4 / 4
1章
3
しおりを挟む
第一章 ③
俺は都内のカフェテリアの個室で佐々木一という大男を目の前にしてる。
彼は先日BTOで決闘をした相手の小次郎であり、東日本の軍の総司令官という立場の人間だ。
ここのカフェは彼がわざわざ予約を取ってくれた。
少し伸びた白髪で色黒の彼であるがどうやら俺を前にして少し緊張しているらしい。
「改めて、先日はいい決闘をありがとう。誠君。いや、横江真也君」
彼は低い声でテーブルの上に両手をつき会釈をして挨拶をしてくれた。
「こちらこそありがとうございました。いい決闘になりました」
「少し今の日本についてお話をしませんか?」
彼は俺にこんな提案をしてきた。
これにはここ数年で日本という国が随分と変化したからだ。
俺たちが住む日本は二千三百年は現在東日本と西日本に二つに分断している。
一年前に俺たちが住む東日本にコック王と呼ばれる人間が誕生した。その国王はもともとは政治家で与党側の勢力が増大し、そのトップにあたる人間がついに東日本という国にしてしまったのだ。
「いいですよ。佐々木さんも何か思うことがあるのでしょうし。僕としても何か聞けることはいい経験にもなるので」
「そうやって行ってくれるととても助かるよ」
彼はテーブルの上に肘を置き、少し曇った表情をした。
「真也君も知るように今の日本は東西に分断している。そして、これまで何も統制の取れていなかった西日本が昔の野党側の人間が革命軍として立ち上がったんだ」
「それは知らなかったです」
「この情報に関しては近日中にテレビなど何かマスコミが取り上げて東日本中に広まると思うんだ。そして本当の話はここから。西日本は昔に日本を取り戻そうとこそこそと準備を開始しているらしい。そこで我々東日本の軍隊も動き出したいと思っている。そしてここからが提案なんだが、是非真也君に我々の力になってほしいんだ」
彼は深々と頭を下げた。
「一さん顔をあげてくださいよ」
「悪い。少し興奮して話が早まった」
彼はコーヒーを一口飲み、一拍おいてもう一度話を始める。
「まだ説明をしていなかったんだが、最近世界的に戦争が無くなりつつある。無くなるというより、現実で行われていた核戦争が仮想世界で行われるようになった。そして戦争が行われるゲームの名前はMock Battle War通称MBWと言われるゲーム。そしてそのゲームに一番近いものと言われているのが真也君が個人ランキング一位をキープしているゲーム、BTOなんだ。そして、真也君にはそのMBWにダイブしてもらって、東日本軍の特殊攻撃部隊の戦闘員として参加して欲しいのだ」
「……なるほど」
俺が今言われていることを整理しながら長考していると、彼は勢いよく言葉を続ける。
「君をスカウトして来いというのは私よりも上に人間なのだが、私自身君のその剣術に惚れたんだ!」
「あのスタイルは誰にもまねをすることができない。もちろん私の片腕として腕を振るっているものでさえだ」
「お言葉はとてもありがたいのですが……」
「真也君、君は世界を変えられるかもしれぬのだぞ。君の戦力は一人で戦車並み、いやそれ以上かもしれないのだ」
褒められていることは素直にうれしいのだが、俺みたいな高校生が一人で決めていい問題でもない。
やはりこれは一度持ち帰って考えるべきなのか。
「もちろん君の学生生活や家庭のことなどはすべてこちらから説明させていただくし、それなりの報酬は用意するつもりだ。国家案件だしな」
「……分かりました。ですが条件があります」
「条件?」
男は前のめりになりながら目を輝かせていた。
「条件は僕の僕のパーティーメンバーについては巻き込まないでほしいということです」
ここで雅の参加も強いられると少しめんどくさいことになってしまう。
「分かった! そういうことなら君に入っていただけるならその条件は飲ませてもらう。他にはないのかね?」
「そうですね。他は特に心配はしてないです」
「ではまた後日詳細は送らせていただく。特殊攻撃部隊についてや戦争はいつ始まるのかなど、まぁ、そういったことだな」
「分かりました」
「それでは私は仕事があるのでこの辺で失礼させてもらう。長々と失礼した。真也君が来てくれるのを楽しみに待っているよ」
彼はそういって席を立ち、伝票をもって個室を後にした。
数日後、俺の家には手紙が届いた。
同日の夜、筒井沙紀の家の固定電話が鳴った。
俺は都内のカフェテリアの個室で佐々木一という大男を目の前にしてる。
彼は先日BTOで決闘をした相手の小次郎であり、東日本の軍の総司令官という立場の人間だ。
ここのカフェは彼がわざわざ予約を取ってくれた。
少し伸びた白髪で色黒の彼であるがどうやら俺を前にして少し緊張しているらしい。
「改めて、先日はいい決闘をありがとう。誠君。いや、横江真也君」
彼は低い声でテーブルの上に両手をつき会釈をして挨拶をしてくれた。
「こちらこそありがとうございました。いい決闘になりました」
「少し今の日本についてお話をしませんか?」
彼は俺にこんな提案をしてきた。
これにはここ数年で日本という国が随分と変化したからだ。
俺たちが住む日本は二千三百年は現在東日本と西日本に二つに分断している。
一年前に俺たちが住む東日本にコック王と呼ばれる人間が誕生した。その国王はもともとは政治家で与党側の勢力が増大し、そのトップにあたる人間がついに東日本という国にしてしまったのだ。
「いいですよ。佐々木さんも何か思うことがあるのでしょうし。僕としても何か聞けることはいい経験にもなるので」
「そうやって行ってくれるととても助かるよ」
彼はテーブルの上に肘を置き、少し曇った表情をした。
「真也君も知るように今の日本は東西に分断している。そして、これまで何も統制の取れていなかった西日本が昔の野党側の人間が革命軍として立ち上がったんだ」
「それは知らなかったです」
「この情報に関しては近日中にテレビなど何かマスコミが取り上げて東日本中に広まると思うんだ。そして本当の話はここから。西日本は昔に日本を取り戻そうとこそこそと準備を開始しているらしい。そこで我々東日本の軍隊も動き出したいと思っている。そしてここからが提案なんだが、是非真也君に我々の力になってほしいんだ」
彼は深々と頭を下げた。
「一さん顔をあげてくださいよ」
「悪い。少し興奮して話が早まった」
彼はコーヒーを一口飲み、一拍おいてもう一度話を始める。
「まだ説明をしていなかったんだが、最近世界的に戦争が無くなりつつある。無くなるというより、現実で行われていた核戦争が仮想世界で行われるようになった。そして戦争が行われるゲームの名前はMock Battle War通称MBWと言われるゲーム。そしてそのゲームに一番近いものと言われているのが真也君が個人ランキング一位をキープしているゲーム、BTOなんだ。そして、真也君にはそのMBWにダイブしてもらって、東日本軍の特殊攻撃部隊の戦闘員として参加して欲しいのだ」
「……なるほど」
俺が今言われていることを整理しながら長考していると、彼は勢いよく言葉を続ける。
「君をスカウトして来いというのは私よりも上に人間なのだが、私自身君のその剣術に惚れたんだ!」
「あのスタイルは誰にもまねをすることができない。もちろん私の片腕として腕を振るっているものでさえだ」
「お言葉はとてもありがたいのですが……」
「真也君、君は世界を変えられるかもしれぬのだぞ。君の戦力は一人で戦車並み、いやそれ以上かもしれないのだ」
褒められていることは素直にうれしいのだが、俺みたいな高校生が一人で決めていい問題でもない。
やはりこれは一度持ち帰って考えるべきなのか。
「もちろん君の学生生活や家庭のことなどはすべてこちらから説明させていただくし、それなりの報酬は用意するつもりだ。国家案件だしな」
「……分かりました。ですが条件があります」
「条件?」
男は前のめりになりながら目を輝かせていた。
「条件は僕の僕のパーティーメンバーについては巻き込まないでほしいということです」
ここで雅の参加も強いられると少しめんどくさいことになってしまう。
「分かった! そういうことなら君に入っていただけるならその条件は飲ませてもらう。他にはないのかね?」
「そうですね。他は特に心配はしてないです」
「ではまた後日詳細は送らせていただく。特殊攻撃部隊についてや戦争はいつ始まるのかなど、まぁ、そういったことだな」
「分かりました」
「それでは私は仕事があるのでこの辺で失礼させてもらう。長々と失礼した。真也君が来てくれるのを楽しみに待っているよ」
彼はそういって席を立ち、伝票をもって個室を後にした。
数日後、俺の家には手紙が届いた。
同日の夜、筒井沙紀の家の固定電話が鳴った。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~
黄色いひよこ
ファンタジー
薬師のロベルト・シルベスタは偉大な師匠(神様)の教えを終えて自領に戻ろうとした所、異世界勇者召喚に巻き込まれて、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。
─── からの~数年後 ────
俺が此処に来て幾日が過ぎただろう。
ここは俺が生まれ育った場所とは全く違う、環境が全然違った世界だった。
「ロブ、申し訳無いがお前、明日から来なくていいから。急な事で済まねえが、俺もちっせえパーティーの長だ。より良きパーティーの運営の為、泣く泣くお前を切らなきゃならなくなった。ただ、俺も薄情な奴じゃねぇつもりだ。今日までの給料に、迷惑料としてちと上乗せして払っておくから、穏便に頼む。断れば上乗せは無しでクビにする」
そう言われて俺に何が言えよう、これで何回目か?
まぁ、薬師の扱いなどこんなものかもな。
この世界の薬師は、ただポーションを造るだけの職業。
多岐に亘った薬を作るが、僧侶とは違い瞬時に体を癒す事は出来ない。
普通は……。
異世界勇者巻き込まれ召喚から数年、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。
勇者?そんな物ロベルトには関係無い。
魔王が居ようが居まいが、世界は変わらず巡っている。
とんでもなく普通じゃないお師匠様に薬師の業を仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。
はてさて一体どうなるの?
と、言う話。ここに開幕!
● ロベルトの独り言の多い作品です。ご了承お願いします。
● 世界観はひよこの想像力全開の世界です。
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。
ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。
彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。
婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。
そして迎えた学園卒業パーティー。
ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。
ガッツポーズを決めるリリアンヌ。
そのままアレックスに飛び込むかと思いきや――
彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる