
今、明らかに紅組(1組)側からの応援だったよなと、僕たちは対面に位置する紅組からの、殺伐とした応援に声が出てしまった。今聞いたか?聞き間違いだよな?僕は近場に立っていた伊佐美くん達と目を合わせて……聞き間違いじゃないと思われるとなったので、多分聞き間違いだと願いながらグループから違う中村くんに尋ねた。
「ごめん、中村くん……ちょっといい?」
「あ?何だよ久島……」
「1組というか、紅組陣営さ……明らかにライン超えた応援してない?」
「はぁ?なにいってんだよそれ、おかしいだろ久島……」
さっき脅されて腹が立つも、そんなわけないだろと耳を凝らす中村くん……僕も耳を凝らして、聞き間違いだと願いながら紅組の応援を聞いた。
「いけーー!淫◯の息子ーー!!」
「負けたら◯してやるぞ雌豚ぁ!」
「脳みそ鼻からだしてやれっ!」
僕と中村くんは、目を丸くしてお互い顔を見合わせ……そして伊佐美くんの方を向いて、そして叫んだ。
「明らかに野蛮人みてぇな倫理皆無の応援してんじゃねぇかよあーーー!?」
「偏差値50だよなこの学校!?いつからヤンキー共学校になったぁ!」
「というか女子も言ってるよ!?何なの!!1組ってもしかして不良の吹き溜まりだったりする!?」
1組側の治安が明らかに酷い、中村くんですら僕たちに同意するほど酷い応援に、僕たちは叫びを共に上げるのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『さぁ準備は整ったようで、装備の確認は済みましたか?参加者の方々!まず最初は一年団から……と行きたいのですが、今年の障害物レース、色々障害をリニューアル!その発案者からの頼みで2年団から最初に行って欲しいとありましたので、そうさせていただこうと思います』
実況兼ルール説明も、生徒会長の岩水さんが行うらしい、が……僕はふと参加者達の装備が何やら仰々しい事に目が行った。
「ヘルメットに、肘膝サポーター?」
「久島……俺なんだか猛烈に嫌な予感がするんだが……」
「障害物に全部布かけられてるよね……」
伊佐美くんも山城くんも、トラックに仕掛けられた障害物が布で隠されているのを見て、何があるんだよと心配になった。
『それじゃあ障害物競争を始めよう、あ、障害物は走者がたどり着く間際に披露するからね!』
何があるか分からない、初見となるは2年の参加者男女それぞれ各2名。一周400mを半分にした、200mずつを走りながら障害物を超えていく!2組からは前池くんが第一走者!
「位置について、よーーい!」
ピストルの音が鳴り響いた瞬間、第一種目障害物競争2年の部が始まった!
『さぁ最初の障害物を出そうか!第一の障害は……これだ!』
教員達が布を引っ張り、露わになったのは……。
「うん?マットの上に……ブルーシート?」
体操マットにブルーシートが敷かれ、それが撓まないようにしっかりピンと張られていた。1組の第一走者の男子と前池くんが、並んでそのブルーシートの上に踏み込んだ瞬間!!
「「どわぁーーーー!?」」
「えっ」
「なにっ」
「な、なんだぁっ!?」
二人して思いっきり滑って転んで、マットがあるとはいえ背中を叩きつけられたのだ!しかもよく見たら、ブルーシートがテカついた光沢を帯び、前池くんもジャージをテカらせ何かに塗れている!!
「あ、あれって……」
「ローション……か?」
あの光沢、滑り!まさかローションを撒き散らしたブルーシート!?僕と伊佐美くんはあんぐり口を開けて第一の障害に絶句した。
『第一の障害!ヌルヌルローショントラックだァ、転けても安心のマットの上、気をつけて抜けていけ!』
生徒会長が、嬉々として二人が転ける様と共に最初の障害物が紹介され、僕たちは突っ込んだ!
「バラエティ番組じゃあねぇんだぞ!やりやがったなあの中途半端YouTuber!」
「足グネって夏の大会出れなくなったらどうすんだあのバカ!?あ、バスケとサッカーは心配ない……わけあるかぁ!?」
秋山の遺産がこの障害物競走にまで!あと残すは5つの障害を、前池くんと東城さんは超えなければならない……。
秋山くん、これ……キミの仲間が参加するかもしれないとか考えなかったのかと、僕は頭を抱えてやはりぶちのめしといて正解だったかもしれないと考えを改めたのであった。
1~3年がそれぞれの競技毎に戦い、雌雄を決するこの行事、ただの勝利という見えない栄光だけでない、商品がついた事により、さらなる激突は免れなかった!
そんな第一競技は……『障害物競争』!
入場口からゾロゾロと、殺気立つ1~3年の障害物競争出場生徒が歩いてくる。獰猛で、屈強な生徒の形をした、学食無料クーポンに群がる獣達が運動場に集結した。
「前池ぇえーー!勝てよーー!」
「東城さん頑張ってーー!」
中村と櫻井が、出場する前池くんと東城さんを応援し、それに他の生徒達も負けず応援をしてーー。
「おらーー!負けんじゃねぇぞ紅組ーー!!」
「割引券掛かってんだ!何やっても勝たんかい!!」
「白組共をぶっ殺せ!2組の奴らは皆殺しだぁ!!」
「「「「えっ」」」」
今、明らかに紅組(1組)側からの応援だったよなと、僕たちは対面に位置する紅組からの、殺伐とした応援に声が出てしまった。今聞いたか?聞き間違いだよな?僕は近場に立っていた伊佐美くん達と目を合わせて……聞き間違いじゃないと思われるとなったので、多分聞き間違いだと願いながらグループから違う中村くんに尋ねた。
「ごめん、中村くん……ちょっといい?」
「あ?何だよ久島……」
「1組というか、紅組陣営さ……明らかにライン超えた応援してない?」
「はぁ?なにいってんだよそれ、おかしいだろ久島……」
さっき脅されて腹が立つも、そんなわけないだろと耳を凝らす中村くん……僕も耳を凝らして、聞き間違いだと願いながら紅組の応援を聞いた。
「いけーー!淫◯の息子ーー!!」
「負けたら◯してやるぞ雌豚ぁ!」
「脳みそ鼻からだしてやれっ!」
僕と中村くんは、目を丸くしてお互い顔を見合わせ……そして伊佐美くんの方を向いて、そして叫んだ。
「明らかに野蛮人みてぇな倫理皆無の応援してんじゃねぇかよあーーー!?」
「偏差値50だよなこの学校!?いつからヤンキー共学校になったぁ!」
「というか女子も言ってるよ!?何なの!!1組ってもしかして不良の吹き溜まりだったりする!?」
1組側の治安が明らかに酷い、中村くんですら僕たちに同意するほど酷い応援に、僕たちは叫びを共に上げるのだった。
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『さぁ準備は整ったようで、装備の確認は済みましたか?参加者の方々!まず最初は一年団から……と行きたいのですが、今年の障害物レース、色々障害をリニューアル!その発案者からの頼みで2年団から最初に行って欲しいとありましたので、そうさせていただこうと思います』
実況兼ルール説明も、生徒会長の岩水さんが行うらしい、が……僕はふと参加者達の装備が何やら仰々しい事に目が行った。
「ヘルメットに、肘膝サポーター?」
「久島……俺なんだか猛烈に嫌な予感がするんだが……」
「障害物に全部布かけられてるよね……」
伊佐美くんも山城くんも、トラックに仕掛けられた障害物が布で隠されているのを見て、何があるんだよと心配になった。
『それじゃあ障害物競争を始めよう、あ、障害物は走者がたどり着く間際に披露するからね!』
何があるか分からない、初見となるは2年の参加者男女それぞれ各2名。一周400mを半分にした、200mずつを走りながら障害物を超えていく!2組からは前池くんが第一走者!
「位置について、よーーい!」
ピストルの音が鳴り響いた瞬間、第一種目障害物競争2年の部が始まった!
『さぁ最初の障害物を出そうか!第一の障害は……これだ!』
教員達が布を引っ張り、露わになったのは……。
「うん?マットの上に……ブルーシート?」
体操マットにブルーシートが敷かれ、それが撓まないようにしっかりピンと張られていた。1組の第一走者の男子と前池くんが、並んでそのブルーシートの上に踏み込んだ瞬間!!
「「どわぁーーーー!?」」
「えっ」
「なにっ」
「な、なんだぁっ!?」
二人して思いっきり滑って転んで、マットがあるとはいえ背中を叩きつけられたのだ!しかもよく見たら、ブルーシートがテカついた光沢を帯び、前池くんもジャージをテカらせ何かに塗れている!!
「あ、あれって……」
「ローション……か?」
あの光沢、滑り!まさかローションを撒き散らしたブルーシート!?僕と伊佐美くんはあんぐり口を開けて第一の障害に絶句した。
『第一の障害!ヌルヌルローショントラックだァ、転けても安心のマットの上、気をつけて抜けていけ!』
生徒会長が、嬉々として二人が転ける様と共に最初の障害物が紹介され、僕たちは突っ込んだ!
「バラエティ番組じゃあねぇんだぞ!やりやがったなあの中途半端YouTuber!」
「足グネって夏の大会出れなくなったらどうすんだあのバカ!?あ、バスケとサッカーは心配ない……わけあるかぁ!?」
秋山の遺産がこの障害物競走にまで!あと残すは5つの障害を、前池くんと東城さんは超えなければならない……。
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